実写版『美少女戦士セーラームーン』ファンブログ


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【第332回】北川景子生誕25周年記念『モップガール』第8話レビューの巻(後編)

 十六世紀にイタリアのヴェネツィアで本格的な製造がはじまった鏡は、当初は手鏡が主体であった。それは、ちょうど片手で持てるほどの大きさで、多くは楕円形や六角形、八角形、長方形をしていた。枠は比較的にシンプルな青銅鍍金枠や木枠であった。
十七世紀は壁鏡の全盛時代を迎えるが、その鏡面がさらに大きさを増すと同時に、枠の方もまた一段と豪華さを増し、木枠には浮き彫りや透かしの彫刻が全面に施され、宝石が象嵌されることさえあった。(由水常雄『鏡の魔術』中公文庫、1991年)



全身をくまなく映し出す壁かけの姿見(鏡)が、ヨーロッパ上流社会に普及したのは、17世紀後半だという。それによって、社交界における女性たちの美の競い合いには、ますます拍車がかかったことだろう。
けれども鏡は若さや美しさだけではなく、歳月の積み重ねからくる容貌の衰えをも、これまでになく正確に映しだした。そこに自らの老いの兆候を認めたとき、貴婦人は鏡面の奥に潜む魔物の残酷なささやきを聞く。あなたは人生でいちばん美しい季節をすでに越えた。いまはすこやかに成長しつつあるあなたの娘が、あなたの千倍も美しい。
1815年に初版本が出たグリム童話集第2巻所収『白雪姫』では、王妃は自ら産んだ娘に殺意をいだくことになっている。それじゃあんまりだ、と誰かが思ったせいか、第2版以降は、王妃は王の後妻で白雪姫の継母という設定に変更され、両者に血のつながりはなかったことにされた。しかし中世ドイツに生まれて流布したこの童話は、ガラス鏡の普及が貴婦人たちにもたらした、自己愛の増大と分裂をモチーフにしている。だから、やはり白雪姫は王妃の実の娘でなければならないと思う。自分は盛りを過ぎて次第に老いていくのに、自分の少女時代にそっくりの、生き写しの鏡像ともいえる娘は、どんどん美しく成長していく。鏡を見るたびそんな焦燥感に駆られているうち、ついに親子の情を越えた嫉妬が生じるという話なのだ。鏡って怖いね。

 西洋の鏡は、あくまでもネルキッソスを破滅させた悪魔的な要素が、イメージの背後にちらついているようである。いいかえれば、東洋の鏡が神聖視されてゆくのとは対照的に、西洋の鏡は邪悪視されてゆく一面を強くもっているのである。(由水常雄『鏡の魔術』)



すみません。先週ようやく、三重県川越町あいあいホール公演で沢井美優さん主演の劇団東少ミュージカル『白雪姫』を観た、という話をするつもりが、むずかしい話になってしまった。話の入り口を間違えたな。
私は『白雪姫』という童話が好きなので、だいぶ前にもあれこれ書いた。王妃は「雪のように白く、黒炭のように黒く、血のように赤い娘」を欲しいと望んで白雪姫を産んだが、雪のように白い肌と、黒炭のように黒い髪と、血のように赤い唇といえば、それはもうセーラーマーズそのものではないか、とか、そんな話。興味があったらご一読ください(ここ)。しかし、今回はきっちり『モップガール』第8話レビューを完結させたいと思うので、あんまりのんびりしていられないや。
ミュージカルについては、「沢井美優はやはりお姫様役がふさわしい」という一言に尽きる。
そうか握手してもらったときも「やっぱり沢井さんはお姫様役が似合いますね」とか、そう言えば良かったんだ。いやね、芝居がはねた後、沢井党、遠方から参加のこっちよ!研究員、それに私たち名古屋支部で出待ちをしていたら、出てきた沢井さんたら、一人一人に声をかけて、ていねいに握手してくださったんですよ。でも私、なんか特に言うコトバも思いつかなくて。
そしたら、まもるさんが握手しながら「この間の6月のKEEP OUT名古屋公演を観に行きました」とか言っていたのを耳に挟んだので、それをマネして「私もKEEP OUT行きました」くらいしか言えなくて、済まなかった。謝る話でもないか。
それにしても我らがプリンセスは、舞台の上では一流の女優なのに、舞台を降りるとなぜかマイナーアイドルのオーラに包まれてしまうのが、もったいないというかなんというか。
私はやはり、プリンセスにはプリンセスらしく、もっと手の届かない、雲の上の存在になってもらって、その女優としての一流の才能を、世界人類の方々に広く広く知らしめていただきたい、とせつに願っている。でも実際は、会うたびに沢井さんが身近になっていくような気がして、正直、ちょっとつらいのである。
愚痴るのはほどほどにして、本題だ。
そういえば白雪姫は、兵庫県丹波市の春日文化ホール公演が終わったところだな。また沢井党が結集したのだろう。

