実写版『美少女戦士セーラームーン』ファンブログ


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【第614回】DVD第4巻:Act.14の巻(10)



 フジテレビのドラマ『人は見た目が100パーセント』に安座間美優が「河合景子」役で出ているというので、第3話を見逃し配信で半分くらい観た(2017年4月27日放送、脚本:相沢知子/監督:品田俊介)。




確かに冒頭のクレジットには安座間さんの名前が見えたが、どこにいるのか確認しないうちに第3話の配信期間が終わってしまった。ネット情報によれば、第1話ではこんな格好で受付嬢をやっていたという。



 それで入れ替わりに第4話(2017年5月4日放送)の無料配信が始まって、観てみたんだけど、やっぱり冒頭に安座間さんの名前は見えるのに、どこに出てくるのか分からなかったですよ。



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(補足)その後、コメント欄の書きこみで、安座間さんが出ている場面を教えていただいた。私が「あれ、これ安座間さんかな?」と思いつつ、セリフ廻しがわりと普通だったのでスルーしてしまったシーンだった(どういう意味だよ)。というわけで採録しておきます。
 ライバル会社との熾烈な争いに気が立っている上司の室井滋にどなり飛ばされた鈴木浩介をなぐさめる秘書の河合景子。



景 子「栄子さん、今日きげん悪いですね」



景 子「私も怒られました」



 以上、yamabosiさんありがとうございました。


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 ドラマ自体は面白かった。製紙会社の研究員をやっている三人の「女子モドキ」(桐谷美玲・水川あさみ・ブルゾンちえみ)が、このままではいけないと一念発起して女子力アップにいそしむという、他愛もないと言えば他愛もない話で、いちおう桐谷美玲と成田凌の恋愛が軸となって物語が進んでいるようだが、はっきりいってストーリーはあってないようなものである。実際にはあまり役に立ちそうもないオンナ磨きのテクニックを三人に授ける指南役として鈴木浩介が登場するあたりは、『LOVE理論』(2015年、テレビ東京、総合演出;水谷豊)と似ている。あっちは片岡愛之助が、主人公のモテナイ君(大野拓朗)を導く「LOVE理論マスター」だった。私はあれ、前半しか観なかったけどね。前半は沢井美優がキャバ嬢役で出ていたから。



 沢井美優は『大貧乏』では、仕事に疲れて婚活にシフトした研究織の女性を演じていた。そんな彼女がパートナー探しに合コンに参加して、見た目チャラい成田凌とくっついちゃったりしていた。




 この『人は見た目が100パーセント』のヒロイン桐谷美玲も研究職で、でもこのまま地味に化粧っ気もなく男もできない女子モドキでいいのだろうか、と不安になったときに、すっと成田凌が眼の前にあらわれる。成田凌ってリケジョ落としの専門家だろうか。



 つまり、昨今のドラマに出てくる「研究職の白衣のリケジョ」とは、主人公の女子力の低さを示す符丁というか、昭和の少女漫画(月刊誌読み切り短編のラブコメ)における「文系の地味なメガネっ子(趣味は読書)」みたいな存在なのだろう。最初から見た目そんなに変わっていないのに、物語の途中でメガネを外して少しお洒落しただけで、周囲が振り向くような可愛い子に変身している、という。
 そういう前提に立てば、どうみてもキレイで可愛いすぎる桐谷美玲が、とことん男に縁のない「女子モドキ」だという現実味のないこのドラマの設定も「そういうものだな」と納得できるのである。



 あと、前回の始めに書いたように、今年のセラミュの発表があったので、ようやく2016年公演『美少女戦士セーラームーン -Amour Eternal』のDVDを購入した。3月にはリリースされていたんだけど、昨年はキャストが一新したとか、配信やライブビューイングで手軽に視聴できなかったとか、いろいろ巡り合わせが悪くてまだ観てもいないのである。



 で、ただいま本編を観る前に、大山アンザのオリジナル版(というのかな)『美少女戦士セーラームーンSuperS 夢戦士・愛・永遠に…』(1995年夏公演)とその『改訂版』(1996年春公演)のDVDを鑑賞している。私はこのあたりをそんなに何度も観ていなくて、前回コメント欄でも『スターズ』と混同して、多部未華子と木村多江が一緒に出ているような変なことを書いてしまった。もちろん、木村多江が出ているのが『SuperS』で、多部未華子が出ているのが『スターズ』です。すみません。




 しばらく前にも、実写版のダークマーキュリーの原典は河辺千恵子(当時13歳)の歌う「Drive Me the Mercury」だ、とか書いて、通りすがりのファンの方に「森野文子がSuperSで歌った『いい子はやめた』を忘れてもらっちゃ困る」というようなお叱りを受けたことがあった。それでまあ今回、新しいSuperSのミュージカルを観る前に、ちゃんと旧作もチェックしておこうと思ったんだけど、やっぱり面白いね。




