里香とよく会ってるんだけど2人で写真って全然撮らないよねたまには撮ろうかで撮ってみた。笑バブも一緒に
安座間インスタ(2025年6月11日)より。タイトルが「いずみゅー」となっていて、これいいコンビ名だよね。これからはこの二人のときは「いずみゅー」と呼ぼう。犬はバブっつうのか。とにかく、頼むから会うたびに撮ってください。
はい、というわけで『あなたを奪ったその日から』レビューの続き。今回から第4話に入る(2025年5月12日放送、脚本:池田奈津子/撮影:白石利彦/照明:磯辺大和/演出:淵上正人/企画:水野綾子/プロデュース:三方祐人/制作:カンテレ・共同テレビ)。
7年後の2025年4月。ようやく現在に追いついた。中学校に入学した美海/萌子はセーラー服のスカートの下にジャージを履く立派な鉄ヲタ少女に成長した。……いや「制服のスカートの下にジャージ」は別にオタクのファッションじゃない。最近よく見かける。「埴輪ルック」と言うらしい。すみません知らなかったです。しかも多くの学校では校則で禁じられているのだという。
「はにわルック」に激高、女子生徒の頭髪つかみズボン脱がせる 大阪府立高の教諭減給
制服の着用方法で校則違反をした女子生徒の髪をつかんで出血させたとして、大阪府教育庁は25日、府立高校の生徒指導担当の男性教諭(58)を減給3カ月(10分の1)とするなど体罰を行った教職員2人の懲戒処分を発表した。
同庁によると今年1月、男性教諭は、制服のスカートの下に体操服の長ズボンをはいたいわゆる「はにわルック」の女子生徒を見とがめ、頭髪を根元からつかんで、教室へ引き入れた。他の生徒が「先生やめて」「暴力はあかん」と制止したが、「何回言わせるんや。ジャージを脱ぎなさい」と指導を続け、その場でズボンを脱がせたという。
女子生徒は頭皮から出血するけがをし、翌日保護者が学校へ連絡。教諭は学校側に「言葉で通じないので髪をつかんで動けないようにして脱がせようと思った」などと話したという。
「はにわルック」は寒冷地の学校などで認められるケースもあるが、同校ではだらしない身なりを慎むよう校則で禁じていた。
大阪府教育委員会は25日、校則違反をした女子生徒に対して髪の毛を引っ張って頭から出血をするけがをさせる体罰をしたとして、府立高校の男性教師を減給3カ月の処分としました。
(『産経新聞』2025年4月25日)
確かに「だらしない身なり」かもしれないが、どうしても駄目だろうか。それにしても、男の先生が女子生徒の「頭髪を根元からつかんで、教室へ引き入れ」「その場でズボンを脱がせた」というのは、字面だけみるととんでもないな。
話を進める。そんなわけで、とにかく鉄道への興味のあまり、そのくらい色気ゼロの中学生、中越美海として成長した萌子(一色香澄)。将来の夢は鉄道設計技師。これならある意味「お母さん」紘海(北川景子)も安心だ。
美 海「何卒、何卒お小遣いを前借りしたく」
紘 海「お小遣いは月に一回。約束でしょ」美 海「そこをなんとか、今月だけ」
紘 海「何に使うの?」美 海「……電車賃のチャージをさせていただきたく」紘 海「この前チャージしたばっかりじゃない」美 海「京浜急行でめちゃくちゃレアな車両が運行していて」紘 海「だめだめ。来月まで待ちなさい」
美 海「そこをなんとか。娘の将来のために」
紘 海「将来?」
美 海「実は決めたんだよね。将来は鉄道設計技師になるって」
紘 海「鉄道……何?」
美 海「鉄道設計技師。鉄道車両とか駅舎とかの設計をする人」
紘 海「車掌さんじゃなくて?」美 海「やっぱり鉄道エンジニアとして一から鉄道運営に関わりたいと思ったわけ」紘 海「ふうん」美 海「ところがさ、めっちゃ難しい試験があるらしくて」
紘 海「それと前借りと何の関係があるわけ?」美 海「え、だってさ、試験に合格するために駅舎とか車両とか、見ておく必要あるでしょ」
紘 海「駄目。お小遣いは月に一回」
美 海「もう、ケチ」紘 海「あっこら」
美 海「うま!」
紘 海「こらこらこら」
