実写版『美少女戦士セーラームーン』ファンブログ


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【第577回】北川景子『黒い樹海』の巻(13)









 新生セラミュ第二弾キャストについてはいろいろ感想もなくはないんだが、『家売るオンナ』も第2話を終えて、アホに磨きがかかってきたところだ。第2話も非常に良かったな。引きこもりニートを社会不適合者と見下さず、引きこもりのまま生活していけるライフプランを提唱する。馬鹿馬鹿しくも真理である。



 でもこっちについてあれこれ論評しているとまた『黒い樹海』レビューが延びてしまう。前回コメント欄でも御警告いただいたが、確かに『家売るオンナ』の放送が始まったのに、いまだに『黒い樹海』のレビューをしているようでは、なんかもう、やっているこっちの頭がぐしゃぐしゃになりそうだ。



 ということで、今回はともかく『黒い樹海』レビューを完結させて、北川景子シリアスモードからギャグモードへ頭の切り替えをはかりたいと思う。でもまだちょっと分量があるので、それじゃもうごちゃごちゃ言わずに、本題のレビューへ
 



万 智GO!

1. 鉢合わせ


 ということでいよいよ解決編。そもそもの発端は事故死だが、それをきっかけに三件もの変死事件が続いた。それはすべてこいつの仕業だったのだ。経済評論家の西脇。



祥 子「私をここに呼び出して殺すつもりでしたか?答えて下さい」



祥 子「妹尾さん」


 そしてもう一人、自ら殺人を手がけたわけではないにせよ、やはり一連の事件に相当の責任を負うべき人物が、小児科医の西脇であることは言うまでもない。ただ、最後まで隠し通し逃げおおすつもりだった妹尾とは違い、西脇はもはや観念し、警察にも話してしまっている。



妹 尾「いや、ちょっと、何をいきなり……」



西 脇「妹尾さん、警察にはもうぜんぶ話した。間もなくここへ来る。あんたも僕も、もうおしまいだ」
妹 尾「何を言ってんだ!どうして電話に出なかった」



西 脇「この人をあんたから守るためだ」



西 脇「俺を犯人に仕立ててこの人まで殺すつもりだったんだろう。俺が気がつかないとでも思ったのか」



妹 尾「ちょっ、ちょっ、ちょっと待て……なんだよこれ、いったい何の真似だよ」


 こうして当事者たちの会話から、次第に事件の全貌が明らかになってくる。



西 脇「あの日、あんたと町田知枝さんがあのバスに乗ってきたときはさすがに驚いたよ。」


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西 脇「どうも……」



西 脇「奇遇ですねこんなところで」



西 脇「……そう。そういう間柄だったんですね」



妹 尾「頼むこのことは内密に」



知 枝「え?」



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妹 尾「だからそれは、俺には三ツ川財閥の娘との結婚話が来ていたんだよ。財閥とつながりが出来る。俺にとって最大のチャンスだったんだ。そのことはお前にも話したろう」



妹 尾「それを言うならお前だって愛人といっしょだったじゃないかとぼけやがって。わざと離れた席に座らせて……」
西 脇「そうだよ」



妹 尾「そのせいで笠原信子は死ぬはめになったんだぞ。あの事故がなきゃ気づかなかったかもな」


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頼 子「この女の人、生きてます」



知 枝「信ちゃん!」



頼 子「しっかり……しっかり!」




妹 尾「もう助からない」


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西 脇「……あの時は僕も動揺していた……」


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妹 尾「どうするんだ西脇さん。あんたの方がやばいぞ。浮気相手を死なせてしまったんだ」



妹 尾「どうせ俺たちはお忍びでここに来ているんだ。俺たちがここにいることは誰にも知られていない」



妹 尾「彼女の荷物さえ分からなければ……お互いのためだ。違うか!」



知 枝「どうするの、どうするつもりなの?」



妹 尾「救急隊と警察が来る前にここを離れる……早く!」


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西 脇「それで僕はあんたの言うとおりにしてしまった。」


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妹 尾「早くしろ!信子さんの身許が分かるものはすべて隠す。」












