実写版『美少女戦士セーラームーン』ファンブログ


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【第212回】小松彩夏降誕23周年記念 StreamKatoプレゼンツ全劇場公開映画リストの巻


解散だ。総選挙だ。ジュピターカラーの美人すぎる候補に清き一票だ。

いないかな、こんな候補。得意の牛歩戦術と癒し系の才能で、意外な交渉手腕を発揮する。
いや今日はこの人じゃないんだ。

 


オムニバス映画『恋文日和』の第2話「雪に咲く花」は、宮下千雪(小松彩夏)が神代陽司(田中圭)に宛てた手紙のアップから始まる。ここで千雪は、つまり小松彩夏は「あたし」という一人称を用いている。
元セーラー戦士たち五人のブログを見ても、「アタシ」という一人称を使うのは小松彩夏だけで、あとは全員「私」だ。もっとも、泉里香は平仮名の「わたし」で、この方がちょっとだけ見た目がやわらかい。また沢井美優は、実は「私」よりも「沢井」と称することの方が多い技巧派だ。やっぱりこの人は仮面の女だ。
ま、いずれにせよ、小松彩夏はいろんな意味で最も「アタシ」が似合う女だと思う。その小松彩夏さんが23歳になられて、昨日はイベントもあったと聞く。昨年は参加できなかった関西支部ぽんた師匠も、今年は上京されたらしい。おつかれさまでした。
さて今回の記事、当初『僕は妹に恋してる』か、もしくは『恋文日和』のどちらかのDVDレビューにしようと思っていた。しかしどっちも切ない話で、久しぶりに観たら、なんだか細かいレビューを書く気が失せてしまった。それで考えた。ちょっと前のウチのコメント欄に、StreamKatoさんが「小松彩夏出演映画とその考察」というコラムを3回に分けて連載されていた。これはたぶん、間近に迫った小松彩夏バースデーのネタに、自由にお使いくださいという意味だろう。多分そうだ。そうに決まっている。
というわけで今回の記事は「こまっちゃん全劇場映画リスト」フィーチャリングStreamKatoである。本人の了解は特にとっていない。以下「流線型のつぶやき」というのがStreamKatoさんによる解説の採録で、その後に「所長の蛇足」とあるのが私だ。

1. 『踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』

                      (東宝、2003年、138分)



【スタッフ】企画:亀山千広/プロデューサー:石原隆、臼井裕詞、高井一郎、堀部徹、安藤親広/脚本:君塚良一/撮影:藤石修/監督:本広克行
【出演】織田裕二(青島俊作)/柳葉敏郎(室井慎次)/深津絵里(恩田すみれ)/水野美紀(柏木雪乃)/ユースケ・サンタマリア(真下正義)/北村総一朗(神田署長)/小野武彦(袴田健吾)/斉藤暁(秋山副署長)/小西真奈美(江戸りつ子)/真矢みき(沖田仁美)/神山繁(吉田敏明)/筧利夫(新城賢太郎)/岡村隆史(増田喜一)/いかりや長介(和久平八郎)

【流線型のつぶやき】小松彩夏映画初出演作品、女子高生役。出演理由は深津絵里のバーター。この映画で深津絵里の演技を間近に見た小松彩夏は、以後、女優:深津絵里を目標とする。
この映画で小松彩夏は岡村隆史にうなじを噛まれたらしいが、後の「踊る大捜査線」のスピンオフTVドラマ「踊るレジェンドドラマスペシャル 逃亡者 木島丈一郎」にファミレス店員として出演。うなじの傷痕をチラ見せして、かつての被害者だったことを示唆する。
【所長の蛇足】邦画の歴代興行成績第4位の作品に、いまさら解説なんていらないかも知れないが、1997年にフジテレビで放送され、好評を博したテレビシリーズの劇場版第2弾。1998年に公開された劇場版1作目も、興行収入101億円、観客動員数700万人という大ヒットを記録したが、それを受けて製作された本作は、なんと興行収入173.5億円、観客動員数1250万人という数字を叩きだした。これより稼いだ日本映画は『千と千尋の神隠し』(304億円)『ハウルの動く城』(196億円)『もののけ姫』(193億円)の3作品しかない……どんだけだよ宮崎駿。開発が進み、すっかり観光地と化したお台場を舞台に展開する謎の猟奇殺人事件に挑む、青島たち湾岸署のメンバー、ってあらすじはいいか。