1. サバもぐリターンズ


売れに売れているケータイ作家、早乙女愛二郎の知遇を得て、その新作脱稿パーティーが行われる別荘に招待された大友と桃子。パーティーの様子は省略しますが、ここで桃子たちが出会った三人の作家たちについては触れておかなくちゃならない。かれら売れない作家仲間は、かつて早乙女と「博覧強記の会」なる名称で文芸同人活動を行っていた。でも早乙女だけが大ヒット作家になってしまった今、その友情もなにやらギクシャクしてしまっている。メンバーは以下の通り。

ロリコンのミステリー作家 多賀城綾彦(六角慎司)
レズビアンの少女小説家 轟可憐子(高久ちぐさ)
SM趣味の官能小説家 縄縛鬼介(蛭子能収)


この三人に早乙女を加えた四人が「博覧強記の会」のメンバーである。
やがてパーティーも潮時となる。テラスへ出て一息つく大友だが、桃子はまだデザートを食べ続けている。そんな二人に声をかける曜子。他愛ないシーンなんですが、スイーツをほっぺたパンパンにほおばり続けながらしゃべる北川さんの「さばモグ」2007年バージョンが見所かと(「さばモグ」の語義についてはここの後半の用語説明をご参照ください)。

大 友「ホントにお前はよく食うなぁ」
桃 子「甘いものは別腹なんです」
  
曜 子「楽しんでいただけていますか?」
大 友「早乙女先生は?」
曜 子「博覧強記の会の先生方に飲まされてしまったとおっしゃって、お部屋にお休みに行かれたようです」
  
桃 子「ハレンチキョウギ?」
大 友「博覧強記っていうのはな、書物を広く読み色々なことをよく憶えている人っていう四字熟語だな」
  
桃 子「すいやせんスッゴイ四字熟語苦手で」
大 友「でその博覧強記の会っていうのは?」
曜 子「早乙女先生が、可憐子先生たちとされていた文芸集団です」
大友「先ほどの先生方たちと……あ、それはまたずいぶん意外な組み合わせですね」
  
曜 子「先生は面倒見がよろしいですから、でも、早乙女先生が才能を認められてからは、“携帯小説は文学じゃない”と、みなさん非難ばっかりで」
大 友「早乙女先生は人気作家ですから、嫉妬とかもあるんじゃないでしょうか」
  
曜 子「私は早乙女先生と出会って二ヶ月ほどですが、あれほど文学を愛している方はいらっしゃいません。先生がお気の毒で」


と、そのとき邸内から早乙女の悲鳴が。
「どうしました!」と駆けつける大友、桃子、そして曜子。が、時すでに遅し。早乙女は息絶えていた。その胸には、彼がコレクションしていたナイフの1本が、深々と突き刺さっている。恋人に駆け寄り絶叫する曜子。

