実写版『美少女戦士セーラームーン』ファンブログ


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【第592回】沢井美優 in『家政夫のミタゾノ』第6話の巻


 とにかく全国レベルのたいした反響だった。



 そりゃしょうがないよな。これだもん。



 ねえ。これだもん。おじさんももう、どうしようもない。



 『ヒポクラテスの誓い』レビューも完結したところで、久しぶりに実写版本編に戻りたい。と思ったのだが、もう11月も終わりそうだ。こんな時期にレビュー再開は、すごくもったいない。なにしろAct.13が終わって、次はAct.14である。ここまできたらAct.14の冒頭で新年をお迎えしたいですよね。



 というわけで、今年の残り5、6回は、具体的な案はないけど、何かネタつなぎで乗り切りたいと思っている。はたしてどうなることでしょう。
 さて、『ヒポクラテスの誓い』をやっている間、「マスター渋江が『相棒15』第3話に出た」「浦井健治が『勇者ヨシヒコと導かれし七人』の第7話に出た」「沢井美優が『家政夫のミタゾノ』第6話に出た」などの出演情報をコメント欄に寄せていただいた。



 でも『勇者ヨシヒコ』に関しては、浦井健治、今拓哉、壮一帆、新妻聖子、大地真央といったお歴々が始めから終わりまで歌い踊る、とんでもないオールスターのミュージカル篇なので、ブログで浦井君のところだけ部分的に紹介するのはちょっとなぁ。といって福田雄一だから、全編詳細にご紹介するような中身のある台本でもないので、困ったね。
 


 それから『相棒』は、マスターがホスト役ということだけど、見逃し動画配信のサービスをやっていないので、観られないのでレビューもできない。



 というわけで今回はまず、『相棒』と同じテレビ朝日で、沢井美優さまがご出演なさった金曜ナイトドラマ『家政夫のミタゾノ』第6話(2016年11月25日深夜放送)いきます。
 これ、TOKIOの松岡昌宏がなぜか女装して、タイトルどおり「家政夫」になるという、ジャニーズのバラエティ番組のコーナーみたいな趣向の話で、制作者の見識を疑いたくもなるが、実はゼネラルプロデューサーが(米倉涼子を視聴率女王に育てた)内山聖子(『黒革の手帖』『交渉人』『ドクターX』)、脚本が八津弘幸(『半沢直樹』『下町ロケット』『流星ワゴン』)それに撮影が富永健二で監督が七高剛と、しっかりしたメンツを揃えている。いつも視聴率争いの前線で戦っている功労者たちの慰労をかねて、年末は、わりとやりたいことができる深夜ドラマで羽を伸ばさせようという意図か。



 いきなり第6話を観たので、基本設定が分からない。ミタゾノさん(松岡昌宏)は、何でもできる万能家政婦だが、実は女装した男性である。あまり喜怒哀楽を表に出さない。これだけでも謎だらけだが、家政婦派遣会社の社長(余貴美子)だけは事情を知っていそうである。このへんは松嶋菜々子の『家政婦のミタ』と同じような雰囲気だ。一方、エピソードごとに異なる家に派遣されて、そのつど、その家庭に潜む隠しごとや過去の犯罪のたぐいを暴いてしまうところは、市原悦子の『家政婦は見た!』のノリである。オリジナルな要素は、ヒロインのえみり(清水富美加)という明るく真っすぐな性格な子がいて、なぜかこの子とミタゾノさんが、コンビで仕事に派遣される機会が多いこと。物語は一応、このえみりの視点から語られる。

 第6話でえみり(とミタゾノ)が派遣されたのは、定年まぎわの教師、金森八重子(浅田美代子)の家。
 金森八重子先生(略すと金八先生)はえみりの中学時代の恩師である。引っ込み思案で友達のいなかったえみりは、先生の励ましのおかげで、明るく前向きな性格になれた。その先生が手を捻挫してしまった。しばらく家事手伝いが必要となり、教え子のえみりが家政婦をしているという話を聞いて、派遣会社に依頼してきたのだ。そう聞いたえみりは先生のもとに飛んでいく。
 先生はまだ教員を続けながら、十年ほど前、自然の豊かな郊外の田舎に引っ越していた。


 あっ、ちなみにこのエピソードは赤いドレスの沢井美優以外にも「浅田美代子が小池百合子に似ている」という、個人的には大発見に近い見どころがあるんだがと、キャプチャ画像でどれだけ伝わるか。




