実写版『美少女戦士セーラームーン』ファンブログ


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【第494回】運命のプロファイリングの巻(北川景子『LADY 最後の犯罪プロファイル』第1話)



 沢井祭だよ沢井祭。
 イヤ実は何をやったんだか、イマイチ理解できていないんですけど、とにかく万丈さんのブログによれば、とっても楽しいトークライブだったようで何より。
 しかしちょうどそのころ、私は名古屋市内の某所で某エライ人を接待していたのでした。フグ食べたんだけどね。いろいろ別のことに気が回っていて、味なんか覚えていないや。
 万丈さん、勝手にすみません画像お借りします。そして参加できなくて二度すみません。歌ったんですか沢井さん?



 さて今回の話題は、当然というか、今はもうこれしかないよね、でも今さらだよね、という感じで、うちがやらなきゃ誰がやるというネタだ。久しぶりに観賞したよ。『LADY 最後の犯罪プロファイル』第1話(TBS系、2011年1月7日放送、脚本:新井修子、撮影:小松忠信・矢島勝人、演出:平野俊一)。時間もないのでさっそくレビューだ。
前回の最後に申し上げましたように、所用につき土曜の昼から日曜日いっぱい、ふさがっているので、批評めいたことをごちゃごちゃ書いているヒマはない。よけいな講釈ぬきで、北川さんとDAIGOの、いまのところ唯一のドラマ共演作をじっくり観賞しましょう。



 夫婦が惨殺され、子供がさらわれる事件が連続して起こる。捜査本部は外国人グループによる犯行と見るが、犯罪行動分析室のヤンキー風プロファイラー香月翔子(北川景子)は単独犯との主張を譲らず、捜査を指揮する藤堂管理官(小澤征悦)と対立して、結局チームから外されてしまう。






 それでも上司の主任プロファイラー結城(木村多江)や、『踊る大捜査線』で経験しているせいかプロファイリングに理解を示す係長の柘植刑事(ユースケ・サンタマリア)らの理解もあって、独自に捜査を続けることができた翔子は、やがて殺された両親たちにはみな児童虐待の疑いがある、という事実を突き止める。おそらく犯人自身が子供の頃に児童虐待行為かかわるトラウマをもっていて、犯行は子供を救う目的で行なわれているのではないか。







 翔子たちの分析は国木田譲(DAIGO)にたどり着く。国木田はデータ会社に勤務するシステムエンジニアだが、幼い頃、父親のひどい虐待を受けていた。そんな彼が、ちょうど事件の始まった二ヶ月ほど前から、会社を通じて、NPO児童虐待ホットライン事務局のデータ管理業務を委託されている。彼は通話記録をハッキングして、虐待家庭の情報をつかんでは、自分の過去に復讐していたのだ。刑事たちは国木田の自宅に踏み込む。






 すでに国木田の姿はなかった。が、そこにあったパソコンの記録から、つい最前まで国木田が、虐待ホットラインに電話をかけてきた少年の回線を奪い、助けを求める少年と会話していた事実が明らかになった。その少年を救うために、また新たな犯行に走ろうとしているのだった。






 ただちに少年の家に急ぐ警察。包囲されたことに気づいた国木田は、父親(潮見諭)と息子の充(佐藤詩音)を人質に立てこもる。警官がSIT(特殊捜査班)と狙撃犯を動員して周囲を取り囲んだため、もはや逃げ場はない。











 それでも国木田は、人質の命と引き換えに、外出中だった母親を連れてくるよう警察に要求する。
 藤堂管理官は、婦人警官を至急調達して送り込もうとを提案する。が、そのとき翔子が名乗りをあげる。



翔 子「私が行きます」
柘 植「どういうつもりだ?」
翔 子「私が母親として中に入ります」



藤 堂「君は警察官じゃない。そんなこと許可できない」



翔 子「私なら犯人を説得できます」
藤 堂「時間の無駄だ。引っ込んでろ!」



翔 子「本当の彼が分かったんです。私にしか国木田は理解できません」




「私にしか国木田は理解できません」だって。
 まあともかく、警察官ではなくプロファイラーなのに、オトリになって犯人が立てこもる家に入って行く翔子。





部屋の中に本物の母親(杉田かおる)の写真があってヒヤリともするが、なんとか母親に成りすます。









成りすましたはいいが、しっかり椅子に縛りつけられてしまうけど。北川景子、DAIGOと最初の接近遭遇で縛られる。




 いやDAIGOじゃなくて国木田ね、国木田は現場にビデオカメラをセッティングしている。犯行を重ねるたびに行動が次第にエスカレートして、犯行の一部始終を動画共有サイトに投稿したりしていたのだが、今回は立てこもりの様子をリアルタイムにニコ生中継である。そこへ翔子が飛び込んできた格好になったわけで、ネットは無責任に盛り上がる。







捜査本部の藤堂や柘植、CPS(犯罪行動分析室)のプロファイラー新堀(平岡祐太)や寺田(要潤)、情報分析間の奥居(須藤理彩)、みな固唾を呑んでパソコンの画面を見守っている。
 国木田は虐待を受けていたミツル少年に銃を持たせる。



国木田「「始めようか……」



国木田「銃はね、こうやって握るんだ」





国木田「大丈夫。怖くない。お兄ちゃんがついてる」


╳    ╳    ╳



奥 居「どういうこと?」
新 堀「国木田の妄想は、子供に親を殺させることで解決するんです。親への復讐」


╳    ╳    ╳



藤 堂「国木田は、あの子と自分を重ね合わせているってことか」



結 城「いえ、国木田の母親に会って分かったことがあります」



結 城「国木田には四つ下の弟がいたんです。でも七歳の時に死んでいる」



柘 植「香月はきっとそのことに気づいている。年齢がずれている秘密が分かったと言っていた」


╳    ╳    ╳



国木田「殺されたくないなら、あいつを殺そう」



 国木田は少年時代、父親の虐待で弟を亡くしていた。だから少年を弟に見立て、父に復讐させようとしているのだ。もちろんミツル少年はすくんでしまって、とてもそんなことは出来ない。高まる緊張感。



