実写版『美少女戦士セーラームーン』ファンブログ


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【第354回】DVD第2巻:特典映像の巻(前編)

1. プロローグ



ナレーション「2012年某日。テレビ東京に、日本全国の現役グラビアアイドルたちが集まった」



ナレーション「彼女たちが挑むのは、テレビ東京が打ち出した一大プロジェクト、『テレ東7ちゃんガールズ(仮)』のオーディションである」




ナレーション「全国から集まったグラビアアイドルを選抜し、グラビアアイドルユニットを結成するというこのプロジェクト、テレビ東京は選ばれたグラドルたちを『テレ東7ちゃんガールズ(仮)』として、大々的に売り出すと発表。応募者数は500名を越えた」




ナレーション「一次審査は1分間の面接。そこで彼女たちはふるいにかけられ、19人が決勝審査に進出。『テレ東7ちゃんガールズ(仮)』の座を賭けて、決勝審査に挑む」




……う〜ん。やはり私には技量がなさすぎて、このグラドル版『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』のレビューは無理だ。ごめんなさい。



ま、ともかく『逃亡者おりん2』も始まったし、今シーズンのテレビ東京系金曜深夜は、狙い目がはっきりしていて盛りだくさんだな。じゃ本題に入ろう。ふふ。ここから下は、上とはうってかわって清純だよ。

  


 浜 「セーラーマーキュリー、水野亜美役の浜千咲です」
沢 井「セーラームーン、月野うさぎ役の沢井美優です」


  


二 人「DVDをご覧になってくださった皆さん、ありがとうございます」


DVD第2巻も、全話レビューが終わっていよいよ大詰め。今回と次回にわたって、特典映像の採録だ。これは、みなさんはどうか知らないが、やっている私にとってはとっても楽しい作業なんですよ。

2. Act.5を振り返って


まずはAct.5、亜美の妄想。うさぎの友情に不安を感じるあまり、電気屋の店先で見かけたサスペンスドラマのワンシーンにさえ、自分とうさぎを投影してしまう亜美。



親友だと思っていたのに、拳銃を突きつけられて「お別れだね」。


  

沢 井「反応すごかったね、初めての“パーン”」
 浜 「すごいビックリしてた」
沢 井「そう、すごいビックリ。あんなにこう、衝撃が来るとは思わなかった」


続いてこの劇中劇シーンの撮影の裏話。


 浜 「ね。スタッフのみなさんが楽しかったんだよね」
沢 井「そう。これはみんな、何だっけ、監督が台車を引いて……」
 浜 「カチンコもやって…」
沢 井「そうカチンコもやって」
 浜 「松村さんが助監督だ」
沢 井「そう(爆笑)……いや、松村さんが(台車を)やっていたんだ」


  


 浜 「そうか松村さんがやってたんだ」
沢 井「そんで監督がカチンコ……松村さんあれもやってなかった、ホース」
 浜 「ホースね。水撒いてた」



イマイチ分かりにくい話だが、劇中劇のサスペンスドラマでは、女性の前を、何か台車のようなものが横切る場面とかがあって、アスファルトは雨の上がった後のように濡れている。そういう演出をスタッフが総出でやっているのが、ふだんのセーラームーンの撮影とはまたひと味違っていて面白かった、ということなのだろう。でも松村文雄が台車を押しているのが、そんなに面白かったのだろうか。よく分からないです。



次は『本当の友達になれる本』を読んだ翌朝の学校。完全にテンパってうさぎに挨拶する亜美のVTRを観ながら、二人でマネして「う、うさぎ!おはよう」と叫ぶ。


  


沢 井「これが、本番の時はこれ(顔が)ちょっと可愛いめなのよね」
 浜 「ちがうよ。私は一緒だよ」
沢 井「テストの時ホントに変顔だったよ。ホントに」
 浜 「私真剣なんだよ」


  


