実写版『美少女戦士セーラームーン』ファンブログ


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【第293回】始まるよったら始まるよの巻(北川景子主演ドラマ『LADY』)

 

 

さあ今夜から始まるね。「北川景子のTBS単独初主演」だか「ゴールデン単独初主演」だかなんだか知らないが、そんな惹句ならいっそ要らないよ、的な売り文句のつけられたドラマ。第1回目は2時間スペシャルなうえ、その前の『ぴったんこカン・カン』にも登場して番宣だ。でも私はちょっと仕事で観られないので、もうやけくそだ。職場から更新するよ。画像は今日の『中日新聞』朝刊からのスキャンです。『中日新聞』のドラマ紹介にはあかひげ薬局の精力剤がつきものです。

さて「初単独主演」などという、このおかしなフレーズは何に由来するのか。「北川景子主演」が売りのドラマなのだが、でも宣伝用のキャッチフレーズをつけようとしたら、「主演ドラマ」はもう『モップガール』があるし、月9ヒロインも一度ならず経験済みだし、みたいに悩んだあげくの苦肉の策だろう。
なんてことは、みなさんそう思われているでしょうし、改めて書くまでもないか。しかしこういうところで「初主演!」とか「初ヒロイン!」なんていうすっきりしたフレーズが使えないところが北川景子なのである。そういう点に、最近のファンの方が気づいてくれれば、これはこれで面白いことではないですか。

考えてもみたまえ。2003年『美少女戦士セーラームーン』のメインレギュラーでデビュー、その終了後3年ほどは、テレビには出てこなくて、2007年には初(メジャー)主演映画『Dear Friends』が大コケして、しかし同年、二度目のテレビドラマ出演でいきなり主演した金曜ナイトドラマ『モップガール』は深夜としてはなかなかの高視聴率を獲得。がDVD化ならず。その翌年に月9『太陽と海の教室』(2008年)でヒロインの座を得るが、評判もイマイチでまたもDVD化ならず。しかし以降『ブザー・ビート』(2009年)『月の恋人』(2010年)と3年連続でヒロインもしくは準ヒロイン。と書けば、北川景子の積んできたキャリアが、昨今の女優さんとしてはどれだけ普通ではないかよく分かる。これに較べれば沢尻エリカさんなんてマトモもマトモ。フジテレビのビジュアルクイーンかなんかのオーディションを通って、ドラマにちょこちょこ出てから映画『パッチギ!』で新人賞とって、『1リットルの涙』でブレイク。その後はまあアレとして、ここまでは古典的なサクセス・ストーリーではないですか。
あるいは北川さんと共演したことのある本仮屋ユイカ、貫地谷しほり、それから共演したことはないが榮倉奈々とか上野樹里とか、あのへんの方々はどこかでNHKとわたりをつけて、朝の連続テレビ小説に出ている。朝ドラをやっていない水川あさみの場合は大河ドラマに出ている。上戸彩ですら大河に出ている。NHKのドラマに出るのは「市民権を得る」ことであって、そのうえで民放のヒロインなどをやるのが、昨今の若手人気女優の筋みちというものではないか。そういう意味で言うと、いま現在に至るまでNHKとまったく接点のないまま、トップ女優の地位にまでたどり着いた北川景子って「やっぱ北川さんだよな」と思う。北川景子は市民権など欲していないのだ。自分で書いていてイマイチ意味が分からないが。まあ理屈はいいや。
おそらく3年くらい後に、北川景子は初NHK出演で、これまたいきなり大河ドラマ『卑弥呼』の主役とかやるんじゃなかろうか。そのくらい破格の人である。

 

さて、このドラマのセーラームーン的観点からの見所といえば、やはりこの人ですよね。

ミュージカル『美少女戦士セーラームーンSuperS 夢戦士・愛・永遠に』(1995年)およびその改訂版(1996年)でアマゾントリオのフィッシュ・アイをやっていた木村多江さん。今回のドラマでは北川さんの上司だそうである。当時から美形でしたね。
てことで。

 

P.S.
考えてみれば北川さんって、映画『チェリーパイ』(2006年)で渋谷桃子(10代目ヴィーナス)、映画『ヒートアイランド』(2007年)で城田優(7代目タキシード仮面)、『モップガール』(2007年)第8話で原史奈(2代目セーラームーン)、そして今回の木村多江と、実写版のなかで、セラミュキャストとの顔合わせがいちばん多い戦士だという気がする。が、さらに考えると、それは単に北川さんがよくドラマや映画に出ていて、他の戦士はそれほどでもないから、結果的にそうなってしまっているだけなのかも知れない。