実写版『美少女戦士セーラームーン』ファンブログ


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【第854回】優等生対決!まいんVS亜美の巻(泉里香『正直不動産』第2話)


 うちのブログで最初に福原遥を紹介したのは、検索してみたら2009年10月10日の【第224回】だった(ここ)。13年前。この年に小池里奈は大学に入学し、それまで彼女を支持してきた幼女愛の強いオタクの方々は、まいんちゃんに大移動してきた(個人の感想です)。



 同年、アグネス・チャン日本ユニセフ協会大使は、衆議院法務委員会の参考人陳述で、児童ポルノ法を強化し、児童ポルノの入手や所持も処罰の対象とするよう強く訴えた。



 というわけで(なにが「というわけで」だよ)ドラマ10『正直不動産』第2話「1位にこだわる理由」(2022年4月12日放送/原案:夏原武/原作:水野光博・大谷アキラ/脚本:根本ノンジ/照明:長谷川誠/撮影:金澤賢昌/プロデューサー:宇佐川隆史・清水すみれ/監督:川村泰祐/制作:NHK・テレパック)。



 冒頭は第1話と同じく、夜景の見えるタワーマンションで美女といい感じの山P。お相手は小沢真珠。と、そこへ飛び込んでくる石川瑠華……って、あれ? 山Pは前回、営業成績が落ちて給料が下がり、ぼろアパートに都落ちしたんじゃなかったっけ。



冴 子「おいしそう!永瀬君ってホント、何でもできるよね」




冴 子「Buono!」
永 瀬「Grazie」
冴 子「あぁ〜」



桃 香「さいちん 来たよぉ」



永 瀬「あ」
冴 子「永瀬くん、誰この娘?」



桃 香「ねえねえ、さいちん」



桃 香「誰このおばさん?」



冴 子「誰がおばさんよ!」



冴 子「ちょっと、離しなさいよ」
永 瀬「ちょちょちょちょ」



永 瀬「二人ともちょっと落ち着いて。喧嘩はやめましょう」



桃 香「じゃあ、どっちが好きなの?」



永 瀬「えっ?」
冴 子「そうよ。どっちとつきあうか選んで」



(正直の風が吹きつける)



永 瀬「どうでもいいじゃないですか、そんなくだらないこと」



二 人「くだらないこと!?」



永 瀬「そもそも、どっちともつきあう気ないし。っていうか、ただの遊びだし」



永 瀬「三人で仲よくアクアパッツァでも食べま……」



二 人「わあぁぁぁ!」




永 瀬「あ……」


 ……夢であった。寅さんかよ。今後も、毎回タワーマンションの夢で始まるのかな。だったら冒頭の美女ゲストに北川さんを呼んだらどうか。NHKならそういう無茶ぶりも出来るはずだぞ。
 なんてくだらないことを考えていたら、以上のアバンは、今回の泉里香登場シーンへ向けた伏線だった!




 さて、第1話ゲスト山崎努が売ろうとしていた土地で謎の祠を壊し、バチが当たって、嘘がつけない身体になった登坂不動産の営業マン、永瀬財地(山下智久)。これまでは口八丁で顧客を言いくるめ営業成績トップの座をキープしてきたが、もうそういうわけにはいかない。



 そこで、逆に格安物件の裏事情も契約書のカラクリも洗いざらい正直に話して、顧客の信頼を得て契約までこぎつける作戦を徐々に身につけていくわけだが、これだと薄利多売で、やはり成績は落ちる一方。ライバルの桐山(市原隼人)にとうてい巻き返しをはかれそうにもない。



 でも永瀬のもとで修業中の月下咲良(福原遥)は、顧客ファーストがモットーのピュアな新入社員。いまの永瀬のやり方こそ彼女の理想である。それに、同僚の永瀬と桐山がなぜそんなに反目するのかも、よくわからない。



咲 良「あの、どうしてですか?どうしてそんなに同じ会社なのに、いがみ合うんですか?」



咲 良「私たち仲間じゃないですか。仲間って……」



桐 山「よくそんな少年マンガの主人公みたいなセリフが言えるな」



咲 良「えっ?」



永 瀬「恥ずかしくないのか」



咲 良「ええ……」



桐 山「不動産業の営業ってのはそういう弱肉強食の世界だ。お前みたいな甘いこと言ってるヤツはとっととやめろ。誰かに食い殺される前に」




咲 良「なにあの言い方」



咲 良「あぁ、もうめっちゃ頭くる!」



咲 良「永瀬先輩!」



咲 良「今晩は私につきあってください!」



永 瀬「えっ!?」


╳    ╳    ╳



咲 良「あ~! もう本当にムカつく!」



 というわけで、行きつけの居酒屋「しょうじきもん」で、咲良のグチに付き合わされるはめになった永瀬。とはいえ、まいんちゃんが酔っぱらってクダをまくのを近くで見守っていられるなんて、おじさんだったら嬉しいよ。言っているセリフも超かわいい。



咲 良「……じゃあ永瀬先輩は、お金のために1位めざしてるんですか?」



永 瀬「そうだよ。お金以外に何があるの?」



咲 良「私はそんなことより、自分が胸を張ってその部屋に住みたいって思えるような部屋を、お客さんに紹介したいです」



咲 良「お部屋の匂い、水圧、あと騒音、日当たり」



咲 良「その周りには坂道はあるのか、公園や通学路は危なくないか、夜になったら 近くの電灯はつくのか……」


 まあ職場の付き合いで飲みに行くのも善し悪しだが(私だって、そもそもここ2年以上そんなのやっていない)こんなにも仕事に一途で、自分を慕ってくれる新人の部下から「行きましょう」なんて飲みに誘われるなんて、ファンタジー的状況だ。しかも店は居酒屋で、メニューは焼き鳥に芋焼酎のロック。もういくらでも奢っちゃうし、グチだってこっちの悪口だって、いくらでも聞いてあげる。それにしても、こんなふうに仕事に夢をもった新人が、会社にボロボロに潰され、自殺したりすることのないような社会にしたいものですね。
 ともかく、なかなか豪快な飲みっぷりで、店主の若松(湯江タケユキ)と妻の直子(伊藤麻実子)にも気に入られた月下咲良。が、そこへ光友銀行融資課の榎本美波(泉里香)と松田亜衣(五島百花)が登場して思わぬバトル発生。



