実写版『美少女戦士セーラームーン』ファンブログ


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【第617回】DVD第4巻:Act.14の巻(11)

 

 

 もうDVD発売のアナウンスが出た。うちは長らくHuluに加入していたけど、今回のわけのわからないリニューアルを機に契約をやめちゃったので見逃し配信を観ることができない。しまったな、DVD出てからゆっくりレビューしようか、どうしようか。

1. リフトアップ

 


 五月ももうすぐ終わりですね。『人は見た目が100パーセント』も第7話である(2017年5月25日放送、脚本:相沢友子/脚本協力:阿相クミコ/撮影:平田修久/演出:品田俊介)。
 大手化粧品メーカー、クレエラジャパン。第3研究室ではいつもの3人組(桐谷美玲・ブルゾンちえみ・水川あさみ)。なかでも満子(水川あさみ)は、週末に同窓会を控えて、やや焦り気味。




 高校生だったころ憧れていたサッカー部のキャプテンの守口君に会える! のは良いのだけれど、守口君は十代の頃のお肌プリプリの私しか知らない。このままじゃ会えない。



 それで通販で様々なリフトアップのための美容グッズを取り寄せたが、しかし今から始めても、とても週末には間に合わない。



 地球の重力相手に戦ったって……と自虐的に落ち込む満子。と、そこへ助っ人に現れたのがいつもの研究センター長、国木田(鈴木浩介)だ。

 


國木田「リフトアップでお悩み?」


満 子「國木田さん!」


國木田「はははは。大丈夫、とっておきのグッズ持ってきたから」



國木田「リフトアップバ〜ンド!」


三 人「なにそれ?」


國木田「使い方は簡単だよ。バンドのピンを……」


國木田「おっ、良いね、自分から行ったね」


國木田「耳の上あたりの髪に留めて、後頭部から回して」


國木田「反対側も同じように留める」



國木田「そして上から髪をかぶせてバンドを隠す」


満 子「ああっ、すごい!」


 純 「目尻が上がってる!」



聖 良「でも目もとは強力に上がってるけど、口もとはそうでもないからチグハグ!」

 


 なんて馬鹿なことをやっているうちに、國木田はふと外部からの視線に気づき、大慌てで立ち去る。

 


國木田「じゃあ、また」


満 子「えっ?」

 


  研究室の外からガラス越しで、三人と國木田の騒動を冷ややかに見つめていたのは、クレエラ統括マネージャーの松浦栄子(室井滋)。




 河合景子(安座間美優)ほか、いつものお連れの者たちと一緒に大名行列だ。

 


國木田「お疲れ様です」


國木田「どうかされましたか?」


景 子「あの、こちらにいると伺ったので……」
栄 子「いったい何の真似?」
國木田「見た目を磨くためにビューティー研究をしているようです」


栄 子「ビューティー研究?」


國木田「……はい……」


栄 子(爆笑)


栄 子「効果出るといいわね」


 


 桐谷美玲と成田凌はもうはっきりと両想い確定で、ただお互い奥手なのでこのまま最終回まで引っ張るだろう(結ばれたらドラマが終わっちゃうし)。ブルゾンちえみと町田啓太もハッピーエンド、家族への不満で鬱屈していた水川あさみも今回、反抗期の息子と打ち解けて、最後には旦那ともいい感じになって終わる流れになっている。気になるのはそっちよりもむしろ、鈴木浩介が鈴木浩介だけに、なにを考えているんだかよく分からないところと、安座間美優が室井滋側の人間なのに、主人公たちに妙に愛想が良いこと。特に安座間さんに何か起ってくれると嬉しい。全10話の予定なのであと3話。頑張れみゅうみゅう。
 ところで、目もとだけではなく口もともリフトアップするにはどうしたらいいか。その答えは本日の記事の最後で。

2. 退散するクンツァイト


 さてAct.14だ。もう後はフィニッシュだけなのに、ダラダラ雑談していて2回も引きずってしまった。いかんいかん、今日は一気にエンディングまでいくよ。

 


セーラームーン「愛と正義のセーラー服美少女戦士セーラームーン」


セーラームーン「月にかわっておしおきよ!」


クンツァイト「まさか……なぜだ!」

 


 なぜクンツァイトの術はセーラームーンに効かなかったのかというと、たぶん「幻の銀水晶の力」のせいだね。もちろん、この時点ではセーラームーン自身を含めて、まだ誰もそのことを自覚していない。
 想定外の事態だが、ともかく剣を振りかざすクンツァイト。すくむセーラームーン。

