実写版『美少女戦士セーラームーン』ファンブログ


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【第446回】くそガールの明日はどっちだの巻(『天国の恋』)

1. Nakoさんすまない、観なかった。


11月は前半に海外をばたばた出張して以来、土・日も仕事が入ったりして、ほとんど職場と自宅を往復するだけの日々が続いていた。が、本日12月7日土曜日はひさしぶりに長距離移動日。法事で実家へ帰るのである。
そういえば私が海外を飛び回っていた間、私の地元を、こっちよ!研究員が精力的に歩いていたとの噂も聞く。ご挨拶が遅くなりましたが、おつかれさまでした。




それはともかく、久々に一日まるまる自由時間である。しかも単身。ただ西から東に移動するだけではもったいない。そうだ名古屋駅周辺か東京で『ルームメイト』を観よう!新潟の人妻から、ぜひ劇場で観るように薦められていたしな。
と思って調べてみたら、がーん!『ルームメイト』って昨日の12月6日(金)で基本的に上映終了していた。う〜んこれは……。自分が間に合わなかったことも大きいが、意外と早く終わっていたこともちょっとショックだなぁ。



11月9日封切りだったので、結局1ヶ月ぽっきりの上映期間だったことになる。興行収益の推移を見てみると、全国190スクリーンで公開というまあまあの規模で、初週が9位で5千万円、2週目が11位で累計1億3千万円、3週目が12位で1億8千万円である。2007年の『Dear Friends』のときは、全国220スクリーンで公開、初週が10位で4千万円であった。一説によれば最終的に累計3億円に達したとも言うが、これはかなり後から出てきた数字で、どうも下駄を履かせたんじゃないかという気がする。以上のあれこれを熟慮した結果、今回の『ルームメイト』、名古屋支部としてはやや期待も込めて多めに見積もり、かつ冷静に、最終的な興収は2億5千万円あたりであろうと予測しておく。少なくとも2億円に届かなかった『瞬 またたき』には勝ってるぞ!どうだまいったか。
しかし良かった。今年は比較的近い規模の作品として、富樫森監督、上戸彩主演の『おしん』(全国250スクリーンで公開、4週間で終了、興収は4億円)、松本人志監督『R100』(220スクリーン、5週間で終了、興収はよくわからないが2億円台)などがあって、どちらもマスコミから「惨敗」「打ち切り」とさんざん叩かれていた。『ルームメイト』だって、なにせ深田恭子と北川景子を揃えてこの成績だから、何を書かれるか分かったもんじゃないと、私、内心では冷や冷やしていたんだけど、なんかマスコミの人は忘れちゃったみたいだ(笑)。内容的にはけっこう高評価を得ていたようで、そのせいもあってか、あまり逆風は吹いていない。やれやれ。



だいたいさぁ、『Dear Friends』だって、いまだにレンタルビデオ店でよく回転しているし、そういう二次使用などで入ってくるお金を考えれば、最終的な採算のツジツマはそこそこ合うんだから、いいんだよこんなもんで。
あと『独身貴族』も良かった。初回から一貫して12%〜10%あたりをうろうろ。途中でテコ入れなのか山下智久がゲスト出演した回があったけど、それで爆発的に視聴率が上がるということも特になく、淡々と同じような数字を刻んでいた。この盛り上がりのなさが叩かれるかと思いきや、今シーズンは、あの『半沢直樹』の後を承けた木村拓哉さんのドラマとか、なぜか川口春奈さんの初主演ドラマがひどい言われようで、『独身貴族』に対するつまらん言いがかりは出ないまま終わろうとしている。
しかし木村拓哉さんが何かと話題にされる状況はトップスターの災難として(納得はしないけど)理解できるが、川口春奈の『夫のカノジョ』のけなされようは、ちょっとひどいよね。TBSの木曜9時台のドラマでは、これまで2012年10月期に放映された仲里依紗主演『レジデント 〜5人の研修医〜』(平均6.62%)が最低だったのが、今シーズンの『夫のカノジョ』は、それを下回る歴代最低の平均3.9%なんだって。でも『レジデント』の裏番組は米倉涼子主演『Doctor X』の第1シーズンで、今回の『夫のカノジョ』の裏は『Doctor X』の第2シーズンなのである。要するにTBSテレビ朝日の『Doctor X』になす術もなく数字を喰われているテレビ朝日TBSが(誤表記をコメント欄のご指摘で訂正しました)川口春奈をスケープゴートに世間の嘲笑をかわそうとしているとしか思えない構図だ。



