実写版『美少女戦士セーラームーン』ファンブログ


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【第898回】NHKを通販番組がジャック!の巻(北川景子『平野レミの早わざレシピ!』)

1. 悲しい話



 プーチンがウクライナ軍事作戦を開始したのがおよそ1年前の2022年2月24日、その後ただちに芸術家やアスリートたちが反応を示した。私の印象に残っているのはアニメ作家たちの署名運動で、筆頭は『チュブラーシカ』の美術監督を務めたレオニード・シュワルツマン、そして日本にも熱心なファンの多いユーリ・ノルシュテインがそれに続いた。



 そして平昌五輪フィギュアスケート女子銀メダリストのエフゲニア・メドベージェワも、2月24日その日のインスタグラムのストーリーズ機能を使って真っ黒な画像を投稿した。その黒い画面には「悪い夢のように、一刻も早く全てが終わることを願っています」とのメッセージが添えられていた。



 このことは世界から注目され、日本のニュースなどでも報道され、一方では彼女の身を案ずる声も上がった。その後、3月4日にプーチンは「ロシア軍の活動について意図的に誤った情報を拡散するなどした個人や団体に罰則を科す」法律の改正案に署名した。



 メドベージェワの真っ黒なメッセージは削除され、かわりに真っ赤なビキニでロシア版のプレイボーイみたいな雑誌『マキシム』の表紙に登場して(2022年4月1日発売号)なんとなくグラビア路線に走っている。これは彼女の本意か。



 メドベージェワ主演のアイスショー「美少女戦士セーラームーン Prism On Ice」は、2020年6月6月5日から7日にかけて神奈川・KOSE新横浜スケートセンターで開催される予定だった。2月13日には麻布十番のセーラムーンミュージアムでプレスリリースがあり、メドベージェワ自身が実際に着用するコスチュームで「セーラームーンはキレイでかわいらしいイメージ。純粋で明るいキャラクターを表現できるようがんばりたい」と意気ごみを語っていた。



 でもその後、あっという間にコロナが蔓延し、4月17日に正式に延期が発表され、それからウクライナ侵攻があって、さっきのインスタがあって、メドベージェワが国外に出るのは、プーチンが健在な限り絶望的な状況になっているようだ。



 で、前回のコメント欄で教えていただいたお知らせを見ると、最終的には当初予定の3年後、2023年6月2日から4日にかけて振り替え公演が予定されていたアイスショーが「不安定な世界情勢による様々な影響により」中止とすることが正式にが発表された。フィギュアスケートを履いた戦士たちの姿を描いた武内直子先生のイラストが空しい。


2. 暴走する話



 さて、こんな話題から始めて、いつものバカ話に入るのも恐縮だが、巷で2023年2月23日(木)放送のNHK『平野レミの早わざレシピ!』が話題になっている。私もネットニュースで知って、NHKの見逃し配信をチェックしたのだが、聞きしにまさる暴走ぶりであった。



 生放送なので時間がくれば番組は始まる。なのにカメラの方を見ずに平野レミと雑談にふける北川景子。そもそも平野レミの料理番組に北川景子をゲストに呼ぶという時点で「混ぜるな危険」レベルだと思うのだが、それを生放送で、しかもNHKだからCMなしで70分やるという、これはよほどの確信犯か何も知らなかった人の企画であろう。



景 子「あ、始まってますか?」
(スタジオから苦笑がもれる)



景 子「お早うございます、北川景子です」
レ ミ「ガンバレー、景子、ガンバレー」



景 子「今日はレミさんの早わざレシピ、ごちそうになりに来ました。レミさーん」



レ ミ「景子ちゃんおはよう、いまさ、DAIGOちゃんとさ、いい夫婦よね、顔が小さいわよねって話をしていたのよね」
景 子「いつの間にか始まっていました」



レ ミ「で大河ドラマでさ、ね、お市の役やっててさ、大人気でしょ、ね」
景 子「は、何人かから御連絡いただきましたね」



レ ミ「がんばってくださいね」
景 子「ありがとうございます」



レ ミ「今日は、そういう生レミ生景子ちゃんでやっていきますね」



中 山「ちょっとレミさん、ちょっと景子ちゃん待ってくださいよ。本番始まってんだから、ちゃんとしっかりしてくださいよ。世間話は止めてくださいね」



澤 部「ずっとしゃべってんですから」


 と、いちおう中山秀往とハライチの澤部佑が入ってくるのだが、スタジオの密を避けるため、二人はすぐに隔離されて、背面のパネルに画像で映る仕様になってしまう。



 NHKの原大策アナウンサーも、少し離れた「実況席」で二人の料理を実況するという立ち位置。つまりレミと景子に直接介入してブレーキをかける人が誰もいない。もうすでにやばい。



