実写版『美少女戦士セーラームーン』ファンブログ


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【第553回】DVD第4巻:Act.13の巻(9)

1. いつも応援してくださる皆様に大切なご報告



 女優のブログで「ご報告」とか「いつも応援してくださる皆様に」というタイトルだと、だいたい結婚の報告だけど、アイドルの場合は油断できない。昨年の暮れは、鞘師里保や武藤彩未や小西彩乃が、そういうタイトルの記事で留学や休養や引退を表明して、私もしたたかなダメージを受けた。といいつつ、このブログもちょっとここで「ご報告」をします。恐縮ですが、わたくしこれからは一回のブログの記事をもっと短くしたいと思います。
 とにかくね、いまけっこう仕事の上で大きな節目なんです。だからこの数年は、ブログよりも仕事に、より集中したいと。でもそんなの、勝手に記事を短くすればいいだけの話だ、わざわざ宣言すんな、と思うでしょ。私もそう思う。ところがこれがうまくいかない。2016年に入って、もう5回ほど更新しているけれども、どれだけ早く終わらせようと思っても、一向に記事が短くならない。
 なのでこういうふうに宣言してしまえば、言った手前、今回からは短めに終わるようになのではないだろうか。何かおかしなことを書いているような気もするけど、ご理解ください。

2. 白熱ライブ ビビット


 さて、前回話題になったTBSテレビの朝の情報番組『白熱ライブ ビビット』の北川景子結婚報道(2016年1月12日放送)だが、yamabosiさんの示唆のおかげで現物を拝見することができた。ありがとうございます。



 この番組はMCが国分太一と真矢ミキ、それに局アナ二人(井上貴博、吉田明世)で、そのほか曜日がわりのレギュラーがいる。で、その火曜日担当のレギュラーパーソナリティーのうちに、テリー伊藤とか遙洋子に交じってDAIGOがいる。要するにDAIGO本人が生で出てくるというところがミソである。



 加えて、TBSなので北川さんのデビュー作でもある実写版セーラームーン関連のレア動画も蔵出ししてくれた。
 まずは制作発表の記者会見での挨拶。










 また、おそらくこの会見前のメイク中のものらしい映像が映るんだが、ウィッグを着ける前のセーラー戦士の画像というのも、なかなかにレアである。

 


 さらに、オーディション時に特技として「イモバン」を彫ったという、有名なエピソードを裏付ける資料映像。






 これは初めて見ました。DAIGO生出演のうえ、短い中にも貴重な映像が次々に出てきて、非常によかった。ありがとう「ビビット」。



3. オーバーレインボーツアー


 ということで今回はAct.13のハイライト、うさぎと衛のオーバーレインボーツアーだ。
 海へ行って何か見つけようということで、うさぎをバイクに乗せてやる衛。でも前回のコメント欄によると、ここでうさぎのヘルメットが用意されていたということに疑惑があるという。
 出された仮説はおおきく、(1)最初からうさぎをツーリングに誘う気でヘルメットを準備していた、(2)陽菜を乗せる時のために常備してあるヘルメットを流用した、の二つに分かれた。いずれにしても、この時点で衛には陽菜というれっきとしたフィアンセがいるわけで、ゲスの極みと袋だたきにされるパターンであろう。しかし男と女というのは、どんな状況であろうが、相手に妻子がいようが、惹かれあうときには惹かれあってしまう(ものらしい)ので、いろいろ大変である。



 衛 「海なんだろ、アイツが好きなの」



うさぎ「あ、うん」
 衛 「早く乗れよ」



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 ここはやっぱり音楽が欲しいよね。ただでさえ声が高い沢井美優の、あのとんでもないハイトーンなボーカルを初めて聴いたときのインパクトは、10年以上経ったいまでも、わりとくっきり憶えています。
 二人のツーリング。キャラクターの視線を忠実にフォローする舞原監督の典型的なカメラワークがここにも見えます。
 最初、うさぎは前にいる衛を気にしている。でも高速で流れていく海岸の風景にふと眼をとられ、さらに青空を仰いで、だんだん笑顔になる。ここまで、カメラはうさぎの視線そのままの動きで、それがうさぎの感情の動きでもある。気持ちのほぐれたうさぎは、リラックスして衛の背に身をあずけられるようになり、遠慮気味に衛の身体に回した腕を、ぎゅっとにぎりなおします。











4. 鴨川にて



お互いの距離はまだ
微妙なの7センチ
(「7センチの距離」作詞・歌:林原めぐみ 作曲:佐藤英俊)


 というあたりで、余力を残したまま本日は終わりにしようかな、と思ったんだけど、あとワンシーンだけ、やっぱり次の海岸のシーンまで行っちゃえ。
 海岸で貝殻をひろってビンに入れるうさぎと、そのかたわらに立っている衛。





うさぎ「これで思い出してくれるといいな」



 衛 「過去を思い出すのは、簡単な問題じゃない」





 衛 「自分が何者か知るのは怖い部分もあるしな」



 衛 「お前が宿題忘れてるのとはワケが違うんだ」



うさぎ「何よ、それ」



 衛 「だから、ダメでも、あんまりガッカリするなよ」



うさぎ「え……うん」




 台本では、うさぎの「え……うん」というセリフの後に、モノローグで(私に気つかってくれてんの?)という心のつぶやきが入る。舞原監督はこれをカットして、説明的なセリフ抜きで、ふたりの心の距離を表現しようとする。東映公式サイトに、舞原監督の演出ぶりが紹介されていたのを読んだ人も多いだろう。東映公式も今は失われてしまったので、ここに採録しておきたい。


Act.13 2003.12.27 脚本/小林靖子 監督/舞原賢三


うさぎちゃんと地場衛。
Act.7 の遊園地事件(?)以来、ビミョーな距離を保ってきたふたりが、急接近する Act.13───が、年内最後の『セーラームーン』です。


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「7センチだ、7センチ!」
と、舞原監督。
演技に悩む沢井さん&渋江さんに、「ふたりの距離が、7センチ縮まる話だよ」とアドバイスしてくれます。現場でも、「いまのは、まだ5センチだな」「それだと10センチ」と。
微妙な演技のテーマを、理屈でなく、感覚でわしづかみにできるように、という工夫。
キャストも真剣なら、その演技を引き出す監督も真剣です!


 いい話ですね。では今回はこのくらいで。



おまけ
月9ドラマ『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』第3話(2016年2月1日OA)より泉里香