実写版『美少女戦士セーラームーン』ファンブログ


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【第791回】ありがとう窪寺昭 2020ファイナルの巻


 2020年12月19(土)・20(日)の映画興行収益ランキングは、主位が10週連続の『鬼滅の刃 無限列車編』でトータル310億円越え。いよいよ新記録を狙う。2位は先週と変わらず福田雄一の『新釈・三国志』。福田雄一は、今年すでに『今日から俺は!!劇場版』の興行収入が50億円を越えていて、これは『鬼滅の刃』に次ぐ国内収益年間第2位の数字、つまり実写映画ではトップのヒットメーカーなのです。今回の『新釈・三国志』もかなりそれに近い数字で動いているから、これも当然だろう。



 で、注目の『約束のネバーランド』は動員21万9000人、興収2億8800万円で3位につけた。これはどの程度の数字かというと、そうですね、『三国志』の大泉洋と『約束のネバーランド』の北川景子が共演した『探偵はBARにいる3』(2017年12月公開)の最初の週末成績は動員11万600人、興収1億4,900万円であったから、ざっくりその倍近く。これはもう、杞憂(していたのは私だけか?)を吹き飛ばす勢いで、嬉しいかぎり。私は正直、トータル10億円を越えればなんとか格好がつくなあ、でもちょっと無理か、と事前予想していたんだけれど、『探偵はBARにいる3』は結局8億5000万円ぐらいだったから、これだったら『約束のネバーランド』は、15億円は確実にいけるんじゃないかと思う。



 ただ、現在の興行収益の動向がこれまでどおりの動きかどうか、私には分からない。これまでだったら15億円は堅いし、『探偵はBARにいる』よりも若い人の動員が見込めそうだから、ひょっとしたら20億円も、なんて甘い夢を見るところだが、本当に分からないや。なにしろ数字に弱いので「『約束のネバーランド』は現在、1館あたり244席キャパで6.5回を341スクリーンで上映、平均して100席あたり約20人を動員」と言われたって、それでどういうふうに予想値を修正して良いのやら(笑)。



 とにかく名古屋支部の予想を超える大ヒットということで、良しとしたい。

1. こんばんネギネギ〜


 さて前回に続いてアイドルニュース。Negiccoの「左側の人」Kaedeが来年一月に一般男生と入籍することを報告した。結成17年、最年少とはいえもう29歳。私と結婚したときの妻の年齢と一緒だな。どうでもいいことだが。



 これでNegiccoはとうとう三人が全員、結婚した。このこと自体すごいが、いつもはファンのコメントが少なめの彼女のツイッターに、1,200件以上もの「おめでとう」「早く直接会ってお祝いが言いたい」などのメッセージがついたのも相変わらずのネギネギで、アイドルファンはこうありたい。グループ活動はもちろんだけど、Kaedeは最近ソロ活動も始めていて、私はこれもけっこう好き。名古屋では鶴舞駅の「K.D. Japon -空き地-」というライブハウスに来てくれる。入籍は来年だそうだが、ともかく、おめでとうございます。ご祝儀がわりに、この正月の鏡餅はサトウにします。



 というわけでこのブログ、2020年最後の更新である。みなさんクリスマスはどうお過ごしでしたか? 私はどうということもなく、妻にプレゼントを渡して、『この恋あたためますか?』の最終回の録画を観たくらいである。前回の最後にも買いたけど、思いっきり少女漫画ライクでベタベタな恋愛ドラマなのに、最後まで引っ張られてしまった。



 やっぱり森七菜の魅力かな。そこに関してはまだよく言葉にできないんだけど、ともかくキャストがみな良かった。それにシチュエーションやセリフが丁寧につくられていた。あとCupidの 1st CD-Rは『僕らのハジマリ』であることが最終回で判明した(笑)。



 こんな桜エビ〜ずファン以外には分からないくすぐりネタまで出して、どこまで凝っているんだよ。嬉しいけど。

2. 『35歳の少女』沢井総集編


 しかしこの秋冬は、ドラマを観なかったなあ。ひとつにはうちの妻が嵐の大ファンで、今年いっぱいで活動休止する嵐の番組を見逃さないよう、ひたすらテレビの前に居続けたということもある。妻は死ぬんじゃないかと思うくらいテレビを観続けているよ。
 もうひとつは、今年はセーラー戦士のドラマ出演が終盤に途切れぎみだったということもある。
 ほんとうは沢井美優が『35歳の少女』にちょいちょい顔を見せていただが、完全にノーマークだった。コメント欄で教えていただいて第6話(11月14日放送)と最終回の第10話(12月12日放送)は観たけど、第9話(12月5日放送)はスルーしてしまった。今回改めてぜんぶ並べてみます。まず第6話では、主人公の柴咲コウのお母さんが保険の外交員をやっているて、そのお客さんの役だった。


