実写版『美少女戦士セーラームーン』ファンブログ


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【第459回】DVD第3巻:Act.12の巻(1)

1. 親バカ(サクラ咲いてスーツの季節)



娘が第一志望の大学に受かった。予備校の模試ではムズカシイという判定だったけど、まぁ本人の希望だからと、記念のつもりで東京まで連れていって受験させたら、何かのはずみで合格しちゃった。教育学部だ。
めでたいことではあるのだが、妻なんか、名古屋の大学に行かせる目算が外れ、とつぜん娘が来月から上京することになったものだから、「子供ってこんなに早く離れて行くの?」と大いに狼狽している。私だって不安だ。これから短期間の間に、東京に女子寮か下宿先を探さなければならない。教えなきゃならないことだっていっぱいある。ごはんの作り方とか、訪問販売や勧誘の断り方とか、正しい避妊の仕方とか。
そういや、うちの子はまだスーツの一着も持っていなかったな。買ってやらなくちゃ。なんか春のスーツ20%オフとかいうコマーシャルをやっていなかったか。えーと、これだこれだ。





「あっ、あの二人、雑誌に出てるよね」



「スーツ決まってる!」




「こっちキター!」






「フレッシャーズ限定レディーススーツがぜーんぶ20%OFF」



「AOKI」


私もトイプードルになって、イイコイイコされたいなぁ。
というわけでサクラも咲いたがスギ花粉も満開な3月に入りました。早いね。今回からDVDレビューはAct.12に入ります。
とその前に、ちょっと前の記事で前フリだけして放っておいた話題がありましたので、そっちから。

2. ソチパラリンピック開催記念:『抱きしめたい』興業成績報告


もうすぐソチパラリンピックが開催される。このブログではオリンピックを完全無視しちゃったので、せめてパラリンピックぐらいには触れておこう。NHKは3月7日の開会式を地上波で初めて放送して、スカパーでは全競技をナマ中継するそうである。あとは、えーと………すまん。アマチュアスポーツに関心がないのに、無理して書くんじゃなかった。
実はボッチャの話題に触れてから、そのきっかけとなった『抱きしめたい』の話題に進むつもりでいたんだが、考えたら『抱きしめたい』の舞台が北海道なだけで、ボッチャは冬季の種目じゃなかった(←バカ)。
ともかく日本ボッチャ協会は『抱きしめたい』に全面協力しており、この映画をきっかけに、パラリンピックの正式種目でもある「ボッチャ」という競技に興味をもつ人(私なんかその典型)が増えていることを願っているみたいなので、北川景子ファンの側からも多少のエールを送るべく書いてみた。が、私の任ではなかったです。



すみませんロクな紹介じゃなくて。では先週末(土・日)の国内映画興業成績ベストテン。


2014年2月第4週末(2/22〜2/23)映画興行成績ベスト10
No.タイトルスクリーン先週末の興収累積興行収益
1『土竜の歌』22962億3,600万円8億500万円
2『永遠の0』104301億2,600万円78億2,300万円
3『劇場版 仮面ティーチャー』11381億900万円1億900万円
4『抱きしめたい』43118,000万円11億7,000万円
5『キック・アス2』12157,800万円7,800万円
6『エージェント:ライアン』23326,700万円3檍2,200万円
7『劇場版 TIGER & BUNNY』3935,900万円3億9,700万円
8『小さいおうち』53145,000万円9億1,500万円
9『ラッシュ』36294,400万円4億7,200万円
10『ウルフ・オブ・ウォールストリート』31153,900万円6億9700万円


