実写版『美少女戦士セーラームーン』ファンブログ


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【第393回】プリンセスのお誕生日、そしてそれぞれの秋の巻

 

 

沢井美優様におかれましては25歳のお誕生日まことにおめでとうございます。

この善き日にあたりまして、去る10月20日(土)に放送されました『土曜ワイド劇場35周年特別企画 はみだし弁護士 巽志郎(12)瀕死の息子に殺人容疑?母なる瞬間、究極の母性がわが子を守る!完全犯罪に潜む驚愕の真実!!』を特集しようと思ったんです。ですが今回、沢井様はセリフこそけっこうあるものの、アップのカットが少ない。いや少ないというか、無い。困りましたね。困ったので、とにかく沢井さんが出演されるシーンを隅から隅まで、ノーカット完全版でご紹介してお祝い企画に替えさせていただきたいと思います。

1. プリンセス


この『はみだし弁護士 巽志郎』というのは、バツイチのヤメ検で、だらしないけれどもやるときはやる弁護士(三浦友和)を主人公にしたシリーズで、脚本は井筒和幸監督の秘蔵っ子、吉田康弘、監督は東宝マークが似合う小谷承靖。この監督、私にとってはツボというか、ど真ん中ストライクだ。東大の仏文科卒なのでゴダールの通訳をやったとか、『ゴジラ対ヘドラ』の板野義光監督と水中撮影チームを組んでいたとか、加山雄三の後を継いで草刈正雄が主役を務めた二代目若大将シリーズ(2作で終了)の監督を任されたとか、まあエピソードには事欠かない。それから、東宝がランキン・バス・プロと組んで制作した奇妙なテンションの特撮映画『極底探検船ポーラボーラ』(1977年)『バミューダの謎』(1978年)を監督したときには「トム・コタニ」という名義だった。『極底探検船ポーラボーラ』って、私けっこう好きである。E.R.バローズの『地底世界ペルシダー』からそっくりいただいたような設定だが、作品の味わいは、同じバローズでも『時間に忘れられた国』三部作(キャスパック・シリーズ)に近いと思う。



さらには、アイドル映画の分野でも、他の人にはマネできないようなキャリアを積んでいる。たとえばフォーリーブス(『急げ!若者』1974年)やピンク・レディー(『ピンク・レディーの活動第写真』1978年)や堀ちえみ(『潮騒』1985年:この作品についてのレビューはこちらのブログが完璧)は、アイドル時代の唯一の主演作品をこの監督のもとで撮っている。仁科明子の主演で『はつ恋』(1975年)が映画化されたときの監督もこの人。ツルゲーネフのこの原作が2009年に多岐川華子主演で再び日本で映画化され、その翌年に仁科亜希子の息子と多岐川華子が結婚したことは記憶に新しい。以降のことは語るまい。



何の話だよ。えーとつまり東宝のアイドル映画といえば「友和・百恵」であって、もちろん小谷監督もこの黄金コンビの作品を一本、手がけている(『ホワイト・ラブ』1979年)。だから三浦友和とも、けっこう古い仲だということが言いたかっただけです。すみません。その三浦友和が、バツイチのヤメ検で、だらしないけれどもやるときはやる弁護士を演じているシリーズの最新作。えらい遠回りをしたな。
デリヘル嬢をやっていた松本里奈(菜葉菜)という娘が他殺で発見され、死亡推定時刻に彼女と一緒だったらしい若者、沢口和也(中林大樹)が逮捕される。いや逮捕されそうになって自動車で逃げ出そうとして横転、意識不明の重体のまま病院に担ぎ込まれる。
息子の潔白を信じる和也の母、沢口香織(床嶋佳子)は、巽に弁護を依頼し、しかも「じっとしていられない」という理由で、巽の聞き込み調査について行く。
最初に訪問したのは、被害者の住居。ルームシェアしていたという同居人、メグミ(沢井美優)が住んでいるというので、そのメグミから被害者について話を聞けないかと期待していった巽たちだったが……。


