実写版『美少女戦士セーラームーン』ファンブログ


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【第814回】家売るオンナが家買い戻すの巻(『リコカツ』最終回)


神戸みゆきさんのご命日です。黙祷
(1984年5月7日 - 2008年6月18日)



 さて「オリコンニュース」ドラマ欄に乗った『リコカツ』クランクアップ記事のコメントが、実に北川さんらしい。特に後半。


 2016年に歌手・DAIGO(43)と結婚し、昨年9月に第1子女児を出産。順風満帆な結婚生活を送る北川とは、真逆の役どころに「最初に脚本をいただいたときに『1ヶ月で離婚するのか…』というところがすごくドラマっぽいというか。しかも、売り言葉に買い言葉で離婚となったので、自分の価値観とは全然違うところをどうやって役として割り切って演じるのか、が自分の中でテーマでした」と告白。



 続けて「自分自身が結婚したときはお互い顔も名前も表に出ている人間ということもありますが、もし不倫をしたら結婚会見の映像が一生使われ続ける。絶対に離婚しないという覚悟で会見しました」と振り返る。
 (「オリコンニュース」2021年6月18日


 というわけで『リコカツ』第10話(最終回)「離婚から始まった恋の結末…あなたと、ずっと…」(2021年6月18日、脚本:泉澤陽子/照明:大金康介/撮影:寺田将人/監督:坪井敏雄/プロデューサー:植田博樹・吉藤芽衣)。



 先日放送された『恋はDeepに』最終回は、なぜか「特別編」と謳われていたが、こっちも特別編というか、エピローグっぽい。ちなみに『恋はDeepに』も私は良かったと思うが、ひとつだけ、石原さとみと綾野剛のキャスティングは逆だったと思う。




 このドラマ、おそらく本来は、陸に上がった半魚人が大財閥の令嬢に恋する話だったんじゃないかな。しかし綾野剛から「オレもうフランケンシュタインやってるから」と断られて、急きょキャストを入れ替えて書き直したのだろう。惜しかった。いや冗談だけど。



 それはともあれ『リコカツ』だ。前回書いたように、第1話で紘一(永山瑛太)が咲(北川景子)にプロポーズしたのと同じシチュエーションを第9話で作り、今度は咲が紘一に告白したところで、このお話はひとまわり廻って完結している。今回はエピローグである。



 咲にパリ研修のチャンスが廻ってきた。ファッション雑誌編集者としてスキルを磨きたい彼女にはまたとないビッグチャンス。でも研修期間は3年間。せっかく復縁した紘一のもとを、そんなに離れていて良いのだろうか。




 そう思い悩む咲は、紘一にパリ研修の話を切り出せない。そんな二人の様子がもどかしくて仕方ない作家の水無月先生(白洲迅)は、紘一に咲のパリ行きの話を伝えてしまう。




 咲とともに渡仏するため、紘一は自衛隊に退職願を出す。それを知った咲は、紘一に自衛隊を辞めさせてはならない、だったら自分がパリ行きを断念して夫のそばにいよう、と決意し、紘一にそう伝える。



 紘一は退職願を撤回する。重森隊長(菅原卓磨)が紘一の退職願を、まだ手もとに留めておいてくれたのだ。しかし、咲に念願のパリ行きを諦めさせて、ほんとうにそれでいいのか? と自問自答する紘一もまた、ひとつの決心を固めて、咲を訪ねる。
(以下、ダイニング・テーブルを挟んでの二人の会話は、第7話のスマートホン越し遠距離会話とは逆に、しばしば紘一がやや逆光気味になって、咲の顔を照らしているかのようだ。もちろん瑛太も良いが、瑛太が考え考え、ことばを紡いでゆくのにあわせて、徐々に明るく照らし出されるみたいに輝きながら変化する、北川さんの表情も見逃さないでください。)



