実写版『美少女戦士セーラームーン』ファンブログ


最新記事〕 〔過去記事〕 〔サイト説明〕 〔管理人

【第648回】年越しは北川景子で、の巻(『帰ってきた家売るオンナ』その4)


1月20日公開! 2018年新春最大の話題作だ


 さて『帰ってきた家売るオンナ』DVD特典映像(メイキング)であるが、ところどころ挿入されるインタビューは、本編の撮影と並行して収録されたのだろう。だから北川景子として喋っているのに、仲間の呼び方がちょっと万智のままだったりする。「布施さん」「足立(呼び捨て)」「白州美加(フルネーム呼び捨て)」とか。ただ屋代課長のことだけ「屋代さん」と言っているのが、万智らしくなくて面白い。



北 川「良い意味でみんな、こう性格とかキャラクターがぜんぜん変わっていなくって、『あの時のみんなが帰って来た』って感じがあったのは、すごく嬉しかったんですけど」



北 川「変わってない中でも、足立がチーフになっていたり、布施さんが課長になっていたりして、こう社会的なポジションは変わっているし」



北 川「まあ私もちょっと、まあ屋代さんとどういう関係なのかなぁって感じですけど、ちょっと親密にもなっているし」



北 川「白州美加にも子供が生まれていたりして人生の次のステージに進んでいるし」



北 川「なんか変わってないんだけど、それぞれが前に進んでいるというか、ちゃんとこうステップアップしているっていうのを感じられて、そのあたりがすごく良かったなあと思います」


 続いて工藤阿須加と千葉雄大のインタビュー。工藤阿須加が庭野というキャラクターに愛着と自信をもっている感じがよく分かる。



工 藤「人ってやっぱり二年やそこらじゃ成長しないんですね。でまあ自分の役で喩えると庭野がすごい家を売れてたりとか、何かちょっと三軒家万智と張ることができたら、それはそれで何か庭野じゃないなって思っている自分がいたので、なんかまったく出来ないままの庭野だったので、ちょっと安心したっていう感じはありましたね」



千 葉「(ロケ中に)なんかおじさんが通って『あこれなに撮影?』みたいに言って」



千 葉「で僕たちの顔見たら、『ああっ!あのホラぜんぜんダメな、あの会社員のヤツ』とかって(笑)」
工 藤「ダメな会社員って……」



千 葉「明らかに庭野君のことを言ってたなぁって」
工 藤「ボクだけですよ。だからそれほど印象が強かったってことですよね」


 てなわけで本編の続き。なかなかハードルの高い潔癖性の遼河夫妻と、みごと契約までこぎつけて、万智に自分の成長ぶりを見せたかった庭野だが、逆に詰めの甘さを万智に救ってもらう結果となってしまった。



 しかし万智が庭野の車に同乗してきた狙いはそれだけではなかった。帰路、八戸が担当しているマンションの前を通ることも、おそらくは計算済みの行動である。



庭 野「三軒家さんに、少しは成長した自分をお見せできると思ったんですけど、残念です、でもありがとうございました」



万 智「止めろ!」



庭 野「え?」






庭 野「今朝電話してきた中国人のお客様じゃないですか」



庭 野「先週売りに出されたタワーマンション25階、これから内見なんですよ」



万 智「庭野」



庭 野「はいっ」


 タワーマンションの25階。私はもともと高所恐怖の気があって、しかも地震の揺れや火事のことを思うと、高層マンションの上階なんて、とても住みたいと思わないんだけど、やっぱり景色が良いところは高く売れるのでしょうか。
 八戸が相手にしているのは中国人らしき男性。だけど演じているのは大阪出身の矢野浩二。私はあまり知らなかったのだけれど、2000年、中国ドラマの主役に抜擢されたのをきっかけに拠点を大陸に移して15 年、中華圏ではものすごく有名な俳優さんだって。北川作品で言うと、『探偵の探偵』のディーン・フジオカはその後日本でもブレイクしたけど、この人も来るかな。
 以下、中国語のセリフはわからないので字幕を転載させていただきます。