 

多 恵「お子さんの保険は沢山あって迷いますよね。とりあえず、貯蓄重視型にするか、保証重視型にするか、ですけど……」
 客 「時岡さんなら、どうします? 確か娘さんいらっしゃるんですよね」



多 恵「ええ……」
 客 「時岡さん?」



多 恵「ああ、ごめんなさい。うちは二人とも成人して家を出たので参考にならないかも」



多 恵「私のお勧めは、バランスのとれたものにすることかな」


 このときは、演出の都合か知らないけど、どうして沢井さんの顔を出してくれないの? と思っていたんだが、考えるに、この第6話の役と、第9話と第10話は別な役なんだけど、どっちも沢井さんが演じることになって、それで同一人物とわかるとおかしなことになってしまうので、第6話は後ろ姿だけの出演だったわけだ。第9話と第10話でも、そんなにアップで顔をとらえたりはしていない。第9話。主人公の恋人(坂口健太郎)が小学校の先生で、クラスにひとりいる不登校児(石田星空)をどうにかしたくて、家庭訪問を試みる。もうすでに学校を変えると決めているので、ちょっと困惑気味の母親(沢井美優)。セリフはひとつだけだった。



結 人「お気持ちは分かりますが、僕もできるだけサポートしますから」



結 人「これ、今日の授業をまとめたので、彼に渡してもらえれば」



 母 「……ありがとうございます……」


 そして最終回。改めて不登校児の家に乗り込む坂口健太郎。そもそも込み入った話で、こっちはとびとびにしか観ていないので詳しい事情がわからないんだけど、坂口健太郎はかつて、担任していた児童がいじめで自殺しまった過去をもっているようだ。だからこの子は何とかしたい、ということなのだろう。



 母 「ちょっと先生!」



結 人「正登君、言っとくけど、今のままだったらどこの学校へ行っても一緒だぞ!」



結 人「君はひとつだけ間違っている、どうして辛いなら辛いって言ってくれないんだよ」



 第9話と第10話は衣装も同じなので、ひょっとしたらいっぺんに撮ったのかも知れないですね。

3. 美しいニンプ(ニンフではない)


 一方、何かを撮影中の小松彩夏はフジテレビの『アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋』最終話(2020年9月)に出演されたそうですが、これも見逃した。FODで見逃し配信があるんだけど、FODは単品で作品をレンタルすることが出来ない。これはどうかと思う。



「アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋」最終話観てくださった皆さん、ありがとございました‼
素敵な作品の最終話に出演できるなんて...
子供は何度産んでも感動です 笑
ありがとうございました‼
(「小松彩夏オフィシャルブログ」2020年9月25日


 確かに妊婦さんっぽいパジャマ姿。でも「子供は何度産んでも感動です」っていうことだけど、小松彩夏ってそんなに出産したろうか。映画『Miss ZOMBIE』(2013年、SABU監督)で松本博之との間に子どもができてお腹が大きくなっていたけど、そのあとゾンビに襲われて、産んでなかったのではないかな。



 あとはドラマ『子ほめ』(2007年、関西テレビ、木村弥寿彦監督)で出産シーンがあったかな。あの作品の小松彩夏は、なんだか神々しいほどキレイだった。




 こまっちゃんがそれ以外に、「何度産んでも感動です」っていうほど出産した場面があったかな。最近トシのせいでどうも思い出せないや。憶えている方、どなたかご教示ください。

4. ハンサムセンキョ終わる



 そして今年最後の話題は、珍しく戦士の作品ではなく、武子直輝と窪寺昭の『ハンサムセンキョ』第11話と第12話。いよいよ完結である(テレビ神奈川、2020年12月16日・12月23日放送、制作:マーベラス/脚本:三田理恵子・米山和仁/照明:上田政晴/撮影:吉沢和晃/監督:米山和仁)。



 先に全体を通しての感想を書くと、『その恋あたためますか』と同じく、他愛がないといえば他愛がないファンタジーだが面白かった。考えてみれば『スミス都に行く』の昔から『シン・ゴジラ』まで、政治ドラマってファンタジー寄りの方が楽しめる。題材として生臭いのが中和されるんだろう。っていうのは個人の感想です。私は『三国志』や『国盗り物語』がピンと来なくて、業田善家のマンガ『世直し源さん』とかが好きなので、政治ドラマ音痴なんだろうと思う。



 前回のレビューでは、無名の新人ながらその爽やかなキャラクターで支持を伸ばしつつある候補、天童勇樹(武子直輝)が事実無根のスキャンダルでピンチに陥るというところまでだった。ここから第11話。



