さて今回も気合いが入らないまま週末を迎えてしまった。すみません。久々の小ネタ集形式でいきます。
1. 東海テレビ×WOWOW『ギフテッド』第3話
実は今週こそは『ギフテッド』をレビューしようかと思ったんだが、だめだ。私にしては珍しく、まだ気が乗らない。人たらしで誰の懐にも飛び込む天才肌の刑事(増田貴久)と愛想の悪い相棒(浮所飛貴)がだんだん信頼関係を強くしながら事件を解決するバディもの、といえば、どうしても、つい最近やっていた福山雅治と大泉洋の日曜劇場『ラストマン —全盲の捜査官—』と比較せざるをえない。『ラストマン』も毎回ミステリとしては「どうにもねえ」という内容だったが、まだ人間関係が面白かった。『ギフテッド』はどうもちょっと。
『ラストマン』で主人公二人の捜査をアシストする今田美桜は、わりと評判良かったようだけど、『ギフテッド』で同じ役回りの泉里香はいつもの泉里香(別に悪いわけではない)。
でも泉さん御本人が「「ギフテッド」は、私が子どもの頃に夢中になって見ていた「金田一少年の事件簿」などの原作者である、天樹征丸先生の最新作です。今回の作品でご一緒できるということが、素直に嬉しかったですね」とおっしゃっているので、あまりどうこう言うのもね。
第3話「棋譜」(フジテレビ系2023年8月26日放送、原作:天樹征丸・雨宮理真/脚本:木江恭/照明:稲木健/撮影:安藝孝仁/演出:下向英輝/制作・東海テレビ・WOWOW)。棋士界の女帝、将子(真飛聖)と新進気鋭の天才若手棋士、歩(佐々木春香)の、注目の対局。対戦直前に、歩に「殺す」と脅迫状が送られてきたこともあり、双方のファンは一触即発、マスコミも大注目。そういう心配もあって、「将子サマ」の熱烈なファンである天草那月(増田貴久)は、相棒の夕也(浮所飛貴)を連れて観戦にやってくる。すると会場には竜崎美都(泉里香)の姿が。このシーンはちょっと笑えた。
那 月「どこ座ろうか」
那 月「あれ?」
那 月「お隣、失礼します」
美 都「なんでここに?」
那 月「だって僕は将子サマのファンだからね」
那 月「知らなかったなぁ、竜崎刑事が将棋好きだったなんて」
美 都「は。別に。私はあくまでも脅迫状のことがあったからで……」
那 月「そうかなぁ」
美 都「うるさいわねぇ」
那 月「何にも言ってないよ」
美 都「視線がうるさい。どうせ私は、にわかファンですよ」
那 月「まあ仲良くしようよ。勝つのは将子サマだけど」
美 都「なに言ってんの?」
夕 也「静かにしろよ」
夕 也「てか、あんたら普通に楽しんでんじゃん」
さっきのインタビューを読んでいたら、「第3話では、全話を通しても唯一と言っていいくらい、竜崎の可愛い部分が垣間見えるシーンがあります。ぜひそこにも注目してください」という発言があった。ひょっとして泉里香ファンとしては、第3話のこのシーンが唯一の見どころということか。
2. 高嶺のハナさん第9巻
ムラタコウジ『高嶺のハナさん』第9巻が出ました(日本文芸社、ニチブンコミックス、2023年8月29日刊)。
人事課からリストラ対象にされかかった弱木だったが、いろいろあってピンチを逃れた。と思ったら、他の部署も経験して、まだまだダメな自分を鍛え直したい、という自己申告で、弱木はミツバチ製菓青森工場勤務に異動となった。
遠距離恋愛となった二人だが、異動になったその週の金曜日には、仕事が終わり次第、全力で東京駅へ疾走し、東北新幹線の最終に乗っちゃっているハナさん。
まあ実写版ではハナさんの方がニューヨークに栄転したのに飛行機に乗って帰って来ちゃっているので、青森へ行くぐらいはなんでもないだろう。そんなハナさんに、弱木が秘かに懐き続けていた大きな夢を初めて語るところが、今回のクライマックスか。すごいぞ弱木。
一方、原作のイチゴちゃんは実写版ほど成長していない(ドラマのほうが成長し過ぎであるが)。遠距離恋愛ならワンチャン、隙をついて二人のあいだに割り込める可能性もあるとも思って、まだ弱木を諦めていない。もちろんチャラ田もハナさんを狙うつもり。そんな会話をしていたところへ通りかかったのが不動さん。高嶺くんに対する気持ちを「ラブではない」と言いきかせ、心の均衡を取り戻そうとしていのだが……。
取り乱す不動さんに、淀屋橋ウメが「そんな気になるんやったら、本人に直接聞いたらええですやん!」と、相変わらずストレートなアドバイス。
その夜、ウメは「不動さんから話がある」とハナを晩ご飯に誘う。不動さんを信頼しきっているハナは、また厳しい指導をいただけると思い、緊張の面持ち。
不動さんもまた緊張のあまり、ウメにつつかれ、裏声で「弱木と高嶺クンが付き合っている噂を聞いたのだがそれは本当かね?」と聞いてしまう。
胸の中をぽっかり撃ち抜かれ、虚無感と爽快感のなかにたゆたう不動さん。高嶺さんは「でも決して仕事とプライベートを混同したり、仕事が疎かになるようなことだけは絶対にありませんので……!! 仕事も恋愛も両立させるのを前提のもと、これからも精進して参りますので。変わらずのご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申しあげます……!!」とたたみ込む。