私は米倉涼子も好きだが川口春奈も好きなので(要するになんでもいいのか)この件に関してはけっこう腹を立てているぞ。
いやこんな話をしていてはきりがない。ともかく、ここのところ北川さん本人や、その出演作品があれこれ言われる機会は少ない。周囲は比較的落ち着いていて、腰を据えて女優業に取り組める環境になっているのはいいことだ。まあ浜村淳に嫌われたって話はあったけど、考えてみれば、浜村淳に好かれるよりはイメージ的にベターだろう。じゃ本題ってことで。


2. 天の高みにまで届くような至上の愛

さて『天国の恋』だ。
恋人の潮(内博貴)を、歳の離れた異母姉の斎(床島佳子)に奪われた梢(沢井美優)は。プライドを傷つけられた怒りに震え、若さと美貌にかけて彼をアラフォーの義姉から奪還することを宣言する。


が、梢がどれだけがんばってロリータになろうが(?)、ビッチな下着姿で身体を押しつけようが、二人はすでにつけいる隙の余地も無いほど相思相愛のラブラブだ。なんの打開策にもならないばかりか、最後には潮から「出て行け糞ガール」と叩き出される。自宅に帰ってやけ酒に溺れ、パパ(石田純一)に何とかしてくれとダダをこねる梢。だが、それを聞いたパパの対応が、これまた普通じゃない。




邦 英「年の差がなんだ。子持ちの四十女がどうしたっていうんだ。そんなに斎と潮くんが愛し合っているなら結婚させてやろうじゃないか」
 梢 「え?」



 梢 「パパ、何をおっしゃるの?」
朔 子「ご冗談でしょう?潮さんは梢ちゃんの恋人なのよ」
多鶴子「あなたどうかしてらっしゃるわよ。何てことを!」
邦 英「梢はまだ若いんだからこれからいくらでもチャンスがある。ここは斎お姉さまにゆずってあげなさい。な、そうしなさい」



 梢 「いや、いや、絶対イヤ」
朔 子「パパはどうしていつも斎ちゃんの肩をお持ちになるの?」
 梢 「そうよ、何かって言うと斎お姉さまばかりよ」
邦 英「梢は斎に負けたんだよ」



 梢 「えっ……私が負けた……」



邦 英「だってそうだろう。聞いていると、相手の潮くんはお前よりも斎のほうを愛しているようじゃないか。それじゃあ仕方がないだろう、おまえの負けなんだよ」



 梢 「あたしの負けですって……馬鹿にしないでよ。あんな四十女に私が……」



邦 英「お前はまだ彼とセックスもしてないじゃないか。潮くんにとっては、斎のほうが女として魅力あるんだ。それに愛の証のペンダントなんか交しあっているようじゃ完全にお前の負けだよ。素直に認めたほうが良い」


パパのあまりの言いように、床に転がってダダをこねる沢井美優。ト書きに「床に転がってダダをこねる」と書いてあれば(推定)、全力でダダをこねるのが沢井美優の女優魂だ。しかしさすがにカメラはそれをアップで撮ることを控え、なぜか窓ガラス越しのロングショットである。



それにしても、すごいぞ石田純一。なんだかよくわからないが、こういう修羅場でこういう説得力のないセリフをしれっと言ってしまえる役者が他にいるかと問われれば、ちょっと思いつかない。我らがプリンセスに向かって「お前はまだ彼とセックスもしてないじゃないか」なんてさあ。
ともかく、本人たちの気持ちは通じ合っているし、父親の石田純一からもまさかの支援を得て、この年の差カップル(27歳イケメン青年と41歳子持ち女子)の行く末は順風満帆に思えた。ここまでが先週の展開ね。ところが今週はいきなり内博貴と沢井美優の披露宴なんだから予断は許されない。なぜ二人は別離し、内くんは沢井さんと結婚する道を選んだのか?




