実写版『美少女戦士セーラームーン』ファンブログ


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【第649回】年始めは北川景子で、の巻(『帰ってきた家売るオンナ』その5)



 「第67回紅白歌合戦」(2016年12月31日)より。AKB48による「ムーンライト伝説」。今年はこういうのがなくて、アニソン歌手も絶無で寂しかったですね。



 ちなみにこちらが本物。いや本物ってこともないか。
 年末年始は実家に帰ってNHKを見る習わしだが、父はここ数年、最近の紅白なんて知らない人ばかりでちっとも面白くないと、出てくる歌手に片っ端からケチをつけている。前から文句の多い人だったが、最近その傾向がますます強くなった。めんどうだからチャンネル換えようかとも思うが、でも私はやはり紅白を観ないと年を越した気になれない日本人なので、父の文句を聞き流しながら漫然と観ている。ともかく、御年輩の方々の支持を得られない紅白はやっぱりダメだろうな。今年は40パーセントを切って歴代ワースト3位だそうだ。父の反応を見ていると当然という気がする。



 M14さんのブログを読んでいたら、お母様がこの年越しに亡くなられたという。この場を借りて哀悼の意を表します。年齢と共に人は衰えるものなので、ある日電池が切れるように心臓が止まるって、理想的な逝き方と言ってもいいと思う。ただ廊下に倒れておられたというのがね。これが布団で寝ていたとか、居間にいてテレビが点けっぱなしだった、というのであれば、看取れなかった者の抱く罪悪感みたいなものも、少しは軽減されるのだが。もっともそれも残された者の自己満足と言われてしまえばそれまでである。
 埼玉で独居している私の父も今年で86歳になる。おかげさまで元気は元気だが、盆暮れに帰省するたび、確実に衰えてゆくのを感じる。本人も自覚していて、近年は常時ペンダントのようなボタンを胸にぶら下げている。なにかあったらこのボタンを押すと施設にコールがかかり、それから名古屋にいる私のところに直ちに連絡が来るようになっている。いつかこれが鳴るのだろうか。それともいざその時が訪れれば、こんなボタンを鳴らす間もないのであろうか。



 紅白の感想を書こうと思ったが、脇道へ逸れてしまったので、あとは簡単に。個人的には、良かったのが椎名林檎とトータス松本のコラボ、それに芸人に徹したXJAPANかな。逆に残念だったのは、安室奈美恵がMAXと共演で初期ナンバーを歌ってくれなかったこと、そして荻野目洋子と出場するはずの登美丘高校ダンス部が、なぜか郷ひろみとコラボしたことか。それから第63回以来(2012年12月31日)廃止されていた、ステージとは別スタジオでオーケストラが同時伴奏を行う形式が、この第68回(2017年12月31日)復活したみたいなので、特記事項として書いておく。



 で、本題です。昨年に引き続き『帰ってきた家売るオンナ』のDVDレビューをまったり続けるね。みなさま今年もよろしくお願いします。



 さて、みんなが万智(北川景子)をほめたたえたり怖れたりするなか、前作から一貫して対抗心をむきだしにしているのが、見た目は王子な一匹狼、足立聡(千葉雄大)。万智に負けじと扱い中の案件をひとつ、まとめに取りかかる。客は堂坂(田中隆三)というややコワモテな感じの男。娘のマンション購入という分けの分からない話だ。



 娘の沙羅はロリータファッションの女子大生のお嬢様で、このマンションは大学近くの「犬小屋」として購入を検討中なのだという。それで足立は、動物に優しい手頃なマンションを紹介。どういうところが特徴かというと、ペット用の出入り口がすでに備え付けられているとか、安全面を考えて電源タップが床に近いところにはないとか。



 しかし犬小屋ってどういうことか。大学の講義に行く途中、ここに犬を預けて、お手伝いさんかなんかに遊ばせるってことなのかな。よくわからないが、そのロリータお嬢様女子大生を演じているのが古畑星夏。



 もちろん私も大好きな子だ。かわいいので細かいことはまあいいや。



 沙羅は足立の王子ルックにも魅せられて、パパにマンションと足立の購入をおねだり。足立の方はともかく、マンション購入の案件はすんなりまとまり、足立もこれで業績を上げた。さっそくサンチー効果ありということで、布施課長(梶原善)もほくほくだ。



庭 野「課長、遼河様に高井戸のマンション売れました」



万 智「庭野ではなく私が売りました」



八 戸「えー雑司ヶ谷のタワーマンション、808号室と2502号室、2件まとめて売れました」



万 智「八戸さんではなく私が売りました」



布 施「三軒家君、みごとなアシストありがとう!さすが三軒家万智 初日でこれは奇蹟だぞ」



布 施「おい白州、売り上げの計算」



白 州「えっとぉ……ちょっとアンタ!」



白 州「あ、足立さんお帰りなさい」



足 立「課長、ペット用マンション、売れました」



布 施「さすがチーフ絶好調。この調子でいけば、新宿営業所は守られるかも知れん。みんな、この勢いに乗って頑張ろう!」



白 州「(チャイムに)あ、時間だ!」



白 州「わたしデスクなんで失礼します。お先に」





万 智「あれはなんですか?」



布 施「まあまあまあまあまあ、働くママさんは大切に扱わなくちゃならない時代なのよ」



布 施「ああ、三軒家君だってお子さんいるんだから、白州の気持ち分かるでしょ」



万 智「分かりません」


 その晩、足立と庭野は新人の鍵村(草川拓弥)と連れだって、かつて屋代課長の行きつけだったバー「ちちんぷいぷい」へ。呑みながら今日のこころごはん「お母さんのカレーライス」を食べている。



