実写版『美少女戦士セーラームーン』ファンブログ


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【第947回】20年目のサプライズの巻(柱は発注済み編):CBC『セーラー戦士 20年目の同窓会』(8)

前トウフ女王・イロキ(雛形あきこ)


 『王様戦隊キングオージャー』もいよいよクライマックス、第49話「王はここにいる」。すでに物故した先代の王たちも、後を託した王様戦士の最後の戦いを見届けるために期間限定で黄泉がえり(2024年2月18日、脚本:高野水登/照明:堀直之/撮影:上赤寿一・さとう真之/監督:上堀内佳寿也)。



 負傷者の治療にあたる医療の王国イシャバーナの医師団の前には、女王ヒメノ・ラン(村上愛花)の母親メタリー(ダーブロウ有紗)と父親ディード(クラウス)が登場。感涙にむせぶ医師長エレガンス(水島麻理奈)。



ディード「手伝いましょう」



エレガンス「お久しゅうございます。ヒメノ様にぜひお顔をお見せくださいませ」



ディード「いいから皆の治療をしろと言われてしまってね」



メタリー「ワガママなところはあいかわらずね」



エレガンス「立派な女王になられましたよ」



 以上、20年ぶりは戦士だけではない、黒木ミオ様も東映特撮へ凱旋された、というお話でした。

1. 自然体の爆弾投下


 さて30分番組を骨までしゃぶる地上波版『セーラー戦士 20年目の同窓会』(2023年12月25日、CBC)レビュー、今回は北川景子の旦那トークの続き。と、その前に8年前の記事より。



 モデルの泉里香が4月30日、都内で行われたスタイルブック『RIKA』発売発表会に出席。2003年放送のドラマ『美少女戦士セーラームーン』での共演以来、親交のある女優・北川景子と歌手のDAIGOがきのう29日に行った結婚披露宴で、13年ぶりにセーラー戦士そろい踏みで「フレンド」を熱唱したことを明かし「すごく楽しかった。幸せを分けていただいて、私も結婚したいなって思いました」と笑顔で振り返った。



 DAIGOからの依頼を受けて、泉は沢井美優、安座間美優、小松彩夏とともに披露宴の終盤にサプライズで登場。はじめは4人で同曲を歌唱していたが、途中からは北川も飛び入りで参加するという形での集結となったが「なかなかみんなで集まれる時間がなかったので、私はYouTubeで当時の映像を見ながら練習をしていました」とうれしそうに語った。(「ORICON NEWS」2016年4月30日「泉里香、戦友・北川景子の披露宴に涙 セーラームーンはDAIGOからの依頼」)


 なんてしれっと受け答えしている泉里香だが、実はこの時、戦士会は知られざる解散の危機を乗り越えたばかりのところだったのだ。前回、戦士会にたいへん協力的だという夫DAIGOの話題から、さらに結婚披露宴の時、誰よりもセーラー戦士に歌って欲しがっていたのがDAIGOだったというふうに話は続いてゆく。



北 川「結婚式のときもさ、どうしてもあのセーラームーンの場面がやりたかったのよ」



小 松「すごかったもんね」
沢 井「すごかったぁ」
北 川「そう。みんなで歌ったじゃん」



沢 井「歌ったよぉ」



北 川「あれは私にサプライズだったんだけど」



安座間「あれはさ、うれしかったの?」



一同(爆笑)


 ものすごい質問を投げかける安座間。この人は口数少ないわりに、一発のインパクトがでかいなぁ。

2. ためらう亜美



北 川「何で(笑)嬉しかったよ」



安座間「旦那さんは凄いんだけど、熱が。奥さん喜ぶかなぁって(笑)」



北 川「だから『Friend』『Friend』』だっけ、をみんなで歌うっていう……だから感動した。感動したよ」
沢 井「してくれて良かった」
北 川「でも何かサプライズにしてて、大変なら、言ってくれても」
一 同(笑)



北 川「すごい最後まで、どっち?(指さそうとして安座間と泉の間を行ったり来たり)どっちかが恥ずかしいって」



小 松「里香だよ里香」
 泉 「すごい恥ずかしかった」



沢 井「唯一、この20年間のなかで、いちばん揉めたっていうか……」
北 川(大爆笑)



