実写版『美少女戦士セーラームーン』ファンブログ


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【第652回】工藤阿須加スペシャルの巻(『帰ってきた家売るオンナ』『海月姫』)



 2016年5月9日深夜放送、日本テレビ系『NOGIBINGO!6』より。乃木坂46の高山一実がどうしてもメンバーと行きたい場所として、期間限定開催中だった六本木ヒルズのセーラームーン展をチョイス。



 流れで、スタッフの用意したコスプレを披露することに。高山による選抜メンバーは、井上小百合(マーキュリー)、深川麻衣(セーラージュピター)、桜井玲香(セーラーマーズ)、齋藤飛鳥(セーラーヴィーナス)。



 そして高山自身はもちろんセーラームーン。ただこの時は喉を痛めていたようで、決めゼリフがほとんど森進一だったというオチがつく。このオンエアから一年半ほど経ちましたが、コメント欄で既報のとおり、一昨日、公式サイトより今年のミュージカルの発表があった。


乃木坂46版 ミュージカル「美少女戦士セーラームーン」上演決定!
 


 2018年、「乃木坂46」とミュージカル「美少女戦士セーラームーン」の夢のコラボレーションが実現します! なんと乃木坂46メンバーがセーラー戦士にメイクアップ! どんなセーラー戦士が誕生するのか、続報をお楽しみに!((2018年1月25日、セーラームーン25周年公式サイトより)


いまんとこ詳細はまったく不明だ。AKB歌劇団は『サクラ大戦』の広井王子先生が手がけていたけど、乃木坂セーラームーンはどうなるのか。平光琢也はいったんお休みと予想しているが、まさか斉樹潤哉だったりして。刮目して待て。

1. 『帰ってきた家売るオンナ』続き


 本日は本編から行くか。みんなもう細かいタイトルを忘れていると思うから、ひさしぶりに省略せずに書くぞ。「金曜ロードSHOW!特別企画7daysTVスペシャルドラマ 帰ってきた家売るオンナ」(2017年5月26日、日本テレビ放送、脚本:大石静/撮影:二之宮行弘/照明:大内一斎/演出補:山田信義/監督:猪股隆一)のDVDレビューだ。
 テーコー不動産に、最近はテレビCMなんかでも活躍中の天才子役、葉山蓮(五十嵐陽向)くんがやってきた。応対は 庭野(工藤阿須加)が担当。マネジャーの 葉山友明(要潤)は蓮くんの実の父親のようだが、売れっ子の息子に頭が上がらない感じ。



庭 野「今日はご自宅をお探しですか?」



 蓮 「僕の希望は高速に乗りやすいこと」



庭 野「は?」



葉 山「車でスタジオ入りが多いもんで」
庭 野「なるほど。で、ご予算はどのぐらいお考えでしょうか」



 蓮 「ちょっとちょっとお兄さん」
庭 野「は?」
 蓮 「僕が買うんだから僕に聞いてよ」



 蓮 「だって僕の稼ぎで買うんだよ。この人は僕が食べさせているんだから」
葉 山「仕事しながらこの子の仕事のサポートはできませんので」
庭 野「あの、お母さまは?」



葉 山「家内は3年前に亡くなりました」
庭 野「失礼いたしました。よけいなことを伺って」


 思いっきり態度の悪い子供であるが、お客さんだし、スターだし、本来は息子をたしなめるべき立場の父親も黙っているので、大人しく話を聞かなきゃいけない。庭野も神妙に聞いているので、ますます増長するクソガキ。



 蓮 「ママの生命保険とボクの貯金、併せて五千万あるから、あと30年ローン組めば、かなりの家買えるでしょ」



 蓮 「この前、お世話になっているプロデューサーに、売れているうちに家買っておいた方が良いぞ、って言われたんだ。それに僕くらいになると、『お宅拝見』とか来るだろ。そういうとき賃貸マンションていうわけには行かないんだよ」