「先生!」


でこの後、モップガールお馴染みの横内警部補(マギー)と里見刑事(花形綾紗)の二人が登場して、現場検証が始まる。現場には血痕の付着した「博覧強記の会」ロゴ入りのウインドブレーカーが落ちていた。メンバーだけが所有しているはずのもので、横内警部補は「これで犯人は、可憐子・多賀城・縄縛の三人に絞られたってわけだな」と解決気分。実際、三人にはそれぞれ殺害動機と呼べるものがある。レズビアン作家の可憐子は曜子を早乙女から奪いたがっていたというし、ミステリー作家の多賀城は、新人賞に落選した理由を、早乙女の妨害工作のせいと思い込んでいる。官能小説家の縄縛は、別れた女房が早乙女と浮気していたと誤解している。そして三人とも、超売れっ子になった早乙女に激しく嫉妬している。
果たして本当に、犯人は三人のうちの誰かなのだろうか?
などと考えたりしながら、桃子はふと居間のテーブルに、早乙女の万年筆を見つけた。ケータイ作家なのに万年筆を愛用しているような、実は古風な作家だったのである。思わず万年筆に手を伸ばす桃子。触れた瞬間、またあの耳鳴りが。


「モゲ」気がついたらオープニングのシーンに戻っていました、と、実はここでようやく主題歌とタイトルが流れる。全編の三分の一がアバン・タイトル。

2. 犯人は誰だか、わりとすぐに分かる。


でもこのブログ、もうかなり字数を使ってしまっているので、あとは巻いていかなくちゃ。
冒頭シーンにタイムスリップして、もう一度、早乙女の別荘に招待を受けるところからやり直す桃子。今度は早乙女の殺害を防ぐという使命がある。
とにもかくにも、まずは早乙女を殺そうとしている犯人を特定しなければならない。桃子は大友の協力を得て「博覧強記の会」のメンバーに接触する。でもその結果、二人ともさんざんな目に。


レズビアン作家に迫られる桃子。可愛いからな。
SM作家に責められる大友。男前だからな。
部屋に戻ってしばし虚脱状態。


しかしまだもう一人、ロリコン作家がいる。これは桃子が行くしかない。必要な情報を聞き出すために、園児服でおままごとにつき合った上、リコーダーを吹くことを強要される桃子。


「萌え〜」


でも、どうも三人とも違う感じがする。真犯人はこの三人とは別の人物ではないか。
ぼんやりと疑念をいだいた桃子の前に、まったく別のセンからヒントが現れる。
前回触れたように、このパーティーは「出版記念パーティー」ならぬ「脱稿記念パーティ−」である。実は今回の作品で、早乙女は従来のケータイ恋愛作家のイメージからの脱却をはかっていた。
新作のテーマは、六本木で二人の会社員が立て続けに惨殺された事件。すでに犯人は逮捕され、死刑の判決が下されている。しかし早乙女は、綿密な取材に基づいてこれが冤罪事件であることを確証した。彼の新作とは、その真実を世に問う衝撃のノンフィクションなのだ。
 新作の内容と殺害計画とのあいだに関連ありと見た桃子たちは、早乙女の書斎に忍び込んでデスクを解錠し、こっそり「六本木エリート殺人事件の真相(仮)」と題された原稿を盗み見る。

  
大 友「死刑囚の田中健作氏は、断じて連続殺人などしてはいない。彼は真犯人に陥れられたのだ」
 (事件を再現するイメージ映像が流れる)
  
大 友「真犯人の女は、当時エリート会社員と交際していた。だがフタマタだったため、関係は修羅場に発展。収拾がつかなくなり、真犯人の女は男二人を連続して殺害。
 そしてその一方、田中氏はその女に言い寄られて心を許した。それが、彼が無実の罪を着せられる第一歩だったのだ。田中氏の部屋には、知らぬ間に幾つもの、事件の物的証拠が置かれていた。そして謎の通報で警察が自宅に踏み込んだ。田中氏は真犯人の罠にはまって逮捕。その時には、すでに女は消えていた。田中氏が冤罪を主張しても認められず、死刑が宣告された」
桃 子「でも、こんなことって出来るんですか?」
大 友「読んでみればよく分かるよ。この女は本物のワルだな。男を陥れることを何とも思っていない。死んだ二人の周辺からも、忽然と姿を消したと書いてある」
  