『抱きしめたい』は初週で2億7,600万円という記録だったので、その時点でトータル20億円は楽勝と見込んだ。でもそれから後の伸び率は、ちょっと予想したほどではなかった。3週目にフタケタ突破という予想が外れて、4週目にしてようやく11億円台。結構なヒットには違いありませんが。
これはどういうことかというと、今月は中旬に、関東をはじめ記録的な大雪が二度も降った地域があって、全体的に客足が鈍ったのではないだろうか。まあ最終的には20億円に届くとは思う。
しかしこのベストテン、1位から4位まで邦画、しかもジャニーズ事務所の主演映画が独占してるってすごい。とりわけ、138スクリーンと比較的つつましい公開規模ながら、初週に動員8万5,000人、1億円を叩き出して3位につけた藤ヶ谷太輔主演『仮面ティーチャー』は元気があってよろしい。昨年の今ごろ、玉森裕太主演の金曜ナイトドラマ『信長のシェフ』が深夜枠なのに10%を越える視聴率をマークして驚かされたものだが、いまや時代はKis-My-Ft2ですよ年配のご同輩。

3. 毎度のことながらやっと本題です


それではいいかげんAct.12レビュー始めましょう。まずはアバン・タイトル。
だいぶ前に「アバン・タイトルの語りを誰が何回やっているか」というリストを作成した(ここ)。結果はうさぎが13回でルナが10回、亜美が2回でまことと美奈子が1回、レイは0回でした。そうやって集計してみると、これにはかなりきちんとした法則性があった。
大枠としては、シリーズ前半はうさぎ、後半(Act.28以降)はルナ(小池里奈)の語りがメインになっている。あとのメンバーは、Act.12で美奈子、Act.20で亜美、Act.31でまこと、というふうに、おおよそ10話おきに、ひとり1回ずつアバンを担当している(ただし亜美は自分がメインのAct.5でも前説をやっているので計2回)。この法則でいくと、本当はマーズれい子の登場するAct.40あたりで、火野レイがアバンを担当するべきなのだが、レイはとうとう一度もやらずに終わってしまった。おそらくシリーズ後半のレイは、美奈子の病気のことをひそかに知ってしまったり、いろいろチーム全体を「考える人」になってしまったので、小林靖子先生も、簡単に冒頭の語り手に起用できなくなってしまったのではないかと思う。
てなわけで、このAct.12はシリーズ中で唯一、美奈子がアバンを語る貴重な回だ。画面右下にちっちゃい窓(ワイプ)がくりぬかれて、以前これが何の形かピンとこないでいたら、コメント欄で通りすがりの方から「ナコナコですよ」と教えていただいた。そのナコナコ形のワイプのなかで語っている美奈子は、おそらくクラウンじゃないかと思うんだ。もちろん、ドラマ本編で美奈子はまだクラウンに一度も姿を見せていないんですが、どうでしょうか。



ゾイサイト「お前たちの心を明け渡してもらう」
美奈子のN「プリンセスを狙う敵は、セーラームーンたちを操って、私を倒させようとした」



セーラームーンで「タキシード仮面!」



タキシード仮面「あれは……プリンセス……」


 

セーラームーンで「え?! セーラーVの事?!」


╳    ╳    ╳



美奈子のN「私はプリンセスとしてずっと一人で戦ってきた。それは使命を果たすためにどうしても必要だから。歌の仕事も戦いも、どっちも頑張ってきたつもり。



美奈子のN「でも……、初めてセーラームーンである月野うさぎと会って……」



うさぎ「ああもうどーしよどーしよどーしよ……」



美奈子のN「何だか……、空しくなって……」



続いてタイトル。
実写版セーラームーンの出演クレジットは、Act.1で戦士全員の役名(変身前/変身後)と役者の名前がフルで示され、Act.2以降は本編の内容に正確に対応した表示が出る。その件に関しては【第255回】で報告したが(ここの下の方)、美奈子は、この回まではずっとセーラーVとして出演していたので「愛野美奈子 セーラーV 小松彩夏」だった。



もちろん出演しない回は、まったくのノンクレジット。このへんは徹底している。



このAct.12ではセーラーVからセーラーヴィーナスになってみせるので、表記は「愛野美奈子 セーラーV/ヴィーナス 小松彩夏」になる。



このフル表示は、Act.1とこのAct.12でしか見られないレアもので、次回からは「セーラーV」が消えて、「愛野美奈子 セーラーヴィーナス 小松彩夏」という最終形態に落ち着きます。
それでは本編の始まり始まり。

