久しぶりに土曜・日曜と仕事が休み。もうどこにも行かず、家でゴロゴロしていたい。連休までの一里塚。
1. 痩せすぎ禁止令
2015年3月、フランス下院議員は、痩せ過ぎのモデルを採用した事務所に罰則を科す法案を賛成多数で可決したそうである。通勤電車の『週刊新潮』吊り広告で見た。
モデルは憧れの職業なのだろうが、『週刊新潮』によると、フランスでは「痩せずぎモデル禁止法」が可決されたそうだ。美のお手本が不健康に痩せていてはダメだというのだ。
<「この国では痩身のモデルに憧れた若い女性が拒食症になるケースが多い。そこで、BMI18未満の痩せすぎモデルを雇用した事務所に、7万5000ユーロ(980万円)以下の罰金か6カ月以下の禁固刑を科す」(パリ在住のジャーナリスト)>というから相当厳しい。
BMIとは体重を身長の2乗で割って算出する体格指数で、日本人の平均は22だそうだが、このところのカロリー摂取量は、ダイエットブームがあるために戦後間もなくの水準にまで戻っていて、BMI18・5以下に分類される人が全体の20%にも上るといわれてるという。
そこで『週刊新潮』は日本のモデルや女優のBMIを調べてみたら、なんとすごいことに、15未満が河北麻友子、桐谷美玲、あびる優。16未満が鈴木えみ、坂口杏里、菜々緒。17未満が戸田恵梨香、高橋みなみ。18未満が蛯原友里、水原希子、道端アンジェリカ、藤井リナ。デブ=醜い、痩せ=美しいという「神話」がこのまま続くと、日本の女性は心身ともに危ないかもしれない。(『J-CASTテレビウォッチ』2015年4月17日)
ふーん。「このところのカロリー摂取量は、ダイエットブームがあるために戦後間もなくの水準にまで戻っていて」というのが面白いね。BMIは終戦直後の貧しい時代なみ。でも背は高くなって足も長くなった。
ま、それはともかく、具体的にどんな感じかというと、BMIが15以下はこう。
私が安座間美優をナマで見たのは(ついでにその時M14さんにもナマでお目にかかった)もうだいぶ以前のことになるが、モデルさんという人種を見慣れていないせいか、とにかく足が細くて長くて、とても自分たちと同じ人類には思えなかった。
だからこんな記事を見ると「みゅうみゅうもやっぱり痩せ過ぎなのかな。ていうかみゅうみゅうのBMIはどのくらいなんだろう」というようなことが、やはり気にかかるわけだ。ほとんど保護者気取りであるが。
でも残念ながら、こういう時にリストアップされる「日本のモデルや女優」のなかに安座間美優は入っていない。たぶんBMIが18以上ということはないと思うんだけどね。
みゅうみゅうが入っていないのは仕方がないけど、この人選に納得しているわけでもない。高橋みなみと戸田恵梨香というのはちょっと異質ではないか、とか、どうせだったら健全な例として北川さんも入れてくれ、とか。
まあそれだけの話だ。上重アナ関連のニュースが気になって、ふだん見ない週刊誌とかをチェックすると、いろいろな記事が物珍しく思えてしまう。
2. LOVE理論とはなにか
それから、私はまったく見落としていたんだが、テレビ東京で始まった深夜ドラマ『LOVE理論』(2015年4月13日から、毎週月曜夜11時58分放送)に沢井さんが出ているという情報を、例によって百日紅さんから教えていただいた。コメント欄はありがたいですね。
どういうドラマかというと「童貞男子が究極の恋愛テクニック「ラブ理論」を使い、芸能人クラスの女性を落とすべく奮闘する、モテテク満載の恋愛ハウツードラマ!」だそうである。脚本は『アラサーちゃん』の八代丈寛。『アラサーちゃん』は(私は全部で3話くらいしか観ていないが)描写はきわどいわりにオーソドックスな純情恋愛ドラマだった。これもそういう感じかも知れない。
正直なところ、私の守備範囲ではないので、あまりちゃんと観ていないが、モテたい一心で東京の有名大学に進学した主人公(大野拓朗)が、キャバクラでバイトを始める話である。
何だそりゃというということだが、主人公は高校まで異性経験がまったくなかったので、可愛い女の子と二人っきりになると、もうガチガチでなにもできない。だからキャバクラで働いて慣れようというのだ。まあ一応の理屈である。