桃 子「今もどこかで自由に暮らしている、ってわけですね」
大 友「連続殺人の真犯人の名前が実名で書いてあるそうだ」


その名は「三田村香苗」という。男たちを自在に操る天性の悪女だ。男に冷淡な美女といえば、美貌のレズビアン作家、轟可憐子が真っ先に思い浮かぶ。実際、ここまでの展開で、真犯人の容疑が可憐子に向かうようなミスディレクションはいくつも仕掛けられている。でもそれだけに我々視聴者もこのへんで「ドラマ的には、これで可憐子先生がそのまま犯人ということもないだろう、じゃあ後はあの人しかいないじゃん」と消去法で真犯人の察しがつくようになっている。というところで解決編だ。

3. こんな悪女なら騙されて本望


早乙女に襲いかかろうとする犯人を間一髪で捕まえる桃子と大友。その正体は――

早乙女「……曜子……なぜ?」


「三田村香苗」は柚原曜子だった。清楚な美貌の裏には、エリート社員二人を同時に手玉に取る魔性と、立場が悪くなれば、ためらわず二人とも殺してしまえる残忍さと、そのかたわら別の男をたらしこんで、まんまと殺人犯の濡れ衣を着せてしまう悪知恵とが潜んでいるのだ。もちろん今回、「柚原曜子」を名乗り、早乙女に近づいたのも、ほんとうに早乙女に惚れたからでもなんでもない。完全犯罪のはずだった六本木エリート殺人の真相を、早乙女が暴き立てたばかりか、ノンフィクション・ノベルとして出版しようとしていたからに過ぎない。

  
早乙女「曜子……私をずっと騙していたのか?……私はずっとお前のことを本気で……」
  
曜 子「バッカじゃない。誰が理由もなくアンタみたいなおっさんとつき合うわけ。私は、アンタが田中の本を書けないように、殺すために来たの」


ここからはもう、ミュージカルの二代目セーラームーン、原史奈の独壇場である。彼女は『ケータイ刑事 銭形海』(2007年)の第12話(監督はあの井口昇)あたりから、ミステリドラマの犯人役をぼつぼつ演じるようになって、以下、『33分探偵』(2008年)の第7話、『相棒season7』(2009)の 第18話(これは厳密には犯人とは言えないか)、『うぬぼれ刑事』(2010年)の第5話、『臨場 続章』(2010年)の第9話などが続くわけだが、なかでも、前半の清純そうな仮面をかなぐり捨てて悪女の本性をあらわにする、この『モップガール』第8話の芝居はなかなかの迫力であります。

 
曜 子「警察は無能。法律は時代に合わない文化遺産。私はそんな安っぽいルールに縛られない」
大 友「そんな警察や法律でも、お前みたいな安っぽい女、捕まえるには十分だと思うけどな」
曜 子「どうかしらね。……あ〜あ、もうちょっとだったのになぁ」
 
桃 子「あなたは、どうして人を二人も殺して、その罪を田中さんになすりつけるようなことをしたんですか」
曜 子「アタシは価値のある人間で、あいつは価値のない人間だから」
警部補「柚原曜子こと三田村香苗。殺人未遂の容疑で連行するぞ」
里 美「行きましょう」
曜 子「アタシは三田村香苗じゃない。柚原曜子でもない。アタシは誰にも裁かれない」
 
早乙女「……曜子……」


キレイな人は何をやってもキレイなので得だが、原史奈はキレイすぎてなんだか裏がありそうな気もする。そういう感じをうまく(?)活かしたキャラクターですね。これにて一件落着。

4. THX 1138


と、以上観てきたように、話の本筋とは直接関係のないビジュアルに面白さがあるのが『モップガール』なので、あらすじを要約しづらいったらありゃしないね。今回のエピソードは、話としては以上で終わっていて、ブログとしても、もう相当な字数を使ってしまっているので終わるべきところなのだが、この後のエピローグを紹介しないのも、もったいない。しょうがない。あともうちょっと、お付き合いください。
事件は解決、というか、タイムスリップして殺人を未然に防いだので、事件は未遂で終了。でも原史奈はもちろん、過去にすでに殺人を犯しているので逮捕。
仕事を終えた後かなにかで、勤め先の葬儀社「リトル・エンジェルス」のみなさんと共に、品川二丁目の天王洲アイルふれあい橋をぶらぶら歩いていた桃子と大友。ふと下を見やると、早乙女と可憐子が立っているではないか。



