1. 『賭ケグルイ』第1話
セーラームーンとはぜんぜん関係ないけど、浜辺美波主演の『賭ケグルイ』第1話(2018年1月14日放送、製作:ダブ/原作:河本ほむら・尚村透/脚本:高野水登・英勉/撮影:小松高志/監督:英勉)。残念ながら放送地域が限定されていて名古屋じゃ観られないし、見逃し配信はNetflixで私は加入していないので少々困っております。とりあえず第1話はインターネットを利用したブラックな手段で視聴した。良い子のみんなはマネしないでね。
創立122年の私立百花王学園は、お金持ちや政財界の大物の子女が通う超名門校。でもここの生徒の序列は学園ギャンブルで決められる。将来「人を使う人」になるためには、成績なんかより「駆け引き」「読心術」「ここぞというときの勝負強さ」そして「お金」が必要だからだ。そう言われるとそんな気もしてくる。ギャンブルに勝ち、生徒会に上納金を収めれば収めるほど、校内の地位は上昇する。逆に借金を拵えれば「ポチ」や「ミケ」と呼ばれ、家畜や下僕なみに扱われる屈辱に甘んじなければならない。要するに『カイジ』みたいな話だ。『カイジ』は底辺のクズの話だが、こっちは頂点のクズの話。
そんな百花王学園の2年華組に転校してきた蛇喰夢子(じゃばみ ゆめこ:浜辺美波)は、一見おっとり清楚なお嬢様ふうで、彼女をカモと見たクラスのギャンブルクイーン、早乙女芽亜里(森川葵)から転校早々「投票ジャンケン」なる勝負を仕掛けられる。箱から抜いた3枚の手札を使ってジャンケンする、というシンプルなゲーム。手もとに「グー」「チョキ」「パー」が揃っているとは限らないところがミソだ。
もちろん芽亜里はイカサマを仕込み済みだ。おっとりした夢子からあっという間にチップ百二十万円分を巻き上げてほくそ笑むが、実はとんでもない「賭ケグルイ」ギャンブルマニア、夢子の本領発揮はここからだった。
なんとカバンから無造作に現金一千万円を掴みだし、これをカタに最後の一勝負をさせて欲しいと申し出る。
芽亜里「一発のジャンケンに一千万? バッカじゃないの」
芽亜里「いや、もうバカ通り越してあんた、頭おかしい!」
夢 子「だから良いのではありませんか」
芽亜里「は?」
夢 子「ギャンブルの本質は狂気でしょう?」
夢 子「資本主義の世の中では、金は命も同然」
夢 子「命を運否天賦に委ねるなど、正気の沙汰じゃありません」
夢 子「にも関わらず、カジノに人が集まるのは、命を賭ける狂気に人は快感を覚えるからです」
夢 子「であれば、ギャンブルは狂っているほど面白い!」
夢 子「さぁやりましょう。きっと楽しいですよ」
夢 子「あら、どうされました?」
夢 子「ああ、もしかして……怖じ気づいてしまわれましたか?」
芽亜里「いいわ。やってやる」
芽亜里「一千万の勝負!」
夢 子「うふっ、うふふっ、うふふふっ」
夢 子「私、ゾクゾクして、たぎってしまいますぅ」
夢 子「さあ、さあ、さあ」
夢 子「賭け狂いましょう! 」
名古屋支部の評価では『咲 -Saki-』の浜辺美波を95点とすると、『君の膵臓をたべたい』は70点、そしてこの『賭ケグルイ』は今のところ85点くらいだが、浜辺美波と森川葵の顔芸合戦は第2話に続くようなので、次回にはさらに期待したい。岡本夏美も出るらしいしな。
2. 『海月姫』第1話
泉里香がレギュラー敵役で出演する『海月姫(くらげひめ)』の第1話が放送された(フジテレビ、2018年1月15日放送、脚本:徳永友一/撮影:川村明弘/監督:石川淳一)。東村アキコの人気マンガが原作で、2008年に連載開始、2010年にアニメ化、2014年に能年玲奈(のん)主演で映画化されており、昨年(2017年)秋の原作マンガの完結を受けて、今回改めてテレビドラマとして実写映像化されたものである。
