絶賛売り出し中のグラビアアイドル、ホリメグ(小松彩夏)。デビュー写真集「ホリメグ伝説」は新人にして50万部を売り切った。ちなみに「ファースト写真集が50万部突破」というワードで検索をかけてみたら「田中みな実 60万部」っていうのが出てきた。田中みな実ってすごいんだな。
それはともかく、そのホリメグの出自に関する驚きのニュースが芸能マスコミに走った。なんとホリメグは希代のカリスマロック歌手、新垣ジョージ(PANTA)の隠し子、親子の関係にある、というのである。
っていうのが、いまからおよそ16年前に放送されたドラマ『働きマン』第3話(2007年10月24日、日本テレビ)。小松彩夏は当時、現実に若手グラビアアイドルだったし、PANTAといえば確かにカリスマロックミュージシャンである。この二人のコラボが印象的で、このたびのPANTAの訃報(2023年7月7日逝去)を知ったとき、まず浮かんだのはこのイメージだった。そんな奴は私ぐらいかも知れない。
2021年に頭脳警察とシーナ&ロケッツの対バンライブが企画されたが、まずPANTAが体調不良になって延期、翌2022年には鮎川誠が体調を崩して、今年の1月末に逝去。そしてPANTAも逝ってしまった。あっちで対バンやってください。合掌。
さてフジテレビ『まつもtoなかい』上沼恵美子と北川景子ゲスト回(2023年5月7日放送)の大河レビュー、今回は連載4回目である。しかも北川さんの出番はほとんどない。カットしようと思ったが、話題の流れみたいなことを考えると、切るに切れなくて。
上 沼「わたし2年前に引退しよう思っていたんで、ほんで去年、黒柳徹子さんに『もうやめようと思うんです。おしゃべりクッキングも27年で終わったんで』って言ったら『やめなくていいんじゃないの?自然でいいんじゃないの』って」
ここから先、少し解説が必要かも。上沼恵美子は『徹子の部屋』に出演したときの話をするんだけど、徹子のモノマネがかなり微妙というか、正直、まったく徹子に見えない。別に上沼恵美子はモノマネの人ではないが、あれだけ特徴的なしゃべりをする徹子をお笑い芸人の方が口真似しているのに、似ていないどころか、しゃべり方が変。北川景子は爆笑、松本人志が「誰ですか?」中居正広が「もう少しマスターしていただいた方が」と突っ込む。
上 沼「『やめなくていいんじゃないのぉ?自然でいいんじゃないのぉ』って」
松 本「……誰ですか?……」
上 沼「黒柳徹子さん……『自然でいいんじゃないのぉ~』って、『徹子の部屋」で」
北 川(爆笑)
中 居「……もう少しマスターしていただいた方が良いんじゃないかな」
上 沼「ああ、いやでもね、急に言ったからビックリしはった。そんなこと上沼が言いますよ徹子さんって言ってなかったからビックリされたんですよ」中 居「なんの準備をすることもなく」
つまりそのときの徹子の語り口が、いつものテンポの良さではなかった、というのが、上沼恵美子の言いたかったことである。事前に打ち合わせてもいない引退話を、上沼恵美子が突然はじめたので、徹子もちょっとポカンとしてしまって、いつもとは違う調子になって、それでも「辞めなくていいんじゃないの」と引き止めてくれた、という話である。
これ、なかなか凄いなと思うのは、実は「『徹子の部屋』で事前打ち合わせしていない話題を振ると徹子の調子が狂う」という、けっこう毒のある裏話をしているのに、それを「大御所の黒柳徹子さんの一言で引退を思いとどまって良かった」という美談でコーティングしているところである。
というわけで、「正調(?)徹子のモノマネ」と、「予定調和を乱された時の徹子のモノマネ」を交互に披露する上沼恵美子。これも北川さんは爆笑。
上 沼「もうほんまやったら、なんや『今日のゲストは上沼恵美子さんでございます』って言いますよ」