 



 


だがその時、どこからともなく赤いバラが飛んでくればいいのだが、実写版ではバラは飛んでこないので、やや唐突にマスターが割って入り、クンツァイトの凶刃からセーラームーンを守る。

 




セーラームーン「タキシード仮面!」


クンツァイト「お前などに私は止められん」


タキシード仮面「どうやら、本当にシンという男は消えたらしいな」


クンツァイト「最初からいないのだよ」

 


 二人の会話から察するに、タキシード仮面もクンツァイトも、お互いが前回のエピソードで知り合った地場衛とシンであることを知っている。しかもクンツァイトの「お前などに私は止められん」というセリフは、タキシード仮面がかつてマスターと呼んだ男であること、そして剣の稽古では自分の方が師匠筋にあったことが前提となっている。そういうエピソードがAct.37に出ていましたね。





 さらに言えば、太古の地球の王国を滅ぼした元凶であるこの男に負けられるわけがない、という怒りと恨みまで読み取ることができる。要するにクンツァイトの前世の記憶はかなりの程度まで戻って来ている。




 Act.12の最後の方にも、ゾイサイトがヴィーナスに襲いかかろうとして、その前にタキシード仮面が立ちふさがる場面があった。ゾイサイトはタキシード仮面を見ると呆然として「マスター、エンディミオン」と呟き、その隙を突いて放たれたヴィーナスのビーム攻撃に倒れ、石になってしまった。あのときと同様、ここでもタキシード仮面が何らかの形で相手の前世の記憶を触発したのだと思う。しかしシリーズ後半で見ることのできる前世のエンディミオンの姿は、白い王子様の服とマントなのだ。シルクハットでタキシードで仮面という格好を見て、どうしてゾイサイトもクンツァイトも、それがかつてのマスターであると分かったんだろうね。
 ともかく、タキシード仮面は自分の身を挺してスキを作り、セーラームーンに攻撃のチャンスを与える。

 


タキシード仮面「今だ!」



セーラームーン「ムーントワイライトフラッシュ」

 


 マーキュリーやマーズ、ジュピター相手の時はかなり強気だったくせに、ここは反撃を試みようともせず、クンツァイトはすぐさまマントを翻して退却する。



 エンディミオンのことを思い出したクンツァイトも、セーラームーンについてはさすがに記憶していない。そりゃそうだ。セーラームーンは前世には存在しなかった。前世の月のプリンセスがこの世界で初めて獲得した戦士の姿である。
 ところでクンツァイトはAct.13の最後に「お前がセーラームーンか」と言いながら登場している。これはベリルから名前を聞いたんだろうけど「セーラームーンなんてセーラー戦士、前世にいたっけ?」というような疑問を感じている様子はない。つまり、そもそも彼は前世においても、セーラー戦士を個別に認識していなかったんだと思う。だからマーキュリーやマーズやジュピターとも(本当は前世でも顔を合わせていたかも知れないが)今回が初対面となる。
 たぶん実写版の世界も原作マンガ同様、一口にセーラー戦士と言っても、内部戦士、外部戦士、カルテットにスターライツ、ギャラクティカにセーラーチュウとかセーラーマオとか、併せたらAKB48ぐらいの数はいて、メンバーも流動的だったんだじゃないだろうか。内部戦士というのは総選挙上位常連の、いわゆる神セブンみたいなものだが、それほどヲタではないクンツァイトにとっては、名前もそんなによく知らないし、実力も正確にはわからない相手だった。だから今回の事実上の初手合わせで、なかなか妖魔化しないセーラームーンに「ここまで抵抗するとは、さすがは戦士と言うべきか」と称えたり、あっけなく吹っ飛ばされるマーキュリーを見て「セーラー戦士とは弱いものだな」と軽蔑まじりにつぶやいたり、さらに、そこからしぶとく立ち上がる根性があったマーキュリーを見直したり、いちいちリアクションするのである。
 それでも大雑把なところでセーラー戦士の力量は知っていたので、うさぎが最後に妖魔化することは間違いないrと思い込んでいた。それがけろりと目覚めてしまったのを見て、クンツァイトは考えたね。そんな力がこの娘のどこに潜んでいるのか。考えられる原因は「幻の銀水晶」しかない。ということは、白いドレス姿に変身してしまったこの娘(まさかクンツァイトの趣味で着せたのではないだろうね)が実はプリンセスで、セーラーVとやらはおとりだ。しかもいまギンギツネ妖魔に変身しなかったところを見ると、銀水晶はこのプリンセスと一体化して、プリンセスを守っているに違いない。そうなると状況がだいぶ違っていたな。ひとまず撤退だ。ここでクンツァイトが割とあっさり去っていったのは、おそらくそんな風な考え方によるものだと思う。



