実写版『美少女戦士セーラームーン』ファンブログ


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【第879話】はじめての恋バナの巻(泉里香『高嶺のハナさん』第2話)


 沢井美優のドラマ出演情報を、前々回のコメント欄で教えていただいた。ありがとうございます。さっそくそのテレ東の深夜ドラマ『夫婦円満レシピ 〜交換しない?一晩だけ〜』第1話を見逃し配信で視聴した(2022年10月5日放送、脚本:浅野敦也/撮影:柳澤光一/照明:土井立庭/監督・編集:横堀光範/プロデューサー:田辺勇人・浅野敦也)。



 大学時代に知りあって結婚して子供が生まれて4年目、夫が「妻だけED」でセックスレスになってしまった夫婦が、2人目の子供も欲しいし、情熱を取り戻すために、スワッピングのパーティーに参加する、というのが第1話のお話。この夫婦を佐津川愛美とKis-My-Ft2の千賀健永が演じている、というところがミソである。



浩 介「夫婦交換って知っている?」



志 保「ん?」



浩 介「マンネリしがちな性生活に刺激を与えるために、お互いのパートナーを交換しあうんだって」



浩 介「欧米じゃスワッピングって言われてて、日本でも愛好家が増えているんだって。あ、浮気じゃないよ。カップル同志、合意の上でやるんだ」



志 保「ちょ、ちょっと待って、コウちゃんは私をほかの男に抱かせる気?」



浩 介「どうしたら前みたいに出来るようになるんだろうと、いっしょうけんめい調べたら、ここに行き着いたんだ」



志 保「なんで夫婦交換に行き着くのぉ?」


 私もそう思う。自分の妻が他の男に抱かれていると思うと、妻にそそられる、とか、興奮するいう心理的メカニズムは苦手分野(笑)。アダルトビデオでNTRってあるでしょ。で、帰宅しない妻を夜通し待つ夫とか、その夫の電話に出て、ほかの男に抱かれながら会話する妻とか、AVというものの用途のなかで、ああいうシーンにどのような需要があるのか、私にはさっぱり分からないんだ。



 話題がずれましたかね。ともかく、そういうわけで説得に折れてしまった佐津川愛美は、それで夫の「妻だけED」が治ればと、しぶしぶ「ナイトアクアリウム」という夫婦交歓サークルに参加する。主宰者は板谷由夏・平岡祐太夫妻。ここにいる何組かのカップルのなかに沢井美優がいた。



 千葉誠太郎と何かいちゃいちゃしていたが、セリフもなければ映っているシーンもトータル3秒くらいだったので、どういう役かはよく分からないが、佐津川愛美の説明によれば「夏のバカンスの間、妻を交換している」カップルらしい。



 チークタイムで平岡祐太にエスコートされる佐津川愛美だが、気乗りがしない上に、千賀健永がさっそく板谷由夏と熱く抱擁、キスしているのを見て、ショックで帰ってしまう、後を追う千賀健永、でもこれが刺激となって千賀健永は回復し、その夜から二人のセックスレスは解消、というところで第1話は終わる。でもその後、やっぱりスワッピングにハマってゆく、という流れになるのかな。何にせよ沢井美優の出番はこれっきりだろう。実際、第2話には出演していなかった。残念。



 ただ、佐津川愛美の地味なママ友の役で橋本マナミが出演しており、その夫役として黄川田雅哉が出演することが、すでに告知されている。第1話、第2話ではまだ姿が見えないが、橋本マナミもスワッピングにはまるのかな。その時に大変身するための、現在の地味なママ友ということなのかも知れない。で、その夫の黄川田雅哉ってのは、どういう感じなんだろうね。頑張れマスターレッド(何を?)。



 はい。それでは『高嶺のハナさん2』第2話レビューに進みます(2022年10月08日、BSテレ東・ファインエンターテイメント、原作:ムラタコウジ/脚本:岡庭ななみ/照明:丸山和志/撮影:高橋慶太/監督:内藤瑛亮/プロデューサー:瀧川治水・清家優輝)。前シーズンのときから、このブログはドラマと原作漫画の比較にだいぶ傾注しておりますので、今シーズンもその路線ですすめさせていただきます。



 で、そういう観点でいうと、現時点で原作よりもだいぶ省略されてしまっているのが淀屋橋ウメ(中村里帆)のキャラクター。たとえば今回、新しくチームに入ったウメの歓迎会で、みんなでボーリングに行くわけだが、同期の弱木(小越勇樹)にじゃれつくウメに向かって、ハナ(泉里香)は激烈に説教する。



ウ メ「ムッチャ好きやねん!」



弱 木「ちょっとウメちゃん、ひっつきすぎ……すみません。 この人いつもこうなんです」



ウ メ「なんなんツヨシ、水くさいやん」
弱 木「おっ おぉ!ビックリした」



弱 木「わぁ、くすぐったい」



 華 「あなたたち!」



 華 「さっきから好きとか嫌いとかくっつくとか くっつかないとか、くだらない話ばっかり」



 華 「あなたたち同僚なのよ、いいかげんにして!」



一 同「……」



 華 (やっちゃった……淀屋橋さんの歓迎会なのに)