えみり「先生!」



八重子「あ、花田さん、いらっしゃい」



えみり「ご無沙汰してます金森先生!」




三田園「遅かったわね」




╳    ╳    ╳




えみり「なんであなたがここにいるんですか」



三田園「あら、社長さんから聞いてないの?二人分のほうがお金が良いからって」
えみり「あの銭ゲバぁ」



えみり「ミタゾノさん、金森先生は私の大切な恩師なんですから、今回だけは絶対にひどいことしないでくださいよ!」


 と、えみりが戦々恐々となるのには理由がある。実は最近、教え子の間で、先生に関する黒いウワサが出回っている。実は浅田美代子先生、教員免許をもっていないというのだ。
 これ現実に今年の始めごろ話題になりましたよね。30年以上教壇に立っていた先生が、実は教員免許を取得していなかったっていう話。大学の教育学部を卒業後に採用試験に受かって、でもそのとき教育委員会に申請して免許を取得する手続きを怠っていたために、事実上無免許教員で、そのことが最近できた教員免許更新制度のせいで判明したとか、そんな話だったと思う。
 まっすぐな性格のえみりは、学校帰りの先生を待ち伏せして問いただす。



えみり「先生」
八重子「あら花田さん」



えみり「少し、先生とお話がしたくて」


╳    ╳    ╳



八重子「どうしたの?」



えみり「あ、その、その、実は、以前同窓会をやったときに変なウワサを聞いてしまって……」



八重子「ウワサ?」
えみり「先生が、本当は教員免許を持っていないニセ教師なんじゃないかって……」



八重子「ニセ教師だなんて」



えみり「前にニュースで見たことがあるんです。三十年以上務めていた教師が、実は無免許だったことが発覚して、その人、懲戒免職はもちろん刑事告発までされて」
八重子「違う違う、そうじゃないの」



八重子「実はね、免許状なんて普段まったく使わないから、物置の奥に閉まったまんま分からなくなっちゃったの」



八重子「先生のこと、信じられない?」
えみり「いえ、私は信じます!」



えみり「ただ……あのミタゾノさんは、今まで多くの依頼主の秘密を暴いては、その人生をめちゃくちゃにしてきた、悪魔のような家政婦なんです」



八重子「悪魔だなんて、オーバーね」
えみり「本当なんです! だからもし、もしも何か心配ごとがあったら、あの人に知られる前に、私に話してください。私、先生に恩返しがしたいんです。あのとき、先生が言ってくれなかったら私……」



えみり「だから今度は私が先生を守ります」



八重子「ありがと花田さん。でも大丈夫。そんな秘密なんてないし、教員の資格もちゃんと持ってますから」


その夜、けっこう昔の教え子たち、警察官になった田辺(ねりお弘晃)、女優の涼子(沢井美優)、議員の村井(日野出清)といった面々が先生の家に集まってきた。もうすぐ退職する先生の謝恩会を開こうと計画しているメンバーである。



教え子「はい、どうぞ」
八重子「ありがとう」
田 辺「僕からはこれ、香水堂のバウムクーヘンです」



田 辺「この年輪が、先生に育ててもらった生徒みたいに、こう何世代も積み重なっているのがいいですよね」



八重子「もう田辺君のそういう調子いいところ、昔と変わんないわね」



涼 子「先生、これ」



涼 子「建康のお守りです。手のネンザが早く良くなるように」



涼 子「それから、退職しても先生がいつまでも元気でいられますように」



八重子「ありがとう涼子ちゃん」



涼 子「あ、もうすぐですね、先生の謝恩会」



田 辺「盛大にやりましょう!なあ、みんな」



えみり「みなさんよくいらっしゃるんですか?」



八重子「うん。いまはあなたたちにお願いしているけど、みんなちょくちょく来てくれて、掃除や力仕事なんか手伝ってくれてたの」



田 辺「僕たちみんな、先生の子どもみたいなものですから」



村 井「先生はこれまで何人も教え子を育ててきた、この町のお母さんですから」


 
 が、しかし金森先生をめぐる黒い噂は、この同窓生たちの耳にも届いていた。外へ出てタバコを吸う田辺と涼子の会話に耳を挟むえみり。『ウルトラマンオーブ』の天才科学者と月のプリンセスの喫煙会話に『仮面ライダーフォーゼ』のヒロインが割り込むという構図である。