 潮 「どうすればいいんだ!僕たちの恋をもっと輝かせ、崇高なものにするには」



 斎 「私いろいろ考えたんだけど、たったひとつしか方法はないの。それはね潮さん、あなたが梢ちゃんと結婚することなの」
 潮 「梢さんと結婚?」
 斎 「他にはないの。私たちの秘密の恋、忍ぶ恋の純粋さを輝かせるために、あなたには思い切って梢ちゃんと結婚して欲しいの」



 潮 「梢さんと……愛してもいないのに結婚?」
 斎 「そうよ。愛してないからこそ、結婚するの」
 潮 「愛してないからこそ、結婚?」



 斎 「私たちはそこから忍ぶ恋を続けていけばいいんだわ。もう肉体は要らない。心と心が重なってさえいれば、それで十分なの。私たちの愛をもっと純粋なものに、きらきら輝く、天の高みにまで届くような至上の愛に」
 潮 「心と心、天の高みまで届く至上の愛か!」



 斎 「そうしましょう。そのために結婚して欲しいの」
 潮 「そりゃ、結婚なんてただの嘘っぱち、ばかばかしい上っ面だけの俗世の形式、そんなものに囚われているやつらには、それでカムフラージュしておけばいい!僕はひたすらあなただけを愛する」



 潮 「そうなんだ。僕たちの忍ぶ恋を、純粋の愛を輝かせるためには、愛してもいない女と結婚すればいいんだ!」
 斎 「そのかわりあなたとはもう、二度と会えないかもしれないわ。純粋愛を輝かせるために、そのくらいの犠牲は払わなければ」
 潮 「犠牲を?」



 斎 「ええ。犠牲が必要なの。愛の神に捧げる犠牲。本当の愛の愉悦はそこから得られるんだわ」
 潮 「じゃあ僕たち、今夜限りで?」
 斎 「ええ。そうよ。私たちの最後の夜にしましょう」



「純粋の愛を輝かせるためには、愛してもいない女と結婚すればいいんだ!」沢井美優の気持ちなどこれっぽっちも考慮しないセリフを、爆発的な歓喜の表情で叫び、床島さんを抱き寄せる内くん。当然この後、二人はホテルかどこかで最後の夜を共にする。
冷静に考えると、斎が言っている理屈って、遊び人の男が、長く付き合っていた女を捨て、別の女と結婚する時に口にする、自分にばかり都合の良い言い訳みたいなものである。実際、斎は、父親のもとを飛び出して自分のところに転がり込んだ娘から「二人で母娘水入らずで暮らしたい」と涙ながらに訴えられて、潮との関係を清算する決意を固めたのである。でも「愛してないからこそ結婚するの」というセリフに、私もまた、一面の真理を暴かれたように動揺してしまった。なんだろう。この気持ち、死ぬまで妻にさとられたくはない。

3. 誘惑する女たち


というわけで、潮(内くん)自身が表向きは梢(沢井さん)との結婚に積極的になっちゃったこともあって、今週の沢井さんはわりとおとなしめである。斎の前でこれ見よがしにウェディングドレスを試着してみせるとか、そういうイヤミな一面は見せつつも、これと言った大ごとは起こらず、粛々と披露宴に向けて話は進んでいく。ただ、プロポーズしたわりには、一向に自分の身体に食指を動かさない潮に業を煮やした梢が、泥酔した潮を強引に婚前交渉に引きずり込むときの「来て、来て」は、おじさん聞いててけっこう来ちゃったよ。



 梢 「ねえ潮、見て、私の身体ちゃんと見て」



 梢 「欲情しないの、これでも平気なの?」



 梢 「どうしたのよ潮。愛してよ」



 梢 「今夜は私の愛を受け止めて。来て、来て!」



 潮 「行くぞ、行くぞぉ!」



というわけでついに天下のジャニーズ事務所と結ばれる沢井美優。
ジャニーズと実写版セーラー戦士のラブシーンって、あれだよね。まず思い浮かぶのが(こんなこと書いてもいいのかな)やはり『独身貴族』でもスペシャル共演を果たした山Pと北川さん。私は『ブザー・ビート』(2009年)ってけっこう好きなんだ。



そして松本潤と小松彩夏。映画『僕は妹に恋をする』(2006年)で、小松彩夏はあのマツジュンをラブホテルまで誘いこむ。しかし、なぜか最大の武器となる胸をがっちりガードしていて、榮倉奈々からマツジュンを略奪することはできなかった。



で、翌年のテレビドラマ『バンビ〜ノ!』(2007年)でもマツジュンとの共演のチャンスはやって来たが、この時は内田有紀がお色気担当だったこともあって、小松彩夏のセクシーな場面はなかったと思う。間違っていたらゴメン。
そういうわけでリターン・マッチは『夏の恋は虹色に輝く』第3話 (2010年8月9日放送)まで持ち越されます。競泳水着の小松彩夏が、マツジュンに肩紐を直してもらって、反対側のプールサイドにいる竹内結子をやきもきさせる。