4. 日付の確認



もう元気なんだろうけど病室にいる美奈子。パソコンの画面上で、ナコナコのサンタのコスプレを赤から青に換えたり、心ここにあらずといった様子でザインをいじっている。MacOSX上でPhotoshopを使ってますね。でもマウスはウインドウズPC風。



これは新曲発表会で配布するクリスマスバージョンのデザインだろう。おさらいしておくと、前回Act.11で齋藤社長は美奈子にこう言っている。



齋 藤「新曲発表会でナコナコのクリスマスバージョン配るから、デザイン明後日までね」



齋 藤「それから明日テレビの電話インタビュー」


で、このとき開いていたスケジュール手帖には「12月18日(木)TVワールド『JamJam』電話インタビュー」「12月19日(金)ナコナコクリスマスバージョン締め切り日」と書いてあったから、Act.11は12月17日(水)から始まったことになる。それから一昼夜が経過して(日付が改まったことを示すために、地場衛が深夜またプリンセスの夢を見てめざめる、という描写が挿入される)翌12月18日(木)に、うさぎとまことは看護師のコスプレをして十番病院に忍び込み、美奈子に出会い、サインをもらう。でAct.12では、うさぎがカバンをひっくり返して「昨日もらった愛野美奈子のデザインがない!」と叫ぶシーンが、もうちょっと後になると出てくる。
というわけで、これから始まるAct.12の物語の日付は2003年12月19日(金)です。ちなみにAct.12の実際の放送日は2003年12月20日(土)。放送日前日のお話という設定である。平日なのにうさぎが美奈子と街を冒険するって、中学校どうなってんのかという話もあるが、もうあまり考えないでおく。


  

アルテミスの声「美奈子、戦いがイヤになったのか?」



アルテミスの声「セーラームーンがどんな人間だろうと、君にはプリンセスとしてやるべき使命がある」
美奈子「……ちょっと、一人にしておいて」
アルテミスの声「……わかった」



前回あらためて撮影台本を通して読み直して思ったけど、このAct.12はけっこう難しい台本で、その難しさの理由はいくつかあるが、ほぼネタバレの物語を、ネタバレとして受け取るべきなのかどうか、という問題がある。
オトナの観点からすれば、アニメ版が社会現象となったほど広く知られたセーラームーンのお話であるから、「うさぎの方こそ本物の月のプリンセスである」という事実は、この段階ですでに周知徹底しているように思える。思えるのだがしかし、前にも書いたように、放送当時、小学2年生だったうちの娘は、このAct.12のラストを見て「ぅお父さんっ!今度のセーラームーンはヴィーナスがプリンセスなんだっ!」と驚愕の叫び声を上げたのである。
そういう純真な小さいお友達の視線も繰り込むとすれば、このドラマはまず表では「プリンセスの美奈子が、自分に課せられた責任の重圧に心折れそうになるけれど、家来であるうさぎの笑顔に癒されてやる気を取り戻すエピソード」として読めて、裏を返せば「プリンセスがバカすぎて、影武者をやる気をなくした美奈子が、ひょっとすると、この無邪気な笑顔に、託すべき未来があるのかも知れない、と思い直すエピソード」という二重性をもっていなくちゃいけない。でもこの冒頭の美奈子の落ち込みようは、「表」の意味では読み切れないように思いますね。
もっとも、このあたりのことについては再放送レビューでも書いたし、より詳細な分析は黒猫亭さんがやっている(ここの後半)。それから、『侍戦隊シンケンジャー』の第12話が、ある意味でこのセーラームーンAct.12の、完成度をより高めたリメイクになっている、って話も書きましたね(ここの最後の方)。なので今回はこれくらいで。
しかし放送時に小学2年生だった娘が大学に入っちゃうんだから、私も歳をとるはずだよ。