実写版『美少女戦士セーラームーン』ファンブログ


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【第914回】キワキワの北川景子 in『まつもtoなかい』の巻(その3)


 2008年6月18日に神戸みゆきが24歳で亡くなって、もう15年経つ。去年とか、何となくスルーしちゃったけど、祥月命日というのは大切にしたい。七木奏音も毎年、松野莉奈の祥月命日にはブログを更新している。見習わないといけません。合掌。



 さて『まつもtoなかい』第2回、上沼恵美子×北川景子(2023年5月7日 フジテレビ)レビューもこれでVol.3。いつまで続くやら。
 北川景子の本物のリスペクトぶりに「震えてます、いま。初めてです、こんなアガったん」と緊張しつつ、今までそんなことなかったと、かつて共演した芸能人への毒舌をちょいちょい挟んで笑いを取る上沼恵美子。この毒舌がまた、北川景子の憧れだったりする。このへんの感覚は、ちょっと関東の人間には分かりづらいところがある……というのが、埼玉で生まれ育ち京都で学生時代を送った私の感想。北川さんが「ただしゃべっているだけでも面白い」と言うと、すかさず「ただしゃべっているだけじゃないんですけれども」と突っ込む。感激しつつも、こういうやりとりがあるのが関西人なのだろう。



松 本「ちょいちょい他人の悪口言う。何分間かに1回、絶対言いたいんですね」



中 居「だからこれで、こういうのが好きなんだろうね」



北 川「好きです。そうなんです、だから何かこうコーナーがあるとかじゃなくて、番組が面白いじゃなくて、その、しゃべっていらっしゃることが面白いじゃないですか」
中 居「上沼恵美子が面白いんだ」



北 川「そうなんです。だからYouTubeとかも、ただしゃべってるだけじゃないですか



上 沼「……ただしゃべっているだけじゃないんですけども(笑)」



北 川「編集でとか音でとかじゃなくて、本当にもうしゃべりが面白くて」



中 居「そうですね、前後で加工するとかではなく、そのままでいい」
北 川「そうですそうですそうです」



松 本「YouTubeもチェックしているんや」



北 川「あ、全部じゃないですけど、ずっと観させていただいて、お好み焼き作りながら、ずっとしゃべってはるやつが、めっちゃ面白くて」
上 沼「嬉しいですもう」



中 居「北川さんがこんなに喋んのも、ちょっと珍しい」
上 沼「わたし初めて見ました」
中 居「だって冒頭から一番しゃべっているからね」



北 川「やばい、黙ります」


 このあと、中居正広の「北川さん、なんか育ちでしょうね」という発言がある。「育ちでしょうね」というのは普通、何気ない仕草が優雅だとか、ただ居るだけで気品が感じられるとか、そういうときに出てくる言葉だが、ここでは「かしこまったところがなくて、フランクにしゃべっている」を指しているのがちょっと面白かった。もちろん、「それでも女優のイメージが壊れず、品がある」という含意もあるのだろうけど。


中 居「たぶんですけど、僕の感じですけど、ほら女優さんとか役者さんて、番組来ると、やっぱりイメージもあったりするから、ちょっとかしこまる人も多かったりするけど」
上 沼「はい、はい」



中 居「北川さん、なんか育ちでしょうね」
上 沼「そうですよね」



中 居「一緒に番組出ていても、しっかりしゃべってくれる」
上 沼「うわぁ、そうなのね」



中 居「で質問にちゃんと(答える)、なんかそんな感じありますよね。無意識かも知れないけど」



北 川「ん、ちょっとその、一回くらいはウケて帰りたいというのが、ちょっとあって」



松 本「これ本当にあるんやろね」
中 居「不思議ですけど、僕なんかも感じますよ何回か」



北 川「だから『仰天』とかも御一緒させていただいて、スタジオ降りてきた瞬間しか、もう出ジロないじゃないですか」



中 居「出ジロ」
北 川「そこで……」



上 沼「出ジロって言いますか?」


 出ジロとは何か。私には未知の用語であった。ネットを検索したところ「出代」という意味のようである。


出代(でしろ)
出演する余白や余地のことを『でしろ』といいます。「あのタレントさんの出代があるか検討しといて」のような使われ方をします。
(映像業界用語頻用ワード34選)


 要は「出番」という意味かな。そのちょっと前に出てくる「仰天」というのは『ザ!世界仰天ニュース』か。私は観ていないが、北川さんは眼鏡をかけると急にエロくなる、などと中居正広が発言して、セクハラだとか何だとかネットでざわついたのではなかったか。



 まあいいや。北川さんがバラエティ番組に出演するのは、だいたい映画やドラマの告知のときである。で、「本日のゲスト」として登場すると客席は「うわぁ」と盛り上がる。あとは番宣すれば仕事は終わりなのだが、本人はそういうのが「ほかに出ジロがない」と感じて、不満でいるらしいことが明らかになった。



北 川「何か1回ぐらい面白いこと言いたいな、っていうのはあるんですけど、でもまあ女優やしな、みたいなのもちょっとありつつ、ギリギリを攻めつつこの20年くらい」
中 居「キワキワをね」



北 川「キワキワでやってきました」


 キワキワをね。そう考えると、『全力!脱力タイムズ』における北川さんの熱の入れようも、分かるというものだ。あれが女優としてのキワのキワあたりではないか。






 北川景子のこういうセンスが、上沼恵美子によって培われた。北川景子が出るバラエティのなかで、最も燃焼度が高いのはやはり『全力!脱力タイムズ』だと思う。また出演して欲しいです。



中 居「でもたぶん、そういうね、上沼さんを見て育っているから、サービス精神みたいなのはやっぱり刷り込まれていると思う」
北 川「みんなそうです」
上 沼「ありがとう、すいません」



松 本「遺伝子ですよ」
上 沼「遺伝子ってそんな、ぜんぜん違います」



北 川「いや本当にみんな、みんな笑わせてもらっている。関西は全員」



上 沼「嬉しい。やってて良かった。生きてて良かった。わたし2年前に引退しよう思っていたんで」


 という、ここらあたりから、しばらく上沼恵美子自身の話、そして『M-1グランプリ』の話になるので、そのままフォローするか切っちゃうか、迷うところである。北川さんの出番は減るが、番組としての流れを考えると、このへんのやりとりも拾っておいた方が良いかなあ。と悩み出したところで、今回はこのくらいにしておきます。