すごくインパクトのあるブラックレディーだった。2022年7月11日、ご逝去されたそうです。慎んで哀悼の意を捧げます。実写版セーラームーンの後番組『ウルトラマンネクサス』の斎田リコも、なんだか可哀相な人だったよね。
さて、みなさん豪雨のなか、いかがお過ごしでしょうか。私は2016年から使い続けているMacBookが、いよいよバッテリーはへばってくるし、おりからの猛暑のせいもあるだろう、本体内部がしょっちゅう熱々になって、幾つかの重いアプリがすぐ反応しなくなる。ほんとうは買い替え時なのだが、円安とはいえ、新発売のMacBookがまあ高いこと高いこと。もはや2時間も持たなくなったバッテリーだけ換えて、もう1〜2年、いまのノートを使いながら様子を見たい、というのが本音である。が、交換料金はだいたい現在の本体の下取り価格と同程度。
一方、アップルは2020年よりCPUを自社製チップに切り替えて、私のIntel Macはいちだんと時代遅れになった。アップルの公式発表では、今後もインテル搭載機へのサポートを続けて行くとは口では言っているが、先日のMacOSのメジャーアップグレードで追加された新機能は、新型チップでないと使えない仕様になっていた。こっちが本音だろう。私の記憶では、PowerPC搭載のMacは、インテルになって2年後にはサポートされなくなった。いやどうしようかなぁ。
個人的なグチですみません。『正直不動産』レビューもそろそろラストスパート。第9話「決戦!眺めのいい部屋」です(2022年5月31日放送/原案:夏原武/原作:水野光博・大谷アキラ/脚本:根本ノンジ/照明:長谷川誠/撮影:金澤賢昌/プロデューサー:宇佐川隆史・清水すみれ/演出:野田健太/制作:NHK・テレパック)。
前回、第8話は、安アパート住まいを知られてしまった永瀬(山下智久)が、美波(泉里香)に「二人だけの秘密にしてください」とお願いするところまでだった。その翌日。
咲 良「永瀬先輩」永 瀬「ん?」
咲 良「ついに美波さんとつきあったんですね!」永 瀬「は?」
咲 良「『しょうじきもん』の大将からメッセージが来たんです。二人ともめちゃめちゃラブラブだったって」永 瀬「はぁ、それか」
美 波「でも、どうして永瀬さんがお風呂もないアパートに住んでるんですか?」
永 瀬「それより、どうして僕をつけてきたんですか?」美 波「今そこに引っ掛かってる場合ですか?」永 瀬「引っ掛かりまくりでしょ」
美 波「まず先に、住んでる理由を教えてください」
美 波「まさか借金?」
(首を横に振る)
美 波「女に貢いでるとか?」
(首を横に振る)
美 波「じゃあ、何で……」
永 瀬「榎本さん」
永 瀬「僕を信じてください」
永 瀬「このことは絶対、誰にも言わないでください」
美 波「……分かりました」
美 波「二人だけの秘密ですね」
正 「あらららら」直 子「あらら」
咲 良「完全にできてるって」永 瀬「いやできてないから」
永 瀬「てか、何で大将、月下にそれ伝えてんの?」
大 河「大将から俺にもメッセージが回ってきたぞ」永 瀬「どんな連絡網っすか」
大 河「いいか永瀬、彼女と絶対につきあえ」永 瀬「は?」
大 河「そして 死んでも別れるな」永 瀬「何で?」
大 河「うちは今 創業以来の大ピンチだ。そんな時にメインバンクにまで見放されたら、うちは完全に……終わる」
咲 良「創業以来の大ピンチ?」
ライバルのミネルヴァ不動産が顧客どころか社員の引き抜きまで始めている。なんとか会社の力になりたい永瀬だが、あいかわらずの正直トークで簡単に成績はあがらない。タワマンに戻るどころではない。むしろ安アパートでの生活がだんだん身体に馴染んできている。と、ドアにノックの音がする。
美 波「来ちゃった」
訪問者は美波。泉里香はよく相手役の家を勝手に訪問するのだ。まあ私だったら大歓迎だが。いや、どう対処していいか分からなくなるから、ちょっと困るか。