物語の舞台は、オタクで引きこもりでニートな女子たちが共同生活を営む古いアパート「天水館」(あまみずかん)。イラストレーター志望の月海(つきみ:芳根京子)もそんな住人の一人で、大のクラゲ好き。
ペットショップで瀕死のクラゲを見かけ、店員に飼育方法の問題点を指摘したいんだけど、男が苦手で、イケメン店員(玉川蓮)を相手に、どうしても挙動不審になってしまう。
結局、訴えをまともに聞いてもらえず、不気味な女として店を叩き出される。
そこを通りかかった謎の女装男子、蔵之介(瀬戸康史)が月海に興味をおぼえ、クラゲを買い取って、天水館まで送ってくれた。
最初、蔵之介が女装した男子だと気づかなかった月海は、自分が男子禁制のアパートに男を入れてしまったことを知って激しく後悔する。しかし蔵之介はなぜか天水館の昭和レトロな雰囲気を気に入り、その日以来女装してここに出入りするようになった。仲間の住人たちも、ひとまず彼が男性だとは気づいていないようだ。
そんな楽しいアパート天水館が、土地再開発計画で取り壊されるという話が持ち上がった。天水地区再開発の必要性を訴える保守党の大物政治家、鯉渕慶一郎(北大路欣也)。その傍らには慶一郎の次男で秘書の鯉渕修(こいぶちしゅう)30歳童貞(工藤阿須加)がメガネをキラリと光らせている。 現状このブログでは『家売るオンナ』の庭野でもあるわけでちょっと混乱するが、ふにゃふにゃの庭野と違って見るからに堅物。で、この堅物のイケメン若手秘書を虎視眈々と狙うのが、再開発で一儲けをもくろむ不動産業者「グローバルシティ・クリエイト」のデベロッパー、稲荷翔子(いなりしょうこ)、通称「女狐」(泉里香)。
慶一郎「ご存じのとおり今この天水地区に再開発計画が持ち上がっております」
慶一郎「私はこれから将来の天水地区がどうあるべきか慎重に検討をしこの町の発展に尽力する所存でございます」
翔 子「壇上の横に立っているのが鯉淵慶一郎の息子で秘書を務めている鯉淵修」
翔 子「いずれ政界進出するといわれている若きプリンスよ」
佐々木「へぇ〜」
佐々木「若いのに大変ですね」
翔 子「必ず落とす!」
政界のプリンスの童貞と再開発のうま味をセットで戴いちゃおうという肉食ぶり。
その営業スタイルもハンパないです。いつも付き人みたいにくっついている佐々木(安井順平)なんて、もう奴隷です。
翔 子「お疲れさまです稲荷ですぅ」
翔 子「山田社長、最近冷たい」
翔 子「ご飯、連れてってくださいよ」
翔 子「えっ?西麻布?」
翔 子「行きた〜い!もうやだぁ」
翔 子「久保田社長、たかが50億じゃないですかあ!」
翔 子「建てちゃいましょうよ商業施設!」
翔 子「今夜話を?」
翔 子「行く行く〜!」
翔 子「奥さんと離婚する?」
翔 子「瀬野尾社長、離婚届に判押す前に契約書に判押してくれなきゃ」
翔 子「待ってるからね」
翔 子「ああ?ホテルにいるからって何?行くわけないでしょ」
翔 子「あんたとは一回で終わりよ!」
翔 子「ったく…呉服屋のエロジジイ」
翔 子「あんたこれ他言無用よ」
翔 子「あたしの仕事のやり方は企業秘密なんだから」
佐々木「いやそれただの枕営業じゃ…」
翔 子「はあ!?極上の枕営業でしょ?」
佐々木「ですよね」
翔 子「さてと、次は鯉淵ジュニアを落とすわよ」
佐々木「極上でお願いします」
一方、瀬戸康史は、芳根京子がイラストレーター志望なだけあってけっこうなデザインセンスをもっていること、化粧っ気がないだけで実はなかなかの素材であることに気づき、オシャレの楽しさを教えてあげようと、無理やり自宅に連れて来る。
自宅はものすごく大きい。大物政治家、鯉淵慶一郎の邸宅である。実は瀬戸康史は、再開発計画の音頭を取っている北大路欣也の息子で、工藤阿須加とは異母兄弟だったのだ。
いやがる芳根京子に可愛いメイクを施すんだけど、パニックに陥った芳根京子は鏡も見ずに逃げ出してしまう。
