実写版『美少女戦士セーラームーン』ファンブログ


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【第798回】さばモグは不滅ですの巻(北川景子『全力!脱力タイムズ』)


 北川景子が『ファーストラヴ』のプロモーションであちこちバラエティに出ている。私はあまり視聴できていないが、櫻井翔がMCをつとめる新番組『1億3000万人のSHOWチャンネル』(日本テレビ、2021年1月5日放送)では「縄跳びの二重跳びが飛べそうで飛べない人」として出演していた。


資料映像:実写版セーラームーンAct.12


 「縄跳びの達人の指導を受けて、苦手な二重跳びをマスターする」という企画だったが、最初の練習で、ちょっとしたコツを伝授されただけで簡単に跳べてしまったのに、その後は練習を重ねるたびに体力が落ちて、本番が一番ダメだったという、実に困った展開であった。しょうがないなあ。

1. リスキーなサイドビジネスに向かう主婦たち


 でも今回のお題はそっちではなくて、『全力!脱力タイムズ』(フジテレビ系、2021年2月12日)である。



 これで2回目。前回の出演は『スマホを落としただけなのに』の番宣だったので(詳しくはここ)実に2年3ヶ月ぶり。といっても、この間ご出産されているわけだが。



 今回のコメンテーター芸人はキングオブコント2018年優勝のお笑いトリオ「ハナコ」の岡部大。テーマは「主婦たちが抱えるお悩み問題解決SP!」



ナレーション「生活様式の変化に、自宅でのリモートワークが普及し、家族で過ごす時間が大幅に増えた昨今。家事、育児などの夫婦トラブルが急増。世の主婦たちの大きな悩みに」



ナレーション「そこで今夜は、子育てに関する著書を出版し、悩める女性たちをサポートする専門家、入澤あきこ先生」



ナレーション「そして、女優として活躍しながら育児をこなす北川景子さんらと共に、世の主婦たちが抱える問題の解決策を徹底討論します」


 ということで、世代別の主婦のお悩みにコメンテーターたちが答えてゆくという趣向。たとえば30代主婦の「自分のお店を持ちたいという夢がありました。結婚して家事や育児があるのですが、夢を追い続けていいのか悩んでいます」という相談にはこう答える。



有 田「北川さんこの悩み、どう思われますか?」



北 川「今の時代って、女性が家庭か仕事か、どちらかを選ばなきゃいけないっていう、もう、時代ではないですし」



有 田「なるほど、はい」
北 川「ここ数年でフリマアプリだったりとか、個人ブランドなんかで収入を得る、っていうスタイルも出てきたじゃないですか」



北 川「だからこの方も、なんかそういう、在宅ワークだったりとか、そういうものをチャレンジしてみると良いかも知れないですよね」



有 田「いかがでしょうか?」



入 澤「はい、もうまさにあの、私がですね、言いたいなって思ったことをおっしゃってくださいまして」



入 澤「はい、素晴らしいなあと、はい、思いました」



入 澤「実際、主婦が最も稼げた副業ランキングというものがあります。で、いまお話に出たようなハンドメイド、第4位で、北川さんがよくご存知でお勉強されていて、あの、素晴らしいって思いました」



有 田「ちょっと、先生が言うことを、先に言われちゃったみたいな感じなんでしょうか。うわぁ、すごいですねえ」



吉 川「北川さんは、女優としての北川さんしか存じあげなかったので」



吉 川「情報をちゃんと収集していらっしゃるんだなと思って、本当に感心しました」



有 田「なんかもっと『わたし分かりません』ってねえ、女優さんだったら……もうすごく細かくね……」



有 田「あれ、どうされました北川さん?」



北 川「あ、ちょっと、すみません」



北 川「ごめんなさいちょっと、マネージャーっていますかね?」



有 田「気に障ること言いました?」



北 川「ごめんなさいマネージャー、マネージャーいますか?」



北 川「あ、有田さん、ごめんなさい、有田さんも……」



有 田「え?なんか、なんか、え?変なこと言った?」



岡 部「いえ、特に」



 ここで一時、撮影中断。しかしこの「主婦が最も稼げた副業ランキング」って本当ですか? 第1位が「FX」で第2位が「株」、第3位が「転売・せどり」って、ここまでわたしの感覚ではカタギのやることじゃない。特にFXなんてシロウトにはバクチ以外の何ものでもない……と思うんだが。