田 辺「なあ涼子」
涼 子「ん?」
田 辺「あのウワサ本当なのかな?」
涼 子「ああ、先生が教員免許もっていないってやつ?」



田 辺「もし本当だったら、今さらそれがバレたら大変なことになるな」



えみり「あのう」



えみり「先生は、免許状なくしただけだって言ってましたよ」



涼 子「え? 聞いたの?」
田 辺「そりゃあ本人はそう言うだろうけどさ」



えみり「あの先生が嘘をつくと思いますか?」



田 辺「それは……」




えみり「とにかく、もうその話はここではしないでください。もし私の連れに聞かれたら、あることないこと……」


 ミタゾノは先生が無免許だという事実を暴こうとしている。何とかそれを防がなくてならない。
 謝恩会の当日、先生が外出した隙に、えみりは蔵のなかを物色しまくって、ついに免許状を見つけ出した。





 良かった、と思って、免許状を見せに謝恩会場に駆けつけたえみり。



 会場はまさに宴たけなわ。沢井美優も真っ赤なドレスで艶やかだ。だがしかし。



村 井「先生、長い間ほんとうにお疲れ様でした」
八重子「ありがとう」



八重子「みなさんも、こんなに素敵な会を開いて下さって、本当にいい思い出になりました」
田 辺「私たちは先生に一生ついていきます」



八重子「ちょっともう、本当オーバーねえ田辺君は」



八重子「ところで先月の援助、いつもより少なかったみたいだけど?」



田 辺「あ、あ、すいません」



田 辺「実は子供が生まれるんで、なにかと要り用で」



八重子「そう、それじゃ仕方がないわよね」



八重子「でも先生、口先だけの人が一番きらいなの」



八重子「警察官はスキャンダルがあるとすぐにクビになるから気をつけたほうがいいわね。生まれてくるお子さんのためにも」



田 辺「はい、肝に銘じて……」
八重子「あ、涼子ちゃん!」



八重子「ドラマの出演決まったそうね。おめでとう」



涼 子「ありがとうございます!」



八重子「でもあなた」



八重子「学生の頃からずいぶんとお顔が変わられたようだけど」



八重子「気のせいかしら?」



八重子「村井君!」



八重子「こんど最年少で町長に立候補ですって」



村 井「はい、おかげさまで」



八重子「嬉しいわ立派になって」



八重子「安心してね、先生あのことは誰にも言ってないから」




八重子「あなたが昔起こしたあの」



村 井「しっ失礼します!」


╳    ╳    ╳



八重子「はい注目」



八重子「全てのものは」



八重子「ちょっと手を加えると金になる」



八重子「そういうことよ」




村 井「さすが先生、深い!」




えみり「先生!」



八重子「あ、花田さん、来てくれたの?」
えみり「あの、教員免許状見つけました」


 が、そのとき急に照明が落ちて暗幕が下がる。




 スクリーンには「八重子先生との思い出」の字幕。



 誰が用意したサプライズ演出か?



 背後のブースにはミタゾノさんの姿が。


[3年B組 村井君の場合]



八重子「村井君、政治家はすぐに足下をすくわれるから、気をつけないとね。痴漢で補導歴があったなんてバレたら、あなたの信用…」



村 井「先生!」



八重子「誠意ってもんが見たいわね」



八重子「何なのこれは」



[3年B組 田辺君の場合]



八重子「大丈夫、田辺君。あなたが万引きの常習者だなんて、先生誰にも言っていないから」



八重子「やめなさい!」



[3年B組 涼子ちゃんの場合]



八重子「涼子ちゃん、あなたによく似た人が美容整形外科に入っていくのを見かけたんだけど」




涼 子「もう止めて」



田 辺「お前も先生に脅されていたのか」



 なんとみんなの八重子先生の正体は、教え子たちがやらかした不祥事のネタを大事に取っておいて、大人になってから口止め料を取り立てるユスリ屋さんだったのだ。



 暴露はまだまだ続く。



 田辺の「お前も脅されていたのか」という一言をきっかけに、会場のみんなが「実はおれも」「僕も」「私も」と次々に手を挙げだして、結局ヒロインのえみり以外、この場にいた教え子は全員が先生にゆすられていたことが発覚する。



 ちょっと前に畑仕事を手伝ったおりに、ミタゾノは野菜畑を見張る案山子の目に監視カメラが埋め込まれている事実に気づいた。





そこでミタゾノはこっそり畑を掘り起こして、八重子先生が教え子からゆすり取った札束の入ったジュラルミンケース、そしてユスリのネタである写真やデータディスクを回収していたのだ。何だこの展開。