思わず駆け寄る桃子と大友。この場所、ちょうど4年ほど前の深夜、実写版のAct.9でプリンセスとマスターが会話した想い出の場であることを、桃子も大友も知るよしはない。



ま、それはともかく。

 
桃 子「どうしたんですか?」
早乙女「君たちに会いに来たんだ。君と大友君にはたいへん世話になったし。二人でお礼を、と思ってさ」
 
桃 子「いいえ。先生が冤罪を晴らそうとした思いが叶ったんです」
早乙女「あの一件以来、博覧強記の会のメンバーとも、今までの行き違いを正すことが出来て、また本当の仲間になれたよ」
可憐子「仲間とか言うな、恥ずかしい」
大 友「田中さんの事件をまとめた本は、いつ発売になるんですか?」
早乙女「来年の早いうちにもお二人にお送りします。……実はさっき曜子に面会に行ったんですけど、会えませんでした」
桃 子「曜子さんはどうなるんですか?」
可憐子「結局、本物の三田村香苗の親族に連絡をとったけど、彼女は行方不明中。曜子は香苗さんではなかった」
 
早乙女「三田村香苗さんは曜子に殺された可能性があるんです。そして曜子は香苗さんに成りすましていたようです」
可憐子「柚原曜子という女はこの世に存在しない」
 
早乙女「警察がいくら手を尽くしても、身元が割れないんだそうです」
大 友「この世に存在しない女か」
可憐子「事実は小説よりも奇なり。我々にとってはとんだファム・ファタルだったわけだ」
 
桃 子「ハム太る?」
大 友「famme fatal、男を破滅に導く運命の女ってことだよ」
早乙女「でもね、僕は、いつか真実の姿が分かるまで曜子に会いに行き続けます。それが僕の小説家としての、いや、文筆家としてのライフワークになったから。桃子ちゃん、君のおかげだ。ありがとう」
桃 子「いつか、先生の想いが通じて、心を開いてくれるといいですね」
可憐子「ま、あたしは女を見る目がなかったって反省してるけどね。今度は桃子ちゃんみたいな子、好きになるからね」
桃 子「うぇっ」
可憐子「その気になったらいつでも歓迎。はい」
 
 
 
 


 
大 友「うわ〜お」
 
 環 「女とキス!?」
 
東社長「若いうちは何でも経験した方が良いよ」
 
若 山「ていうかヅラ!」
 
未 樹「私、昔あの髪型だった」
一 同「え〜っ!」
早乙女「それじゃあ、僕たちはこれで」
 
可憐子「バイバイ」
未 樹「桃子ちゃん、大丈夫?」
大 友「おい、お前そっちの道に目覚めんなよ」
 
桃 子「えへへへへ」
 
  そのまま倒れ込む。
 


可憐子役の高久ちぐさは、当時出演していたインド映画『ジャパニーズ・ワイフ』(2010年公開)の役で、頭を坊主にまるめる必要があったそうだ。せっかくだからここで披露しようということなのだろう。頭の形がキレイな女の人の坊主頭って、ちょっと色っぽいですよね。私はジョージ・ルーカスのデビュー作『THX 1138』を観たときそう思った。みんなそういう印象をいだいたらしくて、DVDのジャケットはヒロインの坊主頭のアップだった。