庭 野「……それでは高速に入りやすい五千万以上の物件をお探しいたします」



 蓮 「よろしく!」


 金銭的な余裕もあるので、庭野もそんなに苦労せず幾つかマンションを見繕えたようだ。



 ところがいざ内見に行くと、蓮くんはどの部屋を見ても「ピンとこないなぁ」「グッとこないなぁ」「パッとしないなぁ」などと、理由にならない理由をつけて却下。どうしていいのか分からなくなってしまった庭野は、万智(北川景子)に泣きつく。




万 智「何か言いたいなら早く言え」



庭 野「あの、今回ばっかりはどういう物件を用意したら良いのか、ぜんぜん分からなくて。ピンとこないとかグッとこないとかパッとしないとか、そんなこと言うばっかりで」



万 智「明日、私も同行します」


 翌日。時代劇「こども戦国記」の撮影をしている現場にやって来る庭野。相変わらず父親の友明は息子の言いなり。




 息子も息子で、ストローが自分の方を向いていないという理由でコップを放り出す傍若無人ぶりである。



万 智「葉山さま、先日は大変失礼いたしました」



庭 野「弊社の三軒屋万智でございます」



 蓮 「変な名前」



万 智「葉山蓮さま。あなたは本当に家が欲しいとお思いですか?」



 蓮 「欲しいよ。なのにそいつが気に入った家をさがしてこないもん。ピンときて、グッときて、パッとする家が欲しい」







 蓮 「なに描いてんの?」
万 智「土俵です」



万 智「家探しの前に、相撲を一番」


 う〜ん。テーコー不動産のキャラクター「住もう君」と引っかけてあるんだけど、いきなり相撲と言われてもピンとこないのは個人的な事情か。私そもそも相撲を取った経験はまったくないし、ワザの名前も知らないしなぁ。



 蓮 「なに言ってんのこいつ」



万 智「来い。このクソガキ!」



 蓮 「クソガキ? お前の会社の社長に言いつけてやる」



万 智「来い。大人を舐めくさって。手加減すると思ったら大間違いだぞ。怖いのか、それでも男か」



庭 野「三軒屋さん!」



万 智「それでも有名子役か? 相撲ひとつ取る勇気も度胸もないくせに、何をふんぞり返っているんだこの馬鹿子役」



 蓮 「うるせー!」






万 智「上手投げ。来い!」




 こういう場面はクレーンからワイヤーを吊って撮影するんだね。お子様の安全は配慮されております。





 以上、DVD付録特典映像のメイキングから挿入してみました。



万 智「吊り落とし」



庭 野「何やってるんですか。これから本番なのに、ケガでもしたらどうするんですか」



万 智「うるさい黙ってろ」





 蓮 「このやろー」






万 智「下手投げ。まだまだ」







万 智「すくい投げ」



 蓮 「ちくしょー」







万 智「再び上手投げ」




スタッフ「蓮くん、お待たせしまし……どうしたんですか?」



 蓮 「大丈夫です」



スタッフ「あ、ほら走らないで」





万 智「葉山友明、お前もしっかりしろ!」



葉 山「え?」






庭 野「申し訳ありませんでした」
葉 山「不思議な人ですね」
庭 野「すぐれた不動産屋なんですが、ときどき変な時がありまして」



葉 山「あんな蓮を見たのは初めてです」
庭 野「は?」



葉 山「あんなムキになって大人に向かっていく姿を」
庭 野「そうですか……」



葉 山「あの子、本当に生意気で、庭野さんには無礼なことばっかり言って申し訳ありませんでした」
庭 野「いえ、自分は仕事ですから」



葉 山「妻が病気で亡くなって、私が仕事を辞めて付き人をするようになってから、どんどん我が侭がエスカレートしてしまって、あんな風になってしまったんです」



葉 山「私も食べさせてもらっているので厳しいことも言えず、このままじゃ駄目だと思っているんですが……」



スタッフ「葉山さん、蓮くんが呼んでますよ」
葉 山「はい、すぐ行きます」


 この件に万智が関与するのはこれっきり。蓮くんがどの物件も理由にならない理由で断ってしまうのはなぜか。後の解決を庭野にまかせたのは、庭野に試練を与えて成長させるため、と解釈することもできるし、そもそも蓮くんが本気で家を欲しがっているわけでもないので「家を売ること」を至上命題とする万智としては、これ以上かかわるつもりはなかった、とも取れる。