えみり「ミタゾノさん、これは一体」
三田園「彼らは先生を慕っていたのではなく、先生にゆすられていた。いいなりになっていただけ」



えみり「そんなの、嘘です。何かの間違いです」



三田園「彼が先生に送ったあのバウムクーヘン」



三田園「よく見ると、賞味期限が切れているの」





三田園「ごまかしてあった。尊敬する先生に対してすることかしらね」



三田園「それと、彼女が先生に送ったお守り憶えてる?」



えみり「確か健康のお守り」



三田園「あれ縁切りのお守りよ」




三田園「先生はこうおっしゃってたわ。みんなちょくちょく集まって、掃除や力仕事を手伝ってくれる、って」
えみり「ええ」
三田園「そのわりには、あの家汚いのね」



三田園「さてと」



ということで、最後は、ミタゾノさんが、見つけ出したユスリのネタをぜんぶ燃やしてしまった様子を収めた動画が流れた。








 「皆さんはもう自由です」みんな大喜び。
  しかし、いくら子供のころの話だからって、警官が万引きの常習犯だったり、町長選に立候補しようという人が痴漢の前科があるって、やっぱりばれちゃっては困る大問題じゃなかろうか。ていうか沢井さんが大がかりな整形をしていたとして、そんなのここにいる中学の同級生たちはそのことに気づかなかったの(笑)。
 と、なかなか突っ込みどころの多い話だが、私としては沢井さんが真っ赤なドレスで長い髪でお肌の露出もなかなかで、きれいで、そしてセリフも多かったので、まあいいや。しかしここからの反撃シーンでは、沢井さんちょっと『天国の恋』の梢が入っているように思うが、どうか。



八重子「何なのよあなたたち」



八重子「よしなさい」



村 井「今日はほんとうに記念すべき日だ」



涼 子「先生」



涼 子「今まで大変お世話になりました」


 そんなこんなで教え子たちに詰め寄られ「金返せ」とかもみくちゃにされる浅田美代子。




 正直、ここで浅田美代子をもみくちゃにして、担いで運んでどうするという気もする。



 ていうより、もう小池百合子にしか見えないんだけど。
 そこへ割って入るえみり。

 



えみり「もう止めて!」



えみり「先生、ほんとうは淋しかったんじゃないですか? 息子さんに出て行かれて、田舎で独りで生きていくのは」



えみり「だから子供同然の生徒たちをつなぎとめたかった。先生が欲しかったのはお金なんかじゃなくて、教え子たちとの時間だったんじゃないですか?」



渡 辺「家中に隠しカメラがあったろう。どうせお前だって弱みを握られるところだったんだぞ」



涼 子「あなたの家、金持ちでしょ。最初からそれが目当てで呼ばれたのよ」



涼 子「こいつはそういう奴よ」




涼 子「何するのよ!」



八重子「花田さん、信じてね、私は本当にあなたに力になってもらいたくて……」



えみり「先生」



えみり「この手」


╳    ╳    ╳




八重子「ちょっと痛むから家事が出来なくなっちゃって……」


╳    ╳    ╳



渡 辺「金だ金。さあこいつの家に金取り返しに行くぞ」



涼 子「最低」


 ま、話はもうちょっとあるんだが、プリンセスの出番は終わったのでうちのレビューはここで閉めます。ミタゾノさんの本当の狙いが分かってくる(はずの)最終回を見るまで、ちょっと評価しづらいドラマだね。ともかく、こういうドラマのヒロイン役をすんなり獲得できているところに、いまの清水富美加の勢いが見えるように思う。ちょっと前なら剛力彩芽、清水富美加と同じレプロ・エンターティメントなら川島海荷あたりがやりそうな役柄なんだけど、清水富美加。がんばれ。


 沢井さんはブログでこの作品についてこう語っていらっしゃる。



とても面白い作品に出演できてとても嬉しかったです。修羅場のようなシーンもありましたが現場はとても素敵な空気で撮影も楽しかったです。ただウィッグをして背中やら二の腕やらやたら出していたので昔のとある撮影を思い出したりもしましたがそのおかげで寒さも我慢できました。笑


 ということもあってか、こんなサービスショットをしてくださっているのがとてもありがたい。



 うれしいなぁ。じゃあまた。更新遅れてごめんなさい。