実写版『美少女戦士セーラームーン』ファンブログ


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【第303回】後悔先に立たずの巻:北川景子『LADY』強化期間(2)

 

 

*以前、コメント欄でリクエストをいただいたので、今回だけですが、いつもよりほんの少し大きめな画像でお送りします。

 

はー、なんかぜんぜん準備できていない。
勢いで「LADY強化期間に入ります」なんて言って、すっかり後悔している名古屋支部ですが、でもあと2回か。がんばろう。
先月のはじめごろの『東京スポーツ』紙にこんな記事が載ったらしくて、いまでもネットで見かける。

結婚間近と言われながら破局が報じられた相武紗季と長瀬智也。
別れを切りだしたのは相武紗季の方で、
長瀬智也はかなり落ち込んでいると言われているが、
そんな傷心の長瀬智也にさらに追い討ちを掛ける事件が。
実は同じマンションに北川景子も住んでいるのだが、
長瀬智也が深夜、エレベーターに乗り込もうとダッシュしたところ、
先に北川景子が乗っていたと言う。
しかし北川景子は長瀬智也の姿を見るや必死の形相で「閉」ボタンを連打。
長瀬智也を乗せずにそのまま上がって言ったと言う。
長瀬智也はその様子を呆然と見送っていたという。


北川さんの性格を考えると、これっていかにも、本当にありそうな気がしませんか?仕事を終えて帰宅して、エレベーターに乗ってボーッとしたところへ、なんかでかい男がダッシュで接近してきた。視力も良い方ではないし、北川さんのファンは昔からアブナイ人が多かったから(おいおい)慌てて「閉」ボタンを連打して、長瀬君の鼻先で閉まっちゃった。後日、そのことを長瀬君が楽屋かどこかでついボヤいて、記者の耳まで届いた。そんなところかな。とにかく「必死の形相で閉ボタンを連打」ってところに北川さんを感じるよなあ。

「てへっ」


これまで私は東スポって、日付以外はぜんぶフィクションか記者の妄想だと思っていたが、ひょっとすると、ごく希に真実を書いていることがあるのかも知れない。がんばれ東スポ!
って東スポを応援している場合じゃなかったよ。

1. スクラップ・ブックで振り返るEpisode. 3

  (1月21日放送 関東地区視聴率8.5%)


「純愛…天才VS美しき吸血鬼」
寺田(要潤)の恩師・三宅(片岡鶴太郎)の娘・奈緒子(野崎香)が連続殺人犯に殺害された。連続殺人は奈緒子の事件で3件目で、被害者はいずれも全身の血を抜き取られ、首元には歯形が残っていた。管轄外の事件だが、寺田の強い要望により、翔子(北川景子)ら犯罪行動分析室(CPS)に捜査協力の要請が入る。マスコミが「吸血鬼殺人事件」と騒ぐ中、翔子らは捜査を開始する。


見立て殺人である。首筋に牙の痕、全身から抜かれた血、事件をドラキュラの仕業っぽくみせる意匠が凝らしてあって、ドラキュラ見立てである。
いや違うかな。見立てというと、ふつうは『僧正殺人事件』『そして誰もいなくなった』『悪魔の手毬歌』みたいに、童謡の歌詞に見立てた殺人だもんな。このドラマの場合、犯人は別に吸血鬼に見立ててそんな面倒な細工を屍体に施したわけではないから、えーと、「代理行為」と言った方が適切かな。
この『LADY』というドラマ、ともかくどの事件にも、何らかの代理行為であることを示唆する行為の痕跡が出てくる。「なぜ犯人は紙を食ったのか」「なぜ犯人は被害者に赤いダッフルコートを着せるのか」「なぜ犯人はドラキュラ風に屍体から血を抜くのか」「なぜ犯人は被害者の背中を四角く切り開いたり、まぶたを縫い合わせたりするのか」などなど。そして香月翔子は、それが犯人にとって何を象徴する代理行為であるかを解明する(彼女自身のことばを借りれば、犯人の「ファンタジー」を読み解く)。そのプロセスが、この世界では「プロファイル」と呼ばれるわけですね。
それにしてもこの第3話はシリーズ最大のトンデモである。吸血鬼の見立ては、実は意味があるんだかないんだかよく分からなくて(血が欲しいだけなら頸動脈とかをスッパリ切って自殺に見せかけた方が良いように思うが)、むしろここでの代理行為は(1)「地面に埋められたツメはなにを象徴するか」という方にあると思う。これに(2)「屍体の発見場所がどこも教会の見える場所である」(3)「連続殺人の現場を地図でプロットすると魔法陣になる」というデータを加味すると「死者を復活させる再生の儀式を摸している」という結論に至るのだからたまんないよね。でも北川さんみずから「死者復活の儀式」までやってくれる熱演ぶりに、ファンはすべてを許してしまいす。