八 戸「ここの景色は最高です」



八 戸「高層マンション25階、みんなが欲しい物件です」



八 戸「この先、間違いなく値段は上がるので、投資用としても価値があります」



中国人「ピピピっと来ないね。私の求める家ではない」



八 戸「(日本語に戻り)何がダメなんだよこれ」



万 智「違うフロアならどうか聞いてみなさい」



八 戸「いや、でもこのマンションで売りにでているのは、この2502号室だけっすよ」



万 智「いいから聞けっ!」



八 戸「他の階ならいかがですか?」


 と、そこへ庭野が登場。万智に命じられて、このマンションの下の階に住む後藤を口説き、連れてきた。後藤を演じているのは福田雄一ひきいる劇団ブラボー・カンパニー所属の佐藤正和。



庭 野「いらっしゃいました」



八 戸「おお何やってんだ庭野?」
庭 野「家を売っても良い方、見つけました。どうぞ」



後 藤「失礼しま〜す」
庭 野「後藤様は808号室にお住まいです」
後 藤「ここは、ウチと同じ間取りだけど……」



後 藤「うわぁ、やっぱ25階は眺めがいいねぇ」


 やっぱり同じ間取りだと、高い階の方が人気があるのか。他人を見下して生きるのが好きか。いや住むのではなくて投資用に買うのか。ということはともかく、要するに庭野は万智に命ぜられて、8階の8号室の住人を口説いてきたのだろう。25階のこの部屋を9千万で売る代わりに、8階の後藤の部屋を売っちゃう。で後藤は25階に移る。同じ間取りの上階に引っ越せて、おそらく差額もそこそこ手に入るということだ。



後 藤「808を9千万で買ってくれるって、ホントなの?」



万 智「808はどうですかと聞け」



八 戸「ここと同じ間取りで808号室ならどうですか?」



中国人「なんだって?808号室、9千万円?」



八 戸「そうです」



中国人「808号室、買おう!」



万 智「買うと言っているな」
八 戸「はい。9千万で買うそうです」



後 藤「いやったあ!」



八 戸「信じらんねえ」



万 智「8階は中国人が大好きなことば、発財に似ている。発財とはお金が儲かるという意味だ」



庭 野「発財、8階、それだけ?」
万 智「中国人にとって8は大事な数字だ。北京オリンピックの開会式の日時を思い出せ」



万 智「2008年8月8日、8時8分8秒スタートだった」



八 戸「あっ、だから今朝、中国人から会社に電話かかってきたとき、オレに名乗れって言ったんですね。ほら、オレの名前が八戸だから」



中国人「へいへいへい、日本人だけでしゃべるな!」



中国人「お前は一体何なんだ?」



万 智「私は不動産屋です」



万 智「私に売れない家はありません」



庭 野「しゃべれるんすか中国語」


と、バイトに着任するなりあっという間に二件の契約をまとめた万智は、すかさず三浦のサンチー不動産に連絡。屋代の行動チェックも欠かさない。



万 智「確認です。今日三回目のミルクはやりましたね」



屋 代「その三回目を今からやるところ」



万 智「おそい」



屋 代「はい……お客さんが来てたからさぁ。あそうそう、西野岬の家、売れたよ」



屋 代「ミルクもちょうど良い温度になりました」



万 智「オムツも小まめにチェックするように」



屋 代「はいっ。ぬかりなくやっております」



屋 代「おまちどおさまでした。万智の電話待ちでしたぁ」


 屋代課長、なかな楽しそうである。まあなあ。プライベートでお付き合いがなくても、ものすごく優秀で頼れる年下の美人社長と二人きりの会社なら、私だって課長として楽しく暮らしたい。それに勢いとは言え一度はキスしちゃった仲でもあるし。考えれば夢のような生活ではないか。こういうふうになれないものか、初詣でお願いしてみようか。
 では2017年はこれまで。今年もお世話になりました。元日はお年賀代わりの短い更新を予定しています。みなさんよいお年を。