北 川(爆笑)
上 沼「いやそういう調子じゃなかった。後で聞いたもんだから、はぁっとビックリして」
上 沼「やってもいいんじゃないの~って」
北 川(爆笑)上 沼「言ってくださったんで」
中 居「でもだから最近精力的にいろいろ、20何年間かやったものが少しずつ終わってきて」上 沼「終わってきた、はい」中 居「でもなんか違うステージって感じ」
松 本「いやでも良いと思いますよ僕、すごく」
上 沼「うん、だからこの一年は黒柳さんのおかげで生き延びましたけど、YouTubeで」
上 沼「でも、なんだかな、ピンとこないですよね。もっと激しいことやっていたわけですから」
中 居「しっくり来てないって感じですか」上 沼「来てないです。YouTubeやって、たとえば200万回、お好み焼き、焼いただけで来たわって言われても、何にも分からないですよね」松 本「まあピンと来ないとこありますね」
上 沼「ピンと来ないですよね」
YouTubeをやって、お好み焼きを焼きながらしゃべって、再生数が200万回とか言われても、テレビ最盛期を駆け抜けた感覚から言えばピンと来ない、というのは、視聴者の側からもそう思う。YouTubeで面白いのって、以前レビューした井桁弘恵の『アクアガールズ』全3話みたいなショートドラマとか、前回の北川景子インタビューのような出演者インタビューやメイキングとか、アーティストのMVとかである。ユーチューバーの番組って、どう楽しめば好いのかさっぱり分かんないもんな、っていうのは年寄りの繰り言なんで、あまり気にしないでください。
松 本「いや中居君も分からんと思うけど、千里万里さんって、17歳で」
上 沼「17歳ですね」松 本「あの漫才を、こんなん言うとアレかも知れないですけど、超えれてる女漫才師まだ一人もいない」
上 沼「いやいや、へったくそな、何しゃべってんのあんた」松 本「いやいやいや、あれを超えている人がまだ出てきていないってことはすっごいと思いますよ」
上 沼「5年しかやっていないんですよ。漫才は5年しかやっていないのに」
上 沼「M-1の審査員やっていたんですよ、考えてたら。ごめんなさい」
松 本「いやいや、5年を感じさせない」北 川(笑)上 沼「ありがとうございます」
姉妹漫才の海原千里・万里は、妹の千里(上沼恵美子)が中学を卒業した1971年4月にプロデビュー、1977年5月の上沼さんの結婚と芸能界引退を機に解散している。正味5年間。たったの5年と思うかもしれないが、あの頃ってだいたいそんなもんだった。キャンディーズの歌手デビューは1973年9月で解散は1978年9月、活動期間は5年間。ピンク・レディーは1976年8月にデビューして解散コンサートは1980年9月、活動期間は4年間。『キャンディ・キャンディ』の連載期間は1975年から1979年の4年間。なんか比較対象が変か。
そういう意味では、実動5年間でも十分審査員の資格はあるとも言えるし、逆に時代が違いすぎるので、M-1の審査員辞退は妥当、という考え方もあるのだろう。
中 居「審査員って、でも、しんどいですね」
松 本「僕『上沼さんが辞めたら僕も辞める』って言っていたんですよ」
上 沼「前の年そない言うて脅迫したから出たんですよ」
松 本(笑)中 居「何やってんの」上 沼「私ね、もう出演依頼、来たから『もうやめてください、やめてください』言うてたら『松本さんがね、上沼さんが出なかったら出ない言うてるんですよって、言うたんで、じゃあ今年最後でって出たんです。おととし」中 居「で松本さんが、上沼さんが辞めるんだったら……」
松 本「で上沼さんが結局、辞められたんで、逆に僕ホントに辞めれなくなって」中 居「だって上沼さんが」