瀬戸康史の部屋を飛び出したところで、帰宅した弟の工藤阿須加とバッタリ。
堅物の工藤阿須加は(メイクアップした状態の)芳根京子に一目惚れしてしまう。むちゃくちゃ照れながら、あの人が誰なのか女装の兄に訊ねる堅物の弟。
優しいアニキの瀬戸康史はそんな工藤阿須加のために二人のデートをセッティングしてやる。
天水館でふたたび瀬戸康史にメークを施されて、工藤阿須加と再会する芳根京子。今度は和服である。
メガネを外しているのでよく相手が見えないため、かえって緊張せずにすんでいるようだ。拉致同然に自動車に押し込まれ、瀬戸康史のドライブでクラゲを見に水族館へ。
芳根京子の可愛さ具合がちょうど良いね。これ以上だとオタクモードがウソっぽくなるし、これ以下だとオシャレモードに華がないという、マンガの実写版に可能なギリギリの線で攻めてくる。これはなかなかできない。能年玲奈への挑戦状みたいな感じ。
さて入れ替わりに天水館の前に立ったのは、再開発区域の伺にやってきた泉里香。
そこへ帰って来た天水館の住人、鉄道オタクのばんばさん(松井玲奈)と三国志オタクのまやや(内田理央)。
佐々木「三丁目のこの辺り一帯が高層ホテルの建設予定地となっています」
ばんば「いずえ駅、子守唄の里高屋駅」まやや「ぬほ〜」
ばんば「御領駅、湯野駅、神辺駅」まやや「ぬお〜! 地方のローカル線の駅名まで把握してるとはな〜」
えーと、左のアフロが松井玲奈で、右の前髪が内田理央ね。二人ともけっこう楽しそうに演じている。泉里香と目が合うと、そそくさと天水館に逃げ帰る。
翔 子「何あれ」
翔 子「こんな薄気味わるいぼろアパート、とっとと潰すわよ」
先日M14さんが、キャストが寄せ集めだという記事と、キャストがハマっているという評判を両方紹介されていて、私は原作を読んでいないけれど、両方とも分かるような気がする。私なんか天水館の住人たちが木南晴夏、松井玲奈、内田理央、富山えり子ていうだけで凄いなって思う。
さらに瀬戸康史にあこがれる金髪の女の子が最上もがって、もうどんだけ豪華なんだよっていう気になるけど、分からない人には何だそりゃって感じだよねきっと。
まあとにかく泉里香はかなり本気だ。今後レポートするかどうかは分からないが、嬉しい限りである。
3. すこしだけ本編
てことで、本編に行こうと思ったけど、もうその余裕がないな。ていうか、このまま『海月姫』の泉里香の出番が多いと、『帰ってきた家売るオンナ』レビューが長期中断してしまうおそれが出てきた。どうしようかな。
メゾネットをアクションスタント夫妻に売った時点で、三軒家万智の記録はいったんストップ。それはそうだ。このまま彼女一人が家を売り続けて成績が一時的に上がっても、お助け期間は2週間と限定されている。足立や庭野、特に庭野がもう一皮むけて立派な営業マンになるよう、ここでまた教育的指導をしてやらなくてはいけない。
という折りにテーコー不動産新宿営業所にやってきたのが、今人気絶頂の子役俳優、葉山連くん(五十嵐陽向)。庭野が担当となったんだけど、この天才子役、素顔はものすごく生意気なクソガキで、マネジャーの父、葉山友明(要潤)をあごで使う。
父親も父親で、父子家庭で息子の人気が出ちゃって大いに稼いでいるものだから、もはや子供のいいなり。果たして庭野はこの親子が満足する物件を見つけることができるのか。という段になります。
人気子役を演じている五十嵐陽向くんは2014年テレビ朝日のドラマ『みをつくし料理帖』の2作目で、おりょう(室井滋)の息子、太一を演じていた。家事のショックで口がきけないけど素直な子で、澪にもなついている。2作目では麻疹にかかってしまったうえ、おりょうにもそれを移してしまって、おりょうは一時、生死の境をさまようことになる。
というわけで、五十嵐陽向君は8歳にしてすでに北川景子と二度も共演している大物である。
ってことで次回本編。本編行けるのか?