 あっという間に消えてしまったクンツァイトの方角をわずかに見やったセーラームーンだったが、その視線はすぐにタキシード仮面に向けられる。嬉しそう。




 でも二人の視線が交わるのもほんのわずかで、すぐにセーラームーンは仲間のもとに駆けつける。

 


セーラームーン「みんな大丈夫?」


マーキュリー「うさぎちゃん……よかった!」


セーラームーン「亜美ちゃん」



セーラームーン「顔、真っ黒け」


セーラームーン「取れなぁい」

 


 マーキュリーの真っ黒けの顔を真っ白な手袋で拭ってあげようとするセーラームーン。舞原監督の愛情が画面に溢れます。
 ところで整理しておこう。この時点で前世の記憶をキープできている人は(個人差はあるけど)クイン・ベリル、セーラーV、地場衛、ゾイサイト、クンツァイトの五人、それにルナとアルテミスの二匹だ。地場衛は、記憶といっても原因不明の夢のフラッシュバックに悩まされるだけだが、セーラーV、ゾイサイト、クンツァイトは地場衛(もしくはタキシード仮面)と交差した時に前世の記憶を取り戻した。彼には何かそういう触媒みたいな機能があるのかも知れない。男女比でいうと、そもそも男性はわりと前世を思い出しやすい体質なのかなとも思う。ジェダイトとネフライトだって、ベリルの力で記憶を封印されていなければ、もうちょっといろいろ思い出せただろう。いやネフラトはバカだから無理か。仮面ライダーOOOのガメルもバカだったし、松本君自身はバカっぽく見えないのに、これは小林靖子の愛情なのか悪意なのか。

3. 大団円


 というわけで、やれやれAct.14もいよいよ大団円。四人で仲良く歩いて、最後にうさぎがコケるという、ベタというにはベタすぎる終わり方だけど、こういうのもいいよね。



 しかしいつのまにかルナがいるなあ。戦っているあいだ、どこへ行っていたんだ。

 


うさぎ「ふわぁぁぁ」
まこと「けど、なんであそこでうさぎが元に戻ったんだろ?」
レ イ「うさぎ、なんか憶えてないの?」


うさぎ「うーん、なんかねえ…みんなが私のこと呼んでて、うるさいから起きた気がする」
まこと「え?みんなって私たち?」


うさぎ「そ。特に亜美ちゃんの声がおっきかったよ」


うさぎ「みんなホ〜ントにうるさいんだもん」


ル ナ「みんなの想いが、うさぎちゃんに届いたのねっ、うふっ」


まこと「どうかな…とにかく良かったよ」


うさぎ「うん」


うさぎ「みんな、ありがとう」






うさぎ「あっ、冬休みの宿題まだ残ってたんだ!お願い手伝って」
レ イ「だめ」


うさぎ「ねぇお願い、ねぇねぇ……」


まこと「逃げろ!」
うさぎ「ちょっと待ってえ……」


うさぎ「あ!」

 


 以上、Act.14でした。お疲れ様でした。次回は予告とBGMリストかな。
 あっそれと、『人は見た目が100パーセント』第7話に、室井滋の出演シーンがもう一回あったけど、隣にいるのは、これみゅうみゅうじゃないよね。まあでもオチみたいなもんだから、載せとくね。

 


國木田「リフトアップに最も効果的なのは」


國木田「笑顔です!」


満 子「そうか、笑えば当然、口もとが引き上がる」


國木田「そうそう」
満 子「これで目もとの引き上げと口もとのアンバランスが解消できますね」
國木田「いいよいいよ!」


満 子「私、笑う」


國木田「笑って! さあ笑って」


満 子「あはははははははは」


聖 良「ご、後光が……」
國木田「眩しい!」


栄 子「うるさーい!」
満 子「え?」


栄 子「いま打合せ中なのよもう、静かにしてちょうだいよ」


満 子「はい、すみませんでした」

 


ということで、ではまた。