 陰謀を仕掛けたのは大臣二世のサラブレッド候補、白峰誠二(一ノ瀬龍)……ではなく、その政策秘書の刈安健司(窪寺昭)だった。勇樹の姉が不動産業を営んでいる事実を利用して、勇樹があたかも、土地の利権を狙って選挙戦に出たかのような記事を新聞紙に書かせ、勇樹のクリーンなイメージに泥を塗った。



 しかし、市民の信用を失い失速してしまった勇樹を見かねて立ちあがったのは、当のライバル候補の白峰誠二、さらに同じく若手有力候補である牧瑛士(稲垣成弥)とキース・篠宮(武藤賢人)だった。三人は勇樹の疑惑を否定するメッセージ動画を自分のサイトに公開し、ライバル候補たちのサイトにリンクを貼って、「フェアプレイで市長選を戦おう」と互いにエールを送りあった。これで勇樹を含めた若手イケメン候補四天王の株がぐっと上がる。



 その程度のことでスキャンダル疑惑が晴れるかなとも思う。が、まあ何度も書くがこれはファンタジーだし、深夜のショートドラマだ。そういうところのディテール描写に拘泥しなくても良いと思う。


 かたや選挙事務所でイラつく刈安健司(窪寺昭)。誠二を勝たせるためにせっかく打ったライバル潰しの秘策を、当の誠二に引っ繰り返されてしまった。苛立ちのあまりついつい煙草に手が伸びてしまう。そこへノックの音が。若手秘書の山吹啓介(奥谷知弘)である。



テレビ「この選挙に出馬するすべての候補者は、正々堂々戦います」








山 吹「ご存知だと思いますが」



山 吹「館内すべて禁煙ですので」






刈 安「あちっ!」



 いやだめだ。このあたりのニュアンスは静止画ではちょっとわかり難いや。動画でお試しいただこう。大立ち回りもできる一方で、こういうコミカルな小芝居を挟めるのが窪寺昭という俳優のキャパなのだ。



 このへんの「本人はマジでイラだっているのにシチュエーション的にはコメディ」というニュアンスは、クンツァイトとセーラールナのやりとりでおなじみのものである。なんか懐かしい。




 さてこうして投票日前日の夜。公職選挙法によれば、街頭演説ができるのは午後8時までとなっている。勇樹は最後に、自分がこの選挙に立つきっかけとなってくれた二人、勇樹の資質を見抜いてスカウトした「きらめき新党」の古剛栄進とその秘書で学生時代の同級生、花野薫(深澤大河)だけを相手に、お立ち台にも立たず、拡声機も使わず、最後の演説を行なう。ここから最終話、第12回だ。



勇 樹「新光市市長候補、天道勇樹です。僕は年齢も若い。経験もない。人脈も人気も、お金もない。ないない尽くしでこの選挙に出馬しました」



勇 樹「きっかけは、何かを変えたい、なんてカッコいいこと言って、知り合いを訪ねたことなんですが、本当は八つ当たりだったと思います」



勇 樹「仕事でうまく行かなくて、逃げ出して、引きこもって、みじめな思いして……今の自分を生んだのも、全部政治のせいだって、偉い人に、さっさと良くしてくれよ、って文句言ってやろうと思っていました」



勇 樹「でも、この選挙を通じて、本気でこの町を変えようとしている人や、この町を本気で愛している人と触れあって、何かを変えるには、自分が変わらなきゃいけないんだって思いました」



勇 樹「自分が変わったら不思議と、回りも変えたい、もっと良くしたい、そう思うようになりました」



勇 樹「僕が市長として、この新光市をどう変えて行くのか、僕の答えは『学び』です」



勇 樹「学ぶ力とは何か。見る、聞く、知る、考える、創造する。この五つの力です」



勇 樹「この新光市は、急速に変わろうとしているところと、変わったら寂しなあ、と思うところが混在しています」



勇 樹「この相反するものが共存し、豊かな未来をつくるためには、二つの思いを、見て、聞いて、理解して、考えて、創造する力が必要なんです」



勇 樹「僕は勇気を持ってこの選挙に出馬しました。今度はみなさん、この勇樹と共に未来を歩みましょう」


 まあね、現実世界でこんな演説をしている若い候補者を見たら、逆にちょっとうさん臭く感じてしまうかも知れないけど、進悟も成長したなぁ、と妙な目線で感慨深くなってしまった。しかし私、今シーズンまともに見たドラマが『この恋あたためますか』と『ハンサムセンキョ』の2本だけっていうのも、立派な成人男子としてちょっと変態かも知れない。