2. 『恋文日和』

        (シネカノン、2004年、111分)



【スタッフ】原作:ジョージ朝倉『恋文日和』(講談社コミックスフレンド)/企画:宮下昌幸、藤巻直哉、柳原秀哉/製作総指揮:大里洋吉・安永義郎/プロデューサー:木村元子/エグゼクティブプロデューサー:原田知明、橘田寿宏/脚本:大森美香(「あたしをしらないキミへ」)、佐藤善木(「雪に咲く花」)松田裕子、(「イカルスの恋人たち」)、岡本貴也(「便せん日和」)/撮影:福本淳/監督:大森美香(「あたしをしらないキミへ」)、須賀大観(「雪に咲く花」)、永田琴恵(「イカルスの恋人たち」)、高成麻畝子(「便せん日和」)
【出演】出演: 村川絵梨(「あたしをしらないキミへ」文子)/弓削智久(「あたしをしらないキミへ」増村保志)/真木よう子(「あたしをしらないキミへ」片瀬理乃)/小松彩夏(「雪に咲く花」宮下千雪)/田中圭(「雪に咲く花」神代陽司)/田中要次(「雪に咲く花」)/玉山鉄二(「イカルスの恋人たち」康一)/塚本高史(「イカルスの恋人たち」健二)/當山奈央(「イカルスの恋人たち」玉音)/中越典子(「便せん日和」永野美子)/大倉孝二(「便せん日和」鈴森一成)/森ほさち (「便せん日和」杉原万里子)
【流線型のつぶやき】AMUSE制作になる、AMUSE所属女優総出演映画。4つのオムニバスドラマで構成され(DVDではもうひとつのドラマを追加)、小松彩夏はオムニバスドラマのひとつ「雪に咲く花」で主演。この映画で「神秘的な女」「不機嫌な女」「嫌な女」の芸風を開拓したが、愛野美奈子と似たりよったり、という評価もある。現在に至る小松彩夏の代表作のひとつ。

【所長の蛇足】私もこの映画、大好きだ。小松さんの第2話以外のエピソードも良くて、弓削ちゃんの第1話もかなり好きだが、やはり第2話がベストかな。なお、最後のお話「便せん日和」に出てくる森ほさちは、元タカラジェンヌで真矢みきの相手役だった人だ(とMC-K3さんが教えてくれた)。
雪降る新潟、柏崎市(と映画の中で言っているわけではなくて、Nakoさんからのロケ地情報による)を舞台にした、謎めいた美少女、宮下千雪と、彼女に魅かれる同級生の少年、神代陽司の、なんか青春だよな〜っていう恋物語だ。小松さんの行動は(この手の話の「謎の美少女」が大体そうであるように)突拍子もなくて、冬の河に二人で転がり落ちて、凍えそうになって、服を着たまま二人で風呂に入る場面とか、クライマックスの雪の中のキスシーンとか、フォトジェニックな魅力もたっぷりで、小松彩夏のイメージDVDみたいな面もある。

過去にも2006年の大晦日から2007年の正月にかけて、この映画を観て感激した話を書いたので、よかったらお読みください(ここここ)。そこにも書いたが、原作マンガではほんの小さな一コマに出てきた「両手投げでボウリングをする千雪」の描写をしっかりふくらませたあたり、原作をアレンジして映像化するというのは、こういうことだと思う。

3. 『ドリフト』『ドリフト2』

           (トルネードフィルム、2006年、78分・80分)