松 本「いやいや、何か僕やめるともう何か、けっこう」中 居「そうね」松 本「審査員がいなくなってくると言うか、年長になってきたので」上 沼「もちろんそうですやん」中 居「うん」
上 沼「あれね、紳助さんね、M-1の日だけ出てきたらどうですか、審査員で。責任あると思いますよ」松 本「いや言ってくださいよ本当に」上 沼「言いますわ」
松 本「あホンマですか」上 沼「はい」松 本「で連絡先は知っているんですか」
上 沼「……知らないけど……」
松 本「いや知らんのかい!」
さあ、今日はこのくらい、と思ったが、あまりに北川さんが少なすぎるので、もうちょっとだけ。『上沼恵美子のおしゃべりクッキング』(1995年~2022年、ABC/朝日放送)の後番組として『DAIGOも台所 ~きょうの献立何にする?~』が始まった話。私は『金子信雄の楽しい夕食』(1987年~1995年)が好きだったので、普通に料理番組枠を継承したという位にしか思っていなかったが、DAIGO・景子夫妻にとっては「上沼さんの後」という理解だったらしい。
中 居「ちょっとあの、上沼さんのやっているお昼の番組、終わりました」
上 沼「はい。クッキング終わりました」
中 居「その後ってご覧になりましたか?」
上 沼「ああDAIGOさんですね。ああそうだ、御主人」
松 本「本当だ。これもなんか不思議ですね」
北 川「オファー来て、いや上沼さんが27年間?」
上 沼「27年、はい」
北 川「でしたよね。守っていらっしゃった枠を自分がやるのはちょっとどうなんだろって」上 沼「何を言うてるんです」
北 川「でも上沼さんの後なんてもう、そうそう入られへんから絶対やったほうがいいで、って言って、すごい推して」
上 沼(拍手)
北 川「絶対やったほうがいいでって」
松 本「押すに押されてやね」
北 川「ええ、何かおこがましい……ってなってたんですけど、でも、でも上沼さんがずっと27年間、料理でやってきたから、また料理番組で、ってなっているんだから、断ったら絶対だめだよそんなの、って言って」
上 沼「景子さんがおっしゃってくれた」
北 川「そう、それで、会えるかなと思って、去年、なんか、あの、見に行ったんです、収録を。なんか関西行ったらいらっしゃるのかなって」松 本「なるほどなるほど」
北 川「おらへんかったんですけど」
中 居「え?行ったの?」
北 川「関西行ったらおんのかな?って思って」
上 沼「関西に行ったらおんのかな?」
上 沼「私はほんまに大坂城やんか」
上 沼「通天閣か」
松 本「道頓堀歩いたら坂田おるかな、みたいな、アホの坂田歩いてんちゃうか、みたいな」
北 川「そうなんです。ちょっと局で探したんですけど、あ、やっぱいらっしゃらへんのやな、って」上 沼「いやでも嬉しいです」
中 居「でもそのあと観て、ああこんなことDAIGOがやってるんだな、っていうのを」
上 沼「あの何度か拝見させていただきました。素敵でございますよ。ご自分が包丁、持ってらっしゃるのね」
北 川「そうなんです。全然できないところから、っていう、もう上沼さん時とは全然ちがうんですけど」
上 沼「いえいえ私は見てただけなんで……もうそんなことどうでもよろしいわ(笑)なんか嬉しいですね」
上 沼「北川さんの御主人が次やってくださってるって、なんやこうね、つながっている」
中 居「なんか線になるじゃないですか、点が」
北 川「いや嬉しかったです。私も関係ないようで関係あるなと思って、すごい嬉しかったです」
上 沼「ご夫妻、仲いいんですね」北 川「そうですね。喧嘩とかはないですね」松 本「嘘」
北 川「ならない。私が怒っている時はあるんですけれども、喧嘩にはならない」
と、ここいらへんでまた北川景子自身の話題になってゆくのだが、ま、今回はこのくらいにしておきます。またね