と、上にいろいろ出してみたけれど、あんまり顔が映ってないなぁ。ちなみにこの『夏の恋は虹色に輝く』ってドラマでは、桐谷美玲さんも水着姿を披露していていましたね。せっかくですのでサービスの一枚。



話を戻すと、結局のところ小松彩夏がマツジュンと結ばれる機会はなかったのだけれど、かの嵐のイケメンNo.1(推定)を相手にここまで接触したのだから大健闘だと思う。加えて小松彩夏は大野智主演『鍵のかかった密室』第5話(2012年5月14日)にもゲスト出演している。嵐のメンバーと二人も共演しているのは、戦士では彼女だけだろう。



というわけで、ドラマでジャニーズのイケメンと絡んだという意味では小松・北川に遅れをとったが、中身の濃さでプリンセスの意地を見せた沢井美優さんでありました。

4. ウェディングケーキ殺人事件


閑話休題。何の話だったかな。そうだ、そういうラブシーンはあるが、概して梢(沢井さん)関係の描写は、今週はおとなしめ。ただ披露宴のシーンに、今週最大のイベントが用意されていた。斎のもう一方の愛人である胸毛こと志田ちゃん(高田翔)が披露宴に乱入するのだ。
いよいよやってきました、潮と梢の披露宴の日。



あっごめん、わざと間違えた。これは実写版のスペシャルアクト。本当はこっちね。



そして深紅のドレスにお色直しして、ウェディングケーキカット。ここで登場するのが胸毛の志田ちゃんだ。斎をめぐっては潮の恋のライバルでありながら、同じジャニーズ事務所に属し、同じ年上の女を愛しているということで、潮に奇妙な友情と連帯感もいだいていた志田。彼は、愛してもいない梢と結婚しようとする潮に疑問を感じ、披露宴に乱入する。



なぜか乱入者に思い切りスポットライトを浴びせる照明係。「反対だ。こんな結婚やめちまえ!意味なし!」と叫びながらウェディングケーキ入刀の2人に突進する胸毛。



「こんな結婚まちがってるんだよ」と、なぜかケーキに抱きついて、ケーキもろとも倒れ込む志田。



新郎新婦の手を離れて宙を舞うケーキナイフ。
えーっひょっとしてこの描写はまさか、まさか……って思うでしょみなさん。その「まさか」なんです。



落ちてきたケーキナイフが心臓に深々と突き刺さり絶命する志田。思わず駆け寄る斎。
もう言うことありません。今回はこれにて終了。

【次回予告】


という驚くべき展開に終わった今週ですが、次からはまた沢井さんが復活します。斎との純愛に生き、新婚初夜からセックスレスを貫く潮。若い肉体をもてあました梢は次第に、義理の父親に色目を使ったり、遊びにいった先では見知らぬ男とキスを交したりするふしだらな女へ変貌していく。



ビッチ化する糞ガールの運命やいかに。2013年沢井美優ブレイク説とはこれだったのか!!(続く)




【おまけ】やまださんから教えていただいたネタ。『天国の恋』公式HPに随時掲載されている「今週の名ゼリフ」より。第30話に出てくるセリフの解説の、最後のほうにご注目ください。



第6週(12月2日〜12月6日)の名ゼリフ
 第30話  12月6日(金)放送
  
「今はもう、誰に対してもセクシーな気分にはなれないんだ」


 結婚以来、自分を拒絶し続ける夫に不満を漏らす梢(沢井美優)に対する、潮(内博貴)の明快な答弁。今まで彼が梢を前にセクシーな気分になったのは、彼女を糞ガール認定する以前の「いいんだな!いいんだな!」の時と、朔子(川上麻衣子)が海老原家安全宣言を出した直後の「行くぞ!行くぞ!」の時であり、梢はこの「気分が高まっている時は同じことを二度言う」という潮の特性を踏まえ、対策を練り直す必要がありそうだ。一方、結婚してから二年で、ついに妻に対して引導を渡した格好となった潮は、今後メイクアップした梢から月に代わってお仕置きされる危険性が高まっており、薦田家全体として厳重な警戒が求められている。


やまださんありがとうございます。しっかし、スタッフも調子にのってんな。



あと、本文中にジャニーズのタレントと戦士のみなさんのあれこれをネタにしたけど、関ジャニの錦戸くんと北川さんの共演映画『抱きしめたい−真実の物語−』のことをうっかり忘れてましたよ。あしからず。