  


メグミ「何?」
 巽 「ちょっと、お話が」


  


メグミ「私、一年の三分の一はバリかタイに居る人だから、普通に家賃とか、マジもったいないんだよね」
 巽 「松本里奈さんのこと、本当に何も知らないの?」
メグミ「マリナちゃんでしょ。てか、ぶっちゃけフウかなぁって思ったけど、いちいち聞かないし、悩み相談とかされたらウザイだけだし、お互いあえてノータッチにしてたわけ」


  


香 織「あのぉ、フウって?」
メグミ「ああ、風俗ってこと」


  


 巽 「あの、こっちマリナさん?入っていい?」
メグミ「どうぞ」


  


 巽 「荷物これだけ?」
メグミ「警察の人が持っていって、残ったのはそれだけ」
 巽 「人が一人死んで、残った荷物がこれだけか」
メグミ「弁護士さん」
 巽 「え?」
メグミ「それ、持ってってくんない?」
 巽 「俺が?」
メグミ「困ってんだ。捨てたらバチ当たりそうだし」
香 織「あの、この子のご家族は?」
メグミ「だから知らないんだって。アカの他人と変わんないの」
香 織「そんな……短い間でも一緒に暮らした仲なんでしょ。彼女にとって、あなたが最後の友達だったかもしれないのよ」
メグミ「そうかも知れないけど……」
 巽 「俺たち少しでも彼女のことを知りたいんだ。何でもいいから、思い出すことないかな」
香 織「お願いします」


  


メグミ「誰にも言わないでよ……こっち来て」


  


 巽 「これは?」
メグミ「マリナちゃんの金庫」
 巽 「警察は?」
メグミ「私、てっきりお金か高い指輪でも入っているのかなぁって、警察が帰ってから、カギ屋呼んで開けてもらったの」
香 織「あなた……それは泥棒よ」


  


 巽 「中身は?」
メグミ「中に入っていたのはこれだけ。ホントだよ」


  


 巽 「これが彼女の一番大事なものだったんだな」


  
  


 巽 「ホストクラブ、ラグーン……ちょっと失礼」


  


 巽 「あいよ、OK……五時オープンね。サンキュ」


  
  


 巽 「香織さん……」
香 織「ごめんなさい」
 巽 「どうかしました?」
香 織「この子にも母親がいるんだろうなと思って、不憫で……」
 巽 「そうだよねぇ」


  


メグミ「あのぉ……そろそろ出ないと」
 巽 「ああ、よし、これも何かの縁だ。これと段ボールの荷物、ウチで責任もって預からせて貰うよ」


お芝居の方は、説明の必要が無い沢井美優クオリティー。ワンシーンだけの出演が実にもったいない。誰か何かレギュラー役をください。この子すごいんです。

2. ルナ


今回は『はみだし弁護士 巽志郎』でプリンセスのお誕生日を寿ぎ、さらに小池里奈がメインゲストの『匿名探偵』第3話、『悪夢ちゃん』第2話と、元セーラー戦士のみなさまのそれぞれのご活躍を特集するつもりであったが、週末に飲み会が続いて調子に乗ったせいで、私のふつか酔いがひどいとか、幾つかの深刻な事情が重なり、これ以上の更新がしんどくて、すみません。

でも『匿名探偵』第3話「探偵と世間知らずの女」をちょっとだけ。このドラマ、探偵(高橋克典)の名前が出てこない。主人公が愛用しているコーヒー豆の銘柄が「ハメット珈琲」なので、探偵も名無しである。それと『特命係長』のスタッフが手がけているので「特命」→「匿名」という語呂合わせか。まあそういうわけで、ルナにも「麻美」という役名があるが、この際「ルナ」でいいよね(いいのか?)。
さて、探偵は今回ルナから、父親の痴漢冤罪を晴らして欲しいという依頼を受ける。でもバスのなかで父親を現行犯で押さえたのはその探偵なんである。