【スタッフ】企画:辻畑秀生/プロデューサー:山口敏功、大橋孝史/脚本:高木裕治/撮影:下元哲/監督:神野太
【出演】柏原収史/小松彩夏/遠藤雄弥/小橋賢児/載寧龍二/相澤仁美/小倉一郎
【流線型のつぶやき】おそらく『ワイルドスピードX3 TOKYO DRIFT』に対抗・便乗して作られた映画。したがって『ワイルドスピードX3 TOKYO DRIFT』の日本側ヒロイン:メカニックの北川景子に対抗して、小松彩夏がヒロイン:メカニックとして出演した。他の出演者は、長澤奈央・小阪由佳・相澤仁美。要するにグラビアアイドル寄せ集め映画。
延べ10日間で2本撮影され、小松彩夏は劇中のシーン・99.9%において濃紺のツナギと安全靴で出演。それ以外の0.1%は、私服のカラー写真1枚と回想シーンでの喪服。『ドリフト』『ドリフト2』は劇場公開(渋谷シネ・ラ・セットでの単館上映、現在は休館)され、『ドリフト3』以降はVシネマとしてシリーズ展開する。『ドリフト3』以降のシリーズもグラビアアイドルが出演。
【所長の蛇足】宣伝文句は<「TAXI」シリーズ、「ワイルドスピード」「頭文字D」に続く、誰も見たことのない、極限を超えた死傷者続出の驚愕のオーバースピード・カーアクションだ!!>となっている。死傷者続出って……。

交通事故で家族を失い、プロボクサーの拳も失った主人公、南真一(柏原収史)が、すべてを奪った「黒い車」に復讐をはたすために街道レーサーとなる話……らしいんだけど、観てないや(おいおい)。だいぶ前にワゴンセールで安く『1』を買って、そのうち『2』を見つけたらまとめて観ようと思って、ご縁がなくてまだ観ていない。でも「喪服姿がある」とStreamKato師匠が言っているので『1』を早送りしてみたら、喪服で男の肩にすがって泣いているシーンがあって、やっぱコスプレっぽいよね。

この『ドリフト』シリーズを製作したトルネードフィルムの叶井俊太郎社長については【第62回】の日記の後半、『えびボクサー』のところで詳しく書いたが、この人、最近『だめんず・うぉ〜か〜』の原作者、倉田真由美と四度目の結婚(しかもできちゃった婚)をして芸能ニュース沙汰になった。そして『だめんず・うぉ〜か〜』といえば、2006年に藤原紀香主演でテレビドラマ化された際、歯科医院の受付嬢役でとつぜん安座間美優が出演して(第1話)我々を驚愕させたものである。……どうでもいい話でした。
ちなみに、StreamKatoさんがおっしゃるように、本作への小松彩夏の起用が『ワイルドスピードX3』の北川景子を意識したものであるとすると、ちょっと小松さんが可哀想じゃないか、と思われる向きがあるかも知れない。でも小松さんは『僕は妹に恋をする』がPGー12指定を受けることによって、その溜飲を下げることになる。くわしくは『僕は妹に恋をする』の項目で。
最後に、当時どこかに載っていた小松さんのインタビュー記事のコピペ。「昼夜逆転の撮影で大変でしたが、演じきることができて良かったです。ドリフト体験をする為に、プロの方が運転する車に乗ったのですが、急にUターンした時は、殺されると思いました。(笑)」

4. 『マスター・オブ・サンダー 決戦!!封魔龍虎伝』

                 (日活、2006年、92分)