沢 井「もう、“えっ”って顔(で驚かなければならないシーン)なのに、こうニヤついちゃいそうだったからね。すっごいもう、“おはよー”って……でも、あれももうリューゴー、リューコー」
 浜 「流行語。しっかり」
沢 井「はい。流行語でした」


で、Act.5から生まれた流行語といえばやはりこれ「 逃げてもムダよ!」。



このセリフが舞原監督のアイデアであることが明かされる。


沢 井「あっ。初“逃げてもムダよ”だ(拍手)ありましたね。こっからハマったね」
 浜 「ね。いっぱい出てきたね」


  


沢 井「もう、昨日とかもやってたんだ私(スタッフに)やってましたよね。これみんなハマったんだ。お決まりになっちゃって」


  


 浜 「ねー。監督から生まれたんだよね、これ」
沢 井「そうだっけ」
 浜 「台本にないよ」
沢 井「そうなんだ!」


うさぎとなるのパジャマパーティーに参加したけど、無理がたたって倒れてしまった亜美。



介抱するうち、うさぎは亜美の持ち物の中に『本当の友達になれる本』を見つけて、真相を察する「なんで?こんなことしなくたって友達じゃん」……というAct.5のハイライト・シーンの撮影裏話。演技力という面では、シリーズ前半を通して他の戦士たちを牽引していた二人だが、その女優としてのたたずまいの違いがハッキリと分かるエピソードである。上手に「気持ちを入れて」役に入り込んでいく、ナチュラル・ボーン・アクトレスのうさぎと、いささか分裂症気味に、撮影の瞬間だけ役になりきって後は忘れる天才肌の亜美。


沢 井「衣裳替えでですね、衣裳を替えているときに、亜美ちゃんが席を外して、私のアップを撮っていたんですよ。


  
  
  



沢 井「そしたらですね、こう、かけあいで、淋しい、悲しいシーンだったから、お互い気持ちを込めて(セリフを)言おうって感じで、私も亜美ちゃんを撮っているとき、めっちゃ真剣にやっていたのに、亜美ちゃん衣裳替えでいなくなって、(戻ってきたところで)“亜美ちゃん、もう一回さっきのセリフ言ってくれる?”って、こちらも、撮る前の気持ちを入れようと(思って)言ったら、“え?待って待って……ごめん、忘れた”って言われて、すっごく困ったよね。それでもっと自分の気持ちが吹っ飛んじゃって、気持ちがなかなか入れられなくって、すごいこういうことがありました」


  


 浜 「すみませんでした」


この、ほとんど誠意の感じられない「すみませんでした」が、何だかんだと泉里香の魅力である。
以上でAct.5関連のお話は終わり。最後に未使用カットの紹介。さっき触れたシーンの直前、亜美が倒れた音を聞き、慌ててなるとうさぎが洗面所に駆けつける、という場面である。


  


うさぎ「亜美ちゃん、亜美ちゃん!? どうしよう、ママ〜! 大丈夫?亜美ちゃん、亜美ちゃん!」

3. Act.6を振り返って


Act.6といえばバスケだが、うさぎと亜美とレイが活躍するストリートバスケの場面について、同じバスケットコートが、Vシネ作品『燃えろ!! ロボコンVSがんばれ!! ロボコン』(1999年、坂本太郎)でも使われていた話は前にした(第272回)。ロケ地は、練馬区光が丘三丁目の「夏の雲公園」だそうである。



で、最近ちょっと気になることがあって、小林靖子の『未来戦隊タイムレンジャー』(2000年)を何話かまとめて観ていたら、そのエンドタイトルにも、このバスケットコートが使われていることに気づいた。



まあそれだけなんですけどね。こうなるとクウガやアギトあたりにも使われていそうな気がするけど、ぱっと思いつかない。ブレイド(2004年)の第13話には出てきた。



ほかにもこの「夏の雲公園」バスケットコートのロケ使用例にお気づきの方がいたら教えて下さい。知ってどうする、という気もするが。
ちなみに、ひろみんみんむしさんの2009年のレポートによると(ここ)このコートの壁画は2007年に塗り替えられてしまっていて、今はなんかちょっと寂しい状態になっている。
それはさておき、対談だ。