『傷だらけの天使』第5話のラストで、岸田森がヤクザの親分に土下座するなりカツラをぱっと取って見せるシーンがあった。岸田森も、当時撮影中だった映画の仕事で頭を丸めていたのだけれど、共演者にはずっと伏せていて、最後にカツラをとって見せたので、ショーケンは芝居じゃなくマジでびっくりしていた、とか、そういう話もあるが、この場面の北川さんはどうなのだろう。
なんてことを思ったりもするが、まあ本日はこれまで。ともかく、やっぱりモップガールって面白いよな。以上。私は、悪女であることがわかっても、曜子を諦められない早乙女に、非常に共感いたします。


そうそう、可憐子役の高久ちぐさ(坊主頭)についてはもうひとつ、映画『クリアネス』に出演という話もあるのだが、私はこの作品を観ていないので、泉里香との共演場面があるかどうかは知らない。
じゃ最後に、番組ラストの告知を。

プレゼントのお知らせです。ERIKAの歌う『モップガール』の主題歌「Destination Nowhere」を抽選で100名様にプレゼントします。こちらの宛先までご応募ください。ご応募お待ちしております。てへっ!



【作品データ】『モップガール』EP:08/2007年11月30日放送/制作:テレビ朝日、東宝
<スタッフ>原作:加藤実秋『モップガール』(小学館)/脚本:荒井修子/カメラ:伊澤昭彦・小川信也/照明:青木義男/演出:池辺安智/チーフプロデューサー:桑田潔(テレビ朝日)/プロデューサー:中川慎子(テレビ朝日)、神戸明・佐藤善宏(東宝)/インプロデューサー:壁谷梯之(泉放送制作)/構成協力:海老原誠二/記録:谷恵子/プロデューサー補:新井富美子、南明日香/制作管理:大槻厚史/監督補:茂山佳則/スケジュール:桜庭信一/制作管理:曳地克之/制作担当:片岡俊哉、岩澤正和/音声:内山浩/映像:宮本民雄/技術プロデューサー:増田勝巳/音楽プロデューサー:石井和之/音楽:吉川慶/主題歌:ERIKA「Destination Nowhere」(作詞・ERIKA、作曲・編曲・COZZi)/音響効果:大橋史枝/編集:新井孝夫/EED:山田典久/MA:横田良孝/CA:蝦名岳文/美術プロデューサー:小林民雄/大道具:嘉手苅賢/建具:宇野景治朗/植木:兵頭二郎/衣装:板敷輝美/ヘアメイク:田中智子/持道具:岩本美徳/電飾:今村和之/美術車輌・広田顕司/編成:藤川克平(EX)、三輪祐見子、菊池寛之/宣伝:中嶋哲也、松葉奈美/スチール:高島一夫/ホームページ:中世古裕美、南由紀子、下山航平/撮影協力:感動葬儀社 アーバンフューネス、河口湖温泉ウインレイクヒルホテル、カシオ/緊縛協力:六本木シュガーヒール
<キャスト>長谷川桃子 :北川景子 /大友将太郎(葬儀会社リトル・エンジェルズ社員):谷原章介/若山朗 (葬儀会社リトル・エンジェルズ社員):高岡蒼甫/中村環 (リトル・エンジェルズのアルバイト女子高生):渡辺夏菜/片岡未樹(リトル・エンジェルズ経理): 池津祥子/東重男(リトル・エンジェルズ社長):佐藤二朗/大河内日奈(桃子の親友):浅見れいな/横内淳(警部補):マギー/里見麗子(女刑事):花形綾紗/早乙女愛二郎(ベストセラー作家):加勢大周/柚原曜子(早乙女のミューズ):原史奈/花房(早乙女のマネージャー):矢柴俊博/轟可憐子(レズビアンの少女小説家):高久ちぐさ/多賀城綾彦(ロリコンのミステリ作家):六角慎司/縄縛鬼介(SM趣味の官能小説家):蛭子能収/カルメン:ディアナ・アルファロ/花房大吾(矢柴俊博) 田中健作(冤罪を訴える死刑囚):少路勇介/劇中劇・パントマイムの真犯人:奥森絵里/劇中劇・パントマイムのエリート会社員:高橋徹/劇中劇・パントマイムのエリート会社員:小西洋輝/トライアルプロ、フェイムステージ、メインキャスト、稲川素子事務所