西 脇「でも、できなかった」



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西 脇「あのこれ、事故現場の近くで拾ったんですが」



西 脇「警察に届けていただけないでしょうか」



常 子「えぇ?」



西 脇「これで、よろしくお願いします」



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妹 尾「あんな馬鹿な事さえしなきゃ……」



妹 尾「後になってお前からその話を打ち明けられて、俺はお前の愚かさに心底あきれたよ」


 これでバス事故の不可解な状況は一通り説明されましたね。次の課題はこれに付随して起こった怪死事件である。

2. 殺人はクセになる


 斎藤常子は、何者かから依頼されて信子のハンドバッグを警察に届け、マンションの管理人さんは祥子たちをスパイしていた。二人が口封じのために殺されたことはすでにだいたい明らかだ。でも信子の同僚の町田知枝のかかわりは、これまで不明だった。
 しかしいま語られたように、そこに「お互い知り合いだった不倫カップル同士の鉢合わせ」という恐ろしい偶然(笑)があったことが判明した。それと祥子に対する最後の言葉を組み合わせれば、彼女がなぜ殺されなければならなかったかも見えてくる。



妹 尾「お前もお前ならあいつもあいつだよ」
祥 子「町田知枝さんを殺したんですか?」



妹 尾「だってしょうがないだろう。あいつ……」


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知 枝「私と結婚しないならバス事故で私が見たことを全部バラすかも」



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知 枝「ラファエル?分かった。行く。私も話あるし」


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知 枝「何、話って?」



妹 尾「お前と結婚するよ」



妹 尾「知枝の両親に紹介して欲しい」



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妹 尾「おれとしたことが無計画で衝動的な行為だった」



妹 尾「でももうそこから後戻りは出来なかった」


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妹 尾「西脇の顔を見たあの女店員も殺すしかなくなった」


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斎 藤「なんかすみません。わざわざお迎えの車まで出してもらっちゃって」



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妹 尾「お前があのハンドバッグさえ捨ててれば!」



祥 子「マンションの管理人さんを買収して利用して、それがバレそうになって……彼女のことも殺したんですか?」


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カ ズ「それで……」



カ ズ「これから先も笠原さんとこの情報をあんたに流せばお金もらえるわけ?」



妹 尾「まったくどいつもこいつも」






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妹 尾「全部ぜんぶ、あのバッグを処分しなかったお前のせいだ!」


 確かにその通りで、西脇がバッグを届けさえしなければ、信子は行方不明、バス事故に身許不明の犠牲者が一人出て、いずれどこかで両者は結びつくかもしれないが、そのころには真相は、もう分からなくなってしまっていたかも知れない。バッグの発見が破綻の始まりだったのだ。
 個人的にはここからがこのドラマのクライマックスである。女優としての北川景子が「もらい泣き」の名人であることは、セーラームーンのAct.10とかAct.22とかで定評があるよね。




 ここでは、姉と不倫の関係にあった恋人が、浮気ではなく本気であることを知って、本当なら憎んでもおかしくない相手につい感情移入してしまう北川景子の、ある種の「もらい泣き」演技がたまらなく良いです。



