実写版『美少女戦士セーラームーン』ファンブログ


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【第355回】DVD第2巻:特典映像の巻(後編)



TBS木曜9時のドラマ『最高の人生の終り方〜エンディングプランナー〜』より。
ひろみんみんむしさんのブログを読むまで、黄川田将也がレギュラー出演しているとは知らなかった(気づかなかった)。山Pファンの娘が録画していたので、なんとか観ることができました。
ただし、黄川田君の出演時間はものすごく短い。『夏の恋は虹色に輝く』における小松彩夏と同じくらいのワンポイントリリーフである。でも小松彩夏も最後に沢村一樹と結ばれて一発逆転したし、黄川田君も第2回目にして、山Pの妹(教え子)とラブホテル入りをしたので、このあと一波乱あってクローズアップされるんじゃないだろうか。



このドラマには『クロサギ』の山崎努も出てくる。葬儀屋の山Pの目にしか見えない、死神か天使みたいな存在である。次回は『クロサギ』の哀川翔も出てくるようだ。どうせだったら『クロサギ』の第何話かにちょろっと出ていた小松彩夏もゲスト出演してくれないかな。

1. Act.7


というわけでDVD第2巻特典対談。



前回の続き。Act.7、後楽園シティホールでのロケ、元基とのデートシーンの思い出話。



作品では「ジェットコースター(サンダードルフィン)で絶叫する元基とうさぎ」という画がメインだったが、沢井美優的には、次のカットにチラッと出てくる、垂直落下のアトラクション(タワーハッカー)の方が印象深かったという。



「亜美は塾があるので不参加」という設定でロケに加わらなかった浜千咲はうらやましそう。


  


沢 井「行ってないんだ」
 浜 「行ってない」
沢 井「もう大変だったんだから」
 浜 「遊園地かぁ」
沢 井「遊園地!」
 浜 「乗りたかったジェットコースター……」
沢 井「ジェットコースターはすっごい楽しかったの。ジェットコースターはね」


  


 浜 「こういうやつが」
沢 井「最悪」
 浜 「やりたかった」
沢 井「もうホントに怖かった。で、自分がNG出したのよ、そん時に」
 浜 「何で?」
沢 井「“レイちゃーん”ってやった時に、その“レイちゃーん”が早くて、もう一回……(その前にも)テストで一回やって……テストもやんなくていいのにね。もう私、腰抜け状態だったよ、ホント。もう、“レイちゃーん”つって、“はぁ”となって、あんまり映ってないけどあれを、続けるじゃんお芝居。


  


沢 井「で、こう(安全バーが)持ち上がって、立ち上がって降りるっていうところで、“はいカット”……はあぁって、もうホント力抜けた。ホントもうあれは一生乗りません」


  


 浜 「あはぁ」


1年ほど前、東京ドームシティーのアトラクションでは不祥事があい継いだ。2010年の年末に、さっきうさぎと元基が乗っていたジェットコースター「サンダードルフィン」からボルトが落ちて、下にいた少女に当たるという事故があった。幸い少女は軽傷だったというが、これを機にサンダードルフィンは運休する。そして年が明けた2011年1月30日に最悪の事故が起こる。シティ内の別エリアにあったもうひとつのジェットコースター「スピニングコースター舞姫」で、安全バーがきちんとロックされていなかったために男性がライドから投げ出され、死亡してしまったのだ。当然「スピニングコースター舞姫」は撤去され、東京ドームシティーは営業休止、全アトラクションは改めて総点検を受けた。
半年後の昨年6月には、新たな安全対策が確立されたとして、ほとんどのアトラクションが運行を再開したが、ジェットコースターの「サンダードルフィン」は、まだ休止中である。それから、次にうさぎたちが乗ったフォール型ライドの「タワーハッカー」は、休業期間中の点検で深刻な老朽化が認められ、そのまま撤収ということになった。こうして「一生乗りません」という沢井美優の宣言は実現された。
というわけで、このAct.7に出てくる二つのライドには、2012年1月現在、どちらも乗ることができない。