これは『海月姫』(2018年)第2話で、鯉渕修(工藤阿須加)の家におしかけてきた稲荷(泉里香)。『海月姫』の稲荷は、とかく押し掛ける体質だった。
同じく『ゲキカラドウ』第7話(2021年)でも、行きたかったプデチゲの店が休業で、どうしてもプデチゲが食べたかった友麻(泉里香)は、近所に住んでいるという猿川(桐山照史)の下宿に押し掛けて、勝手に家を片づけてプデチゲを作り始める。
『高嶺のハナさん』(2021年)の高嶺華(泉里香)も最終回で弱木(小越勇輝)のアパートをウキウキ訪問。まあこれは押し掛けではないが、その前にみんなでタコパに押し掛けたっけ。12話のハナさんは、二人っきりで緊張の弱木からコーラの顔面シャワーを浴びる。
これほどさように、泉里香には押し掛け癖がある。
すみません。話を『正直不動産』に戻す。美波が永瀬のアパートに押し掛けてきたところから再開だ。
美 波「来ちゃった」
永 瀬「榎本さん……ご用件は?」
美 波「ごはん作ってきました」
永 瀬「ふ~ん」(と言いつつドアを閉めようとする)
美 波「入れてくれないと このアパートの画像」
美 波「永瀬さんの会社の人に 一斉メール……」永 瀬「ちょっちょっちょっちょっちょっちょっ、榎本さん?」
永 瀬「待ってました。どうぞ」
╳ ╳ ╳
永 瀬「肉じゃが」
美 波「あえてベタ中のベタにしてみました。どうぞ」
永 瀬「いただきます」
永 瀬「んまっ!」
美 波「ホント!?」
永 瀬「お世辞ぬきでメチャクチャ旨いですね」
美 波「よかった」
永 瀬「うん!……飲んでください」美 波「いただきます」
永 瀬「うん。 うまい……あっ、乾杯」
永 瀬「う~ん。う~ん。うまい!」
美 波「よかった」
美 波「あの……この段ボールって……」永 瀬「ああ、いつでも引っ越せるように、このままにしてます」美 波「じゃあ、引っ越すなら」
美 波「こことか どうですか?」
永 瀬「 近っ!」
永 瀬「えっ!?」
永 瀬「ははっ、 これって……」
永 瀬「あそこですよね?」
永 瀬「僕ちょっと前まであそこに住んでたんですよ」
美 波「そうだったんですか」永 瀬「ただ、今までは、すぐにでもあっちに戻りたいって思ってたんですけど、最近ここも悪くないなって」
永 瀬「風呂もないし、電気はチカチカするしタワマンより眺めは最悪ですけど」
永 瀬「何かここだと、生活してるって感じがするんですよね」
美 波「確かに、ここって商店街が近いしお風呂屋さんもすぐそこだし、環境は最高ですもんね」
永 瀬「そうなんですよ」
美 波「ますますあなたが気に入りました」
永 瀬「えっ!?」
美 波「永瀬さん、私と結婚を前提におつきあいしていただけませんか?」
永 瀬「は?」
永 瀬「榎本さん、それ本気で言ってます?」
永 瀬「いやいやいやいやいや……あの、自分で言うのも あれなんですけど、もう俺なんて ロクなもんじゃないですよ。金ないし」
美 波「私は、永瀬さんの嘘をつかない正直なところが好きなんです」
美 波「……あっ、ご心配なく。永瀬さんの稼ぎなんて当てにしてません。私があなたを養いますから」
永 瀬「いやそれは さすがにカッコ悪いっていうか、何ていうか」
美 波「そういう時代、もう終わってますよ」
╳ ╳ ╳
永 瀬(榎本さん、告白しといて、肉じゃが食べたらさっさと帰るって、意外と堅いんだなぁ)
永 瀬(けど、おつきあいするのは全然ありっていうか、ウエルカムっていうか)
永 瀬(ただ 結婚前提っていうのが、重いっていうか、面倒っていうか……それに養ってもらうっていうのもなぁ……)
さて、今回のエピソード「決戦!眺めのいい部屋」は、富士山の見える眺めの好い部屋を探している隠居夫婦(金田明夫・手塚理美)にぴったりの物件を、どっちが先に見つけられるかということで、なんと登坂不動産の月下咲良がミネルヴァ不動産のエース花澤涼子 (倉科カナ)と対決する、という物語。