 浜 「6はバスケがさ」
沢 井「そう。6はバスケがあった。まこちゃん登場」
 浜 「特技」
沢 井「そう特技です、バスケ。楽しませていただきました」
 浜 「ねー。うまかった」
沢 井「本当?楽しかったね、あの撮影は。なんかね、ヒジ打ち食らっているのか食らっていないのか分かんない」


  


 浜 「やったよヒジうち。当たったのちょうど、しかも本番で。痛かったぁ」
沢 井「自分が痛かったんでしょ。やってて、“ガーン”“カット!”“痛ぁあああい”」


  


 浜 「すごい。このへんの骨に当たったの。痛かったと思う」
沢 井「ぜんぜん(リアルなバスケの)プレイしているわけではないじゃん。だから映像で、ちゃんとバスケをしているように映んなきゃいけないから、普通にはできないんだよね」
 浜 「ああ〜(感心して聞いている)」


  


沢 井「普通にバスケをするだけじゃ、やっぱダメなんだなぁって思いました」


そしてジュピター変身、登場。「木星にかわってお仕置きだ!」


  


沢 井「6話すごい、まこちゃん。一人で変身して一人で」
 浜 「さすがまこちゃんだよね」
沢 井「ね。一人でやっつけちゃったんだよ」
 浜 「すごいよね」
沢 井「すごいよ。まこちゃんは違うクラスなんだよね」
 浜 「本当に、学校で会うことないね、あんまり」
沢 井「うん。何組だろうね。仲良くやってんのかな、まこちゃん」
 浜 「ね、ホントだよね。亜美ちゃんと一緒に屋上で(お弁当)食べてるのかな。あったじゃん6話に」


  


沢 井「あー、そうかもね。でもまこちゃんの料理上手ってあんまり出てこないね」
 浜 「ねー」
沢 井「最初だけお弁当(笑)」
 浜 「なんでちっとも出てこない」

ちなみにまことのクラスは原作やアニメと同じく「2年6組」である。しかし、実写版の十番中学は、おそらく当初は3組くらいまでしかない設定になっていたのに、まことだけ原作と同じ6組にしてしまったせいで、あれこれ不都合が生じていることは、これまで述べて来たとおりである(たとえばここ)。実写版セーラームーンは、部分的には意外なくらい基本設定がゆるい。以前ひろみんみんむしさんが、渋江譲二の握手会に行ったとき、こんな質問をされたことがある(ここから引用させていただきます)。質問する方もする方だが、答える渋江君も立派。


  


「あの、セーラームーンについて聞きたかったことがあるんですけど、いいですか?」
「はい」
「あの、地場衛って、ドラマの中で何歳の設定だったんですか??」
「えっとね、高校生ですね。高校3年生です、たしか。あのね、前半は高校生っていう設定だったんだけど、後半はそういうの関係なくなってた。でも学校には行ってなかったはず」
「“前半は”?」
「うん、後半は(年齢の設定が)あんまり関係なくなってた」
「大学生じゃなかったんですね」
「ではないですね。でも学校には行ってなかったです。そういう設定でした。たしか」


「そういう設定でした」って、いったどういう設定なんだよという話ではあるが、確かに台本には「地場衛 17才」と年齢が指定されている。どうも実写版は、学校関係の設定が案外おろそかなんだね。時間割とかクラスとか教科書とかも、かなり適当。当研究所にはそのへんの矛盾点を詳しく解説してくれる研究員がいるので、特にそう思うのかも知れないが。


というわけで、特典映像は2回にわけてご紹介します。前半はここまで。




今週のおまけ】特に脈絡もなく『エンディングプランナー』第1話の古幡元基。実はエロい奴。