実写版『美少女戦士セーラームーン』ファンブログ


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【第666回】DVD第4巻:Act.15の巻(4)


 公演初日まで一ヵ月を切って、本日より乃木坂セラミュ6月公演(2018年6月8日〜6月24日、天王洲 銀河劇場)の一般チケット発売が開始される。が、私は行くとしたら9月公演(2018年9月21日〜9月30日 TBS赤坂ACTシアター)にしようと思っている。どういう客層になるのか、ちょっと様子を見てみたい。名古屋でも気楽に鑑賞できるライブビューイングとかあるといいんだけど。とりあえず(うちの常連さん、そんなに乃木坂に詳しい雰囲気でもないので)しっかり予習しておこう。ダブルキャストなので数が多い。

 

TEAM MOON

山下美月

伊藤理々杏

 

高山一実

 

能條愛未

 

樋口日奈

 

 

TEAM STAR

井上小百合

渡辺みり愛

 

寺田蘭世

 

梅澤美波

 

中田花奈

 


 さあそれでは連休明けの週末フル出勤で疲れているのでサクサク本題に進もう。Act.15DVDレビューの続き。カラオケ「クラウン」のカウンター。元基が水槽のカメ吉にカメの写真を見せて話しかけている。

 


元 基「カメキチさん初めまして。あたしマリリン」


元 基「お前この子どう? そろそろ結婚考えない?」


 衛 「おまえカメより自分の心配しろ」

 


 この部分、「あたしマリリン」云云は小林靖子先生の台本には出て来ない。元基が「お前、この子どう? そろそろ結婚考えない?」とか言っているだけだ。鈴村展弘監督は時々こういう妙な遊びを入れる。Act.35で愛野美奈子緊急ライブの限定チケットが売り切れになっていて、うさぎとまことがチケット売場でダダをこねる小芝居とか。あと最も有名なのが、次回Act.16の山本ひこえもんである。

 

 

 その姿はすでにAct.2で、中間テストの結果発表の貼り紙を見ているうさぎとまるの背後に見えるが、Act.3、Act.5、Act.6、Act.8と出演を重ねて、Act.16でついに「山本ひこえもん君」と名前まで呼ばれて、うさぎの英会話の相手という大役でデビューする。その後はAct.29、Act.30(佐藤健光監督回)で黒木ミオの取り巻きになる。しかし未だに役者さんの名前が分からない。あれから15年、彼もいい大人になっていると思う。話を戻します。

 


 衛 「おまえカメより自分の心配しろ」
元 基「オレはいいの」
 衛 「いいって、あいつ、どうなってんだ?」


元 基「あいつ?」


 衛 「月野うさぎ」

 


 ええとですね、ここの会話はおさらいが必要だ。Act.7で、元基がタキシード仮面の衣装(衛に頼まれて元基がお母さんに繕ってもらった)を手にしているのを盗み見て、うさぎは元基こそタキシード仮面かと勘違いしてしまう。

 

 

 それで後楽園ゆうえんちでダブルデートしたら、元基がぐったりしている間にタキシード仮面が現れ、どうも別人らしいということになって、うさぎの元基への想いはあっさり消えてしまった。逆にこの遊園地デートがきっかけで、タキシード仮面だと気づかないまま、うさぎの心は地場衛のほうへ傾いていく。

 

 

 で、Act.10では、ママとケンカして家出したうさぎがクラウンに転がり込もうとするんだけど、衛がそこにいたのでドキドキしちゃって、引き返してしまう。

 


元 基「うさぎちゃん!俺これからちょっと用事あってさ、衛に留守番、頼んでんだ」
うさぎ「あっ、そうなんだ」


 衛 「何時間ですか?」
元 基「あぁ、いいのいいの。うさぎちゃんは年間パスだから、ね」


うさぎ「ううん。やっぱ止めとく。じゃあ」


うさぎのM(なんだろう、なんかダメ……)

 


 と、うさぎはすでに元基のことは何とも思っていなくて(笑)衛を意識しているんだけれども、衛はAct.7の遊園地デートのことがあったので、逆にうさぎは元基に会いにきたのかと思って、そう口にして元基を勘違いさせてしまう。ここは放送された本編ではカットされてしまった。

 


元 基「うさぎちゃんどうしたんだろう」

f

 衛 「さあな、お前に会いに来ただけじゃないのか?」
元 基「え? おれ? うっそお」

 