 幼い娘を連れて今はなき愛知厚生年金会館で鑑賞した神戸みゆきや黒木マリナのセーラームーンは、子育ての想い出と重なって私の中では別格なんだけど、そういう個人的な感傷を抜きにすれば、やっぱりアンザムーンと森野文子のマーキュリーは、群を抜いて完成度が高い。特にこのSuperSのころは最高潮だったんじゃないか。この密度があったからこそ、セラミュは長続きしたのだろう。思わず見入ってしまった。



 ともかくそんなわけで、Act.14が終わったら、昨年のミュージカルのレビューをやる予定でおります。
 さて本題。実写版Act.14のDVDレビュー、うさぎがクンツァイトに拉致されて、後を追ったマーキュリーが戦いを挑んだが、やはりどうしても力負けしてしまう。そして駆けつけたマーズとジュピター。




 いよいよクライマックス。ジュピター「シュープリームサンダー」、マーズ「悪霊退散」という二重の攻撃。



 しかしクンツァイトはそのパワーをすべて自分の剣に吸収させてしまった。




マーキュリー「えっ!」








そしてそのエネルギーをそのまま二人にお返しする。パワー系とファイター系、二人の叩きつけた攻撃がモロに跳ね返されてくるので、その効果は絶大である。 一撃で吹っ飛ぶ三人。




クンツァイト「おとなしく待ってるんだ」



クンツァイト「セーラームーンの最初の餌食が、お前たちだ!」





クンツァイト「目覚めよ、セーラームーン」





マーキュリー「やめて!」



ジュピター「うさぎ」




マーズ「だめ!」





マーキュリー「うさぎちゃん、やめて!」



うさぎ「ううううう」




クンツァイト「ふん」



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Act.2


Act.9


Act.5


Act.2


Act.14



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マーキュリー(うさぎちゃん、うさぎちゃん、うさぎちゃん!)



うさぎ「うるさあぁぁぁぁい!」


 ほとんど寝たままだったAct.14、ようやくうさぎが還ってくる。いつぶりかというと、クラウンで倒れたとき以来だ。



うさぎ「もうみんな大好き。今年も、よろしく〜!」



三 人「うるさぁい」



(バタッ!)



 カラオケマイクのハウリング音で増強されたキンキン声に、三人が思わず「うるさい」と悲鳴をあげたとたん、うさぎが倒れ、今度は亜美たちの呼びかけに「うるさい」と言いながら、うさぎがめざめる。こういうところのきちっとした整い方が小林靖子脚本である。



うさぎ「うるさあぁぁぁぁい!」




うさぎ「ふわぁ〜」



クンツァイト「……なに?!」



うさぎ「あれ? 何ここ?」



うさぎ「えっ?」



うさぎ「やだ、敵?」



マーキュリー「うさぎちゃん!」
マーズ「うさぎ、変身して!」



うさぎ「う、うんっ!」



うさぎ「ムーンプリズムパワー」




うさぎ「メイク・アップ!」


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セーラームーン「愛と正義のセーラー服美少女戦士セーラームーン」



セーラームーン「月にかわっておしおきよ」



クンツァイト「まさか……なぜだ」


 さあ対決だ。
 というところで、短いけど今回はこれまで。
 GW特製おまけ画像をつけます。冒頭に紹介した1995年夏のミュージカル『美少女戦士セーラームーンSuperS 夢戦士・愛・永遠に…』より、セーラームーンとちびムーンのメイク・アップ。舞台が暗転して、スクリーンに変身映像が投影されて、明るくなるとスーパーセーラームーンとちびムーンになっている、っていう演出なんだけど、そもそもミュージカルで変身シーンがあること自体が珍しい。



 それから、坂田しおりさん。 まあ前回コメント欄でさんざんネタにしちゃったとおり、確かに最後のアレはワキが甘かった(甘すぎた)けど、でもバンダイ版セラミュが、大山アンザさんたち第1ステージメンバーの成功によって、その後息の長い人気を得たように、新生セラミュ復活の奇跡も、大久保聡美さんたち初代キャストがいてこそ果たしえた偉業だ。



 ネルケ版セラミュの代表曲「白月五人女」は、いつも坂田しおりのヴィーナスがメインだった。最後の年、2015年の『Un Nouveau Voyage』には、ヴィーナスがセーラームーンに扮して敵の目を欺く場面があって、そのときのヴィーナスは、セーラームーンに代わってセンターをとれたうれしさで、もうノリノリだった。



 もともとプリンセスの影武者でもあり、アイドルに憧れるミーハーでもあるという美奈子のキャラクターを活かした笑える名場面でした。とにかく脚線美のヴィーナスだったよな。



 たくさんの楽しい想い出、どうもありがとう。おつかれさま。