「そのうちブログのネタにもなるかな」と思って読んだものの、その機会もなく、内容すらなかば忘れかけている、という本は結構ある。そういうなかから、前回に続いて「読書の秋オススメ本第2弾」を出しておこう。
上に書いたような事情ゆえ、この本も、前回の『「かわいい」考』も、中身はうろおぼえなのである。
えーと、この本には、有名な「SOS」のことが、わりと詳しく紹介されていたと思う。SOSと言っても、ピンクレディーでもなければ涼宮ハルヒでもない。
アニメ版セーラームーンが最初に全米でオンエアされたとき、様々な大人の事情があって、ふつうの夕方の子供向けアニメタイムではない、ちょっと変わった時間帯での放送となった。そのせいで視聴率が悪くて、打ち切りになっちゃんたんですね。しかし、たまたまセーラームーンを見て、その魅力のトリコになった一部の熱狂的なファンがスクラムを組んで、放送復活のため局に働きかける運動を始めた。それが「SOS」キャンペーン、すなわち「Save Our Sailors」(わたしたちのセーラー戦士を救え!)運動である。
その結果、放送は再開され、セーラームーンは人気アニメの座を獲得したんだったと思う。違ったかな。すみませんさっき探したけれど本が出てこないんですよ。とにかくそんな、美しい実話である。詳しくは実際に本を読んで下さいね。
【追記】その後、本棚の隅から本が出てきたので読み直してみたら、話は上に書いたほど単純ではなくて、セーラームーンの女性表現をめぐる、日本と米国の文化差みたいなところまで議論されている。またSOSの活動によって放送が再開したアニメ版も、その後、『とっとこハム太郎』に放送枠を奪われて(笑)また撤退、そこでSOSが再び署名運動を始めるとか、まあとにかく色々あって面白いです。もちろん、セーラームーン関係の話題はごく一部で、他にもアニメファンなら面白いと思う話題がいっぱい載っています。あいまいな記憶を頼りに適当な紹介をしてしまってすみませんでした。
SOSのことは、パトリック・マシアスさんとウエイン町山さんの『オタク・イン・USA』にも紹介されていたはずだ。こっちは立ち読みだけで買わなかったので(すみません)ますますうろおぼえだが、紹介しておきます。
- 作者: パトリック・マシアス,町山智浩
- 出版社/メーカー: 太田出版
- 発売日: 2006/08/09
- メディア: 単行本
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確かこの本では、カナダのロック・バンド、ベアネイキッド・レイディース(Barenaked Ladies)の「ワン・ウィーク」(One Week)が紹介されていたはずだ。歌詞のなかにこんなフレーズが出てくる曲である。
Gotta get in tune with Sailor Moon
Cause the cartoon has got the boom anime babes
That make me think the wrong thingチャンネルをセーラームーンに変えてくれ
だってイケてるアニメっ娘たちが出てんだ
おれをヤバい気持にさせちゃう娘たちだぜ
1998年の終わりごろ、ビルボードのナンバー・ワンにもなった曲だから、お聴きになった方もいらっしゃることとは思う。カナダのオルタナティブ系ロック・バンドっていえば、最近、私はアーケイド・ファイアの『ザ・サバーブス』というアルバムを聴きまくっております。これは良いよね。
さて本日のメインコンテンツは、前回での予告どおり、アニメ版と実写版の変身バンクの徹底比較だ。もうごちゃごちゃした口上はいいや。画像中心でトントン進めます。
1. セーラーマーキュリー
ほんとうだと、主役のセーラームーンから先に紹介することになると思うが、やはりプリンセスは「大トリ」として最後にとっておきたい。なので、トップバッターはAct.2で初変身するマーキュリーだ。彼女については以前、Act.5のレビューの時に同趣旨のものを作りましたが、増補改訂しました。
2. セーラーマーズ
これなんか、そのまま化粧品のCMに使えそうな気がする。演技力では沢井美優や浜千咲(泉里香)に大きく水を空けられていた北川景子だが、そういう意味での魅力は当時から群を抜いていたのだ。