国木田「お前がやらなくちゃ意味がない。撃て」
 充 「できないよ……」



国木田「撃て……撃て!」


 これ以上、国木田と少年の神経は過負荷に耐えられない、と踏んだ翔子は、とっさに二人の間に割って入る。



翔 子「ごめんね充、ずっと我慢させて」



翔 子「ごめんね。お母さんが悪かったの。あなたを守ってあげられなくて。母さん、あなたが殴られてるのを知っているのに、助けてあげなかった」


╳    ╳    ╳



新 堀「香月は子供に言っているようで、国木田に語りかけている」
奥 居「どうして?」
寺 田「国木田の感情を引き出そうとしている。ロールプレイングによる演劇療法みたいなもんだ」


╳    ╳    ╳



翔 子「全部お母さんが悪いの。あなたたちを守れなかった。私は悪いお母さんだった。ごめんね」



 少年を手放し、愕然としゃがみこむ国木田……が、実は翔子を嘲り笑っていた。それは次第にヒステリックな哄笑へと変わっていく。




国木田「……ふふふ……」



国木田「うあああああ」




国木田「お前、警察だろ」



国木田「お前から処刑だ」


╳    ╳    ╳



柘 植「狙撃班、B地点どうだ?」



狙撃手「こちらB地点。ベランダの障害物で死角が生じ、ターゲットの位置を確認できません」
柘 植「くそっ!」



結 城「香月が何とかしてくれるはずです」


 「お前から処刑だ」といいながら、すぐにぶっ放すようなことはせず、翔子の顔を銃で愛撫する国木田。ここで北川さんはちょっと感じちゃったかな、DAIGOに。



 そういう態度につけ入るスキを感じた翔子は、なんとか国木田のフトコロに飛び込もうと対話を試みる。もはやプロファイラーでも何でもなくてネゴシエーターである。



翔 子「“止めたければ早く俺を探してくれ。本当の俺にたどり着いてみろ”……私はたどり着いた、あなたに。本当は自分を止めて欲しいんでしょ。止めてあげる」



国木田「黙れ」
翔 子「私が止める」



翔 子「助けたかったでしょ、弟」



翔 子「あなたは許せなかった、父親の暴力が。弟を虐待する父親が憎かった。憎かったんでしょ!」


╳    ╳    ╳





国木田の父「何だその目は」



翔 子「でもお母さんは助けてくれなかった」



少年時代の国木田「お母さん、お母さん、助けて!」



翔 子「守ってほしいのに、守ってくれなかった」



翔 子「あなたたち兄弟を裏切った」



╳    ╳    ╳



翔 子「弟を守るのは自分しかいないと思った。自分が絶対に弟を守ってみせると誓った」



翔 子「でも守れなかった自分を責めたよね」



 狼狽して、そのへんにあった日めくりカレンダーをむしってムシャムシャ食べ始める国木田。





 とつぜん紙を喰うのは、幼いころ、親から食事も貰えず放置されて、ひもじい思いをしていたとき、画用紙に料理の絵を描いて兄弟二人で食べていた記憶の反復である。



文 則「こんなの嫌だ。おなか空いた」



国木田「食えよ。おいしいぞ」




╳    ╳    ╳




翔 子「もういい自分を責めなくて。もう止めよう」



╳    ╳    ╳



柘 植「全SIT隊員、突入体制に入り指示を待て!」


 「もう止めよう」と言われても、しかしここまで来ちゃったら、簡単に止めるわけにもいかない。こうなると、もうどうしていいか分からない。当初予定どおり虐待父親を殺すことぐらいしか考えられない。



国木田「俺がやらなくちゃいけないんだ。俺がやらなくちゃいけないんだ」



国木田「文則、殺そう!」



翔 子「止めて! お父さんはもういないの」



国木田「お前が殺せないなら、俺が殺してやる」



翔 子「止めてお兄ちゃん!」




文則の声「もう止めてよお兄ちゃん」




文則の声「お兄ちゃん……もう止めようよ」



翔 子「もう止めてよお兄ちゃん」



翔 子「もう止めようよ!」




国木田「なあ」



国木田「俺はなんで生れてきたんだ?」



国木田「俺と文則はなんで生れてきたんだ?」






(銃声)








狙撃手「狙撃に成功しました」



柘 植「……よくやった……」


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 DAIGOはメジャー・デビュー時、DAIGO☆STARDUSTと名乗っていた。もちろんグラムロック時代にデヴィッド・ボウイが演じた架空のキャラクター、ジギー・スターダストのもじりである。北川景子もジギー・スターダスト時代のボウイにあこがれるあまり、所属事務所をスターダストに変えた。というのは冗談だが、とにかくデヴィッド・ボウイを深くリスペクトしているという点では共通点がある。
 加えてDAIGOさんは性格的にドMで、『エヴァンゲリオン』のアスカのファンで、あんなふうに毒づかれるのが好きなんだという.そのわりには(?)2012年の夏に村上大樹の脚本・演出で『謎解きはディナーのあとで』が舞台化されたとき、DAIGOは影山を演じたという。ちなみに宝生麗子は西山茉希、風祭警部はウエンツ瑛士が演じた。



 それがどうした、ということだが、そこから先はみなさん各自で考えてください。私、これから東京に移動ですので。じゃまあ。