実写版『美少女戦士セーラームーン』ファンブログ


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【第497回】DVD第3巻:Act.12の巻(11)

1. White Wishes


 カレーと雪だるまは二日目の方がいい。
 岩手や新潟とかで読んでくださっている方は、何を言っているんだとお思いだろうが、私の住んでいるあたりなんて、けっこうな大雪が降っても、翌日には全てが溶けていってしまう。



 先日、私は一年間よく働いた自分(ただしノルマは果たせてないが)へのプレゼントとして「9nine MAGICAL TOUR 2014」名古屋公演(2014年12月17日、ZEPP NAGOYA)に行ってきた。



 内容については「まだツアー途中なのでブログとかに書かないでね」と佐武宇綺からお願いされたので書かない。いつもながらの楽しいステージだった。それで会場を後にしたら、今シーズン初の雪がチラホラ降り始めていて、深夜にはだいぶ積もっていた。



 ニュースによると、名古屋では9年ぶりの大雪だそうだ。なので翌朝は交通ダイヤも多少乱れていた。うちの息子は犬のように喜び庭かけ回って雪だるまをこしらえた。



 翌日、仕事場に向かう途上のあちこちに雪だるまがあった。カマクラまで見かけた。どれもすでに少しずつ溶け始めている。でも雪だるまって、出来たてより、ちょっと痩せたくらいのやつの方が、味があるなあって思ったわけよ。諸行無常というか。それで、カレーと雪だるまは二日目がいいなあって。すみません回りくどい話で。



 諸行無常っていえば、沢井美優のブログで読んだけど、青山円形劇場が今年いっぱいでクローズになるそうだ。正確に言えば円形劇場というより「青山こどもの城」全体が閉館になる。もちろん青山劇場も。「児童の健全な育成を願う」国立児童総合センターとして1985年に開館して30年、老朽化のために施設を解体するということだが、ちょっと調べてみたら、ちょっとアレなんだよねこの話。



 少なくとも2010年の事業仕分けの時点では、建物はまだ十分、使用に耐えられると確認され、基本的には事業継続を容認する方針だった。ところが民主党政権末期の2012年9月、厚生労働省は「こどもの城」解体を決定する。東日本大震災後に建物の耐用性についての見方が変わったそうで「この先10年のうちに大規模な修繕を行わなければならず、その費用を見積もったところ、予算限度をおおきく超える117億円であることが分かった」し、加えて「開館当時と比べ、地方自治体で児童館や地域子育て支援拠点の整備等が進み、地域における子どもの生活環境の整備が進行している」ので、維持する必然性がなくなった、という話なんだが、なんだかなあ。理由説明として雑すぎて、どう見ても、渋谷の一等地にある、たいして金にならない施設を没収して、もっと実入りのある事業を始めたい、という人たちが裏で飛び回った結果としか思えないんですが。



いや話が脇道にそれた。私はただ、小松彩夏が舞台女優としてデビューを果たしたステージが消えていくことに対して、哀悼の意を表したかっただけです。周囲がほとんど観客という円形の舞台で熱演してくれた『アンラッキー・デイズ』(2007年9月)の小松彩夏さんの姿、いまでも忘れてません。



 しかし雪が降ると『恋文日和』第1話「雪に咲く花」を思い出す。まこと小松彩夏にはビキニより雪景色がよく似合います。



 さあ、それじゃ本題だ。

2. 逃走中


 影武者を買って出て飛び出したうさぎ。あっさりつられてうさぎを追うファン。ため息をつく美奈子。


美奈子「裏口があるのに……ホントにバカ」


 というわけで、うさぎと美奈子ファンとのチェイス。こういう追いかけっこの場面は色々な作品でみかけたような気がするけど、いざ具体的な作品名を挙げようとすると、う〜ん、やっぱり前回挙げた『ビートルズがやって来る ヤァ!ヤァ!ヤァ!』くらいしか思いつかないな。










 ビートルズのみなさんは、ひとまず逃げおおせて電車に乗るんだけど、うさぎはとうとうファンに包囲されてしまう。そのファンの顔ぶれが、さっきお店のショウウインドウを叩いていた人たちと、ほぼ違っている。




「あれ」と思って台本を見たら、ト書きに「途中隠れてファンをやり過ごすが、新たなファンに発見される」とある。そうか、店に来ていたファンは巻いてしまったわけね。けっこう脚本家の指示に忠実に映像化しているのである。
 ただ、どちらを取るにしても、美奈子ファンってちょっと微妙な気がするんだよね(笑)。貧血ライブ(Act.35)のときは家族連ればっかりだったし(笑)いったい美奈子の主要なファン層をどのへんに設定しておけばいいのか、観賞のたびに悩むところではある。






どうでもいいことだが、セーラームーンがヴィーナスからじきじきにもらったこのコンサートのチケットには、こんなふうに書いてあった。



「3歳以下のお子様のご入場はお断りします」


 うーん3歳以下、けっこういるように見えるんだが。
 まあいい、次に進もう。

3. そしてゴンドラへ


 ともかく、ついに周囲を囲まれて正体をあらわすうさぎ。ガッカリするファン。



ファン「サインして下さい!」





ファン「え?」



うさぎ「残念でしたー」



ファン「何よもう!」
うさぎ「いらないの?レア物だよ」



うさぎ「良いと思うのにな……」


 台本の方は、「うさぎ」とサインしたうさぎが、「残念でしたー」と帽子を取ると、みんなブーイングとともに色紙を投げつける。で「ファン達が去っていく中、うさぎはケーキ屋に気づく。鳴っているジングルベル」と書かれているのみ。
 うさぎが「いらないの?レア物だよ」とか「良いと思うのにな……」などとぼやいているうちに、ふとケーキ屋に気づく、という展開は演出のものである。ま、些細なことです。




そしていよいよ観覧車のシーン。


待っている美奈子。




と、箱を持ったうさぎが手を振りながら駆けてくる。



美奈子「……!」



 以上、ト書きや美奈子の「……!」という無言のセリフを含め、ここは台本通りにしてみました。
 この後、無邪気すぎるうさぎに初めて笑顔を見せる美奈子のカットが入るが、これが演出の間違いであることは前回、説明したとおり。台本には、美奈子が微笑む、などとは書かれていない。ほんとうは美奈子の笑顔は、観覧車のゴンドラの中まで伏せなくてはいけなかった。
 だんだん細かいことばかりになってきたので、本日はこのくらいにしておく。ついでにもうひとつだけ細かいこと。台本ではこの後「美奈子とうさぎが乗り込んで、ゴンドラが動き出す。大きく息をつくうさぎ」というト書きが入る。でも完成作品ではその部分がなくて、ゴンドラが動き出してから次のシーンになります。これまたホントにどうでもいい些細なことでした。では。