実写版『美少女戦士セーラームーン』ファンブログ


最新記事〕 〔過去記事〕 〔サイト説明〕 〔管理人

【第277回】DVD第2巻:Act. 7の巻(その12)

うちの近所で見かけた、安座間美優さんと北川景子さんの緊縛競演のお姿。今年の3月にも同じようなことがあって、StreamKatoさんのご報告によれば『Ray』の売れ行きの方が良さそうだったと聞く(ここの最後の写真とコメント欄をご参照ください)。今回もこのとおり、やはり『CanCam』の山の方が減りが遅いね。
でもこれは安座間さんが悪いんじゃないぞ。『Ray』の方は、中でペット系女子(「ペットがかり」ではない)の泉里香が援護射撃しているし、何よりも、安座間さんのキャラクターはこういうプレイに向いていない。縛られようが何されようが「おみゅうです」とかニコニコしていそうだもん。それに較べると、北川さんの方は心なしか「何で私が縛られちゃうの」というか、ちょっと「カゴの鳥」的な表情に見えなくもない。こういうシチュエーションになるとそれなりの芝居を作るのである。


さて今回はマジで時間がなくて(最近こればっかり)ワンシーンだけ。高井のしゃっくりが止まらなくなっちゃったせいで、もはや遊園地とかデートとかいう状況ではなくなってしまったこの二人。

高井「レイさん」

レイ「あん?」
高井「これで唾を呑めば、ぜったい止まります」
レイ「……」

沢井美優は少女たちの中ではいちばん芝居が達者なので、初期の群像劇の中では、他の少女たちの存在感を立たせるサポート役に回って、かえって目立たなくなってしまう。でも田崎監督はこのAct.7で、沢井美優の様々な表情の魅力を前面に出して、あくまでヒロインはこの子なんだということを印象づけようした。……以前にAct.7について、私はそんなふうに書いた。
それは今でもそう思っているのだけれど、でも田崎監督って、ほかの少女たちからも、このエピソードで、これまでのベストに近い表情を引き出しているようにも感じますよね。たとえばAct.6では、舞原監督がポニーテールの位置なんかに苦慮しながら、まことの「女の子らしくて活発」なキャラクターをどう表現するかに苦心していたみたいだが、田崎監督は、このAct.7で早くもポニーテールを排し、髪をおろさせて帽子をかぶせる、というビジュアルを試みている。

レイだって、変身こそしないけれど、高井君にイラっとしたり、あきれて溜息をついたり、これまでのなかでもっとも表情のバリエーションが豊富だし、可愛く撮れている。
田崎監督って、ふだんの少女たちの表情をよく観察しているのだろう。しかもそのいい表情を、物語のどういう流れで、どんな演出で画面に引き出せばいいのか、よく分かっているのでしょうね。

前々回、私は「沢井美優はジェットコースターもフリーフォールも素で楽しそうに乗っている」と書いた。でもあとでDVDの特典映像の対談を見たら、沢井さんはジェットコースターは楽しかったけど、フリーフォールはイヤでしょうがなかったそうです。なのに、降りながら「レイちゃ〜ん」と手を振るタイミングが早すぎて撮り直しになってしまい、もう泣きそうだった、とのことです。でも完成作品を見るとそんな裏話があるようにはぜんぜん思えない。田崎監督は、少女たちの自然な笑顔を引き出す名人だけど、別に自然な笑顔を自然なままに撮っているわけではなくて、そういうシチュエーションにもっていくための演出とか指導をきびしくしているわけです(当たり前だ)。田崎監督も立派だが、それに答えてフリーフォールでしっかり自然な笑顔を見せた沢井さんも偉いですね。



というわけで、今回はマジでこんだけ。あとオマケに、原作マンガで衛がうさぎの正体を知るシーン。

ストーリーは全く違うが(↑)うさぎが衛の正体を知らないうちに、衛はうさぎの変身を目撃してしまう、というシチュエーションは実写版と一緒である。あと(↓)うさぎはうさぎで、まだ衛の正体を知らないのにちょっとドキドキを感じてしまう、というポイントも、Act.7の鏡の迷路のシーン同じ。そのせいで、実写版Act.7にはやはり「原作原理主義」的な味わいが流れている、と私は思う。
もっとも、原作の衛は、うさぎの正体に気づくより先に、ルナの正体に気づいているようではあるが。て言うか、ルナはしゃべっているところを見られてるし。


じゃ、すみませんこのくらいで出かけます。けっして中日の優勝セールに買い物にいくわけではない。