実写版『美少女戦士セーラームーン』ファンブログ


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【第797回】めげずに前へ進めの巻(『ゲキカラドウ』第6話/『ナイルパーチの女子会』第2話)


 2020年公開劇場映画ランキングで、『約束のネバーランド』はとうとう『えんとつ町のプペル』に抜かれちゃったよ。年間16位。『プペル』は先週末で19億円を超えたけど、『約束のネバーランド』は18億6千万円。あとちょっとで20億円の大台に乗るのだが、だいぶ上映館も減ってきた。う〜ん、がんばれ。



 ていうか、もう気持ちを切り替えて『ファーストラヴ』の応援にシフトしないと。

1. 『ナイルパーチの女子会』第2話


 さてさっそく本題に入ろう。まずは小池里奈が出演している土曜ドラマ9『ナイルパーチの女子会』第2話のほうをサクッと行く。なぜサクッと行くかと言うと、これかなり重いドラマで、マジメに取り上げようとするとたいへんなことになるのです(2020年2月6日放送、BSテレ東・C&I entertainment、原作:柚木麻子/脚本:横田理恵/照明:中村晋平/撮影:戸田義久/監督:瀧悠輔/プロデューサー:戸石紀子・田中美幸)。



 大手商社で働くバリバリのキャリアウーマンが、専業主婦のずぼらな日常を綴ったブログのファンで、そのブロガーさんと知り合って仲良くなる、という大まかな物語で、主演が水川あさみと聞いて、ライトなタッチの「女ともだち」ものを想像していたらとんでもない。ちょっとコミュニケーション能力に問題があって、本当の友だちがいない餓えをネットのつながりなども利用して癒やそうとするけど、自分の思いを乗せ過ぎて、相手から敬遠され、挽回しようと距離を詰め過ぎてストーカーみたいになる。そういう主人公の水川あさみが、回をかさねるごとに、どんどん孤独地獄に堕ちていく話のようだ。マジでけっこう怖い。



 前回も紹介したけれど、小池里奈の役は、会社で何かと水川あさみに話しかけてくる派遣の若い子。



真 織「良いニュースがあったんですか?」



栄利子「え?」



真 織「いや、なんか嬉しそうだから」



栄利子「前に話した主婦インフルエンサーのこと憶えてる?」



真 織「あ、ああ、ダメ奥さん日記、でしたっけ?」



栄利子「実はその人と友だちになったの」



真 織「へえ、すごーい」



栄利子「でしょ。たまたま家が近くて仲良くなっちゃった。ご近所だからしょっちゅう会えるし」



真 織「やっぱり女友達と遊ぶのが一番楽しいですよね」



栄利子「ホントそうね」



真 織「恋愛と違って、女同士の友情って歳をとっても変わりませんもん」


なんて言っているわりに、この真織(小池里奈)という子、アフターはしっかり会社の男とくっついている。



 しかもその杉下(淵上泰史)という男は、出社した日は栄利子(水川あさみ)に必ず「今日もキレイだね」と言い寄ったり、仕事のチャットのあと「何か俺に手伝えることがあったら、いつでも連絡くれよ」と勝手に携帯番号を教えてくる、下心丸出しなヤツである。



真 織「こんな近くで、良いんですか?」



杉 下「いいよいいよ」



真 織「じゃあ何食べます?」



栄利子「何が『いつでも電話しろ』よ」



真 織「えーパスタかなあ」




 なんかちょっと怖っ。怖いので、こっちのドラマはこのくらいにして、次に行きます。

2. 『ゲキカラドウ』第6話(前編)


 『ゲキカラドウ』第6話「辛口銭湯と激辛メキシコ料理」に行きます(2021年2月10日、テレビ東京・The icon、脚本:政池洋佑/照明:宗賢次郎・後関健太/撮影:大塚亮・古橋長良/監督:柴田啓佑/チーフプロデューサー:山鹿達也)。



 ロンロン東京支社営業促進室。またまた新規契約をとりつけて出社した猿川(桐山照史)は「新規開拓のコツ、掴んじゃったかもです」と得意そう。同僚たち、先輩の遊び人オヤジ秋山(前川泰之)や食いしん坊の山崎(森田甘路)、それにチャラい後輩の篠宮(中村嶺亜)からも、もう促進室のエースとして認められつつある。