紘 一「退職願、出すのをやめた。すまなかった」
 咲 「よかった」



 咲 「私も、ずうっと迷ってたの。だから、決められてよかった」



紘 一「ああ……」



紘 一「君は本当にいいのか?」
 咲 「うん?」



紘 一「パリに行かなくて」
 咲 「ああ……だから、それはいいって言ったでしょ」



紘 一「君の……本当の気持ちが知りたい」



 咲 「えっ?」



紘 一「迷うということは、行きたい気持ちがあることだ。違うか?」



紘 一「君は夢を諦めていいのか?」



 咲 「私は……パリで研修もしたいし、紘一さんのそばにも居たい」



 咲 「それが本音……でも……」



紘 一「自分は待つ。3年ぐらいなんだ」



紘 一「37年間待って、出会った運命の人だ」



紘 一「3年ぐらい何の問題もない」



紘 一「う~ん」



紘 一「水戸と東京、水戸とパリ、まあ距離は多少違うが」



紘 一「自分は、君がどこにいても思いを届ける自信がある」



紘 一「自分達の絆は、そんなやわではない」



紘 一「未来というのは自分達で描くものだ」



紘 一「う~ん」



紘 一「自分には咲さんと過ごす、幸せな未来しか見えない」



 咲 「………分かった」



 咲 「私、覚悟を決める」



 咲 「パリにも行きたい。紘一さんともやり直したい」



 咲 「そのために、ベストを尽くしたい」



紘 一「うん。それでこそ自分が惚れた水口咲だ」



 咲 「わがままでごめん」
紘 一「いや」



紘 一「それが二人の幸せのかたちだ」



 咲 「ありがとう、紘一さん」




 咲 「私もう一度、あなたの妻になりたい」



紘 一「自分も、もう一度、君の夫になりたい」





 そして3年後の幸せな再会、というのが最終話の軸で、あとは残る2組の離婚夫婦、つまり咲の母親の美土里(三石琴乃)と父の武史(平田満)、そして紘一の両親、薫(宮崎美子)と正(酒向芳)がどうなったか、ということだが、二組とも、いったん離婚、というか卒婚したところからやり直す。




 要するに復縁するのではなく、一からお付き合いし直しましょう、というわけだ。んなアホなと思う人もいるかと思うが、これで良いではないか。



 あとは気になった点を幾つか、ランダムに挙げておく。最終回で本名が「山田幸男」であることが判明した小説家の水無月連先生。今回、文芸部の編集、岩田(椿原愛)をして「谷崎や太宰を彷彿とさせる、繊細かつ的確な言葉の選び方。そして、力強いのに流麗で心地よい文体」と言わしめた、その最新作『愛を売る男』が完成した。



 作家自身「あんたのおかげでいい小説ができた」と満足している自信作だ。その原稿の最終ページをチラ見しておこう。



「……ここへは思い出を捨てにきた。これでさよならだ。あなたのことが何よりも大切だった。さよならだけが、僕らの愛なんだ。枯れたはずの涙が、こぼれ落ちた。君がいてくれたおかげで、あの日の悲しみさえ、あの日の苦しみさえ、その全てを愛せた。今でも君は僕の光りだよ。そしてゆっくりと焼却炉の扉を開けた。そして君への愛を淡く青い光が優しく包み込んだ。

 そして隼人は歩み出す。
 どこにでも行けるように。
   完」


 おいおい。ほとんどのワードを米津玄師の歌詞から寄せ集めた、悪質なパクリではないか。おそらく、咲がパリへ行った3年間のうちに、この作家は盗作疑惑で消えてしまったと思う。



 次、一ノ瀬3尉の年齢設定。第1話で咲は、雪山に向かって「私、今…33なんですけど!」と叫んでいる。この最終話では紘一が、咲に向かって「37年間待って、出会った運命の人だ」と言っている。どちらもキャラクターの設定年齢が、北川景子(34歳)と永山瑛太(38歳)の実年齢より一個だけ下である。そうすると、同じ考え方で田辺桃子(現在21歳)の演じている一ノ瀬3尉は設定年齢20歳ということになるが、それでいいのかな。実際『リコカツ』と同時期に放送していた『ガールガンレディ』や『ゆるキャン△』で女子高生役を演じていた印象もあるせいか、どうしても20歳そこそこにしか見えない。高卒で自衛隊入りか?





 それでいて瑛太よりも上司。この人はどういうキャリアを積んだ設定になっているのか。こんなに年若い人が上司というケースが、自衛隊ではままあるのか? たんに私が自衛隊のことをよく知らないだけなのかな。そもそも3尉(3等空尉)とか言われても分かんないしな。先日の『ジョブチューン』私はまだ観てないのですが、録画したので勉強します。



 時間がなくなってきたので、あと、もうひとつだけ。ラストのキスシーン。どうしても瑛太からはチューできない。






 こういう「背伸びする女の子の足元のアップ」でキスを表現する仕方って時々ありますよね。でもこれって十代くらいの子が主人公の青春ドラマのやり方だと思う。






 30過ぎた大人同士の恋愛ドラマのラストがこれっていうのも特殊である。でもこの『リコカツ』の主人公カップル、というか紘一はきわめて特殊な男性で、結局、咲とキスすらしないまま、実質的に交際ゼロ日で結婚して、ちゃんと初夜も迎えず離婚を決意して、それから3年間経ってしまったという設定のようだ。
 紘一のキャラが特殊すぎてよく分からないのだが、最終回で咲が紘一のところに泊まりに来た時、咲の布団にもぐりこむよね。あれは何をやっているんだ?



 咲 「紘一さん?」



紘 一「うん」



紘 一「とても……安心……する」


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 そのまま朝になっていて、えっ二人はついに結ばれたの? とか思ったんだが、ラストのピュアなキスシーンを観ると、そういうわけでもないらしい。あれはいったい何なのか? それとも意味不明の瑛太劇場の一環として笑っときゃいいのだろうか?



C D「demi riz (半米)」



紘 一「ダメ・レイ……あっ違う」


 他にもいくつかあるんだけど、私今日もお出かけしなければいけないので、このくらいにしておく。何にせよ、2021年も半分にさしかかったところで、ウチの今年の主演女優賞と主演男優賞は、ほぼ決まったと思う。来週から淋しくなっちゃうな。でも北川景子は次のステージに進む。続く。