吉 井「おれもそこが分からない。西脇さん、どうして信子さんのハンドバッグを捨てずに……」



祥 子「どうしてなんですか?」



西 脇「だってそれじゃあ、あまりにも信子が可哀相じゃないですか」


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妹 尾「お前……」



西 脇「今さら何を言っても信じてもらえないでしょうけど、僕は本気だった」
妹 尾「本気?何がだよ」



西 脇「信子のことだよ」



西 脇「僕は本気で彼女を想ってた」



西 脇「信子と一緒になれるなら今の地位なんてどうでもいい。妻にもすべてを話して信子と一緒になるつもりだった」



西 脇「今の関係のままじゃいやだという信子を無理やり旅行に誘った」



西 脇「彼女は苦しんでた。このままじゃ妹にも言えない、って」



西 脇「バスの中でプロポーズした。そうしたら信子は本当に幸せそうに笑ってくれた」



西 脇「それからしばらくして停留所であんたが乗ってくるのに気づいた」



妹 尾「それで咄嗟に彼女を後ろの席に乗せたのか。結局あんたも、ばれるのが怖かっただけだろ!」



西 脇「違う!」
妹 尾「何が違うんだよ」



西 脇「僕は……」




 警察が登場して妹尾は連行される。




 三ツ川財閥の令嬢との婚約を機に、経済評論家としてさらなるステップアップを目指していた妹尾にとっては、事故も町田知枝の告発も取り除くべき障害でしかなかったが、事故で最も大切なものを失った西脇にとっては、その後の顛末は惰性でしかなかった。二人の亀裂が事件の真相解明につながったわけだが、このへん原作とはだいぶ変えてある。

3. 解決


 沢村一樹の演じるドラマ版の西脇医師は、うわべは軽薄だけど実は真摯に祥子の姉を愛していた。ナンパをよそおって何度も信子に誘いをかけてきた背景には、本当は真相を伝えたいという葛藤と、せめて妹だけは妹尾から守ろうという責任感があった。
 でも松本清張の描く原作の西脇医師はもっと脂ぎった初老の紳士で、祥子を誘うのも、美人姉妹をどっちもモノにしたいという下心があっただけだ。妹尾(原作では経済評論家ではなく翻訳家)も同様に美人の祥子を狙っていた。もうどっちもギトギト。だから祥子は、吉井と共謀して西脇と妹尾のそれぞれを誘い、仲違いさせて真相を暴き出すという手段をとる。


 「あんたは女好きだからな」
 翻訳家はうすく嗤った。
 「姉だけではなく、妹にも手を出したんだろう。それであんたはまんまと引っかけられたんだ」
 医者は唇を歪めた。しかし、すぐに言葉が出なかった。
 「だから、ぼくはあれほどあんたに注意しておいたのだ。だが、あんたの生来の女好きは改まらん。信子の妹をナイトクラブやキャバレーに引っ張り廻したんだろう。ぼくはちゃんとそれを見ていたからね。こんなことになる危険があったからくどいほど云っておいたのに、まんまとあの若い娘に引っかかったのだ」
 医者は噛みついた。
 「なにを云う。君こそあの妹に手を出そうとしていたんじゃないか。だから見ろ。こんな所にのこのことやってきて坐っているざまを!」
 「西脇さん!」
 妹尾は、この男になかった大きな声を出した。
 「あんたは、そんなことをぼくに云えた義理か。ぼくは、そもそもあんたのためにやったことだ。あんたと信子が弁天島に行く途中、あの事故が起こって、信子が死んだ。あんたは困りきって、おろおろしていた。それを助けたのは、ちょうど偶然に乗り合わせた、このぼくだ。あんたはぼくに手を合わせて拝んだではないか。これでやっと暴露されずにすむ、と云ってね。それから、あんたとのあの秘密を匿してやるために、ぼくはどんなに苦労したか知れやしないよ」
 「なにを云うか、この人殺しめ」
 医者は翻訳家に吠えた。
 「君こそ人殺しをした。それをバラさずにおいてやったのは、このぼくだ。ぼくは何でも知っている。町田知枝を殺したのも、田舎娘を殺したのも、信子のアパートの管理人を殺したのも、みんな君の仕業だ、それを今まで庇ってやったのだ。さあ、君こそ警察に尽き出してやる」
 「警察に突き出す? 笑わせないでくれ、西脇さん」
 妹尾は調子外れの声を出した。
 「ぼくを警察に出してみろ。あんたも共犯だぜ。アパートの管理人を何とかしろと云ったのは、あんたじゃないか。田舎娘が出て来たら自分の秘密が全部あかるみに出る、なんとかならないか、と泣くようにぼくに頼んだね。あんたはそのために自分の自家用車をぼくに提供したね」
 「それもみんな君が細工を考えたからだ。ぼくは君の云う通りになっただけだ」
 医長はしゃべった。殆ど自分の意志を失い、自動的に口から言葉が出ている感じだった。恐怖と焦燥と、虚脱と絶望感とが、この医学博士からその意識を半分奪っていた。(松本清張『黒い樹海』講談社文庫)