で、そのキャバクラの店長(片岡愛之助@金髪)が、独自の「LOVE理論」をとなえていて、自信満々、主人公に「モテ男への道」を指南する……と、だいたいそういうお話らしい。
沢井美優は、この店のキャバ嬢のひとりとして登場する。役名も分からないが「キャバ嬢あるある」の解説とともに、その接待の様子がちらりと映る。
「カンパ〜イ」「かなり可愛い」
「もう、止めてください」「いや、まじめに可愛い」
「うまい!ホストとかやってたでしょ。狙った女は確実に落とす、みたいな」
「いや、でもオレ、もてないからな〜」
「いやそんなことないと思う。お客さんみたいな人、女の子が放っておかないし。最初見たとき、俳優さんだって思ったの」「ウソ〜 ホントに?」
沢井さんもなかなか胸の谷間を見せつけているが、さらに大胆な露出を求める視聴者のために、大学サークルのコンパの場面で、紗倉まなが用意されている。主人公のようなチェリー・ボーイを大好物とする童貞食いの女子大生。
東京の大学サークルの飲み会では、ちょっと火照って来ちゃった、なんてことになると、女子がここまで見せてくれるらしくて、私も東京の大学に行けば良かった。ていうか、うちの娘はいま東京の女子大生なんだが、大丈夫なのか?
紗倉まなは、このドラマでは沢井美優と同一画面で絡むシーンはなかったが、『ネオン蝶』シリーズの第1作にも出ていた。これは小松彩夏が夜の銀座でホステス界の頂点をめざす、という一種のスポ根物語で、紗倉まなは、こまっちゃんが最初に勤める店の同僚の役。
さらに『ヤングアニマル』誌では、しばしば小池里奈と一緒にグラビアを飾るなど、実写版セーラー戦士とのコラボ率はAV界でもトップと思われる。
えーと沢井さんの話でしたね。百日紅さんの話では、次回予告にも映っていたので、レギュラーではないかということだったので、確認しました。ほんとだ予告に出ている。
主人公がこのまま最終回までこのお店に勤め続けてくれるなら、ちょっとずつではあるけど沢井さんのレギュラー出演が見込めるわけで、嬉しい。
というわけで、サスペンスの被害者役に続き、水商売も沢井さんの得意なレパートリーに入ってきた。あと私の個人的な趣味としては、刑事物の捜査官みたいなのをやって欲しいんだ。先日ミュージカルで舞台化された『デス・ノート』が、今度はテレビで実写ドラマになるらしいと話題だが、沢井さんが南空ナオミをやってくれれば、言うことなしなんだけどなぁ。
3. Act.12のしめくくり
いろいろ雑談すみませんでした。ようやくAct.12のレビューも最終回。まず次回Act.13の予告。いよいよクンツァイト登場。そしてクライマックスで「オーバーレインボーツアー」がかかり、ふだんのセリフにも増してハイトーンな沢井美優の歌声にびっくりしちゃう回でもあり、私は大好きです。
ベリル「二度とその名を口にしてはならん!」
╳ ╳ ╳
シ ン「好きなもの……花。白い花とか」
╳ ╳ ╳
衛 「確かに、花の匂いとか、感覚に訴えるのは良いかも」
╳ ╳ ╳
うさぎ「じゃあ私、急ぐから……」
衛 「……ああ」
╳ ╳ ╳
セーラームーン(この人……)
アユミ(助けて……)
╳ ╳ ╳
╳ ╳ ╳
アユミ「誰?」クンツァイト「ダーク・キングダム四天王の一人、クンツァイト」
以上、予告ではクンツァイトはもちろん、鴨川のシーンもまったく出てこない。が、セーラームーンをうさぎと衛のラブ・ストーリーとして観賞する場合(ていうかそれが本当なんだけど、実写版はそういう見方をしない人がなぜか多過ぎる)前半で最も重要な場面といえる。
鴨川での二人の姿は、後半のエピソードでも、回想シーンで何度かリピートされ、さらにAct.43で、二人は再び鴨川に戻る。そしてお互いの気持ちを確かめあい、子供向け特撮番組としては異例のキスシーン(演出:鈴村展弘)にまでいたるんですからたまりません。何を興奮しているんだということだが、ともかくAct.13、舞原監督渾身の演出に刮目せよ!