 そのせいでAct.11では、クラウンにやってきたうさぎを最大限に意識する元基だが、話をしてみると自分にぜんぜん関心がない、むしろ地場衛のことを聞きたがっているのでがっかり。

 





古 幡「いらっしゃい」


うさぎ「今日、来てない?」
古 幡「だれ?」
うさぎ「地場衛」


古 幡「あぁ…」

 


 テンションダダ下がりである。ともかく、以上の流れを踏まえて、以下の会話である。なかなかここまでていねいに観る視聴者はいないと思うけど、そんなことはお構いなしに台本は作り込んである。

 


元 基「お前がヘンなこと言うから気になってたけどさ、やっぱ違うって。オレなんか眼中に無しって感じ」
 衛 「馬鹿! 去年遊園地行ったときに……」


元 基「気が変わったんじゃないの? お前こそ最近……」

 


と言っているところへ、当のうさぎちゃん登場。なるとの約束どおりカラオケにやってきた。

 


な る「そう言えばさ、前に言ってた、サーっと来てサーっといなくなっちゃう人、どうなった?」


うさぎ「えっ?!」

 


 というこの「前に言ってた、サーっと来てサーっといなくなっちゃう人」というくだりは、Act.9からの引きである。この際だからAct.9から引いておこう。

 


うさぎ「こんな大騒ぎになっちゃって、タキシード仮面、だいじょうぶかなぁ」


な る「うさぎ、なにボーッとしちゃって。あ、好きな人のこと考えてた?」
うさぎ「え!」


な る「あれ当たり!?いるんだ、好きな人」


うさぎ「なるちゃんは?」
な る「うさぎが言ったら言う」
うさぎ「えーっ、ずるいぃ」


な る「ねっ、だれだれ?」
うさぎ「なるちゃんの知らない人。ていうか、私も知らないんだけどね」
な る「へ? 何それ」


うさぎ「だって、時々サーッと来て、サーッといなくなっちゃうから」


な る「ん〜?どういう人なのそれ?」
うさぎ「だから分かんないんだって」
な る「何よ聞けばいいじゃん、サーッと来たときにサーって」


うさぎ「でもさぁ、いろいろあって……」
な る「だめだよ好きになったらガンガンいかなきゃ。後悔しちゃうよ」


うさぎ「えっ……」

 


 うさぎとなるがこんな話をしている間、香奈美と桃子はどこにいたかというと、実は同じ教室にいた(ついでに山本ひこえもんもいた)。ていうか掃除の時間だったのだ。

 

 

 うさぎとなるも掃除の手が止まってしまっているが、香奈美と桃子も、掃除とは名ばかりで、モップやぞうきんを振り回したりひっぱったりキャッキャキャッキャと騒いでいる。だからこの時うさぎの「サーっと来てサーっといなくなっちゃう人」という話を聞いていなくて、ここで初めて聞くのである。

 


桃 子「何それ!」
香奈美「え、なになにぃ?!」


な る「うさぎのぉ(笑)」


うさぎ「あ、ちょっと! やぁだ〜っ!」



うさぎ「あっ」



元 基「うさぎちゃん、このあいだ大丈夫だった?」
うさぎ「あぁ、うん、ありがと!」


な る「何? どうかしたの?!」


うさぎ「あ、こないだちょっと中で眠り込んじゃって、風邪かな」


元 基「びっくりしたよ。ちょうど衛がいたから、おぶって行ってもらえたけど」


うさぎ「えっ、おぶって?」

╳    ╳    ╳


╳    ╳    ╳


香奈美「うさぎ、やるぅ!」


な る「そうだようさぎ、何で言ってくれなかったの?」


うさぎ「違うって!」


うさぎ「その……どうも、ありがと……」


 衛 「別に……」

 


 もしここでなるが「えっそれっていつの話?」と聞いていれば、うさぎが倒れたことと、先日の晩の、亜美の謎めいた拒否との間に何か因果関係があると気づいていたかも知れない、とも思うが、しかしなるちゃんの興味はもっぱら恋バナである。「ふうん、なるほどね」という表情でにんまりうなずきながら、すでに二人の恋のキューピッドになる作戦を練りはじめているみたいである。あるいはそうすることで、水野亜美に奪われつつある、うさぎの特別な親友としての立場を取り戻せる、ということを、無意識のなかでは考えているのかも知れない。
 というあたりでAパート終了。CMタイムなので、今回はここまで。