2. 景子はヨイショが苦手



 閑話休題。北川さんが収録を中断した理由は、いつでもどこでもヨイショされのはやりづらい、という点にあった。これは案外、本人の本音でもあるんだろう。



有 田「ご本人と、マネージャーもそうなんですけど、あまりこう、持ち上げられるのが、ちょっとお苦手だということで」



有 田「あまりみなさん、素晴らしい、素晴らしい、いや良い意見、良い意見、ってなっちゃうと、やりづらいそうで」



岡 部「あ、そうなんだ」
北 川「すみません」



有 田「だからって専門の先生に芝居しろっていうのもおかしな話で」



有 田「だから岡部さん、代表してお願いしたいんですけれども」
岡 部「はい?」



有 田「あの何か、やんわりとこう、否定するというか」



岡 部「……否定……」



北 川「番組としてもこう、賛否あったほうが良い番組かなと思いますし」



岡 部「ない場合もありますけどね、あの、否定がない場合も……」



有 田「それはあったほうが、あっていただいて」



岡 部「あった方がいいですか」



 というわけでハナコ岡部は、とにかく北川景子の言うことを否定する役を振られて、収録再開。



 20代主婦のお悩み、小学1年生の息子がいて、ゆくゆくは東大に入れたいが、どうしても勉強してくれない。どうすれば勉強に興味をもってもらえるのか。



有 田「北川さん、いかがでしょうか」



北 川「そうですねえ、まあひとつの案なんですけど、たとえば習い事をスイミングとかピアノにするとか、絵本を500冊読み聞かせをするですとか」



北 川「マンガを買ってあげるよ、って言って、そのマンガを歴史のマンガにしてみるとか」



有 田「なるほど、勉強をもっと身近なものにしてみる」



北 川「かな、と」



有 田「う〜ん、どうですか先生、そういう意見、いまの」



入 澤「はい、私が言いたいなと思っていたことを、すべておっしゃってました」



有 田「いや〜またですか、はいはい」



入 澤「実はですね、北川さんがおっしゃっていたことっていうのが、東大王の伊沢さんのお父さまがされていたことであったり」



入 澤「あと、東大生がやっていた習い事の上位というデータもありまして、ちょっと今日は私は出番がないなあというふうに、はい、思っております」



有 田「さあ、岡部さんどうですか? 今の意見」



岡 部「よくないなあって……」



岡 部「正直いま、家に東大の本を置いたところで、それでやる気、出るのかなあ」
有 田「はぁ」



岡 部「うん、なんか、はい、スイミングも、何で急にスイミングなんだよ、東大とスイミングも、何が関係あるんだよ?  っていう感じはしますけどねえ」



北 川「あの、ちょっといいですか」



有 田「どうしました? はい」



北 川「あの、今くらいの感じの軽い否定だと、逆に腫れ物に触る感じというか、気を使われている感じ」



有 田「ああ、確かに」



北 川「なんか忖度されてしまっているのかなあっていう」
有 田「そうですねえ、うん、うん」



北 川「逆にイメージダウンにつながっちゃう」



有 田「そうか、そう見えましたね、こっちからは、はい」



岡 部「そんなこと、そんなことないです」



北 川「否定するならする、だし、しないならしない」



有 田「なるほど。じゃあもう全否定がいいんですかね」



岡 部「いやいや」



北 川「そうですね、ハッキリ言ってもらった方が、もしかしたら伝わる可能性はある」



有 田「あと、もうスタートも遅いですよね」
北 川「そうですね」



有 田「もう北川さんがしゃべっている最中からもう、否定、始まっても」
岡 部「いやいやいやいや、ちょっとそれ良くないです」



有 田「じゃあちょっと、もう1回、撮り直し、いいですか?」
岡 部「最悪のヤツ」



北 川「何回もすみません、ごめんなさい」



有 田「どうしたら息子に勉強に興味をもってもらえるでしょうか? ということですけれども、北川さん、これなんか意見ございましたら」



北 川「はい。まあ、これはひとつの案なんですけれども、例えば習い事をさせる場合に、スイミングとか……」



岡 部「ああ良くない!」



岡 部「良くないなあ。安易ですね」