参考】↓母の墓参りをする火野レイ。(Act.17)↓

惜しむらくはこの隣に「バ〜カ何やってんだ」と突っ込んでくれる要潤がいないことですね。
香月翔子は天才的なプロファイリングの能力(犯人の「ファンタジー」を正しく読み解く能力)を持っているが、それ以外の点では、わりとおおざっぱでズボラな、ただの異常犯罪オタクの女の子である。こういう場合、捜査で名探偵ぶりを発揮するとき以外は、思いっきりダメ子ちゃんにしておいた方が、キャラがはっきりして良いと思うんだけどね。現に『デカワンコ』はそういう設定で成功しているし、ちょっと前だけど「のだめ」だってそうでしょ。ピアノ以外は疫病神みたいな女。
そうするとね、ツッコミ役が必要だ。『モップガール』の谷原章介とか、『ブザー・ビート』の貫地谷さんのような。幸いこのドラマでは要潤と須藤理彩がいる。でも須藤理彩はCPSの正規メンバーではないのでちょっと距離が遠い。期待は要潤にかかる。復活の儀式を始める北川さんの頭を思い切りどついて「またバカが始まったよ」とか引きずり回して、でもそれが真相にたどり着く鍵だったという意外な展開。

しかし要潤は谷原章介みたいにドSになれない。まあアギトの頃から氷川君は、S女にいじめられて喜ぶM男だったもんな(そうか?)。残念である。

2. スクラップ・ブックで振り返るEpisode. 4&5

  (1月28日放送 関東地区視聴率6.8% 2月4日放送 関東地区視聴率10.5%)


「VS天才死刑囚!神予言の罠」
翔子(北川景子)ら犯罪行動分析室(CPS)の面々は死刑囚の巽(柳楽優弥)と面談をすることになった。17歳で初めて殺人を犯して以来、7人もの命を奪った巽は自らを“生まれながらのモンスター”と称し、質問を投げかける結城(木村多江)と翔子を翻弄する。前日にお慶太殺人事件の話題を持ち出した達明は、ある数字を言い残し、面談を一方的に終了させる。

「禁断の記憶プロファイル」
少女を誘拐した犯人が、死刑囚の巽(柳楽優弥)の犯行を全て解明しろと警察に要求してきた。翔子(北川景子)たち犯罪行動分析室(CPS)は、柘植(ユースケサンタマリア)から協力を依頼される。翔子は、巽と面会したいと提案するが認められず、結城(木村多江)たちは少女の救出を優先し、結城が交渉役を任された。一方、翔子は独断で拘置所を訪れ、巽と面会する。


前回のトンデモぶりに祟られ、ついに7%を下回り、なんだか実写版セーラームーンみたいになってきてしまった視聴率。でもこの第4話でスターダスト・プロモーションは秘密兵器として最年少カンヌ俳優、柳楽優弥を投入、レクター博士風のキャラクターを演じさせる。さらにお話的にも前・後編の2話構成、加えてヒロインの北川さんが事件解決に直接タッチしない、などの新機軸をかまして、後編の第5話では10%台まで回復する。でもまたそのあと落ちちゃうんだよね。
ひとつには柳楽優弥のキャラクターが中途半端だったことがある。IQ140とか言いながら、平岡祐太はIQ160で「僕の方が高い」って言うし、後編(第5話)の最後には、これまでのエピソードの犯人とたいして変わらない普通の人にスケールダウンして、香月の泣きを受け入れてしまう。もっと、それこそ最終回まで引っ張って、続編や劇場版にまで(あるわけないけど)出てきそうな強烈なキャラにすればよかったのに、と思いました。

でもなんか北川さんって、昔の剣豪の武者修行みたいな感じで、いろいろな個性ある俳優さんと手合わせしてみたい、と考えているようなところがあるので、カンヌ主演男優賞の柳楽君との共演は、望むところだったのではないでしょうか。相変わらず気合いが入っていた。
というところで、こっちのレビューはなかなか進まないけど、本日のオンエアはいよいよ第9話だ。たぶん今週と来週と前後編で「最後の事件」なんじゃないかなあ。脚本が徳永友一(今回取り上げた3話〜5話の担当)ってところに若干の不安を感じなくもないが、ラストスパート、ガンバレ北川景子。ぜんぜんフォローになっていないが応援します。