失恋を機に、ようやく高嶺くんに「BAD」以外の返事ができるようになった不動さん。好きだなあ不動さん。
無理を承知、半分本気で書くけど、実写ドラマのシーズン3が観たい。イチゴちゃんがだいぶ人気者になっちゃっているけど、『ギフテッド』よりこっちだなあ。たのんますよ。
3. 小池里奈×サブラネット
『sabra』という雑誌は「かつて存在したグラビア雑誌」ぐらいに思っていた。創刊が意外と新しく1999年。紙雑誌の発刊期間は2010年までの11年間だが、そもそも創刊以来ウェブサイトと連動したメディアミックス的性格が強かったそうで、現在もグラビアウェブサイト(!)として運営されている。
この春(2023年4月)、今年30歳になる小池里奈が人生の3分の2を過ごしたベリーベリープロダクションを円満退社したとき「しばらくは芸能活動をする予定はない」「ゆっくりと自分のペースで過ごしていきたいなと思っています」などという発言から、半ば引退みたいな状態になるのかな、と勝手に想像していた。しかし先日の松田忠雄の写真展「unpolished」に続いて、今回は「伝説の美少女がサブラネットに帰ってきた」という触れ込みと共に、「sabranet」8月のカバーガールを務めた。
カバーガールになると、毎週25枚ずつ、1ヶ月でトータル100枚の画像にメイキング動画などがアップされて、サブスクの視聴者はそれを楽しめるらしい。こういうサービスがあるなんて知らなかったね。
小池里奈は小学校低学年のころ水着のDVDとかを出していて、本人は撮影がすごく嫌で泣いていたという。あと長年しつこいアトピーにかかっていたことも告白している。だから、もうグラビアのお仕事は店じまいするのかな、なんて勝手に思っていた。だから写真モデルやグラビアで活動を継続していることを知って少し驚いた。
でも考えてみれば、フリーになって自分で仕事を選ぶとなると、グラビアアイドル時代から信頼関係のあるカメラマンからのオファーがいちばん安心して受けられるのかも知れない。よく分からないけど、とにかく里奈さんが愉しそうにしているのが何よりだ。それにしてももう30歳かぁ。
Q:久しぶりのカバーガールでしたがやってみてどうでしたか?里 奈「いや、前はめちゃくちゃ子どもだったというか、たぶん高校生ですよね」
里 奈「私も変わっているし、『sabra』も、当時紙面だったから、私も変わってるし『sabra』も変わってるし、スタッフさんも、ね、私と同じだけ歳を重ねてるし、みたいな」
里 奈「みんな変わった(笑)」
Q:昔と今とでグラビアとの向き合い方は変わりましたか?里 奈「今は自然体でありながら、等身大でありながら、みたいな感じでできたらいいな、っていうのを心がけているかもしれないです」
4. 『紅さすライフ』第6話
次は、前回紹介した井桁弘恵主演の日本テレビ月曜深夜の30分ドラマ『紅さすライフ』の第6話「渡せなかったプレゼント」(日本テレビ系深夜1時~、2023年8月30日、脚本:松島瑠璃子/照明:竹村潤/撮影:及川厚・松谷嶺/演出:今和紀)。
前回、自信の商品を売り込もうと営業をかけたけど、どこにも相手にされなかった頼子(井桁弘恵)と雅人(大西流星)。でもダメ元で人気メイクアップアーティスト小宮山アキラ(和田聰宏)に突撃したところ、雅人の男子コスメにかける情熱が気に入られ、ネットのイベントで小宮山に紹介され、一気にSNSでバズる。
この実績をひっさげ、前回けんもほろろだった+cosme in 東京本店にもう一度チャレンジする二人。対応に出てきたのは、前回と同じタカギさん(沢井美優)。
頼 子「小宮山アキラさんが紹介したことで話題になって、フォロワーが急増しているんです」
頼 子「注文も増えていますし、SNSの認知度も上がっているんです。タカギさん、もう一度ご検討いただけませんか?」
高 木「実は私も、イベントのネット中継、拝見していました。反応良かったですよね」頼 子「そうなんです!」
雅 人「宣伝にも力を入れてゆくつもりです。pazapaのコスメを扱う、最初のお店になってください」
タカギ「ちょうど原宿店に空きが出そうなんです。置くこと、できると思います」
タカギ「社内で調整してみますね」
頼 子「原宿店……本当ですか⁈」
雅 人「ありがとうございます!」雅 人「ありがとうございます!」
以上。前回は不明だった沢井美優の役名が「タカギさん」であることが今回判明した。井桁弘恵は可愛いね。歯茎も見せちゃう満面の笑顔は沢井美優から伝授されたのであろうか。
本日はこれまで。やっぱり『ギフテッド』レビューはイマイチやる気になれないので、次回はおよそ1年半ぶりに実写版DVDレビューに戻ろうか。だいたいそれが本編だもんな。どこまで進んだかというとAct.18、教会の体育館に、いよいよ戦士が揃い踏みするところである。