猿 川「あれ、室長は?」



秋 山「あそこ」



友 麻「奥さんとケンカして、あそこに泊まったらしい」



谷 岡「ユカ……」



谷 岡「ユカたん」



山 崎「ユカたんて?」
秋 山「室長の奥さんって確かカズミだったよな」



篠 宮「はい。『一等前後賞』の一に『美人は三日で飽きる』の美って書いて、一美っす」



秋 山「じゃあ、いまのユカたんって……」
友 麻「完全に不倫相手ね」



猿 川「ふ、不倫?」



谷 岡「お、おお、おお」


 ユカたん。ネタバレになるが、激辛好きならすぐ「ハバネロの原産地はメキシコのユカタン半島だよな」と思う。そのとおりオチはそこです。
 さて、寝起きの谷岡室長(平田満)から命じられた今回のミッションは、銭湯に風呂上がりの飲料を置く契約をとりつけること。さっそく、同期の友麻(泉里香)と一緒にターゲットに向かう。



猿 川「銭湯って水分補給不可欠だし、簡単に契約、取れそうだよね」
友 麻「だと良いけどね」



猿 川「どういうこと?」
友 麻「経営者の名前見て」



猿 川「友香……えっ?」



友 麻「気づいた?」
猿 川「友香たん、ってまさか……。でっでもなぜ不倫相手のもとに僕らを行かせるの?」



友 麻「理由は簡単。ドMなのよ」



友 麻「激辛を愛する男の9割9分はドM」



友 麻「ヤバいシチュエーションに燃えてんのよ」


 私もまあまあ辛いもの好きだったけど、そうか、そういうことか。じゃあゲキカラ好き女子はどうなのか。真逆ということで、この大河内友麻というキャラクターが設定されているのかな。

3. CM(ミノン・ボディケアシリーズ)



 銭湯のロケ地は北千住の「タカラ湯」。公式サイト(ここ)によれば「キングオブ縁側」と自負しているくらい、縁側から見える日本庭園が充実している。池には錦鯉もいる。
 当然ながらよくテレビ番組で取材されたり、バラエティやドラマのロケ地にもなっている。みなさんは昨年秋ぐらいから放送されていた、第一三共「ミノン」のCMをご覧になりましたか? あのなかで、岸井ゆきのと小関裕太の若夫婦が先代から継いだ銭湯もここだ。




ゆきの「大丈夫かなあ、私たちで」



「ミノンは敏感肌を洗いながらケア」



裕 太「いい銭湯にしよう。みんなの肌をいたわって」



「うん」



「肌とやさしさのあいだにミオン」


 いいですねえ、下町の銭湯の、可愛い若奥さん。北川景子だと現実感なさすぎるし、江口のりこだとリアルに「経営たいへんだろうな」と思ってしまう。岸井ゆきのならではふわっとしたファンタジー感。

4. 『ゲキカラドウ』第6話(後編)



 話を戻して『ゲキカラドウ』。今回の銭湯の名前も、実在のロケ地と同じく「タカラ湯」ということになっている。猿川と友麻は、外からそっと覗いて、経営者の礒部友香(朝加真由美)の様子を伺う。



友 麻「あれが室長の不倫相手か……」
猿 川「56歳にはぜんぜん見えないですね」



友 麻「どう攻める気?」
猿 川「ん? 簡単かんたん、正面突破でしょ」



猿 川「こんにちは」


友 香「いらっしゃい!」



友 香「お二人、運が良いですね?」
猿 川「え、何でですか?」
友 香「開店したばかりで、今なら一番風呂ですよ」



友 麻「あ、いえ私たち……」
猿 川「入らせてください!」



友 麻「ちょ、正面突破するんじゃなかったの?」



猿 川「こういうのは相手に乗っかった方がうまく行くから、ね」


というわけで、とりあえず銭湯を楽しむ。秋山君のファンへのサービスはもちろん、ちゃんと泉里香の入浴シーンも見せてくれる。「はぁ、気持ちいい」というセリフだけで、何か超うれしい(←バカ)。




友 麻「はぁ、気持ちいい」



友 麻「最高」


╳    ╳    ╳



猿 川「めちゃくちゃ気持ち良かったです」
友 麻「この時間のお風呂、最高に贅沢でした」
友 香「お風呂も若い人に使ってもらって喜んでいると思います」
猿 川「……すみません、実は私たち、客ではなくて飲料メーカーの営業でして」