【スタッフ】プロデューサー:安村重幸、大西正人、倉田奈々/製作統括:倉田保昭/特技監督:小田一生/脚本:谷垣健治、青木万央/撮影:芹沢亮/監督:谷垣健治
【出演】木下あゆ美(アユミ)/芳賀優里亜(ミカ)/椿隆之(トオル)/永田杏奈(アンナ)/小松彩夏(カオリ)/アドゴニー・ロロ(アポロ)/平中功治(コースケ)/岡田秀樹(青年時代の源流和尚)/竹財輝之助(青年時代の三徳和尚)/長谷部瞳(美央・尼僧)/中村浩二(悪鬼)/秋山莉奈(メイドのマミ)/松村雄基(小野篁)/千葉真一(源流和尚)/倉田保昭(三徳和尚)

【流線型のつぶやき】製作委員会にAMUSEが名を連ねており、AMUSE枠での出演。他の出演者は、木下あゆみ・芳賀優里亜・永田杏奈・長谷部瞳、等々。結果的に特撮ヒロイン総出演映画になった。この映画での小松彩夏のウリは、自らセーラーヴィーナスのパロディを演じた事。
【所長の蛇足】まあ一応「特撮ヒロイン」だけでなく、グランセイザーとか仮面ライダーブレイドとかの「特撮ヒーロー」のみなさんも出ていました。
平安時代の悪霊が封印を解いてよみがえり、かつてそいつを葬ったサイキック坊主ユニット「桔梗院、青龍の七人衆」の血を引く子孫たちが集結する、というシンケンジャーみたいな話だ。でも小林靖子の脚本が、そういう設定に基づいた人間関係をとことん真面目に追求しているのに対して、この映画は真剣さが足らないのでマイナスだ。あるいは谷垣監督は、マニアックなファン向けに、前半で定石をあえて外してみたのかも知れないけど、そこはやはり、もっとゴリゴリの正攻法でいくべきであったなあと今でも思う。予算や時間はなくとも志は高い、というところを見せて欲しかった。というように、この作品に関しては、一昨年の小松さんの誕生日を記念して、やたらと長いレビューを書いたのに、いまだにまだまだ書きたくなってしまうという、始末に負えない作品である。小松彩夏はコスプレはあるが出番は少ないので、木下あゆ美と芳賀優里亜も好き、というファンにのみ購入を勧める。

5. 『僕は妹に恋をする』

         (東芝エンタテインメント、2007年、122分、PG-12)



【スタッフ】原作:青木琴美(『僕は妹に恋をする』小学館フラワーコミックス)/企画:泉英次/製作:亀井修、奥田誠治、藤島ジュリーK./プロデューサー:尾西要一郎/エグゼクティブプロデューサー:鈴木良宜/脚本:祢寝彩木、安藤尋/撮影:鈴木一博/監督:安藤尋
【出演】松本潤(結城頼)/榮倉奈々(結城郁)/平岡祐太(矢野立芳)/小松彩夏(楠友華)/岡本奈月/工藤あさぎ/渡辺真起子/諏訪太朗/浅野ゆう子/結城 咲
【流線型のつぶやき】現在に至る小松彩夏の代表作。ちなみに松本潤主演。
出演理由はオーディション合格。合格理由は『グラビアで魅力を振りまく彼女だが、監督が感じた「いい意味での影」が起用の決定打になった』との事。小松彩夏はこの映画で「嫌な女」「意地悪な女」「高飛車な女」の芸風を確立。
小学館と日テレが制作に名を連ねるこの映画に、小松彩夏がメインキャストで出演した意義は計り知れない。「ヤングサンデー」「sabra」の小学館、「日テレジェニック」の日テレ。直後、同じく小学館・日テレ制作の松本潤主演連続TVドラマ『バンビ〜ノ!』にレギュラー出演。「小学館・日テレ枠」が完成する。
しかしながら『僕は妹に恋をする』『バンビ〜ノ!』のあたりが小松彩夏のピーク。それ以降舞台女優への道を歩み始め、ブレイクの機会を逸する。