2. 『海月姫』第2話


 ま、そんなところにして今週もやっぱり『海月姫』に行くことにした。何しろ第2話でも泉里香の出番は多いのだ(フジテレビ、2018年1月22日放送、脚本:徳永友一/撮影:川村明弘/監督:石川淳一)。
 ちなみにいまドラマ化記念で東村アキコの原作(全17巻)のうち最初の3巻がiBooksで無料配信されている。私もダウンロードした。褒め言葉になるのか分からないが、古くから変わらない漫画の王道、ストロング・スタイルである。過去の人気作も連想させて、オタクで変人な先輩たちとのドタバタ共同生活は鴨川つばめ『マカロニほうれん荘』みたいだし、「女装の男の子に導かれて新しい世界に目覚める奥手な女の子のラブストーリー」という展開は、萩尾望都『この娘うります!』を想い出した。年寄りの私にもたいへん読みやすい。引き続き有料巻も読み続けます。
 というわけで、今回はちょいちょい原作画像も比較してみましょう。



 オタク女子の梁山泊「天水館」(ロケ地は東武東上線ときわ台下車、ハウススタジオ プラネアールときわ台スタジオ)。しかしこのレトロな下宿館も、東京オリンピックに向けた都市再開発で取り壊しの危機にあった。



 天水館に出入りしている女装男子、蔵之介(瀬戸康史)にハッパをかけられ、抗議のために開発業者主催の説明会に乗り込む天水館の面々。主人公、イラストレーターの卵でクラゲオタクの月海(芳根京子)、枯れた味わいを好むオジサマオタクのジジ様(木南晴夏)、鉄道オタクのばんばさん(松井玲奈)、三国志オタクのまやや(内田理央)、そして和服や日本人形など和物オタクの千絵子(富山えり子)。



 だが、引きこもりでオタクな彼女たちにとって、多くの住民が集まる説明会場はアウェーの空気感。いざ乗り込もうとしたところでみんな怖じ気づいてしまう。



まやや「月海殿、お主が先鋒じゃ!行け〜!」
月 海「無理です無理……」



月 海「うわっ!」


 押し出された先に座っていたのは、地元の保守党大物政治家の息子で秘書、政界のプリンスこと鯉渕修(工藤阿須加)。蔵之介の腹違いの弟でもある。




 二人は先日、蔵之介が月海を無理やり自宅に連れて行ってメイクとドレスアップを施したときに偶然出会った。修は一目見たときから月海にぞっこんで、前回ラスト、水族館にデートに行ったときには、母と一緒に観たクラゲに再開して涙する月海の姿の可憐さに、思わず抱きしめてしまった。



 月海も、何しろ男の人にハグされるなんて初めての体験で、修に強く心を惹かれてしまった。ただ修は、デート仕様にメイクアップされた月海とふだんの化粧っ気のない月見が同一人物であるとは認識していない。



 スッピンの月海は彼にとって天水館の妖怪軍団の一人である。



月 海「心の臓が……挨拶を……挨拶をせねば」



月 海「鎮まれ、心の臓」



月 海「あ、あの、せ、先日はしつしつしつ」



 修 「はい?」



 修 「あの、今日は月海さんはいらっしゃらないんですか?」



月 海「いや、わ、私はあの」


 月海も月海で、水族館でいきなり情熱的に抱きしめられたのと、今の態度のギャップがよく分からない。
 さあそこでいよいよ開発会社「グローバルシティ・クリエイト」のデベロッパー、稲荷翔子(泉里香)の登場だ。



 ちなみに原作漫画ではこの場面が稲荷の初登場の場面となる。



 凄い美人。修がその美人の顔をまっすぐ見つめているのは、たんに説明を真面目に聞いているからなのだが、となりにいる京子には、美人の顔に見とれているようにしか見えない。



翔 子「皆さま、本日はお足元の悪い中、天水駅前再開発プロジェクト、アクティブ・シティAMAMIZUの住民説明会にお越しいただきまして、まことにありがとうございます」