友 香「営業さん?」



猿 川「はい。この銭湯に弊社の清涼飲料水や炭酸水を置かせていただきたいと思っていまして、いかがでしょうか」



友 香「ごめんなさい」
猿 川「え?」
友 香「よく飲料メーカーの方には来ていただいているんですけど、お断りしているんです」



友 麻「どうしてですか?」
友 香「うちは創業240年、江戸時代から続いた銭湯で、昔ながらの雰囲気にこだわっていて、だから、牛乳以外、置かないようにしているんです」
友 麻「なるほど、確かにすごく素敵な雰囲気でした」
友 香「ありがとうございます。最近はこういう銭湯、少なくなっていますからね」



 「東京くらしWEB」に出ている「東京都内の公衆浴場数の推移」を見てみると、平成18年(2006年)には東京23区に計873の銭湯があったけど、令和元年(2020年)には473に減っている。ほぼ絶滅危惧種である。ガンバレ銭湯。



山 崎「それ、もしかして寿堂の?」



友 麻「得意先から貰ったんです。ご自由にどうぞ」



山 崎「いただきまぁす」




山 崎「やっぱり辛い。激辛カレーたい焼きほどサプライズなおやつってないね」



猿 川「はぁ」



山 崎「あれ? 大河内さん食べないの?」
猿 川「私は残念ながら皮の部分NGなので」


山 崎「なるほど……どうしたんお猿?」
友 麻「さっきの営業で大爆死してがっつり落ち込んでいる」



篠 宮「人間てあんなに落ち込めるんっすね」
秋 山「最近、無双状態だったからな。ショックが大きいんだろう」



友 麻「それより、問題は今日の銭湯。番台に室長の不倫相手がいたんです」
山 崎「ユカたん?」



秋 山「マジか。どんな女性だった?」



友 麻「例えるなら、このカレーたい焼きのような女性で、見た目と違って中味は激辛、みたいな……」



谷 岡「中味は激辛?」



谷 岡「ああ、寿堂の激辛カレーたい焼きの話か。うまいよねこれ」



谷 岡「猿川君は、その様子じゃダメだったか」



友 麻「はい」


 へこみまくっている猿川を、谷岡は四谷のメキシコ料理店「エル・アルボル」という店に連れて行く。



ここで、一見トマトの肉詰めだったり、ミニトマトとエビの炒め物かと思うが、トマトに見えるところが本当はすべてハバネロ、という料理を振る舞われて、慢心を起こして見かけに油断していると、激辛はいつ襲ってくるか分からない、という教訓を得る。仕上げボトルキープしてあるハバネロ入りテキーラ。





 あいかわらず意味不明な室長の説法だが、それで気を引き締め直して、威儀を正して再びタカラ湯にアタックする。



 でも、本当はこのミッションは、慢心を起こした猿川を叱咤するため、室長の仕組んだ芝居だったことが最後に明らかになる。もともとこの銭湯はまもなく閉店する予定で、ユカたんは室長の不倫相手ではなく、激辛友だちだったのだ。にこにこしながら、とにかく猿川の営業を断るよう頼まれていたのだ。



谷 岡「猿川君の満身ぶりが少し目に余ったんで、タカラ湯さんにひと芝居打ってもらったんだ。営業の仕事は油断した瞬間足許をすくわれる。そのことを実感して貰いたくてな」



猿 川「え……え……芝居? もしかして、この案件って最初から全部……」



友 香「ごめんなさい。銭湯閉めると言ったら、谷岡さんが最後にどうしてもって言うから……」



猿 川「マジっすか、マジっすか室長?」



谷 岡「ライオンは子どもを自立させるため、辛いものを食べさせるって言うだろ。それと一緒だ」
友 麻「がけから突き落としたって気がしましたけど」


 ってね。まあこんなところで。正直、今回のお話はイマイチだったが、ただ猿川(桐山照史)と友麻(泉里香)がずっとコンビで仕事をしているところに意味があって(だから泉里香の出番が多い)これが次回への布石となっている。

5. 『ゲキカラドウ』第7話予告


 次回タイトルは「激辛同期と激辛プデチゲ」。激辛同期とはもちろん泉里香さんのことである。そして激辛エクスタシーで身体を火照らせ瞳もうるうるの泉さんがすでに予告編に登場している。いままでこのレビューを読む程度でスルーしてきたみなさんも、次回は見逃さぬよう。では。