沢 井「亀裂が入りそうだったのは、その一件かもしれない」
北 川「結婚式?マジで?」



小 松「めでたい席なのに(笑)」
北 川「ごめ〜ん」



沢 井「唯一、本当に20年間、誰かケンカするとか、ちょっとこう、ヤダみたいのとかも、本当に一切ないなか」



沢 井「あの時だけは『里香、いい加減にして(怒)』」
小 松「なってた、お姐さん方はね」



 泉 「本当に、すごい舞台だったから、あそこで歌うっていうのがめちゃくちゃ、プレッシャーがすごかった」
沢 井「それはそう、ね」



安座間「それは分かる」
 泉 「すごかったよね」


 泉里香が言う「すごい舞台」っていうのはどの程度か。『スポニチアネックス』2016年4月30日芸能欄には「DAIGO&北川景子結婚披露宴 主な出席者」として、以下のとおりのリストが見える。


◇主な出席者
芸能、音楽関係】国分太一(TOKIO)、テリー伊藤、カンニング竹山、恵俊彰、三田寛子、宮崎哲弥、爆笑問題、椎名桔平、GLAY、岩堀せり、つるの剛士、HYDE(L’Arc-en-Ciel)、yasu(Acod Black Cherry)、AKIHIDE、SHINPEI(BREAKERZ)、INORAN(LUNA SEA)、内田裕也、西川貴教、槇原敬之、高橋みなみ、加藤いづみ、秋山成勲・SHHO、ほしのあき、ハリセンボン、京本政樹、柳沢慎吾、植松晃士、杉村太蔵、フットボールアワー、塚地武雅(ドランクドラゴン)、沢井美優、泉里香、安座間美優、小松彩夏、貫地谷しほり、佐藤めぐみ、馬場典子、安めぐみ、高橋茂雄(サバンナ)、篠原ともえ、佐藤貴史、青木隆治、ダイスケ、村崎太郎、宮野真守、桂由美
アナウンサー】岩本乃蒼、水卜麻美、郡司恭子、蛯原哲(日テレ)、立本信吾(フジ)、井上貴博、吉田明世、笹川友里(TBS)
政界関係】青木幹雄、額賀福志郎、斎藤十朗、竹下亘、堺屋太一、溝口善兵衛(島根県知事)、小渕千鶴子(故小渕恵三元首相夫人)=順不同、敬称略=


 こういう人たちを前に、セーラー戦士として「Friend」を歌うんだから、まあそれは腰が引けるよな。みんな知らないだろうし。しかしそういうときでも、里香を𠮟るお姉さん役が、ちゃんと安座間さんになっているところが面白いですね。

3. まことの叱責



沢 井「なんか、一番(泉と安座間を指して)ここがけっこう、モデル同士で、一緒にいる時間も長かったせいか、で『お姉ちゃん』って思っているから、なんか『姉妹ゲンカ始まった』みたいな感覚で」



 泉 「あ、いや、そうだった?」
小 松「ね、そうだよね」
安座間「そうだね」



沢 井「『え?これ、どういふうに、どうするの?』みたいな」
北 川「ははは」
小 松「どうしようと思ったよね」
 泉 「そうだった?」
北 川「マジで?それ全然知らなかった」



沢 井「でもケンカになってはないんだよ。でも里香はただ『やだやだ』みたいな感じ、『えぇ〜っ、恥ずかしい、やだぁ、どうするぅ?』みたいな感じだったけど」
 泉 「どうしよう、恥ずかしいね、どうしたらいいの」



沢 井「みゅうちゃんが『里香、いい加減にして』」



安座間・泉(笑)
沢 井「ていう感じだったから、みゅうちゃんはそんなふうになんないし、普段は」
安座間「そうだね、普段はね」



沢 井「本当に『姉妹ゲンカ始まった』と思って」
 泉 「本当に」
沢 井「ちょっと面白かったけど」



 泉 「私が幼かったゆえです。本当に、申し訳ない」

4. ギリシャ柱は発注済み


 そしてここで驚きの事実が明らかになる。実は戦士たちはだいたい、この披露宴の余興に乗り気ではなかったのだが、強力な手段で逃げ道をふさぎ、もはや断れないようにしたのが、やはりDAIGOだったのだという。