北 川「あと、まあ、ピアノ……」



岡 部「ああ良くないですね。良くない。軟弱」
有 田「ピアノ、良くないですか?」



岡 部「ピアノ、スイミングなんてテンプレ過ぎますよ」



北 川「じゃあ、マンガ買ってあげるよ、なんて」



岡 部「ああもう、良くない良くない、もっと。マンガと勉強なんてかけ離れているんですから」



有 田「違いますか?」



岡 部「全部違う!」




北 川「良い、良い、良い」



北 川「めちゃくちゃ良いです」



有 田「良いですか? これが欲しいんですか」



岡 部「い、いや、そういうタイプじゃないので……」



北 川「言うことを何かにつけて否定」
有 田「はい」



北 川「新鮮です!」



有 田「確かに、あんまりね、北川さんがテレビ出てそういうことされているの」



有 田「なかったですよね、いままで」



有 田「じゃあ今みたいな感じで、また同じように完全否定でいった方が良いですか?」



北 川「もし、まあ違う感じがあったら、それでもいいですし」
有 田「そうか、完全否定のパターンはもういただきましたからね」



北 川「はい」
有 田「えっと、出身どちらでしたっけ」



北 川「出身は関西ですね」



有 田「あっ、じゃあ関西弁のほうがいい、みたいですね」



岡 部「関西弁……ぼくは秋田なんで」
有 田「関西弁いいですか?」



北 川「いいですねえ。じゃもう話している最中に、もう漫才みたいな感じで」
有 田「あ、なるほど、それがいいですね」



北 川「はい、突っ込んでもらってもいいかなと思います」



岡 部「できないです。無理です」


 すまん、ただみなさんと一緒にテレビを視聴しているだけにみたいなってしまった。こんなダラダラの引用で、面白味が伝わっているだろうか。伝わっていないか。とにかく、以前出演した時もそうだったし、北川景子はこの番組では、なぜか不必要なくらい力のこもった芝居をするんですよ。なぜか。だからカテゴリーとしては女優の仕事に入ると思う。


3. DHTからのZGG


 というわけで、最後は20代主婦の悩み「公園や幼稚園など、ママ友同士のめんどくさいしがらみに、本当に辟易しています。どうしたら良いですか?」へのコメント。
 ちょっとこの調子でやっていたら、いつまで経っても終わらないので、急ぎますね。



 さっき言ったように、「なんでやねん」とか関西風のツッコミを試みたところ、北川さんのスイッチが入って、売り言葉に買い言葉となってしまい、またも収録は中断。








 そこで協議の結果、ハナコ岡部は、北川さんのコメントにDAI語で突っ込むように求められる。だんだんハードルが上がる。





 以上ダイジェストでお送りしました。
 というわけで、改めて「ママ友の付き合いがつらい」という20代主婦への、北川さんのアドバイス。



有 田「これ、じゃあ北川さん、どういう意見がありますか?」



北 川「そうですねえ、ちょっとこれ難しい問題なんですけれども、あの、人と人って、助け合って生きていかなければならないのかな、って思うんですよね」



有 田「うんうん」



北 川「たとえばその金八先生の名言とかでも、あるじゃないですか」



岡 部「QK……ですか?」



有 田「なに? QK 何ですかそれは」



岡 部八」



有 田「……あ、そうですね、そうですね確かに……それで北川さん何ですか? はい」



岡 部「……そうですねって言うのやめてください」



北 川「あの、金八先生のなかで、人っていう字は人が人を支えている字であって」



北 川「つまり、支え合うからこそ人なんだ、って名言があると思うんですけど」
有 田「これ、ありますね、あります」



岡 部「ちょっと待ってくださいね」



有 田「ありましたよね」



岡 部「これは……」


 DAI語が浮かばず、固まって宙を睨むハナコ岡部。ここでなぜか北川景子も岡部を見据えたまま、瞬きを止める。「瞬きしない」が北川景子の持ち技であることは言うまでもない。最近では『約束のネバーランド』でママの不気味さを出すために、にこやかな笑顔だけど瞬きしない、という場面がけっこうあった。でもここでなぜ? その謎はまもなく明らかになる。