咲 良「大将、お代わり」
大 将「あいよ~」



大 将「あら新人さん、飲むね~」
咲 良「月下です。以後 お見知りおきを」




亜 衣「美波さん。 あれ、登坂不動産の」



直 子「元気な子、入ったねえ」
咲 良「ぜんぜん飲んでないじゃないですか、ほら、カンパーイ」



美 波「はぐれイケメンの永瀬さん」



亜 衣「一緒にいるの、カノジョさんですかね?」



直 子「はいお代わり」



亜 衣「ちょっと! 美波さん!」



美 波「こんばんは。 光友銀行の榎本です」
永 瀬「あぁどうも、永瀬です」
美 波「失礼します」
永 瀬「あぁ、どうぞどうぞ」



亜 衣「失礼します、松田です」
永 瀬「あの、光友銀行の融資係の方々」



咲 良「あぁ、お世話になってます。登坂不動産、営業の月下です」



美 波「じゃあ 永瀬さんの」



永 瀬「部下です」



咲 良「はい」



美 波「なぁんだ、そうですか。二人きりで飲みに来てるから、てっきり」



永 瀬「彼女の指導係を社長に命じられまして。この飲み会も業務の一環です」



咲 良「えっ、お仕事だったんですか?」



永 瀬「そうです」
美 波「ですよね。 今どき同僚とはいえ、男女二人きりで飲むなんて誤解されますもんね」
永 瀬「確かに」



咲 良「えっ、ちょっと待ってください。それって、何かおかしくないですか?」



美 波「はい?」



咲 良「何で男同士は問題ないのに、男女だとダメなんですか?」



咲 良「逆に偏見じゃないですか?」
永 瀬「月下!……すいません、この子ちょっと飲み過ぎちゃって」



美 波「いえいえ。元気があっていいですね、大学生みたいで」



咲 良「それって、ガキっぽいって意味ですよね」



美 波「は?」



咲 良「は?」



永 瀬「二人とも落ち着きましょう」
亜 衣「美波さん!」



咲 良「じゃあ永瀬先輩はどう思うんですか?同僚の男女で飲みに行っちゃいけないんですか?」



永 瀬「えっ?」



美 波「そうですよ、永瀬さんはどう思われます?」



永 瀬「それはもちろん……」



(正直の風が吹きつける)



永 瀬「どうでもいいじゃないですか、そんなくだらないこと」



二 人「くだらないこと!?」



永 瀬(これデジャヴュ!? 夢で見たやつ!? このまま本音を言ったら)




二 人「どうなんですか?」



永 瀬「ちょ……やめて」



永 瀬「ちょ… やめて! ちょ… 来ないで!」



 まさか第2話で早くも泉里香と福原遥の絡み、さらに山Pを加えての三つどもえが見られるとは思いませんでした。個人的には、いまのところ今年No.1のドリームマッチであった。
 第1話を観た後は、山Pはいかにも山Pだし、まいんちゃんはいかにもまいんちゃんだし、泉里香はいかにも泉里香だし、みなさん既存のイメージそのままの役柄を演じているなあ、という感想だった。
 この第2話ではそこから、コラボの妙味が引き出されてきたと思う。山下智久は福原遥やシソンヌ長谷川忍と一緒の場面でとくに味わい深いし、福原遥も山Pや泉里香と組むことでいい味を出していた。
 私は映画『賭ケグルイ』1作目の福原遥の芝居にちょっとハマれなかった。浜辺美波や森川葵や池田エライザのケレン味に寄せて、福原さんも狂った役を大仰に演じていたけど、正直、しっくりいっていない気がしたのだ。



 でも『ゆるキャン△』『ゆるキャン△2』の脱力演技は好きだった。たいがいの視聴者は福原遥を子役のころから知っているから、最近の彼女を見ると、大きくなった、大人になったなあ、とつい思ってしまう。『ゆるキャン△』の志摩リンは、もともと静かでクールなキャラクターなので、特に大人びている印象が強い。でも一方で、柳ゆり菜のような本物のクールビューティーと絡むと、まだ少女っぽさもきちんと残っている感じも出て、これがまた良い。



 この『正直不動産』の泉里香とのコンビネーションも同じパターンである。福原遥23歳、泉里香33歳、ちょうど10コ離れている。でもこれは泉里香にとっても役得で、彼女はすでに『海月姫』の芳根京子や『高嶺のハナさん』の花音を相手に、ハタチそこそこの若い子とのコントラストを利用して、逆に「可愛い30代」を演じるパターンを開発ずみである。『正直不動産』でもこの技が炸裂するに違いない。
 と思っていたら、今回のラストで早くも山Pにこの技をしかけてきた。



咲 良「登坂不動産です。 お願いします」



咲 良「登坂不動産です。 お願いします」





咲 良「榎本さんだ」







永 瀬「大丈夫ですか?」



美 波「大丈夫です」



咲 良「わ~お」



永 瀬「どうされました?」



美 波「ちょっと 永瀬さんに相談があって」



永 瀬「はい 何なりと」




 ぐっと接近してきて、次回予告編でも、冒頭にさっそく泉里香が出てきて、第3話でも活躍しそうである。楽しみに待ちましょう。ではまた。