続いて、ボートに乗ったうさぎとカメ。


沢 井「黄川田さん何か、元基お兄さん何か抜けてるじゃんちょっと」
 浜 「うん」
沢 井「ちょっと間抜けキャラだったり面白キャラだったり。でも7話のボート乗っている時は素に戻ったの(笑)」
 浜 「何?なんで?」


  


沢 井「あの、水をこうかけたのよ」
 浜 「うん」


  


沢 井「で、“水が見えないからけっこうかけて”って(スタッフに)言われて、けっこうすくってかけたの。で(ボートの底に溜まった)水たまりの水が(跳ねて)かかって汚いから、すごい、ちょっとね、“おい!”とかいう感じになっちゃって、“やめろよ”みたいになって、ホントは、ほら“うさぎちゃ〜ん”みたいなはずなのに、何か素に戻ってた(笑)」

2. Act.8


続いてAct.8。人気アイドル美奈子にまとわりつくコスプレ変態ストーカーの人。


  


沢 井「これ怖かった」
 浜 「これねホント怖いよね」
沢 井「ホント怖い」
 浜 「普通に怖い」
沢 井「すごい怖い」


  


沢 井「この時点で怖い、なんか」


  
  


二 人「うぁ〜っ!!」
沢 井「この邪悪なほほえみ!」


  


沢 井「でもすっごいね。ジェダイトのピアノ……」
 浜 「……?……」
沢 井「……! ゾイゾイゾイ、ゾイサイトだ。ジェダイトはピアノ弾かないよ!」


  


なんか楽しそうだね。ホントに若い女の子ってよく笑うもんなぁ。オヂサンくらいになると、その程度の人違いは日常茶飯事だけれど、ちっとも面白くないもん。

3. 本編未使用シーン(香奈美の役者根性編)


ここで、撮影されたけど尺の都合でカットされたシーンがひとつ紹介される。冒頭、まこととレイがケンカしてしまった、その翌日の教室である。


  


うさぎ「昨日は参ったな〜。あんなこと頼まなきゃよかった。まこちゃんとレイちゃん、あんまり相性よくないのかな」
亜 美「う〜ん……何ていうか、距離感が違うだけなんじゃないかな。仲間に対して」


  


うさぎ「えー。そういう難しいこと、分かんないよ。ただみんなで仲良くやりたいだけ(と言いつつ、大きなあくび)」


  


亜 美「宿題の問題集、進んだ?」
うさぎ「頑張ってる。絶対ナコナコ欲しいもん。美奈子と握手できるかもしれないし!」


ここまではまあ、撮影台本(全文はここ)の「シーン6. 学校・ベランダ」とほとんど一緒である。ひとつだけ、亜美の「何ていうか、距離感が違うだけなんじゃないかな。仲間に対して」というセリフに対するうさぎのリアクションは、台本では「あくびをする」だけになっているが、この未使用シーンでは、あくびをしながら「えー。そういう難しいこと、分かんないよ。ただみんなで仲良くやりたいだけ」というセリフが追加されている。あくびだけだと、うさぎが亜美の言うことをちゃんと聞いているのかどうなのか怪しい感じになってしまうからね。
 で、ここから後だ。台本ではト書きで1行、こうあるだけ。

教室の中では、なる、香奈美、桃子が、ナコナコのポーズをして「くぴっ」とか言っている。


それがここでは、なるを中心とする「ナコナコなりきりコンテスト」特訓風景が、かなり長めに撮られている。Act.1ではうさぎの居残り掃除につき合ってくれたなるが、ここではうさぎを気にもかけない、という豹変ぶりが気にならないでもないが、まあお話の都合もあるので我慢しよう。なるは、コンテスト限定のぬいぐるみが欲しいのか、マジで入賞を狙っているような意気込みである。
注目は、「あともう一回やろ」とみんなでポーズを決めたとき、桃子がちびっこの香奈美をお尻でドンしてしまい、香奈美が勢いよくフレームアウトする、という演出である。香奈美の吹っ飛び方がすごい。


な る「違うよもう一回、せーの、クピッ!」


  


な る「もうちがうよ、もう一回、せーの、クピッ!」


  


な る「もう、左手がこうで右手がこう。それに足をつける、せーの、クピッ!」


  