 最初の料理は、北川景子が大河ドラマで演じた「お市の方」にひっかけて、DAI語で「O1O1C」(オーワンオーワンシー=オール1のお市カレー)という料理。



 にんにくを叩き、次は「景子ちゃんがタマネギを切るの。こっち来て、こっち」とレミに言われた北川景子は、間に入ったアクリルパネルの後ろから回り込む。



 のかと思ったら、そのままパネルを押して移動する。なんかおかしな気もするが、これは、こんなところにパネルを置いたNHKが悪いと思う。(あとの方で平野レミがパネルを越えてスタッフに注意されているので、北川景子のように動かすのが本来の使い方のようだ。)そして暴走が始まる。



レ ミ「今日はねえ、本当はタマネギ切るとか(予定に)なかったんだけどね、景子ちゃんの手さばき、包丁さばきをみんなで見たいっていうことで、急遽変更してさ、景子ちゃんにね、どんなふうに、家庭でいつもやっているのか、はい、切ってください」


 


景 子クロの包丁使うんですね」



レ ミ「クロの包丁、そうそう」



景 子「使ってますよ」



レ ミ「おおっ、クロの包丁って言ってくれたぁ」



景 子「そうそう。レミパンも使わせていただいています」



レ ミ「あレミパンも!NHKでレミパンなんて言っちゃっていいの」



原アナ「あの、NHKなんで、NHKなんで、はい」



景 子レミパンミニワイドも使ってます
原アナ「景子さんあの、特定の商品名はお控えください、はい」



レ ミ「すごぉい」
景 子「使ってます。全部使ってます。お玉からなにから、全部使ってます。菜箸も、くっつくんですよね」



レ ミ「くっつくのくっつくの」



原アナ「あのそろそろ、商品のお話はそのくらいにしておいて」
レ ミ「私なんにも言ってないからね。景子ちゃんが……なんにも言ってないからね」



レ ミ「もうNHKはね、そういう話をしないでくださいって言ってるんで」
景 子「あ、ダメですか」



レ ミ「もう景子ちゃんが今日ぜんぶ言っちゃったからね」



景 子「フタが立つんですよね」



レ ミ「フタが立つ、やったぁ。素晴らしい」



原アナ「レミさん、人のせいにしないでくださいね。レミさんも共犯になってますからね。つつしんで」


 別にいやがらせでもステマでもなくて、北川さんはピュアな気持ちでレミパンをリスペクトしているのである。彼女に他意がないことくらい、このブログを読んでくれているような方にはよく分かるのだが、別室でごちゃごちゃ言っている中山秀征と澤部佑の声は視聴者にはほとんど届かないので、結果的に北川景子が平野レミの通販番組に出てひたすらヨイショして、それをNHKが生放送していて、実況席のアナウンサーにも止めようがない、というような空気になっている。
 加えて、平野レミの料理の仕方って実にざっくりしている。家庭の台所では許される範囲内の適当さなので、私はいいと思うし、北川景子はまったく気にしていない。しかしテレビ的にはやっぱり問題なんだろうね。ていうか、北川景子は芸能人として、本当は気にしなくちゃいけないのか。



レ ミ「そしたら、それをあん中に入れちゃう」
景 子「これですか」
レ ミ「そうそう」



レ ミ「このまま、おお」
原アナ「サラダ油大さじ1のフライパンで炒めていきます」



レ ミ「サラダ油でしょ、あとさあ、ニンニクいれるでしょ」



レ ミ「で、ショウガもいれるでしょ、あ、いけない」
原アナレミさん、そこじゃないです、そこじゃないですよ



原アナ「みなさんちょっと今、あの幻が見えております」



原アナ「あの、衛生上の管理をしております調理台で調理しています、はい」



レ ミ「景子ちゃん、今日材料見てね、何か気づかない?」



レ ミ「今日さあ、今日さあ、これ見て、あの、景子ちゃんは1が好きなんでしょ」
景 子「はい」



レ ミ「それで結婚したのも1月の11日で、11時11分で、で何で1がそんなに好きなの?」



景 子「え、なんか1番とか良くないですか」



レ ミ「そりゃみんな1番が好きだけどさ、でも景子ちゃんは1番よね」
景 子「いやとんでもない」



レ ミ「もうこんな顔がちっちゃくて、赤ん坊よか顔ちっちゃいのね」
景 子「いやそんなことないです」



レ ミ「私と並んで、私さあ、このくらい下がってちょうど良いのよ、ほら」
澤 部「ああそうですね」



レ ミ「1メートル下がって、ほら景子ちゃんと、一緒」
原アナ「あの、これ、材料にポイントがあるんですよね。材料にポイントが」



レ ミ「ぜんぶ、景子ちゃんが1が好きっていうことで、1パックでしょ、タマネギ1個でしょ、じゃがいも1個でしょ」



レ ミ「小さじ1のクミンと小さじ1のガラムマサラでしょ、塩でしょ、これも大さじ1のしょうがとニンニクね、みんな1、ぜんぶ1」


 ここまででまだ番組開始5分しか進んでいないので、このへんにしておこう。ちょっと私には、この番組のおもしろさを的確に伝えることができない。後半になると、アシスタント役が澤部佑になったり、次男の嫁さん(料理研究家の和田明日香)が出てきて料理を始めて、北川さんはやや後方に回る。まだ少しの期間は見逃し配信をやっていると思うので、できたら視聴してみてください。