てなわけで、最後にいつもどおりBGMのインデックスいきます。
実写版Act.12使用楽曲リスト
【凡例】
- 「No.」の最初の2桁は話数(Act)、後半3桁は整理番号を示す。たとえば[12001]ならば「Act.12で001番目に流れた曲」という意味です。
- 「シチュエーション」はビデオ見ながら適当につけました。
- 「M番号」は、BGM収録時につけられた録音番号。「イメージ」は、作曲の大島ミチルさんがどのようなシチュエーションをイメージしてその曲を作ったかを示しており、必ずしもドラマ内での使われ方と合致するわけではない。なおBGM全曲インデックスは当ブログの【第168回】にあります(ここ)。
- 「DJM1」はアルバム『DJMoon1』(2004年2月18日発売)[CD12]の略(CD略号、収録曲目の詳細はこちら)。なお『DJMoon』シリーズは、しばしば短いBGMを、何曲かまとめて1曲扱いする。そのような場合の混乱を防ぐために、このリストではトラックタイトルの後に(1)(2)(3)をつけておく。たとえば[12002]の曲は<DJM1-34「さて、次回は(3)」>である。これは「Act.12で002番目に流れた曲は、『DJMoon1』のトラック34「さて、次回は」の3番目に収録されている曲です」という意味。
- 「RTC」は3枚組メモリアルCDボックス『MOONLIGHT REAL GIRL』(2004年9月22日発売)のDisc 1.『Rare Track Collection』[CD15]を指す。これは『DJMoon』シリーズに未収録のBGMを集成したアルバムである。
Act.12 劇伴リスト アバン・タイトル Aパート Bパート Cパート
No. | シチュエーション | M番号・イメージ | CD番号・トラック名 |
12001 | 前回のあらすじ(美奈子のN) | M29「クイン・ベリル」 | DJM1-31「ダークキングダム四天王(1)」 |
12002 | なんだか空しくなって… | M42「希望」 | DJM1-34「さて、次回は(3)」 |
12003 | 病室の美奈子 | M4B「恋心(B)」 | DJM1-8「心細い一人のお留守番(1)」のフルートなし(CD未収録) |
12004 | 妖魔社長登場 | M39「これから」 | DJM1-24「ウワー妖魔だー(3)」 |
12005 | クラウンにて | M27「ルナ」 | DJM1-15「おしゃべりルナ(1)」 |
12006 | 美奈子のサインがない! | M5「遊び」 | DJM1-7「お買い物に大忙し(1)」 |
12007 | 妖魔社長迫る | M39「これから」 | DJM1-24「ウワー妖魔だー(3)」 |
12008 | 美奈子VS社長 | M34「妖魔の行動」 | DJM1-31「ダークキングダム四天王(2)」 |
12009 | またまた病院へ侵入 | M44「期待」 | RTC-8「楽しい一日でした」 |
12010 | 美奈子の腕をつかむ! | M38「危機」 | DJM1-24「ウワー妖魔だー(1)」 |
12011 | サンタに化ける | M7「コミック」 | DJM1-7「お買い物に大忙し(2)」 |
12012 | 病院を脱出 | M33「妖魔の攻撃」 | RTC-6「ズンズン進む悪の行進」 |
12013 | タクシーにて | M9「ダイエット」 | DJM1-6「のんびりうさぎの一日(2)」 |
12014 | ゾイサイトとネフライト | M29「クイン・ベリル」 | DJM1-31「ダークキングダム四天王(1)」 |
12015 | 苦悩の地場衛 | 不明 | |