岡 部「ちょっと待ってください」



有 田「ありましたね」



岡 部「はい、ありました」



有 田「いまみたいな良い名言が、金八先生のなかにありましたよね、ハイ!」



岡 部「ちょっと頭、真っ白過ぎて、ちょっとごめんなさい、何も考えられない」



有 田「ありましたよね、って聞いているんですよ」



有 田「はい、何ですか?」



岡 部「A……ATK……」



有 田「ATK、どういうことですか?」



岡 部ど」



有 田「あったけど、ってことですね。はい、分かりました」



岡 部「ちょっと待ってください」



有 田「ちょ、ちょっとほら、待たせ過ぎて、泣いてらっしゃるじゃないですか」



岡 部「ええっ?」



有 田「大丈夫ですか?」



岡 部「そんなあ、ボクが?」



有 田「えっ、どうしたんですか?」



北 川「あの、ひとつ良いですか?」



岡 部「へ?」
有 田「はい」



北 川「D、H、T」



有 田「え? D、H、T ……どうされました?」



北 川DAI語、タだな、メエ」




有 田「いやいや、泣きながら言うことじゃないと思うんですけれども」



有 田「ちょっと……ヘタ過ぎましたね」



岡 部「はいちょっと、難しくて」



有 田「まあ今みたいなことを言っていますけれども、どう思われますか北川さん」



北 川「まあひと言で言うなら、ZGGですかね」



有 田「何ですかZGGって」



北 川「私が出演しております映画『ファーストラヴ』が公開中です」



岡 部「あっ急に始まった!」



北 川「私は女子大生による父親殺害事件に迫る、公認心理師の真壁由紀役を演じました。なぜ彼女は父親を殺さなければならなかったのか?」



岡 部「もう終わるんですか?」



北 川「私は過去と向き合いながら、事件の真相に迫る役を演じています。皆様も、タイトルのファーストラヴに込められた意味を」



北 川ひ、場で、覧ください」



岡 部「……そこだったんですね……」



 ということで、私はこの番組がわりと好きなんで、またしてもまる1回使って紹介してしまった。すごいなあ北川景子は、泣くシーンのために、タイミングをはかって瞬きを止め、涙を溜めていたのである。いったいなぜ『脱力タイムズ』のためにそこまで? と思う人もいるのだろうが、それが北川景子なのです。『ファーストラヴ』はまだ観にいっていないが、なんか走るシーンが妙に評価されているらしいし、やっぱりふつうの俳優さんとはちょっと違うところに熱量がこもりがちの人なのである。


4. 書いてたやん!



 以上、すみません、今回『ゲキカラドウ』第7話の「泉里香祭り」を期待した人。次回にしたいと思います。しかしあっちはあっちで、予想以上にストレートなセクシー路線できましたね、まいった。永久保存版です。





 なお、セーラールナさんご出演の『ナイルパーチの女子会』のほうなんだけど、こっちは第4話にいたって、水川あさみが前回寝た男が小池里奈とデキ婚することに決まり、なんかとんでもない修羅場になっている模様。



真 織「おい、逃げんじゃねえよ、ネット中毒ババア」



真 織「こっちの育ちや学歴やらをナメてるくせに、ひとの男と寝るゲス女。おい、ボケッとしてんじゃねえよ。こっちは傷ついてんだかんな!」



栄利子「私は……どうしたらいいの?」



真 織「営業部の男全員とセックスしろよ。そんでベッドで写真撮って報告な」



栄利子「そんな……」



真 織「てめえがあいつと寝たのは、私にとって1本の針みたいなもん。でもあんたが他の大勢の男と寝れば、針山に紛れた、たった1本でしかなくなって、気にならなくなる」


 里奈ちゃ〜ん。お〜い里奈ちゃ〜ん。おぢさんには言っている意味が分かんないよ。 というわけで、こっちはこの先、レビュー続けるかどうか分かりません。 まあそんなところで。それじゃまた次回。




スタッフ「はい、OKでーす」



有 田「ちょっと! 本当に涙、流したでしょ」



北 川「泣いてくれ、って台本に書いてあった。書いてありましたよね」



有 田「本当じゃなくても……」



有 田「泣く演技、って書きましたが(笑)」



北 川「書いてたやん! 書いたやん(笑)」