 翌日、投票も終わり、あとは開票結果を待つだけという静かな夜。勇樹が最後の演説をしていた公演のベンチに腰掛ける人影は刈安だった。そこに、過去に因縁のあったらしい「きらめき新党」古剛(横山真史)がやって来て言葉を交わす。窪寺昭のラストシーンである。
 



古 剛「お前もよく、ここで街頭演説してたな」



古 剛「今回の選挙、簡単にはいかなかっただろう」



古 剛「俺もお前も、選挙のセオリーに反して若手を送り込んだ。でも思惑は違う」



古 剛「俺はこの町の未来のために勇樹を選んだ」



古 剛「お前は党の未来のためにあいつを選んだ」



古 剛「だがあいつは、党の未来ではなく、この町の未来を見据えた」



刈 安「次は……負けませんよ」





 すでに負けを予感しながら、窪寺昭は静かに闇に去る。代わりに横山真史が彼の座っていたベンチに腰を降ろして夜空を見上げる。ダーク・キングダム四天王を支えた男の退場にふさわしいラストシーンだと思いませんか。本当は「もったいない、なぜ?」という言葉しかないが、ここはやはり「よっ、千両役者」と見送るべきなのだろう。

 



(電話のベルの音)



勇 樹「……はい……」



勇 樹「はい……はい……」



勇 樹「分かりました」



勇 樹「僕は……新光市市長になりました!」




 こうして白峰誠二は、刈安のアドバイスを容れず、党のためではなく市民のため、正しい市長を選んでもらうべくフェアプレイ精神で戦って破れた。敗戦の誠二は父親と対面する。父親の白峰雄一(増澤ノゾム)は未来の総理の座も囁かれる大物だ。



雄 一「誠二」



誠 二「父さん」



誠 二「落選して申しわけありません」



雄 一「お前の選挙、見させてもらった」



雄 一「近く、党にとって大事な選挙がある」



雄 一「やってみるか」



誠 二「はい!」



雄 一「よろしく頼む」



山吹・梔子「はい!」



 中途半端に刈安に任せたために息子は負けた。次の選挙は全面的に若手秘書の山吹啓介(奥谷知弘)と梔子・ミレー(八巻貴紀)に任せ、若い彼らの望むような戦い方をさせてやろう、というところで幕。

 



古 剛「新市長誕生、ばんざーい」




  以前、番組公式サイトのどこにも、窪寺昭の急逝に対する言及がない、と不満のようなことを述べたが、あとでよく見たら、訃報直後の公式ツイッターに追悼文があげられていた。終わってみると、このドラマ、ビデオソフト化もされるようだし、舞台の関連イベントも告知されていて、マーベラスはまだ『ハンサムセンキョ』というタイトルを育てる意向のようだ。とすると、あまり窪寺さんの話題で湿らせるわけにもいかないというわけか。窪寺昭も役者だから、ドラマを楽しんでくれた視聴者を悲しませることは願っていないだろうし、だからいまはこれ以上追求しないでおく。
 つまりこれは『テニスの王子様』を始めとする2.5次元ミュージカルで多くの若手人気俳優を育てたマーベラスの試みる、今後のメディアミックス戦略の試金石ということなのかな。だったら続編も制作してみたらどうだ。今回は武子直輝が主演として固定されていたから、エンディングも決まっていたが、次はマルチエンディングで、AKB48総選挙みたいに、実際にドラマ放送終盤に、公式サイトでファンによる総選挙を行う。誰が勝つかにしたがって最終回が変わってくる。採用されなかったマルチエンディングは何かのオマケの特典映像だ。どうですかマーベラス。いやもうそんなこと、とっくに考えているか。
 なんてところで、そろそろ今年も終わり。みなさんお世話になりました。2020年は何かとつらい年になってしまいましたが、来年も頑張りましょう。最後に窪寺昭にカーテンコール。



 ……アンド、エンドレス(笑、拍手)。こんなことになるのなら、『おそ松さん』のイヤミって観ておきたかった(ちょっと涙)。
 それではみなさま、穏やかな新年をお迎えください。次回更新は年初めの恒例になりつつあるNakoさんの誕生日(笑)。それから安座間美優さん、お誕生日おめでとう。自分のインスタやツイッターより先に、小松のが先に上がっているというのもどうかと思うが。あいかわらずマイペースですね。



 おっと、今回の記事には泉里香がぜんぜん出てこなかった。来年早々『ゲキカラドウ』があるとはいえ、今年最後だからな。じゃ実写版Act.21(2004年2月28日放送)より。



 そしてそれから6年後の『新・警視庁捜査一課9係season2』第11話「殺人ネイル」(2010年9月8日)より。ではまた来年。