実写版『美少女戦士セーラームーン』ファンブログ


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【第496回】DVD第3巻:Act.12の巻(10)

 

 

 コイケヤのトルティーヤチップス『セーラームーンCrystal』編、セーラーマーズバージョン。買ってきた妻によれば「あなたは亜美ちゃんのが良かったろうけど、無かったからこれにした」とのことである。
 どのセーラー戦士がいちばん好きかなんて、自分ではよく分からなかったんだが、妻が言うんだからたぶんそれで正しいんだろう。

1. 「波動砲、発射」

 


 メトロン星人がヲタ芸を披露するカオス回から、一転してシリアスモードになった『ウルトラマンギンガS』第13話「分裂!! UPG」(12月2日放送、テレビ東京系、脚本:武井彩、照明:武山弘道、撮影:高橋創、監督:小中和哉)。



 お目当ての最上もがと小池里奈、もとい、小池里奈と最上もがは前回に引き続きほとんど出ていないが、物語的には、いよいよ佳境に入った感じ。大家さんがレポを躊躇しておられるみたいなので、うちでサックリ紹介しておく。ソースは前のときと同様、YouTubeのウルトラチャンネル。



 今回は、UPGの上部組織である国際防衛機構の神山長官(岡田浩暉)が登場。独力で怪獣を倒せない現有勢力に業を煮やした長官は解散を宣言。隊員を入れ換え、みずから指揮をとるということで、隊長(大浦龍宇一)を含め現在の隊員はみんなクビ。と思ったら何故か鼻炎ジェルのアリサ(滝裕可里)だけは残留。なんか長官と怪しい目配せ。ひょっとして愛人か?





 実はアリサをUPGにスカウトしたのは長官だった。

 


ゴウキ「神山長官はアリサの恩人なんですか?」


隊 長「ああ」


隊 長「射撃の腕を磨き、トップの腕前となった彼女を神山長官が引き抜いたんだ」

 


 高山長官の切り札はビクトリウムキャノン。地底世界に封印されている、膨大なエネルギーを秘めた鉱石ビクトリウムのパワーをビームに換えて放出するという、つまり「幻の銀水晶」の力を利用した波動砲みたいなものである。危険な武器のため、これまでその存在は極秘扱いで、隊長以外、UPG隊員にすら知らされていなかった。



 もともと侵略者は、地底のビクトリウムのエネルギーを狙って地球に怪獣を送り込んで来たのである。そして地底人は、ビクトリウムが地球を滅ぼすかも知れない禁断のエネルギー源だからそれを封印しているのであり、ビクトリウムを守るために、地底人初のウルトラマンまで登場して戦っているのだ。そのエネルギーを武器利用するってどうよ?という話なんだが、長官はそもそも、地底人の存在もその辺の事情もよく知らないから、なんの躊躇もない。
 UPG隊員隊員で唯一、この最終兵器の存在を知っていた隊長は、長官に食ってかかり、ここで原発問題と憲法改正を一緒にしたような議論が始まる。ていうか原発問題と憲法改正ってつながっているわけだな。みんな投票に行った?

 


隊 長「長官、この件は何度も反対と申し上げていたはずです。我々人間は未知なる力を手にし、そして何度も失敗を繰り返している。人知を超えた力を安易に使うのは危険すぎます」


長 官「では強大な力を持つ侵略者を相手に、どうやって戦うというのだ。あの得体の知れないウルトラマンとやらに、いつまで頼るつもりだ」


ゴウキ「得体の知れないって……ウルトラマンは一緒に戦う俺たちの仲間です!」

 


 が、しかし聞く耳をもたない長官は、アリサを除くメンバーを全員解雇して基地から追い出す。そしてトップクラスの射撃の腕を持つアリサに射手を命じる。






 ためらいながらも、恩人の命令に逆らえないアリサは、ガッツ星人に狙いを定めてトリガーを引く。











 本日のもがはこのワンシーンのみの出演。一方、UPG基地では、自力で怪獣を倒せて感涙にむせぶ長官。

 