【所長の蛇足】またミもフタもないことを……。まあしかし、女優・小松彩夏にとってエポック・メイキングな作品であることには誰も異論がないはずだ。物語については、なにせタイトル通りの、ある意味危険な内容なので、評価が分かれると思う。が、少なくとも小松彩夏ファンにとってはマストアイテムだ。歌うシーンはあるし、キスシーンはあるし、なんとホテルに入ってのベッドシーンもある。おそらくそれでPG-12指定(小学生は保護者同伴が望ましい)を受けた。

ほぼ同時期に、北川景子の初主演映画『Dear Friends』が公開された。クライマックスで北川景子は、ラブホテルのベッドの前で、黄川田将也に、乳ガンで片方の乳房を切除した胸を見せる。もちろん特殊メイクだが、上半身裸になってモロに見せる。それでもPG指定は受けなかった。一方、この映画の小松彩夏は松本潤とラブホテルに入り、胸元をはだけてブラジャーまで見せる。中身は見せないが、それでもPG指定を受けた。「北川景子のモロ見せよりも小松彩夏のブラチラの方がPG」ということは何を意味するか。あんまり書くとNakoさんにまた怒られるのでこのくらいにしておく。いやもう手遅れか。
しかしマツジュンって、キスシーンやラブシーンが多いですね。

6. 『バベル』

     (2006年、アメリカ、143分、PG-12)



【スタッフ】製作:スティーヴ・ゴリン、ジョン・キリク、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ/脚本:ギジェルモ・アリアガ /撮影:ロドリゴ・プリエト/監督:アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ
【出演】ブラッド・ピット(リチャード)/ケイト・ブランシェット(スーザン)/ガエル・ガルシア・ベルナル(サンチャゴ)/役所広司(ヤスジロー)/菊地凛子(チエコ)/二階堂智(ケンジ)/アドリアナ・バラーザ(アメリア)/エル・ファニング(デビー)/ネイサン・ギャンブル(マイク)/ブブケ・アイト・エル・カイド(ユセフ)/サイード・タルカーニ(アフメッド)/ムスタファ・ラシディ(アブドゥラ)/アブデルカデール・バラ(ハッサン)

【流線型のつぶやき】出演理由?は、日本コカ・コーラ枠。コカ・コーラが「バベル」のスポンサーであるか否か定かではないが、モロッコシーン・メキシコシーンに於いて、劇中の清涼飲料水をコカ・コーラが提供している。モロッコシーンでは、ケイト・ブランシェットのセリフの中に「ダイエットコーク」が出てくる。ケイト・ブランシェットが缶入りダイエットコークを持つスチール写真も存在する。日本シーンに於いては、直接コカ・コーラの飲料を宣伝する事はせず、菊池凛子が自宅マンションにてTVを見た時に、小松彩夏のファンタのCMと山田優のカナダドライのCMが映し出される事によって間接的に宣伝をしている。
尚、この映画の日本公開は2007年4月末であるが、劇中、菊池凛子がボーイハントをした「J-POP CAFE - SHIBUYA」は、2007年7月21日に開催された「小松彩夏 バースデーイベント 502号室」の会場として採用された。
【所長の蛇足】ゴールデングローブ賞作品賞、アカデミー賞作曲賞、カンヌ国際映画祭最優秀監督賞受賞。すみませんDVDは入手しましたが、問題のCMシーン以外は観てないです。菊地凛子の毛も。

7. 『容疑者Xの献身』

          (東宝、2008年、128分)



【スタッフ】原作:東野圭吾『容疑者Xの献身』(文藝春秋社刊)/企画:大多亮/製作:亀山千広/プロデューサー:牧野正、和田倉和利/プロデュース:鈴木吉弘、臼井裕詞/エグゼクティブプロデューサー:清水賢治、畠中達郎、細野義朗/脚本:福田靖/撮影:山本英夫/監督補:池上純哉/監督:西谷弘
【出演】福山雅治(湯川学)/柴咲コウ(内海薫)/北村一輝(草薙俊平)/松雪泰子(花岡靖子)/堤真一(石神哲哉)/ダンカン(工藤邦明)/長塚圭史(富樫慎二)/金澤美穂(花岡美里)/益岡徹(葛城修二郎)/林泰文(柿本純一)/渡辺いっけい(栗林宏美)/品川祐(弓削志郎)/真矢みき(城ノ内桜子)/石坂浩二(特別出演)
【流線型のつぶやき】出演理由は福山雅治のバーター。