澤 部「レミさん、でも北川さんとは初めてでしょ今日」
レ ミ「初めてさ」



澤 部「御主人のDAIGOさんとは交流はあったんですか?」
レ ミ「そうよ、DAIGOちゃんとはさ、CDもらったりとか、いろんな話とかさ、景子ちゃんの話もいっぱい聞いてさ、もうとっても何かさ、ラブラブの感じでさあ」



レ ミ「でも景子ちゃんどんな人かなぁと思ったら、もう今日会ったけどさぁ、顔がちっちゃくて、うちの生れたばかりの孫の顔よりかさぁ、小さいのよ。びっくりしちゃった、小さくて」



中 山「レミさんが驚くのもよく分かるよね。おれのグーぐらいだもんね」



レ ミ「ホント小さいね。電車乗っかってたってこんなに小さい人、見たことないよね」



中 山「北川さんね、レミさんからは出産のお祝いをいただいたんですって?」



景 子「そうなんですよ、なんかレミパンワイドと」



原アナ「北川さん北川さん、あの商品名は、ちょっと控えていただければ」



景 子「ホントにだめなんですか?」



原アナ「ホントにだめですよ、はい」



景 子「あの……レミさんのブランドのフライパンをいただいたり、あと本もいただいたり、子供と一緒に食べられる」



中 山「このお写真がね、実際にですねレミさんにいただいたフライパンで作った料理」



景 子「本当に昨日ですね、夫が作った」
中 山「あDAIGO君が」
レ ミ「うわぁDAIGOちゃんありがとう」



中 山「うわぁWISHパスタ」
景 子「はい」



澤 部「革手袋しながら作った」
景 子「あの素手で」



澤 部「素手で?」
中 山「うわ革手袋外すんだ、料理のときは」

3. ついにビンタ炸裂


 つぎは例のやつ。『機捜235×強行犯係 樋口顕』第4話(2023年2月17日、テレビ東京、原作:今野敏/脚本:政池洋佑/照明:加藤賢也/撮影:宮﨑悟郎/監督:本田隆一/チーフプロデューサー:山鹿達也)。ロケ地はレンブラントホテル東京町田。今回、縞長(中村梅雀)は、高丸(平岡祐太)と亜里沙(安座間美優)の邪魔をしないと、口では言うのだが。



高 丸「あ、亜里沙、ごめん、いま仕事終わらなくて、あと報告書だけ書けば……」



縞 長「いいですよ、報告書、私が書いておきますから」



高 丸「……いいんですか?」



縞 長「もちろんですよ。恋人との約束を守れないで、市民の安全が守れますか。よほどの緊急事態が起らない限り、お邪魔はしません」



高 丸「縞さん……ありがとうございます」



╳    ╳    ╳



亜里沙「おいしそう」
高 丸「おいしそうだね」



亜里沙「何にしようかなぁ」
高 丸「このお店のシチューが絶品なんだって」
亜里沙「どうしたの?今日浮かれてない?」



高 丸「今日、縞さん来ないんだって!」
亜里沙「うわぁ」



高 丸「だからさ、今日は存分に大事な話ができるね」



高 丸「あ、そうだ亜里沙、たまには旅行にでも行かないか」




高 丸「ずっと淋しい思いさせてきたからさ」




縞 長「高丸さん!」



高 丸「ちょっと、来ないって言っていたじゃないですか」
縞 長「緊急事態ですよ。はるさんから電話がかかってきて……」



高 丸「ええ? それ、おれ必要ですか?」
縞 長「高丸さんが御指名なんですよ。また家に来てもらいたいって」



亜里沙「はるさんって誰? 家にも行ったことあるの?」



高 丸「いやあの、はるさんっていうのは」



縞 長「今とても大事な人です」






亜里沙「最低!」




高 丸「亜里沙ぁ」



縞 長「いいんですか彼女?」



高 丸(全部あんたのせいだ)


 以上です。ちなみにはるさん(小林幸子)っていうのは伝説の詐欺師で、高丸はすでに捜査中に出会った彼女から「お財布落としたみたいで、帰れなくて」と千円騙しとられている。ちょろい刑事と思われているのだ。


4. 最終章前夜


  なんか色々とやっているうちに、『女神の教室』もこれでもう第7話(2023年2月20日、フジテレビ、脚本:神田優/照明:川埜允史/撮影:長谷川諭/監督:谷村政樹/プロデューサー:野田悠介)。
 ……と書き始めたが、そろそろ限界である。次回ブログで第7話と第8話をまとめてとりあげよう。ごめんなさい。