 言い争いをしているうちに警察が来て、二人とも事情聴取のためにしょっ引かれてしまう。だからなぜ西脇医師が信子の身許をとことん隠蔽しようとせず、バッグが発見されるように仕向けたのかは、吉井が想像で語るだけである。


「身許が判らなければ、信子さんが死ねばそのまま身許不明の仏さまとして葬られるわけです。さすがに年配であるだけ医長は気が咎めたか、それとも信子さんへの愛情のためか、妹尾君に頼んで、信子さんの身許だけが判るような方法を取らせたと思うんです」(松本清張『黒い樹海』)


 昭和30年代ならそういう考えで自然と納得できたかも知れない。しかし今なら「気が咎めた」くらいで自分の身を危険にさらすような真似をするかな、と思ってしまうし、「信子さんへの愛情」があったとすれば、さきほどのような醜い罪のなすり合いをしたろうか、という疑問も残る。何よりも、西脇が自己中心的な愚かな男だったということになれば、聡明に見えた姉の信子も、結局はそんな男に騙されて不倫の恋に落ちてしまった愚かな女、ということになってしまう。



 だからドラマ版は、二人の恋は本物だったという方向で、甘めの沢村一樹を持ってきて西脇医師のキャラクターを根本的に作り替えちゃったんですね。



西 脇「あの日……」



西 脇「どうして雪だったんだろう」


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駅 員「大雪のためタクシーが大幅に遅延しております」



駅 員「申し訳ございませんがしばらくお待ち下さい」



西 脇「タクシー来そうにないなぁ」



西 脇「バスにしようか」





西 脇「妻に離婚届を渡した。」




西 脇「信子、結婚しよう」




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西 脇「あの時あの手を……あの手さえ離さなければ」



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西 脇「妹尾だ!」



信 子「私うしろに行きます」



西 脇「いやいい。このままここに居ていい」



信 子「でも……」



西 脇「いいから」



信 子「……今はまだあなたには奥さんがいます」



信 子「あなたには迷惑をかけたくない」







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(背後から急接近する大型車)



(暗 転)


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祥 子「姉は最後の最後まで、誰かを求めるように手を差し出していたそうです」




祥 子「それは妹の私にだと思ってた」



祥 子「でも違ったんですね」



祥 子「姉は最後の最後まであなたの手を離したくなかった」





祥 子(私は姉の何を知っていたのだろう)


 ということで事件は解決。あと残る謎といえば、吉井がなぜこれほど祥子に親身になって捜査に付き合ってくれたかということだ。これは原作だと、吉井も祥子も最初から互いに心惹かれあっていることが分かるように描かれて、最後は二人が結ばれることを暗示して終わっている。
 でも今回のドラマでは、本当は吉井は、祥子よりもむしろ亡くなった姉の信子にひそかに心寄せていて、だからこの件に熱心だったのかも知れない、という感じになっている。そのへんはハッキリとは示さず、そうかもね、と匂わせる程度の、なかなか良いエンディングだと思います。



吉 井「西脇さんはあれから離婚して、小児科医もやめたらしい」
祥 子「そう」



吉 井「お姉さんは生前、うちの社会部への異動を希望していた」
祥 子「え?」



吉 井「海外の、ろくに教育も受けられずにいる子どもたちを救うためのルポを書きたいって」



信 子「海外で貧困に苦しむ子どもたちの生の声を直接聞いて、根底に何があるのか社会部で追求したいの」




吉 井「素敵だった……かっこよかった」



吉 井「彼女のお陰で誘われてた週刊誌も断った」



吉 井「もう一度社会部に返り咲いてやるさ」



祥 子(私は姉の何を見ていたんだろう)



祥 子(でもたったひとつ確かなこと)



祥 子(それは最後の瞬間、姉は確かに前を向き、幸せだったのだ)


 ていうわけで『黒い樹海』でした。けっこう地味なかたちで北川景子の成長ぶりがうかがえる良い作品でした。でもだいぶ字数も使って疲れたので、詳しい感想はまた機会があったら。今回はこれまで。
 例によってダラダラと長い企画にお付き合い、ありがとうございました。