翔 子「私、開発事業主である株式会社グローバルシティクリエイトの稲荷と申します」



翔 子「それでは、早速ですがご説明の方に移りたいと思います」



翔 子「こちらのスクリーンご覧ください」



翔 子「再開発のメーンは弊社が事業主となります最高級シティーホテルクレアトゥール東京の建設と……」



まやや「あの女ギツネが魔界からの使いぞ。地獄に堕ちろ〜、地獄に堕ちろ〜」



千絵子「迷惑よ、静かになさい」
ばんば「車内での通話は、他のお客さまのご迷惑となりますのでご注意ください」
まやや「出ましたな!秘技、車内アナウンス風注意」



翔 子「そこのあなたたち」



翔 子「六列目のジャージーを着たあなたと、アフロのあなたのことよ」
ばんば「アフロではない天パだ」



翔 子「はい? 何ですか?」



翔 子「ご意見あるならお聞きしますよ」



翔 子「どうぞ」



翔 子「どうぞ」



翔 子「どうぞ」







╳    ╳    ╳



まやや「ぬお〜っ!許すまじ女ギツネ。あやつはあんな公衆の面前でわれわれを辱めた」



千絵子「あなたたちが騒ぐからでしょ」
ばんば「つうか、傘置いてきちゃったな。あ〜あ、鉄道忘れ物市で買った大切な傘だったのに」



月 海「そしたら私取ってきます。こういうときは一番下っ端が」


╳    ╳    ╳



翔 子「来てたわね鯉淵ジュニア」



佐々木「あっ、はい」



翔 子「今のところ再開発に対する住民たちの反応は賛否両論」



翔 子「鯉淵慶一郎は中立の立場を取って様子をうかがってるけど反対派が増えればすぐそっちに回るはず」



翔 子「化粧ポーチ」



佐々木「えっホントにやんの?」



佐々木「ホントにやるんですか?」



翔 子「当たり前でしょ」



翔 子「鯉淵慶一郎を敵に回す前に鯉淵ジュニアを味方に付ける」





翔 子「ダークパワー・メイカップ」



 相変わらずどMの佐々木(安井順平)を従えて、翔子はいよいよ行動開始。




 まずは古典中の古典、傘忘れちゃった作戦だ。そして偶然その現場を、ばんばさんの傘を取りに来た月海は目撃してしまう。







 相合い傘を目撃してしまって激しく落ち込む月海。一方、翔子はグイグイ作戦を進めていく。



翔 子「せっかくの高級スーツが雨でぬれちゃいましたね」



翔 子「本当にすみませんでした。ここまで送っていただいちゃって」
 修 「いえ、帰りの傘は大丈夫ですか?」



翔 子「はい。友人が中に」



翔 子「(携帯の呼び出し)あっちょっと待ってください」



翔 子「もしもし。ええっ?」



翔 子「うっそ〜、来れない!?やだぁ」



翔 子「コースで予約しちゃってキャンセルできないし〜」



翔 子「はぁ、分かった。誰か誘ってみる」




 修 「では僕はこれで……」



翔 子「あ〜、ちょっちょっちょっちょっ」



翔 子「聞いてましたよね?」



 というわけで食事に誘って、それからホテルのラウンジバーで一杯という流れであろうか。それにしても工藤阿須加はカタいのである。



 誘う泉里香とお堅い男という組み合わせは、『大失恋』の伊藤淳史もそうだったなあ。



 他方、工藤阿須加は(妄想シーンとはいえ)『家売るオンナ』第10話で北川景子を背後から抱きしめていたし、ここでは泉里香とデート。実写版ファンからすれば、神も怖れぬ所業でる。
 さあいよいよここからディナー、そしてラウンジバーと高級ホテルの夜が始まるわけだが、いろいろ遊びすぎてしまった。今日はここまで。なんかまた深入りしすぎてまずいペースになってきたなあ。
 コメント欄で聞かれるので答えますが、まだ『探偵はBARにいる3』観に行けていません。劇場は半ば諦めかけています。それから聞かれていませんけど、『咲-Saki-阿知賀編 episode of side-A』も観に行きたいなあ。せつに。でも息子の高校受験がもうすぐだ。