ちなみに、鉄道設計技士の試験は、「共通試験」および「鉄道土木」「鉄道電気」「鉄道車両」の専門分野から成っていて、どの分野でも合格率は20%を下回るという。どんな問題か、2024年の共通試験問題(全30問)から試しに1問出してみよう。みんな分かるかな。私にはさっぱりだ。
問9 次の文章は、鉄道事故等報告規則における鉄道運転事故等の報告について述べたものである。( )の中に入るべき最も適切な語句を下の各語群からそれぞれ1つ選びなさい。鉄道事業者は、鉄道事故、輸送障害(列車の運転を休止したもの又は旅客列車にあっては(1)以上、旅客列車以外の列車にあっては(2)以上の遅延を生じたものに限る。)又は(中略)が発生した場合には、発生の翌月20日までに、発生した月野当該事故等の発生の日時及び場所、当該事故の概要及び原因、被害の状況並びに発生後の対応をとりまとめて記載した鉄道事故等(3)を(4)に提出しなければならない。
語群
(1)ア:30分、イ:1時間、ウ:2時間、エ:3時間、オ:6時間
(2)ア:30分、イ:1時間、ウ:2時間、エ:3時間、オ:6時間
(3)ア:申請書、イ:報告書、ウ:概況、エ:速報、オ:届出書
(4)ア:所轄警察署長、イ:鉄道局長、ウ:都道府県知事、エ:国土交通大臣、オ:地方運輸局長
話を戻して、こんなふうに、美海と親子として過ごす日々を重ねるうち、紘海も次第に、灯のことを封印して、平穏な日常を生きよう、という気持ちになってきた。「はちどり保育園」の園長、雪子先生(原日出子)にもそう伝えるのだった。
紘 海「灯のこと、忘れたわけではないです」
紘 海「でも捨てた感情もあるんです」
紘 海「誰かを恨んだり、何かを憎んだり、そういうのもう、全部忘れました」
ドラマでは省略された小学校の六年間、女手ひとつで美海を育てていくなかで、そういう想いになった。実話であれば、ここが話のゴールになるのだが(いや、でも誘拐したという事実は変わんないか)この話はドラマなので、せっかく歳月が鎮めてくれた紘海の心は、ここで一気にかき乱されることになる。
キーパーソンは結城旭の長女、梨々子(平祐奈)の家庭教師をやっていた玖村毅(阿部亮平 ex Snow Man)。当時は大学生だったが、いまはベンディングサービス会社でメインテナンス業務をやっているらしく、紘海が勤める「はちどり保育園」の自販機も彼の担当だった。
紘 海「あ、売り切れ」
玖 村「お客さん、ついてますね」
玖 村「ちょっと待ってくださいね。今補充しちゃうんで」
と、顔を上げて紘海を向いた玖村の表情が止まる。たんに美人で見とれているのではない。何かしら見憶えがある、という感じだ。
もちろん、はっきり誰であるか気づいたわけではない。8年前、結城の家の前で見かけた時だって、正面から向き合ったわけではないのだ。
8年も前に、背後からちらっと見かけただけなのに、な〜んか見憶えがあるようなないような、ってすごいよね。やはりこのドラマの人物は、みな特殊能力の持ち主なのだ。
玖 村「これ良く出るなあ」
紘 海「黒蜜きなこソーダ、ですよね」玖 村「もしかしてお客さんが」紘 海「はい。毎日一本、時々二本」
玖 村「マジすか」紘 海「これ美味しくないですか?」
玖 村「嘘でしょこれクソ不味いじゃないですか」
紘 海「え? 良いんですか売っている人が」玖 村「やべ。いや、まあ会社には内緒で」
紘 海「じゃあ私がこればっか飲んでいることも、子どもたちには内緒で」玖 村「え?」紘 海「私、管理栄養士なんですけど、このソーダ、糖分過多、保存料着色料たっぷり」
玖 村「栄養的にはアレですね」
紘 海「子どもたちには内緒」
玖 村「はい」
玖 村(閉めても電源が入らず)「あれ?」紘 海「故障ですか?」玖 村「部品交換すれば直ると思うんですけど」
玖 村「すいませんが、明日また来ますんで」
紘 海「お願いします」
自販機の具合が悪くなっていたようで、この日の「黒蜜きなこソーダ」はお休み。お惣菜屋の市販のピザに手を出さなければ娘を失うことはなかったし、保存料着色料だらけの「黒蜜きなこソーダ」に手を出さなければ、封印した感情が再び甦ることもなかった。
