すまんすまん、本日はいきなり本題だ。なにしろ今週も来週も、土日がいろいろあるんだが、『リコカツ』も『高嶺のハナさん』も待ったなしのクライマックス。まあ周回遅れになってしまった『高嶺のハナさん』については、先週も書いたとおり、後日まとめてやります。
で『リコカツ』だが、最終回を前に、第1話のプロポーズのシーンとすっかりループしてしまった! これじゃ完結じゃないか! まず第1話を再確認しよう(「結婚は離婚のはじまり!?」2021年4月16日、TBS、脚本:泉澤陽子/照明:大金康介/撮影:寺田将人/監督:坪井敏雄/プロデューサー:植田博樹・吉藤芽衣)。
咲 「今日は楽しかったです。ありがとうございました」
紘 一「自分もです。ありがとうございました」
咲 「じゃあ」
紘 一「あの……」
紘 一「結婚してください」
咲 「えっ?」
紘 一「交際期間が必要ならば、結婚を前提に、おつきあいを申し込みます。ですが」
紘 一「自分は すでに心を決めています」
紘 一「自分が結婚するのは、さ…… さ…… 咲さんしかいないと」
紘 一「今まで、何度も結婚を勧められてきましたが、心が動かなかった」
紘 一「でも今なら分かります」
紘 一「あなたに出会うためだった」
紘 一「結婚してください!」
紘 一「な、なぜ…… なぜ泣くんですか?」
紘 一「すいません 力がつい入ってしまいました」
紘 一「肩…… 大丈夫ですか?」
そして今回、第9話「あなたが見据えた未来に、私も…」(2021年6月11日、脚本:泉澤陽子/照明:大金康介/撮影:寺田将人/監督:坪井敏雄/プロデューサー:植田博樹・吉藤芽衣)。監督は上の第1話と第2話、そして第5話を担当した坪井敏雄に戻っている。もちろん次の最終回も担当していることだろう。
咲 「どうして ここにいるの? 初めてデートしたのは雷門でしょ?」紘 一「いや……あっちは待ち合わせの場所だ。デイトと言ったらこっちだろう」
咲 「えっ……」
紘 一「そもそも、具体的な場所を伝えないのが誤解のもとだ」
咲 「だったら返信してよ。電話にも出ないし」
紘 一「返信しようとした。だが携帯の充電が切れてしまって」
咲 「充電が切れた? タイミング悪い」
紘 一「ああ、分かった、では、あの……雷門の前でもう一度、待ち合わせしよう」
咲 「え?」
咲 「え?」
咲 「私だって!」
咲 「私だって、あなたに何かあったらと思うと耐えられない!」
咲 「私は、やっぱり紘一さんが好き」
咲 「どうしようもないくらい、あなたが好き!」
咲 「紘一さんと一緒にいたい」
紘 一「自分も……君のことを忘れようと思った」
紘 一「何度も何度も、忘れようとした」
紘 一「だが……できなかった」
紘 一「自分は」
紘 一「どうしようもなく君のことが好きだ」
紘 一「自分は変わる。君とやり直すために変わる」
咲 「私も……」
紘一が公共の場で女子とキスなどできるわけがない。やり損ねた感まるだしの瑛太の表情と、北川さんの余裕の笑みはコントラストも鮮やかである。が、ここで第1話のシーンを立場を入れ替えて再現し、今度は咲が紘一に告白して、構造的にはドラマが完結してしまった。ということは、ラストの終わり方がますます分からなくなってきた。
次回予告を見る限り、「自分は変わる」「私も」と言って、今度は逆に、お互いのために自分の仕事とかを犠牲にしようと思って、やっぱり行き違いになってしまう展開のようだ。水無月先生の新作が無事に大ヒットして、咲はパリ研修に行くことになる。が、再婚のために辞退を考え始める。
一方、紘一は紘一で、妻を支えるために、自衛隊を辞めて同行する決意を固め、フランス語を熱心に勉強。ここでまた瑛太がアドリブのギャグをかますわけだな。
咲は紘一が書いた退職届を見つける。紘一が自分のために大事な仕事まで捨てようとしていることを知った咲は、自衛隊まで乗り込んで紘一に平手打ちを食らわす。
で、咲がフランスへ行く日がきて、二人はまたまた涙の別れだ。
最終回の最終パートは、そしてそれから3年後、咲が帰国する日……みたいな感じかなあ。私はもう、今回を観たので、離婚したままでも復縁でも、どちらの結末も受け入れられる気がしてきた。なんなら渡仏した咲が休暇でピレネー山脈に入って、遭難しかけたところへ、なぜか空から日本の自衛隊のヘリが……というエンディングだって良い(笑)。あと、私が個人的に最終回で回収して欲しい伏線(と思っているもの)を挙げておく。
じゃ、私そろそろ出なければならないので、今回はこのくらいで。泣いても笑っても、次回いよいよ『リコカツ』最終回!