【所長の蛇足】こんだけかよ。でも出番がおそろしく少ないので、コメントのしようがない、とも言える。フジテレビが2007年に放送した『ガリレオ』(原作は東野圭吾の連作短編『探偵ガリレオ』)のヒットを受けて、同じ探偵が出てくる長編を映画化した劇場版。興業収益49億円を越えるヒットとなった。
原作は直木賞受賞作。とにかくこの原作者は、何度も直木賞候補作になりながら、渡辺淳一から、ほとんど言いがかりのような難癖をつけられては落選し続けていて、渡辺淳一が選考委員であり続けるかぎり直木賞受賞はあり得ないのではないかとさえ思えた。そこまで毛嫌いし続けた理由は不明である。推理小説全般に対する偏見があることは選評から読み取れるが、チマタで言われる「銀座の文壇バーで口説いていたホステスを東野圭吾にとられたから」という理由も、あながちでたらめとは思えないねちっこさだった。が、本作でとうとう、実力でもぎとりました。パチパチパチ。って映画とはぜんぜん関係のない話だったね。
小松彩夏は、テレビシリーズ『ガリレオ』にも出ているが、その時の役とは違って、松雪泰子が切り盛りしている弁当屋で働く女の子の役。松雪泰子と小松彩夏がいる弁当屋なら、ノリ弁当1,000円、しゃけ弁当1,500円でも繁盛するよな。ここへ、頭脳は天才だがルックスはしょぼくれた独身高校教師の堤真一が弁当を買いに来るのだが、最初のシーンでは、小松彩夏は声しか聞こえない。二度目のシーンで、松雪泰子の影にちらっと姿が見える。

8. 『エト-ETO-』

    (DLE、2008年、19分)


【スタッフ】原作:うすた京介(『チクサクコール』集英社ジャンプコミックス所収)/製作:パンダ工房・集英社/脚本・監督:佐上佳嗣
【声の出演】日村勇紀(エト)/小松彩夏(シブシゲ)/摩味(サンペー)/小松里歌(ユカ)/岸野幸正(シブシゲの父 )/斎藤貴美子(シブシゲの母)/増谷康紀(ダビデ星の艦長)/河本啓祐(ダビデ星の船員)/坂熊孝彦(ダビデ星の教授)/佐々木愛(女子アナウンサー)

【流線型のつぶやき】小松彩夏初声優作品、しかもやんちゃで活発な男の子の役。出演理由は不明。強いて挙げれば、この映画をリリースしたリバプール絡み。小松彩夏はリバプールからイメージDVDを3本リリースしている。「エト-ETO-」原作漫画掲載・発行の集英社も絡んでいるかも?

特筆すべきは、映画公開前から主演の日村勇紀・ヒロイン(ヒーロー?)小松彩夏のインタビュー記事がNET上にていくつか配信された事。及び、初日舞台挨拶は無かったものの、2月8日に日村勇紀・小松彩夏・原作うすた京介の舞台挨拶が開催され、このニュースもNET上にていくつか配信された事。リバプールからのDVD発売が待たれる。録音風景とか、舞台挨拶映像にも期待。
【所長の蛇足】『ピューと吹く!ジャガー』と二本立てで公開されたアニメ映画。まだ観てないです。うすた京介っていいですね。

9. 『感染列島』

       (東宝、2008年、138分)



【スタッフ】企画:下田淳行/プロデューサー:平野隆/共同プロデューサー:青木真樹、辻本珠子、武田吉孝/VFXスーパーバイザー:立石勝/撮影:斉藤幸一/脚本・監督:瀬々敬久

