実写版『美少女戦士セーラームーン』ファンブログ


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【第598回】DVD第4巻:Act.14の巻(2)



賀 春


 みんな紅白は観たかな。私は、今年は小林幸子もゴールデンボンバーも出ないし、知っているアイドルもほとんど出ないので、もう椎名林檎とパフュームぐらいしか観たい出し物がない。つまんないなぁと思っていたけど、期待しなかったぶん、けっこう面白かった。特にPUFFYとか宇多田ヒカルとか、いままでどうして出なかったのかわからないけど、そういう、寝かせに寝かせたあげくに登場という、贅沢な「初出場」の人たちはさすがに味があった。PUFFYなんてオープニングでゆる〜く使われていて、これが若手だと妙にはりきっちゃうんだろうけど、なにせ20年間培った鉄板のゆるさである。スムースに番組の口火を切っていた。



 同じく結成20周年を記念して初出場となったKinKi Kidsの「硝子の少年」は、ずっととっておいた年代物のワインを空けるような芳醇さで、個人的には昨日の紅白のベストだったと思う(いや風呂入ったり酔って寝たりで半分くらいしか観てなかったけど)。あとやはり初出場の大竹しのぶ。今年は美輪明宏が出ないなあと思っていたら、美輪さんの枠に大竹しのぶが出てきたのにはちょっと虚を突かれた。
 しかしその一方で、「スペシャルメドレー」がけっこうあって、閉口した。だいたいもとから持ち時間が短いところへ代表曲ワンコーラスやって別の曲のサビだけつなげるようなものがほとんどで、せわしないだけ。唯一うまくいっていたのはピコ太郎と第九のコラボだったけど、あれはメドレーじゃないか。
 それと音響もけっこうひどくなかったですか。音楽番組としてはほぼ終わっている気がする。でもそれが紅白だ。誰も音楽番組だなんて思っちゃいないってことだろう。



 あとポール・マッカートニーの中継コメントは、スタッフ的には「どうだ!」という感じだろうが、結局「来年日本に行きます」って告知しただけ。あそこでさらっと「夢の人」でも弾き語りしてくれたらとんでもない大殊勲だったのに、一瞬でも期待したぶん、私は逆にガッカリしてしまった。すかさず次のコーナーでタモリが「ポール牧さんのメッセージ」とボケてくれたので多少は救われた。
 まあいいや、本題に行くよ。Act.14レビュー。新年一発目ででこれがやりたかったんだ。




「初日の出♡♡ 月野うさぎ」
「友達 水野亜美」
「質実剛健 木野まこと」
「妖魔退散 火野レイ」


 ルナは何をやっているのかというと、すべりながらも鏡餅の上に乗って、これはみかんの代わりということかな。



 そして実写版の世界は、基本的には現実世界とリアルタイムに進行しているので、この日は2004年1月10日(土)と見てよい。日曜日、そして成人の日と続く三連休の初日。1月10日ともなれば、火川神社の初詣で大わらわだったはずのレイも時間がとれる。



亜 美「もう学校始まってるのに、お正月みたい」
うさぎ「いいの、いいの。レイちゃんなんか神社で忙しかったから今がお正月だもんね」
レ イ「まあね」



まこと「誰かさん以外は手伝いに行ったしなぁ」
うさぎ「え?! あ、うん、去年のことは気にしない! じゃあそろそろ行きますかっ!」


 四人の振り袖姿を一人ずつ。ふつうは登場順で、うさぎ、亜美、レイ、まことという順番だと思うんだけど、レイをまことの後にもってきたのは、やはり着物はレイだな、という舞原監督の判断であろう。






 でも1月10日にもなってこんな振り袖姿で美少女たちが集まったらさぞや目立っちゃうよね、と思うが、本当は三箇日のあいだに「あっこれいい」と思った振り袖を変身ケータイテレティアSで撮りためておいて、当日は普段着でクラウンに来てからサクッと変身したのだと思う。便利だね。亜美の「もう学校始まってるのに、お正月みたい」という無邪気なセリフから、だいたいそんなニュアンスが伝わる。



うさぎ「せ〜の」



みんな「あけましておめでとう。カンパーイ!」


 で、乾杯が済んだら、元気いっぱいのうさぎちゃんたちにはやはり振り袖はキュウクツだったのか、すぐに私服に戻ってしまって新年カラオケパーティーだ。便利だなテレティア。



うさぎは美奈子の「C’est la vie」を熱唱
(モニターにはなぜかバスケットボール)



亜美は控えめに楽しそうに手拍子



まことはマラカス



ルナはタンバリン



レイはつまんなそうにほおづえ



でもテーブルの下ではストローでリズムを取っている



亜美をひっぱりあげるうさぎ




楽しそう


 しかし続くまことのターンでうさぎとレイがいざこざを起こし、まことに怒られてしまう。ちなみにこのときまことが歌うのは「肩越しに金星」。名古屋支部の想定する愛野美奈子ディスコグラフィ(ここ)によると、たぶんAct.10でいう「ロンドンでレコーディングした新曲」で、Act.12の観覧車では「発売前の新曲」として美奈子がアカペラで歌っているから、2003年12月のリリース。ぴかぴかの新曲だけど、まことはけっこうコアな美奈子ファンなので、すでに歌えるのである。しかしなぜルナが歌えるのか。



まこと「♪朝の歩道いつまでも手をつないだよね♪」



ル ナ「♪だよね♪」



まこと&ルナ「♪忘れないからね いつかは抱きしめてね♪」



うさぎ「ねえレイちゃんも歌おうよ、ね、ね、新年なんだし」
レ イ「カラオケは嫌いなんだって」
うさぎ「またまたぁ」
レ イ「ほんっと今年もしつこいんだから」



うさぎ「ね、お願い、歌お」
レ イ「しつこい!」



うさぎ「お願い、歌おうよー」
レ イ「いいよ」
うさぎ「ねぇってばぁ」



まこと「ちょっとぉ」



まこと「みんな聴いてる?」



うさぎ「レイちゃん歌わないから」
レ イ「うさぎだよ」



まこと「……はぁ……」


 新年パーティーはもうちょっと続くが、そろそろ出かける時間なので元日スペシャルはこれまで。
 最も注意すべきポイントは、Act.5で大阪なるがやっていたうさぎとのカラオケデュエットを、ここでは亜美がやっていることである。




 実はこのあとさらに、みんなでナコナコのコスプレをする場面が出てくるが、亜美のナコナコのコスチュームは、Act.8でなるちゃんが着ていたものである。




 つまりこれは、もし大阪なるが見たら「私がいるはずの場所に亜美ちゃんがいる!」と叫ぶような新年パーティーなのだ。その意味で、楽しそうな雰囲気の反面、これから起こる亜美となるの確執を暗示してもいる。
 ではでは、2016年はお世話になりました。2017年も衰えゆく気力にムチ打ってがんばりますので、よろしくお付き合いのほどお願いいたします。


こまっちゃんが足りないので、ちょっと古いけど足しておく。