咲良は咲良で全力を尽くすが、やはり女手ひとつで子育てしながらハードな世界を生き抜いてきたキャリア抜群の花澤にはかなわない。したがって今回は永瀬が顧客相手に「私、嘘がつけない人間なんです」という決めゼリフを言う場面がない。と思ったら、今回の正直トークは、お客さんではなくて「やっぱり私なんかが勝てる相手じゃなかったです」としょげている咲良が相手であった。
永 瀬「確かに覚悟が違いすぎる。素人に毛が生えたぐらいの月下が、張り合えるわけない」
咲 良「そこまで言わなくても……」
永 瀬「ただ……比べる必要もないと思う。彼女には彼女のやり方があるように、月下には月下のやり方があるでしょ?」
咲 良「……私のやり方?」
永 瀬「そもそも、俺たちが向き合うのは、ほかの不動産屋じゃなくて、お客様の方でしょ」
永 瀬「俺は、月下がバカみたいにカスタマーファーストって言い続けること、すばらしいと思う」
永 瀬「だから そのままでいいよ。月下は、必ずいい営業になる。俺が保証する」
咲 良「それ本気で言ってます?」
永 瀬「うん。 だって俺、嘘がつけない人間だからさ」
永 瀬「えっ?」
咲 良「初めて褒められた」永 瀬「泣くほど?」咲 良「泣くほどぉ~」
永 瀬「えっ?」咲 良「初めて褒められた~」
永 瀬「俺がパワハラしてるみたいになってるから、今」
咲 良「うれしいですぅ」
咲 良「ちょ…… やめてくださいよ!」
が、そこへタイミング悪くやって来てしまったのが、光友銀行融資課の常連、美波と亜衣の二人連れ。亜衣役の五島百花を見るのも久しぶりな気もするが、それは単にこのブログが第7話レビューに何回もかけてしまったせいかも知れない。
亜 衣「えっ あれって……」
美 波「うしゃらしぐねぇ男!」
美 波「ぜってえ許ぜねえな」
用語解説。「うしゃらしぐね」とはどのような意味か。ネットを検索したら、秋田県能代市で発行されている『北羽新報』のバックナンバーにこんな記事があった(2016年5月22日掲載、コラム「複眼鏡」より抜粋)。「舛添要一東京都知事」なんて、懐かしいっすね。
高額な海外出張費や公用車での別荘通いに続いて、家族との旅行や飲食に政治資金を使用した疑惑で槍玉に挙がった舛添要一東京都知事について、15日付小欄に「舛添サンを秋田弁で何と呼ぶ?」と書いたところ、その日朝一番に読者の女性から電話が入った。
「わだしダバ、『うしゃらしぐね』と言うニャ~」。「うしゃらしぐねぇ」とは、秋田弁辞典によれば、「薄愛らしくない」説と「薄嫌らしい」説があるらしい。
「薄愛らしくない」は、「うす」が「情愛・関心・感銘などの気持ちが浅い─の意を表す接頭語」で、それに「愛らしい」の否定と結び付き、「嫌だ・気持ちが悪い・良くない・好きになれない・可愛(かわい)らしくない」などを表す形容詞となったとの説だ。
「薄嫌らしい」説は「うす、いやらしく、ない」。この場合の「ない」は「甚だしい」の形容詞語尾との捉え方で、「小憎らしい」の意味としている。読者女性の舛添サンを言う「うしゃらしぐね」は、「小憎らしい」ではなく、「嫌だ」だろう。電話の前日、釈明にもならない記者会見の様子を見て、強い憤りを感じたらしい。
結論としては「小憎らしい」もしくは「嫌だ」のどちらかの意味だそうである。さてここでの美波の「うしゃらしぐね」はどっちだ?
というあたりで今回はお開き。次回はいよいよ最終回、第10話になるか、それとも一回休んで、コメント欄で教えていただいた小松彩夏様ご出演「ブラック/クロウズ〜roppongi underground〜」第2話(2022年7月6日、フジテレビ)のほうにするか、考え中でございます。
こまっちゃん、もうすぐお誕生日だしな。へば。(岩手の人には通じるかな?)