【出演】妻夫木聡(松岡剛)/檀れい(小林栄子)/国仲涼子(三田多佳子)/田中裕二(三田英輔)/池脇千鶴(真鍋麻美)/カンニング竹山(鈴木浩介)/光石研(神倉章介)/キムラ緑子(池畑実和)/嶋田久作(立花修治)/金田明夫(高山良三)/正名僕蔵(田村道草)/ダンテ・カーヴァー(クラウス・デビッド)/小松彩夏(柏村杏子)/三浦アキフミ(小森幹夫)/夏緒(神倉茜)/太賀(本橋研一)/佐藤浩市(安藤一馬)/藤竜也(仁志稔)
【流線型のつぶやき】出演理由は、小学館枠。小松彩夏は看護師役。映画公開前は、防護服着用の為、発見不可能と言われていたが、登場シーン・セリフ共にたくさんあり、看護師の中では国仲涼子の次に目立っていた。
【所長の蛇足】冒頭で役名が紹介されたのにも驚きましたが、途中で感染もせず生き延びて、エンドロールまで出させていただいたのには本当に驚きました。瀬々監督が次回作で脱がそうと目をつけたのではないことを祈る。

10. 『DOR@MO the MOVIE 20-CRY-』

                 (ソニー・ミュージックエンタテインメント、2009年)



【スタッフ】製作:アットムービー/プロデュース:森谷雄/脚本:三浦有為子/監督:ウスイヒロシ
【出演】藤井美菜、波瑠(Episode1「バースデイプレゼント」)/小松彩夏、山崎樹範(Episode2「ハンバーグ」)/高橋真唯、加藤慶祐(Episode3「わすれもの」)
【流線型のつぶやき】当初はNET・ケータイ配信ドラマであったが、後に映画として期間限定で単館上映される。小松彩夏は3つのオムニバスドラマの内、「ハンバーグ」に主演。出演理由は不明。ケバくて不機嫌なキャバ嬢役。「ケバい女」「不機嫌な女」「キャバ嬢」は小松の持ちネタ。
【所長の蛇足】劇場公開されたのか。こういうものまできちんと漏らさないのが、StreamKatoさんのリストの長所である。
「DOR@MO」と書いてドラモと読む。ドラえもんの略ではなくて、モバイルドラマというような意味かな。「株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメントの新しい映像コンテンツ配信サービスで、着うたのヒット曲から生まれたケータイ音楽ドラマ」だそうである。分かりましたか?私はよく分からんが、ケータイからよくダウンロードされるヒットソングをモチーフに、10分かそこらのミニドラマを作って、これをまたケータイ向けに配信する、というサーヴィスらしい。
昨年配信されたその第1弾が、加藤ミリヤの曲「20 -CRY-」を原案にした三本のエピソードで(Episode1「バースデイプレゼント」、Episode2「ハンバーグ」、Episode3「わすれもの」)、その第2話「ハンバーグ」のヒロインが小松彩夏である。小松彩夏は「リナ」というキャバ嬢で、アフターのお客がつかなかったときは、自分への罰として深夜のファミレスで安いハンバーグ定食を食べる。肉もタマネギもみじん切りにされてパン粉とごちゃまぜにされて区別がつかなくなって、個性なんかないし、誰にも気づかれない、都会の雑踏のなかの私と同じ、という意味らしい。でも同じ深夜のファミレスで、そんな彼女をニコニコ見つめている男の子がいて……という話。
キャバ嬢姿の小松彩夏は、なんだがお笑い芸人の「姫ちゃん」みたいなんだけど(あの人もキャバ嬢か)けっこう胸元もセクシーだし、交差点の真ん中でに不意に涙する小さなクライマックスから、いろいろあって、すっきりした気持ちでハンバーグをほおばるラストまで、短い中に小松彩夏の小松彩夏らしい魅力が詰まっています。