  


探 偵「俺の言うこと聞いていなかったのか。俺は確かにこの目で見たんだよ、君のお父さんが痴漢行為をはたらくところを」
ル ナ「あんたこそ話、聞いてなかったのかよ。うちの親父はぜってーそんなことしねーよ」
探 偵「したんだ」
ル ナ「してねーよ」


と口は悪いが父親思い。まあ親父が痴漢で捕まったとなると娘だって恥ずかしいし、大学の推薦入試に受かった直後だとか、いろいろ事情はあるんだけどね。
でルナは一計を案じる。
探偵が「ハメット珈琲」のコーヒー豆を切らせて買い物に外出したところを呼び止めて、人目に触れない場所まで誘導すると、いきなり自分で制服をはだけて悲鳴をあげ、探偵の手にあったコーヒー豆の袋をたたき落として逃げ出す。



探偵は女子高生を襲った犯人にされて警察に捕まっちゃう。
でもルナはすぐに告訴を取り消す。それで、依頼を引き受けて父の無実を晴らしてくれなければやっぱり告訴する、という無茶な要求である。探偵はしぶしぶ依頼を引き受ける。
まあ、その後のあらすじは省略するが、実はルナには以前、ほんの火遊びのつもりで出会い系サイトに参加して、知り合った男とほいほいカラオケに行って過ちを犯し、それをデジカメに撮られちゃったという過去があり、父親はその娘の秘密を守るために、自ら痴漢の濡れ衣までかぶる覚悟だったことが発覚する。



今回のルナはここまで。私、ルナが小松彩夏の後継者になるとは思ってもいなかった。
ラスト、自分のせいでダメにしたコーヒー豆をもって探偵を訪ねるルナ。


  


探 偵「でどうだ、その後」
ル ナ「相変わらず。出会い系のことがバレて推薦はダメになっちゃったけど」
探 偵「そのわりにはさっぱりした顔してんじゃないか」
ル ナ「だって、パパが私のこと本当に大切にしてくれてるって分かったから」


  


ル ナ「じゃあ私行くね……あ、ひとつ忘れてた」


  
  
  
  


ル ナ「二十歳になったら付き合ってあげてもいいよ」


  


探 偵「遠慮しとくよ。せっかくだが、デートする女には不自由してないもんでね」


  


ル ナ「意気地なし」


  

 


ほのぼのとしたエンディングで良かったです。考えてみればルナも、元基やクンツァイトのころからオヤジ殺しのテクニックを磨いていたようなものだからな。私も気をつけよう(何に?)。

3. マーズ


本日はこれだけですみません。『悪夢ちゃん』は放っておいても面白すぎるくらい面白いから大丈夫。じゃまた。プリンセスのますますのご発展をお祈りします。


  


彩 未「勘違いしないでよ。私達は恋愛しているわけじゃない。チームとして悪夢ちゃんのことを相談できればそれで良いんだから」
志 貴「つまり、君が欲しいのは優秀な執事だ」
彩 未「別に。ディナーは要らないわ」


最後は今シーズンのドラマ視聴率十傑。まあ、まだまだ始まったばかりだ(1クールものに限る。大河ドラマとか『相棒』とかは外してあります)。


  第01話 第02話 第03話 平均
ドクターX 18.6% 17.6%   18.16%
PRICELESS 16.9%     16.9%
MONSTERS 13.8%     13.8%
遅咲きのヒマワリ 13.5%     13.5%
結婚しない 13.0% 13.6% 10.3% 12.36%
悪夢ちゃん 13.6% 10.7%   12.33%
TOKYOエアポート 14.0% 9.4%   11.98%
ゴーイングマイホーム 13.0% 8.9%   11.75%
大奥 11.6% 10.6%   11.16%
匿名探偵 11.7% 9.9%   10.8%

 


彩 未「先生もこれからはなるべく、もう無理に笑わないようにします」