実写版『美少女戦士セーラームーン』ファンブログ


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【第278回】DVD第2巻:Act. 7の巻(その13)

ここのところ時間がなくて、以前のような長文の考察ができなくて、何かと弁解ばかりしていた。が、みなさまからは「読みやすい」「携帯でも閲覧できる」等々おおむね好評である。コメント欄も本文の長さと反比例して賑わっている。そして先日はついに大家さんに総括された。

HPに書いてあるボリウムのでかい話ってなんか読む気がしないんだよね。(『M14の追憶』2010年10月6日

そうですか。じゃこれからも、あまり長くしないように気をつけます。ただ、だからって更新回数を増やすことはできないんだよね。それは別種の労力がいるのです。
M14さんなんか、あれだけ「ネタがない」の何のと言いながら、未だに2日と日を空けずに更新を続けておられるのが謎である。本当は何人かの共同ペンネームなのかもしれない。
もっとも、Leo16はM14のペンネームのひとつだ、という説もあるけどね。実はそうだったりして。私が鏡を覗くと、そこにM14 さんの姿が映っていたりして。

いや美化しすぎにもほどがあるか。

1. 鏡の館


さて本題に入って、鏡は鏡でもAct.7です。東京ドームシティでグループ・デート中のうさぎたち。

  
うさぎ「あっ、迷路だ。やろやろ」
古 幡「えっ?」

看板には「鏡の館」と書かれている。
「鏡の館」なんてアトラクションは東京ドームシティには存在しないが、このシーンもロケ地は東京ドームシティでいいのかな。手前に見える階段が判断材料になりそうだ。
この階段はラスト、すっかり気分が悪くなってしまった元基がぐったりしゃがみ込んでいるのと同じものである。そしてそのかたわらでレイとまことが言い争っている。それから、今回の後のほうで、レイが納豆妖魔を見つけて走り出すシーンを紹介するけど、そのロケ地もこことだいたい一緒だと思う。ラクーア・ビルの前ってことでよろしかったでしょうか。ロケ地めぐり実践派の方のご教示を伺いたく存じます。

さて話を戻します。迷路を見つけて無邪気に喜ぶうさぎとは対照的に、当惑する、というよりは少々不安げな表情の古幡元基。後から出てくる衛のセリフによれば、元基は「こういうの弱い」んだそうだ。それで、さっさとうさぎが入っても、後に続くのをためらっているところへ、後ろからまことがドン。
動きが激しいので静止画像にすると分からないですが、安座間さん、胸から行っています。みなさん、いきなり後ろから安座間さんの胸がドン!ですよ。背の高い黄川田君がそれを無造作に受け止めてさあ。なんかちょっとドキドキである。

2. 小ワザが効いている


というわけで、うさぎちゃんは無邪気モード、古幡は不安な表情を隠せないまま、二人は鏡の迷路に入って行く。後に続くまことと衛。しつこいようだが、こっちの二人は、落ち着いた感じだし、コーディネートも合っているし、すごくお似合いのカップルに見えちゃうなあ。

うさぎ「うわぁ、面白そう」
古 幡「うさぎちゃん、ハンカチ持ってる?」
  
古 幡「うさぎちゃん、離れないようにね」

手をつなぐのはちょっと照れるからハンカチ。可愛いですね。このハンカチ一枚分の距離感のせいで、元基にはどうしてもドキドキできない。と思っていたら、同じハンカチ一枚分でも、相手がタキシード仮面なら、十分ときめくのである。この違いで、うさぎは元基がタキシード仮面でないことを知る。だからもしこの時、地場衛ともハンカチ一枚分の感触を確かめていたら、すぐに正体がわかったのではないだろうか。しかし今回うさぎと衛はじかに手をつないでしまった。だから混乱してよく分からなかったわけですね。

いずれにせよ、ここでさりげなく(でもないか)出てきた「ハンカチ」という小道具が、以下、見え隠れしながら最後まで今回のエピソードを転がして、ラストカットまで話をつなげちゃうんだから、よくできているよね。

3. 粛々と話を進めます。


はぐれないようにハンカチを握った二人だったが、元基がそれと気づかず、鏡の壁にゴツンとぶつかった拍子に、あえなく離ればなれとなる。お互いが見えているのに仕切られて、どうなっているのか分からない元基とうさぎ。

うさぎ「大丈夫?」
古 幡「だいじょぶだいじょぶ」
うさぎ「あれっ?何これ」
古 幡「なんだよこれ……裏まわって」
うさぎ「うん」

で、裏へ回ったんだけど、かえって完全にお互いの姿を見失う。元基は不安そうな表情で歩き出すけど、だんだん気分が悪くなる。どういう症状なんだろうね。

  • 周りが暗い(室内照明が不十分)
  • 視界が悪い (天井が低い、上の視界を遮る物がある場合)
  • 3Dモデリングが歪んでいる
  • そのゲームの操作やシステムに慣れられず、思った方向に正確にキャラクターを動かせない

これらはWikipediaに出ていた「3D酔いが発生しやすい環境」の一部だが、つまりこういった要因がめまいや吐き気を呼びさますのかな、元基の場合。3D 酔いならぬ鏡酔い。どなたか似た経験をお持ちの方はいらっしゃらないだろうか。

まこと「……ちょっと、大丈夫?」

そんなわけで、ついにしゃがみ込んでしまった元基を偶然みつけたのがまこと。まことは衛とベタベタ手をつないだりしていないし、わりとあっさりはぐれてしまったようだ。
それにしても、まことと元基、この二人がこの後たどる運命を知りつつ、あらためて今回の出会いを見ると感慨もひとしおですね。なにしろ、番外編の『Special Act』までをひとつながりの物語と考えるなら、実写版セーラームーンとは、まことと元基が結ばれて終わる物語でもあるのだから。

4. 妖魔ハンター始動


さてここで、前にもちょっと触れた「鏡の間」というもののもつ意味について少し考えてみよう……と思ったんだけど、いやこれやると、また長くなりますね。次回にまわそう。えーと、高井君のしゃっくりが止まらず、もはやデートになっていないレイちゃんについては前回書いた。あきれ顔で立ち上がったレイ、だがその瞬間、妖魔の気配が彼女の第六感をヒットして、高井君のマイペースにゆるんじゃったその表情に妖魔ハンターの緊張感が走る。「……!!」



道化師の後にいるあいつ。茨城県から納豆を広めに来た「ゆるキャラ」のようなフリをして子供に囲まれているが、間違いない、妖魔である。見失うまいと思わず走り出すレイ。一方、しゃっくりを止めている最中の高井君は、まるでひとりだけ静止画像みたいである。
しかしこうしてみると何だね、この回はけっこう話の進行具合が複雑だ。いや複雑って言うか、並行して幾つかの事件が起こっているね。すなわち(1)うさぎは元基とはぐれ、衛と出遇う。(3)まことは衛とはぐれ、ぐったりした元基を介抱する。(3)レイは妖魔を発見、追跡調査する。これら一連の出来事が、ひとつの遊園地内で同時進行的に発生する。それを上手に交通整理して見やすいお話に整えるのが監督の役目だが、そのへんがきっちりできているところが、さすが田崎竜太である。


てなわけで、今回はこのくらいでおしまい。短いブログにしよう、と意識したせいか、かえって長くなったよ。バカだねぇ。次回に続く。