11. 『MW ―ムウ―』

      (ギャガ・コミュニケーションズ、2009年、130分、PG-12)


【スタッフ】原作:手塚治虫/プロデューサー:松橋真三/エグゼクティブプロデューサー:橘田寿宏/製作:松崎澄夫、宇野康秀、白井康介、阿佐美弘恭、堀越徹、李于錫、樫野孝人、松谷孝征、竹内茂樹、久松猛朗、島村達雄、菅野信三/脚本:大石哲也、木村春夫/特殊メイク:飯田文江/VFXスーパーバイザー:田口健太郎/撮影監督:石坂拓郎/監督:岩本仁志
【出演】玉木宏(結城美智雄)/山田孝之(賀来裕太郎)/山本裕典(溝畑)/山下リオ(美香)/風間トオル(三田)/デヴィッド・スターズィック/鶴見辰吾(松尾)/林泰文(橘誠司)/中村育二(岡崎俊一)/半海一晃(山下孝志)/品川徹(望月靖男)/石田ゆり子(牧野京子)/石橋凌(沢木和之)
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【流線型のつぶやき】出演理由は、AMUSE・小学館・日テレ枠。小松彩夏は、ケバくて不良でヤンキーで高飛車な女。小松の最も得意とする役どころ。
【所長の蛇足】いまスタッフの一覧を書いていてあきれた。製作が12人。別にプロデューサーとエグゼクティブプロデューサーもいる。「プロデューサー」と「製作」の違いってなんだ。「エグゼクティブプロデューサー」というのは、プロデューサーのなかでもエグゼグティブな人なんだろうけど(説明になっていない)。まあ作品がうまくいけばいいんだけど、公開2週目の7月中旬で興行収入4億円と、おそらく予想したよりかなり低いレベルで伸び悩んでいる。船頭多くして何とやら。
私は観ていないが、原作漫画は、主人公はスーパーエリート、実は犯罪者という、『罪と罰』以来の手塚流アンチ・ヒューマニズムの作品だ。玉木宏は、すましていればニヒルで酷薄な感じがするので、イメージ的にはぴったりだと思う。『感染列島』では最後まで生き延びた小松彩夏も、このルックスでは、わりとあっさり餌食にされちゃうかも知れない。

12. 『キラー・ヴァージンロード』

             (東宝、2009年)



【スタッフ】企画:原田知明、濱名一哉/原案:片岡英子/製作総指揮:畠中達郎/プロデューサー:中町有朋、岡田有正、土本貴生/製作:加藤嘉一/撮影:江原祥二/脚本:岸谷五朗、川崎いづみ/監督:岸谷五朗
【出演】上野樹里(沼尻ひろ子)/木村佳乃(小林福子)/寺脇康文/小倉久寛/眞木大輔/小出恵介/小松彩夏/田中圭/中尾明慶/田中要次/高島礼子/北村一輝/北村総一朗

【流線型のつぶやき】AMUSEが上野樹里を主演に据え、満を持して公開するコメディー映画。AMUSE所属アーティスト総参加作品。
小松彩夏の役は、アキバの石丸電気のイベント会場でファンを前に歌って踊るアイドル「AYAKA」の役。出演理由は、AMUSE所属のアイドルは小松彩夏しかいない為。
「女優・アイドル役」も小松の持ちネタのひとつ。特筆すべきは、役名「AYAKA」にちなんで写真集「AYAKA」を発売し、誕生日イベントに於いても「AYAKA」として歌と踊りを披露する模様。
【所長の蛇足】まだどういう作品かぜんぜん知りません。でも予告編で名前が紹介されるなんて、久しぶりな気がする。


いやー、StreamKato師匠との二元中継にしたぶん、長くなっちゃったね。でも、こうしてみると、歴代邦画ベストヒット作品あり、アカデミー賞受賞作品あり、実にバラエティに富んだ映画女優のキャリアである。


小松彩夏さん、23歳のお誕生日おめでとうございます!