12016 | ストーカーうさぎ | M8「ボケ」 | DJM1-6「のんびりうさぎの一日(1)」 |
12017 | ペンキ塗り立て | M9「ダイエット」 | DJM1-6「のんびりうさぎの一日(2)」 |
12018 | ファッションショー | M5「遊び」 | DJM1-7「お買い物に大忙し(1)」 |
12019 | 身代わりになる | M44「期待」 | RTC-8「楽しい一日でした」 |
12020 | ファンに追われるうさぎ | M5「遊び」 | DJM1-7「お買い物に大忙し(1)」 |
12021 | 観覧車の二人 | M6「夢」 | DJM1-9「私はお姫様(1)」 |
12022 | 肩越しに金星 | M23B「セーラーヴィーナス(B)」 | DJM1-34「さて、次回は(1)」のリズムなし(CD未収録) |
12023 | ベリル様 | M30「ダーク・キングダム」 | DJM1-30「クイン・ベリル様」 |
12024 | ゾイサイト | 幻想即興曲 | (ゾイサイトの演奏) |
12025 | ベリルのマインド・コントロール | M35「力」 | DJM1-29「ダーク・キングダム」 |
12026 | 暴れだす社長妖魔 | M39「これから」 | DJM1-24「ウワー妖魔だー(3)」 |
12026 | 元気になる美奈子 | M42「希望」 | DJM1-34「さて、次回は(3)」 |
12027 | セーラーV | M24「セーラーV」 | DJM1-27「セーラーV」 |
12028 | 妖魔を追いつめる | M46「潜入」 | RTC-10「抜き足差し足忍び足、ソロリソロリ」 |
12029 | 変身 | M13「セーラームーンのメイクアップ」 | DJM1-18「セーラームーンにメイクアップ」 |
12030 | 戦闘開始 | M34「妖魔の行動」 | DJM1-31「ダークキングダム四天王(2)」 |
12031 | 再びゾイサイト | プリンセスへのレクイエム | (ゾイサイトの演奏) |
12032 | 緊縛の戦士 | M38「危機」 | DJM1-24「ウワー妖魔だー(1)」 |
12033 | セーラーV | M24「セーラーV」 | DJM1-27「セーラーV」 |
12034 | アルテミスの口上 | 不明 | |
12035 | 襲いかかる妖魔 | M38「危機」 | DJM1-24「ウワー妖魔だー(1)」 |
12036 | セーラー戦士の戦い | M3「セーラー戦士の戦い」 | DJM1-32「セーラー戦士の戦い」 |
12037 | ゾイサイト出現 | プリンセスへのレクイエム | |
12038 | タキシード仮面 | 不明 | |
12039 | 「プリンセス!」 | M23B「セーラーヴィーナス(B)」 | DJM1-34「さて、次回は(1)」のリズムなし(CD未収録) |
あいかわらず高丸監督回はBGMが多い。次回は舞原監督なので、音楽の使用量はだいぶ減ると思う。あと[12015]と[12038]は、いずれも地場衛(あるいはタキシード仮面)がゾイサイトと接触して、激しい前世のフラッシュバックに苦しむ場面なんだけど、ここで使われるBGMはたぶん(少なくとも実写版用に録音された)大島ミチルのスコアではないと思う。
もうひとつ、今回ゾイサイトがダーク・キングダムから戦いの場に「飛ぶ」ときの演奏が、いつものショパンじゃなくて自作曲「プリンセスへのレクイエム」なんだよね。セーラーVがついにプリンセスの名乗りをあげた現場に乗り込むにあたって、ちゃんとふさわしい曲を選んでいるわけです。
それでは、Act.12を巡る考察はこれにてひとまず終了。