【作品データ】『黒い樹海』(サブタイトル)「松本清張二夜連続ドラマスペシャル 第二夜」/2016年3月13日(日)21:00-23:10放送/製作著作:テレビ朝日/制作協力:オフィスクレッシェンド
<スタッフ>チーフプロデューサー:五十嵐文郎(テレビ朝日)/ゼネラルプロデューサー:内山聖子(テレビ朝日)/原作:松本清張「黒い樹海」講談社文庫刊/脚本:寺田敏雄/撮影:増井初明/監督:常廣丈太(テレビ朝日)/音楽:井筒昭雄【製作】プロデューサー:中沢晋(オフィスクレッシェンド)、中川慎子(テレビ朝日)/プロデューサー補:西原宗実、納戸正明/制作担当:中井光夫/【演出】助監督:中前勇児/記録:初山澄乃【音楽・音響】音楽プロデュース:志田博英/効果:松井謙典/MA:斎藤真央/音楽協力:テレビ朝日ミュージック【撮影技術】照明:高橋幸司/映像:服部正邦/音声:小泉一真/編集:田辺智久/ライン編集:森田淳/TM:太田憲治/ドローンカメラ:横山一隆/ドローンパイロット:岩田和也/VFX:戸枝誠憲、後藤洋二/技術デスク:栗林克夫/照明デスク:小此木良亮【美術】デザイン:北谷岳之/美術プロデューサー:根古屋史彦/美術進行:丸山信太郎/装飾:東克典/大道具:伊藤 浩樹/デザイン助手:吉岡理人/装飾助手:金子大吾/スタイリスト:西ゆり子、井嶋和/衣裳:谷村未来/メイク:富田晶/持道具:梅沢有紀/【そのほか】企画協力:ナック、菊地実/編成:池田邦晃、高橋陣/宣伝:残間理央/コンテンツビジネス:海野友理香/ホームページ:テレビ朝日メディアプレックス/スチール:板倉淳夫/擬闘:栗原直樹/生け花指導:いけばな龍生派/バンド演奏:響芸/法律監修:河西邦剛(レイ法律事務所弁護士)<キャスト>笠原祥子: 北川景子(東都新聞契約社員)/少女期の祥子:吉井千波(子役)/幼少期の祥子:高野友愛(子役)/笠原信子: 小池栄子(祥子の姉)/少女期の信子:和田紗也加(子役)/幼少期の信子:真家有里奈(子役)/吉井亮一:向井理(東都新聞文化部記者)/西脇満太郎:沢村一樹(小児科医)/西脇亜佐美:麻生祐未(西脇の妻)/妹尾郁夫:鈴木浩介(経済評論家)/三ツ川沙織:堀田茜(妹尾の婚約者、三ツ川財閥令嬢)/倉野むら子:山本未來(服飾デザイナー)/鶴巻完造:六平直政(画家)/佐敷泊雲:古田新太(華道望月流家元)/町井祥真(佐敷泊雲の弟子・愛人)/斎藤常子:江口のりこ(信子のバッグを届けた女、蕎麦屋「丸藤」の元店員)/田口主将(常子の父)/浜田道彦(蕎麦屋「丸藤」の店主)/町田知枝: 酒井若菜(東都新聞文化部記者)/大島卯介; 桜井聖(東都新聞文化部部長)/植木祥平(他紙社会部記者)/小川カズ:室井滋(マンション管理人)/安原國政: 尾美としのり(長野県警刑事)/森田甘路(大町中央警察署刑事)/村田頼子:宮地雅子(事故バスの乗客、配膳・宝泉の従業員)/太田恭輔、鳥木元博(事故現場近くの住民)/寺本愛美、松村千絵、北ほのか、田中美帆、中澤梨乃(パーティーで西脇を取り巻いていた女性たち)/Steven S.(ラファエルのドアボーイ)/光平崇弘、星川祐樹、森永竜矢(高校生グループ)/大熊英司(テレ朝アナ)/えもりえりこ(声のみ)