 この後、カラオケに移動して二次会となるが、やっちゃった感で凹んだままのハナは、あろうことか荒井由美の「翳り行く部屋」をチョイスする。ユーミンってデビュー50周年で、記念のベストアルバムがチャート1位を取ったそうだが、過去半世紀、これほど大胆な使われ方をしたことがあるかどうか。



 華 「♪どんな運命が愛を遠ざけたの♪」



 華 「♪輝きは戻らない♪」



 華 「♪わたしが今死んでも♪」



更 田「……バラード禁止で」


 テレビドラマを観ていてユーミンの曲に不意打ちされた記憶といえば、個人的には『私立探偵濱マイク』第4話(行定勲監督)のクライマックスだったけど、これは、あれを越えたなあ。



 あ、それでウメのキャラクターの話でしたね。ドラマのウメは、とにかく空気が読めない。ボウリングでストライクを出した後、上司のハナさんが両手を出しているのにそれを無視して弱木とハイタッチ。まあ、本人に悪意はないのであろうが無神経である。原作のウメはちゃんと高嶺さんをリスペクトしていて、弱木にくっついてはしゃいでいたところを一喝されれば、ちゃんと反省している。






 次は二次会のカラオケ店の場面、「同期」を連呼してまた弱木とベタベタするウメに、ついにイチゴ(香音)が切れる。ラップで対決を挑んだのはいいが、焼酎ロックの飲み過ぎで、勢い余って弱木への想いを告白してしまう。






 するとウメは「あんたメッチャかわいいや~ん! メッチャピュアっ子なん?」とイチゴをハグする。ここまでは原作どおり。




 でもその後、イチゴの気持ちを初めて知ったハナがどうしていいか分からず、帰ってしまうと、ウメは落ち込む。





 ドラマではこの場面は、アホなチャラ田(猪塚健太)がイチゴの告白ラップに「いい歌だったなぁ」と感動し、ウメが「なんでやねん!」とツッコむだけで終わる。



 ところが原作のウメは、弱木のことも実は真剣で、イチャイチャしていたのはただの照れ隠しだった。だから高嶺さんと弱木のマジメな交際にも、イチゴのピュアな真剣恋愛にも、本当はショックを受けていた。イチゴがハナを追ってカラオケ店を出た後、ウメは目に涙をためて「今日は歌って飲むでーっ」と叫ぶ。



 というふうに、だいぶ印象が違うのだが、ドラマ版のウメは、この先どうなるのであろうか。
 それから、もともと原作では、ウメの登場はもっと前、イチゴがまだ人間的に成長する前のことで、むしろウメの存在がイチゴを成長させたとも言える。たとえば先ほど弱木とウメをハナが一喝する場面があったが、原作のその場面では、イチゴはぼそっとハナに言うのだ。



 その後、カラオケラップで告白してしまう一件があってから、イチゴは、ちゃんとハナに自分の気持ちを伝えようと決意する。




 で、イチゴの告白を受けたハナなんだが、原作のハナは、この時点ではまだ弱木と両想いなんだかどうなんだか、イマイチ確信が持てていない。つまりイチゴの告白は強力な恋のライバル出現ということになるので、けっこうシリアスモードのまま、話が続く。



 しかしドラマの高嶺さんは、もう昼休みにこっそり弱木と二人でお弁当を食べたりする仲なのである。その結果、今回のエピソードで原作とドラマのキャラクターが最も違っていたのは、なんと主人公の高嶺華であった。



 ふたたびカラオケ店のシーンに戻ると、イチゴの告白にどうしていいか分からなくなったハナは、「会社に行かないと。データのコピー取り忘れたの」と口走りながら、取りあえずその場を逃げ出して会社に避難。ところがなんと、イチゴちゃんも会社にやってきてしまった。ここで、さっきの原作漫画の懺悔シーンになる。



 華 (どうしよう。苺ちゃんとどんな顔で話せばいいの?)



 苺 「高嶺さん、ホントにすみませんでした!」



 華 「え?」



 苺 「私、前に高嶺さんのUSBに紅茶こぼしましたよね。あれわざとなんです」



 苺 「どうぞ」



 苺 「あぁっ!ごめんなさい!」



 苺 「手が滑っちゃって」



 華 (どおゆうことぉ?)



 苺 「そもそもデータが消えたの、私のせいです」



 華 (どおゆうことぉぉ?)



 苺 「バレンタインのケーキも、叩き壊そうとしました」



 華 (どおゆうことぉぉぉ?)



 苺 「弱木先輩が 高嶺さんのこと好きだって知って…… 悔しくて」



 華 (そうゆうこと……)



 華 「……でもまぁ、過ぎたことだし、忘れましょ」
 苺 「過ぎたことじゃないんです」
 華 「え?」
 苺 「私、弱木先輩が好きです」



 苺 「お二人がつきあってるのは知ってます。でも、正々堂々と好きでいたいから、ここでちゃんと謝らせてください」



 苺 「申し訳ありませんでした」



 華 「ホントのこと言ってくれてありがとう」



 華 「……私も……弱木くんが……」



 華 「大好き!」



 華 「はぁ、はぁ」



 苺 「なんか、初めて本音で話せた気がします……よかったです」



 華 (私、初めて人と恋バナしたかもぉ♡)


 それって恋バナか……ということはともかく、いいですね。名古屋支部はもちろんドラマ版の高嶺華のほうを支持します。ということで今回はこのへんで。