北 川「(戦士のなかで)最初に結婚したから、最初の結婚式だったしね、ホントみんなよくやってくれたなぁと思って、その経緯も想像しながら、めっちゃ感動した、『あ、みんな出てきてくれたんだぁ』って」
沢 井「もういい想い出」



北 川「だってセットにちゃんと月も用意して、すごかった」



沢 井「いやぁすごい、あの柱と」
北 川「あの柱用意したって聞いて」



安座間「だから一回断ったんだ。話して『あぁ無理だね』って断ったんだけど、『もう月と柱を発注したので』(笑)」



小 松「旦那さんがね、そう」
沢 井「旦那さんが、うん」



北 川「でもさ、思い出したよね普通に。歌ったら歌ったで」
 泉 「歌ったら思い出した気がする。ぜんぜん憶えていないのにね」



沢 井「ちゃんと歌うのよ」
安座間「できるの」
小 松「できるじゃん」
沢 井「できる子なのよ」



小 松「そう『やればできる』」
北 川「私もさぁ、できた」



小 松「やればできる」
北 川「やっぱ染みついているんだよね、あれは」


 「やればできる」沢井のダンナのフレーズがうまくハマっているのに安座間も泉も反応が薄い。仕方がないので小松が再度フォローするんだけど、景子は「私も出来た。やっぱ染みついているんだよね」などと感慨に耽るし、里香も「でもよかった」とまとめに入ってしまう。おいおい。
 ちなみに、あの柱のことを、東映東京撮影所では「ギリシャ柱」と呼ぶ。以前にも書いたが、私はこのことを、東映のセルフ・パロディ作品『非公認戦隊アキバレンジャー』第6話「はばたけ大御所!妄想撮影所の痛い罠」(2012年5月11日放送、監督:田崎竜太)の、アキバレッドこと赤木信夫(和田正人)とアキバブルーこと青柳美月(日南響子)の会話で知った。



信 夫「おおー、これはギリシャ柱。戦隊で何度も使われたファンタジーの大道具だよ! まさか本物を拝めるとは」



美 月「これのどこがギリシャかしら(ボコボコ)」



信 夫「バカァーツ!これには公認戦士たちの血と汗と涙が」


 東映から持ち出したわけではなかろうが、こういうギリシャ柱と月をDAIGOが先に発注しちゃったわけである。それでセーラームーンの歌を歌わざるを得なかったという、けっこう驚きの真実であった。

5. 次回の披露宴は?



 ていうか、そんなセットで、披露宴も終わりに近い頃、前に見たリストのひとたちが居並ぶ披露宴の席で「Friend」を歌ったというのだから、これは観たい。北川さんのところにはビデオが保存してあるはずである。これは観たいよね。



 泉 「でも何かすごい良かったよね」



北 川「良かったよ(笑)」



 泉 「私は本当にプレッシャーで押し潰されそうで逃げようと何度も思ったけど、本当にあの結婚式で……」



沢 井「思ったよ。当日来るかなぁって。来た、良かった」



 泉 「何であんなに、私も、恥ずかしがっていたんだろうって思ったもん」
沢 井「え、大人になって?」



 泉 「じゃあなくて、その時。なんか思っていたよりも、みんなもいたし、何かすごい、落ち着けたんだと思う。一人で考えちゃうとさ、『ええ、無理無理、どうしようどうしよう』ってちゃうけど」



沢 井「そうだよね。確かに一人で、この話が出て『え、どうやんの? どんな場所』みたいな」



北 川「じゃあ次誰かの式で歌う?また」



沢 井「里香の式の時にさ」
安座間「色んな曲、歌おうよ」



沢 井「それぞれキャラソンを、みんな」
 泉 「キャラソンあるね〜」
北 川「持ち歌あるからね」



沢 井「ソロ曲歌って?」
 泉 「懐かしい」


 こうなると泉里香が結婚して、しかも大掛かりな披露宴をするかどうかにかかっているな。全員のキャラクターソングが披露されるわけだ。私たちが聞けるわけじゃないけど。



 もし里香のお相手がスポーツ選手とかだったら、安座間さんにはやっぱり『ラブリー・エール』を歌って欲しい。ぴったりじゃないか。「勝利の女神だもん私」なんてな。じゃあ今回はこのへんで。


「へば」