 あいかわらず万智を絶賛する「サンチーの犬」こと庭野とは対照的に、不機嫌な足立は、ここでとんでもない暴言を吐いて庭野を怒らせる。北川ファンは落ち着けよ。



庭 野「やっぱり三軒家さんはすごいです。今日だけで三件ですから。神ってるとはこのことです」



こころ「この店もサンチーが守ってくれたんだよ〜」



庭 野「そうでしたね」



鍵 村「てか足立さんヤバイっすね。大丈夫っすか?」
足 立「なんだよそれ」



こころ「ちょ、ちょっとケンカしないでよ。鍵ちゃんあんたもね、生意気」



足 立「黙って喰ってろよ」



こころ「でもさあ、サンチーに子供がいるなんてリアリティがないわよね。仕事しかないって感じだったでしょ。なにかきっとある」



足 立「ボクも子供持ったことないから分かんないけど、小さな赤ちゃんいたら、おっぱい張ったりしないのかな」



庭 野「え?」



足 立「でもぜんぜんこのあたりの雰囲気、変わってないよな」



庭 野「あああ足立さん、そんなふうに三軒家さんを見てるんですか。やらしいなあ」
足 立「顔が赤いよお前」



庭 野「酔ってるだけですよ!」



こころ「……何かきっとある……」


 冒頭の赤ん坊が屋代と万智の子であると思う視聴者はこの時点で誰一人いないと思うが、ドラマ内ではまだ謎として引っ張っている。以上、いささか強引な展開だが、ここまでがこのドラマの第1パートという感じだ。その後のテーコー不動産新宿営業所と、帰ってきた三軒家万智の以前と変わらない仕事っぷりが描かれていました。
 続いては、これも冒頭からゲスト出演していた笑福亭鶴瓶の正体が明かされる。鶴瓶の演じている一ノ瀬定男は、定年退職して、今は新宿営業所で「住もう君」の中の人のバイトをやっているんだけど、昼休みや早朝の事務所に忍び込み、なにやら資料を盗み見るなど行動が不審である。次のパートは、その正体と謎が明らかになる展開部だ。



 土曜日。マンションの現地販売会。担当するはずだった宅間が体調不良で欠勤。そのため担当は、責任をとって奥さんの白州美加と、それから新人鍵村、それに「住もう君」のバイト一ノ瀬というぐだぐだな構成になった。ちょっと先輩風をふかす白州美加。



白 州「住もう君、もうボーッと立ってないで何かやってよ。こっちはバイト代払ってんだから」




白 州「そればっか。もうみんなやる気なさすぎる。私が新人の頃はね、サンドイッチマンだってやったし……」



 女 「すいませーん、これ、なか見れるの?」


 やってきたのは新婚夫婦か恋人か、ピンクの服で揃えたよく似た体型のカップル客(池原猛・枝元萌)をゲット。さっそく見学を始める。すると、おそらく新人の仕事ぶりをチェックするつもりなのだろう、いつのまにか万智もその場に立っている。



 男 「マンションなのに二階建てなんて珍しいなあ」



鍵 村「メゾネットマンションといいます」



 女 「メゾネット」
鍵 村「はい」



 女 「それ何語?」



鍵 村「何語?」




万 智「フランス語です」



白 州「サンチー!」
 女 「あなたどなた?」



万 智「不動産屋です」
鍵 村「いつ入って来たんですか?」



万 智「メゾネットとは、マンションのそれぞれの住居が二層以上になっていることを言います」



万 智「マンションなのに二階があるということです」



万 智「一戸建てのように各階を使い分けることが出来るのがメゾネット最大の魅力でございます」
 男 「はあ」



万 智「ちなみにテラスハウスも一戸建てのような集合住宅ですが」



万 智「それぞれの住居が横に連なって並んでおり」




万 智「すべての住居がテラスや庭を持てることが、テラスハウスの魅力でございます」



 女 「よくご存じね」
万 智「不動産屋ですから」


 博学の知識と情報量で客の信頼を得て、独特の迫力で有無を言わさぬ圧をかけていく。万智の手練手管に、このカップル、あっというまに土俵際まで追い詰められ、即決で物件を購入しかねない状況になってきた。もうすぐ落ちるぞ……と、そこに割って入ったのが、なぜか「住もう君」である。



万 智「さらにメゾネットは、お部屋の中に階段があるので、日々の運動になります」



 男 「確かに、ぼくたちちょっと運動が必要だな」
 女 「なに買う気になってんのよ。散歩ついでに寄っただけなのに」
 男 「でも、ここに住みたい気もするな」



一ノ瀬「ちょっと待った!」



一ノ瀬「待って下さい」



一ノ瀬「このメゾネットマンション、私が買います」



鍵 村「いやいや、住もう君のバイト代じゃローンは組めませんよ」



一ノ瀬「金はあるんです。退職金はまるまる残してあるし家もあるんです。せやからキャッシュで買えるんですわ」



一ノ瀬「悪いけどあんたら、ここ遠慮してください。あんたら所詮、散歩のついでのひまつぶしじゃないですか」



一ノ瀬「私はね、私は、私は娘とここで暮らしたいんや!」



 とにかく退職金と今の家を売ってこのマンションを購入して娘と住みたい、ということなので、売却したいという物件の見積もりと、もう少し詳しく事情を聞くために、万智と白州は一ノ瀬宅へ。
 一ノ瀬はなぜ今まで「住もう君」をやっていたのか。そしてなぜこのメゾネットに目の色を変えたのか。……というあたりで時間も来たな。今回はこのへんで。
 今年もこんな感じでだらだらやっていきます。ほどほどにご贔屓を。