三 人「おお〜っ、いいねいいね、イェーイ」
な る「あともう一回やろ、せーの、クピッ!」


  


な る「あぶない」
香奈美「あぶない」


  


桃 子「ごめ〜ん」
な る「もう一回やろ、せーの、クピッ!」


  


うさぎ「なるちゃん達もライバルか〜。頑張らなきゃ!」


背が高くて手足もすらっと長い桃子(清浦夏実)に対してチビッコの香奈美(平井愛子)、という凸凹コンビの力学を応用した、チャップリンの時代からあるアクション・ギャグだが、これって監督がつけた演出じゃなくて、香奈美役の平井愛子から出た芝居ではないか。
当研究所では、平井愛子の役者根性を高く買っている。カメラ少女という設定を、Act.6とAct.30で一貫させたのも、Act.8でナコナコの頭を被り続けたのも、みんな元々は平井愛子自身のアイデアなのではないか、と考えているわけです(詳しい考察はこちらの「4. 仮面の女 平井愛子」をご参照下さい)。そういう意味で、この未使用シーンのすっとぶ香奈美も、それっぽいと思う。たぶん未使用シーンのなかには、他にもこの手の「香奈美が人知れず作り込んだけど、陽の目を見なかったギャグや細かい芝居」はあるのではないか。今回のDVDボックス再発に際して、ぜひともつけてほしい特典映像であった。


ちなみにみなさんは、清浦夏実の元気の素が炭酸飲料であることをご存じか?炭酸を飲むとモモコは形状記憶合金のように同じポーズを取るのである。


これがファンタグレープ時


これがドクターペッパー時

4. エンディング


話がワキに逸れた。最後は、DVD第2巻所収の4話全体を振り返っての感想。二人にとっては、Act.5がひとつの転換点になっているらしく、Act.5とAct.8の間にものすごく距離を感じたという。
Act.5はなるほど名作かも知れないが、これをシリーズの一区切りと見なす発想は、私にはちょっとなかった。みなさんどうですか。
でも沢井美優と浜千咲の二人がここに節目を感じるというのは、ちょっとわかるような気がする。いろいろ理屈を言っているが、つまり舞原監督が登場することによって安心感が生まれたというか、方向性が見えてきたというか、そういうことではないだろうか。その前の2話が高丸監督だっただけに、ローテーションに舞原監督がいるということを知って、特にこの二人はホッとしたのではないか(笑)。


  


沢 井「なんか5話と8話がすごい遠く感じるね」
 浜 「ね、確かにそうだね」
沢 井「5話までが、なんか前半ていう感じがする、すごい」


  


 浜 「うん、6からは、こっちだね。ね、なんでだろう」
沢 井「仲間が増えたことによってなのかも知れないけれど……そうなんだよ!だからこの時点で4人いっぺんに戦ってないんですよ。そう、だからこの時はほら、ずっと言ってたじゃん、“4人で戦いたいね”って。まだ4人揃ったばっかりだよこれ」
 浜 「あ、そっか」
沢 井「だって美奈子ちゃんとの接触がないもん。アイドルとしてしか見てないんだもん」
 浜 「でも(結局)アイドルとしてはあんまり出てないじゃん」


  


沢 井「いやまだ……どうなるか分かりませんよ。ねぇ、まだねぇ」
 浜 「お楽しみはこれから」
沢 井「お楽しみはこれからだから」


「料理好きというわりにまことの料理シーンが少ない」という指摘に続いては、「美奈子ってそれほどアイドルやってない」という指摘。可愛い顔してつくづく鬼畜な浜千咲である。というわけでお別れのごあいさつ。


沢 井「(これからの)見どころをどうぞ!」


  


 浜 「全部です!」
沢 井「決まりです。これからも見ていただきたいと思います」
 浜 「愛してくださいセーラームーン」
沢 井「セーラームーン!」


  


 浜 「セーラーマーキュリー!」
沢 井「私だけを!愛してください」


  


 浜 「……(唐突に)バイバーイ!」


ということで2008年10月にAct.5レビューを始めてから、およそ3年かかりましたが、DVD第2巻レビュー、オールアップしました。やれやれ。次回からは引き続きDVD第3巻レビューをお送りします。