長 官「見たか。我々人間が巨大怪獣を倒したぞ!」


アリサ「まさか……こんなすごいパワーだなんて」


地底でライブビューイング中のビクトリアンの人々、キサラ女王(山本)、女官のサクヤ(小池里奈)、その弟レピ(山田日向)、大臣か何かのカムシン(斎藤洋介)も呆然と見守っている。地上の人間を信頼しかけていたウルトラマンビクトリー、ショウ(宇治清高)の表情には、思いを裏切った人間に対する怒りの色が隠せない。

 



カムシン「あのような恐ろしい兵器にビクトリウムの力を使うとは」


キサラ「地上人が、私たちが封印した愚かな歴史を繰り返そうとしている……」


 


 今回はエネルギー充填30%で、一瞬のうちに怪獣を吹き飛ばす意力を見せつけたビクトリウムキャノン。100%のエネルギーならどんなことになるかと大喜びの長官だが、まぁ、そういう思い通りにはいかないよね。
 ……という予感のなか、物語は次回へ続く。


2. ア・ハード・デイズ・ナイト


 さて実写版のAct.12。お話は、うさぎが美奈子の代役を買って出たところまでだったね。

 


美奈子「そんな事しなくていいわよ」


うさぎ「この先の、観覧車がある広場で待ってて下さーい!」

 


 そのまま正面突破で飛び出していくうさぎ。





 このときちらっと映り込む窓の映像で、店の名前は「ラ・レーヌ(La Reine)」ということがわかる。「王女」や「王妃」の意味になります。実在する店だろうか。
一瞬、虚を突かれたファンたちは、すぐに追っかけを始める。

 


ファン「美奈子ー!」

 


 資料画像。リチャード・レスター監督『ビートルズがやって来る ヤァ!ヤァ!ヤァ!』(1964年)より、追っかけから全力で逃げるザ・ビートルズの面々。



 しかし、店を覗けば、その場に美奈子がちゃんと突っ立っているのに、つられてうさぎを追ってしまうファンの方々も、どうかと思いますね。

 



美奈子「裏口があるのに……ホントにバカ」

 


 なんだか、うさぎのことだけではなく、自分が目の前にいるのにアホなトラップにつられたファンのみなさんにも呆れたような言い方である。
 ずーっと以前の『M14の追憶』が、このシーンについての考察を述べている。M14さんによれば、この「ホントにバカ」のセリフは、本当はもっと笑顔で言わなくちゃいけないんだという。うさぎのあまりのバカっぷりに思わず心がほぐれ、「ほんっとにバカ(くすっ)」と笑顔になって、自分はプリンセスに仕える身である、という堅苦しい気持ちも和らいで、それが観覧車のシーンにつながる、というわけである。まあ、もとの文章をお読みいただきたいが(ここ)、私もこれを読んで「なるほどそのとおりだ」といたく感心した。
 ところが台本を見ると、やっぱりここは、そんなに笑わなくてもいい感じになっている。M14さんも、台本を読んで、ご自身の考えを修正されている。
 要するにまだこの段階では、美奈子のうさぎに対する気持ちには変化が生じていない。だからうさぎのことが理解できなくて、呆れたように「本当にバカ」と呟いてかまわない。美奈子の変化は観覧車に乗っている間に起こる。だから演出のミスを挙げるなら、この箇所ではなく、むしろ観覧車の下で待ち合わせているシーンを挙げるべきなのである。台本ではこうなっている(台本全文はここ)。

 

待っている美奈子。


と、箱を持ったうさぎが手を振りながら駆けてくる。


美奈子「……!」

 


 これでぜんぜん良いわけですよね。ところが本編では、最後に美奈子が微笑んでしまうわけですよ。






 この最後のカットで「あれ?何この美奈子は優しい笑顔は。どこで美奈子の気持ちに変化が起こったの?」と思っちゃうわけですね。これが余計だったんだ。
 ということで、あんまり話が進んでいないんですけど、今回はここまで。これから投票に行ってきます。