仕事を終えて帰宅した紘海は、美海の部屋(部屋っていうか、一画をカーテンで仕切って美海のエリアにしているだけだが)が、パジャマも何も脱ぎっぱなしで、あまりに散らかっているので片づけ始める。
すると先月卒業したばかりの小学校の卒業文集を見つける。思わず手を停めて見入っていると、娘が帰ってきた。
美 海「ただいま」紘 海「おかえり」
美 海「あ、ちょっと」
美 海「見ないでって言ったじゃん!」紘 海「親なんだから良いでしょう」美 海「そうだけど、ここ、プライベート空間」
紘 海「美海が汚くしていたから掃除していたんじゃない」美 海「もう、出てって」
紘 海「だったら、今度から自分できれいにしなさいよ」
美 海「分かったってば!」
紘 海(溜息)
といって、何か不穏なことが書いてあるわけではない。恥ずかしいだけなのである。実は中身はこんなふうなのだ。
私のお母さん 中越 美海
うちのご飯はめっちゃ美味しいです。
私のお母さんは、ご飯を作るプロです。朝ご飯は、あつあつの白ごはんと、おみそ汁。そして、お母さんの作ったふっくら卵焼き。お魚やおひたしが出る日もあります。夜ご飯は、お母さんのスペシャルご飯。私の一番好きなのは、お母さんの手作りさばのみそ煮。しっかり味がしみていて、ごはんが止まらなくなります。
朝早く起きて、私の朝ご飯を作ってくれて、そのあと仕事に行きます。帰ってきたらすぐにそう除や洗たくをして、お皿を洗って、お風呂をわかしてくれます。私が「今日 いやなことあった…」って言うと、そっと話を聞いてくれたり、大好きな白玉を作ってくれたりします。
お母さんは、毎日いそがしそうです。いつも「つかれた〜」って言いながらも、私のために何でもしてくれます。「休んでいいよ」って言っても、「大丈夫」ってにこにこしています。
お母さんは魔法使いみたいです。どんなにいそがしくても、美味しいご飯を作ってくれるし、いつも私のことを考えてくれます。だから、私はお母さんが大好きです。
お母さんは、今は仕事でいそがしいけど、中学生になったらお弁当を作ってくれるそうです。今から楽しみです。いつか、私もお母さんみたいに、美味しい和食を作れるようになりたいな。そして「今日は私が作るよ!」と言って、お母さんをびっくりさせたいです。
お母さん、いつもありがとう。
そりゃ、お母さんに見られたら照れくさいよね。でも紘海は、とうとう美海も隠し事をするようになったか、と気持ちが落ち着かない。普通の親だったらそれも成長の一環と納得しちゃうのだが、紘海の場合は、自分が娘に対して、半端なく重い隠し事をしているので、娘が自分に隠し事をするようになったことが、ものすごい不安の種になってしまうのである。
翌日、紘海は「黒蜜きなこソーダ」で一服しながら、自販機を修理中の玖村に、つい美海の愚痴を漏らしてしまう。そしてそれが封印を解く鍵となってしまったのである。
紘 海「中学生って何考えているんですかね?」
玖 村「え?」紘 海「すみません、うちの親戚の子の話です」
玖 村「男の子? 女の子?」紘 海「姪っ子です。難しい年ごろで」
玖 村「ああ、相談乗りたいとこっすけど、ぶっちゃけ俺、女のこと全然わかんなくて」紘 海「そうなんですか?何だかモテそうな感じなのに」
玖 村「いや、女ってマジ謎でしかないです」
玖 村「おれ昔家庭教師のバイトしてたんっすけど、その女子生徒のせいでひどい目にあって」紘 海「ひどい目?」
玖 村「セクハラされたって嘘をSNSで拡散されたんです。そのせいで就職先まで内定取り消しになって」
紘 海「そんなことってあるんですか?」
玖 村「SNSは凶器ですよ」紘 海「たいへんでしたね」
玖 村「でもその家、娘も娘なら、親も相当やばかったなあ」
紘 海「え?」
玖 村「実はその家の親、世間を騒がせた総菜屋の社長で」
玖 村「知ってますか、あの、死亡事故を起した」
玖 村「結城デリ」
そう言いつつ、紘海の反応を伺っている様子も見える。やはり何か、無意識のうちに感じるところがあったからこそ、いきなりとんでもない秘密を語り出したのだろう。そして平穏な日常を選んだつもりだった紘海は、再び復讐の修羅場に戻って行くのでありました。
え〜と中途半端ですが時間がなくなった。今回はこれまで。