実写版『美少女戦士セーラームーン』ファンブログ


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【第110回】まるで役に立たない『眠れる森の美女』関連情報の巻


 
金曜日の未明、なぜか早く目が覚めたので、週末のブログ用に記事を書こうとエディタを立ち上げたら、漢字変換の速度が異様に遅い。と思っているうちに、画面上の何もかもが、まったく動かなくなった。まいったね。
診断ソフトは「ダメ、あたしには出来ない」と修復も検証もしてくれないし、色々やってもうまく行かず、もうHDDごと再フォーマットするしかないようだ。ただ、ぜんぶ消す前に、若干のファイルをバックアップしたいのだが、とにかくファイルのコピーに異様に時間がかかるんだ。
この週末、妻は用事で家を空けていた。私は子供の世話と家事をしながら、こつこつバックアップ作業を行って、ハードディスクをぜーんぶきれいに初期化して、ぜーんぶもう一度インストールしたのである。で、ほぼ原状を回復したころには、月曜も暮れて、妻が帰ってきた。まあパソコンも元に戻ったし、妻も無事に戻ってきたから、よしとするか。
てなわけできちんとした記事の更新ができませんでした。そこで、これまで事情があって使いそびれていた小ネタを二つ三つ並べて、週末までのつなぎにします。一度はボツにした事情は、読めば分かりますが、ひとことで言えば、たいしたネタではなかったから、というに尽きます。申しわけない。

1. やってきたきたつむじ風


二年目の『眠れる森の美女』も、あと明日9月26日、27日の宮城公演を残すばかりとなった。そしてそれに併せて、実写版『ワイルド7』のDVDボックスが再リリースされる(そうなのか?)。
ワイルドな七人『ワイルド7』は、1972年10月から1973年3月まで、毎週月曜の午後7時に、日本テレビ系で放映された30分の実写ドラマである。原作は言うまでもなく『週刊少年キング』に連載されていた望月三起也の人気劇画。当初はアニメ化の予定だったが、色々あって実写になった。ご存じだろうと思うが、超法規的な権限をもつ七人組の秘密警官チームが、バイクで出動し、悪党を制裁するという話である。逮捕とかそういう生ぬるいことではなく、問答無用で射殺である。すごいね。
で、これが大人気だったのだ。1972年から1973年というのは「第二次怪獣ブーム」の最中で、巨大ヒーロー番組が雨後の筍のごとく量産されていた。ぱっと思いついただけでも『スペクトルマン』『帰ってきたウルトラマン』『ミラーマン』『シルバー仮面』『ウルトラマンA』『アイアンキング』『サンダーマスク』『ファイヤーマン』『ジャンボーグA』、全部この時期の作品だ。すごいね。で、小学生は怪獣に夢中だったかというと、さすがに飽きちゃったし、子供目に見ても子供ダマシな作品も多くなってきて、だんだんバカバカしくなっちゃったのである。それで巨大ヒーローよりもっとリアルな等身大ヒーローの仮面ライダーや、さらにはよりいっそうリアルな世界を求めて、我々は『ワイルド7』をけっこう夢中で観ていた。
今から思えば、リアルといっても、原作にはないスパイダーという悪の組織を設定したりして、ヒーロー物のフォーマットにはなっていたわけだが、変身しないで、銃器とバイクで戦う秘密警官というだけでも、十分リアルだった。とにかくそういうわけで実写版『ワイルド7』は、小学生の支持を得て、当時、月曜7時台のドラマとしては記録的な視聴率をたたき出したのだ。
しかし、夕食時に放送される少年向けドラマとしては、異様に死人の出る、文字どおりワイルドな番組すぎた。確かにエグかった。たとえば結婚式の披露宴会場で、新郎がいきなりウェディングケーキの中からマシンガンを持ち出してその場の全員を惨殺する、なんて回もあった。当時新婚ホヤホヤだった上原正三の脚本だ。
まあそんなわけで、この番組は前年に放映された実写版『ハレンチ学園』などと同様、PTAとかそういう筋からの厳しい弾劾を受け、高視聴率にもかかわらず、2クール全25話で終了した。
『ワイルド7』については、監督を長谷部安春や、同時期に『愛の戦士レインボーマン』も担当していた六鹿英雄が担当していたとか、当時マカロニ刑事が活躍中だった『太陽にほえろ!』からセットや道具を借りていたので、七曲署が舞台だったり、萩原健一の乗っていた車がこっちでも使われたりしていた、とか、スポンサーとのタイアップで、敵も味方も、みんな、どんな時もモービル石油のスタンドで給油していた、とか、ほかにも色々話題はあるのだが、話が進まないですね。
とにかくそのDVDセットは、2001年に3万円で発売されたのだけれど、私はちょっと手が出なかった。そしたらその時と同じ仕様の、1枚につき5話、全5枚のボックスで、9月26日に2万円で再リリースされるというのである。ネット通販で20%引きだったら、1万6千円くらいで手に入る。『眠れる森の美女』にも行けないし、我慢している自分へのご褒美に、今度こそ買っちゃおうか。
う〜んどうしようかなあと、そろそろ最後の決断をすべき時に、パソコンが潰れた。それで、こまごました必要品とか、新しいバックアップ用のハードディスクを買いに行ったんですが、滅多にパソコン店には行かないもんですから、ついでにソフトもいろいろ買ったりして、けっこう浪費してしまったんですね。これ以上お金を使うと、また妻が出て行ってしまうかも知れない。というわけで、いま私はものすごく悩んでいるのである。明日には発売だ。いや低次元な悩みで済まない。
まあそういうわけで、沢井党mixi支部の皆様方の手前、今まではっきり書かないで来たが、実は『眠れる森の美女』横浜公演で出待ちをしていて、ある意味で沢井さんや松下さんよりも私が感動したのは、最後の方で出てきた小池雄介さんなのであった。『眠れる森の美女』の王様であり、ワイルド7のレギュラーメンバーのひとり「両国」である。放送から35年たって、私は初めて実写版のワイルドのメンバーのホンモノを、間近に見ることができたのだ。

2. 王様、元日に死す


実写版『ワイルド7』のファンの方はご存じのように、小池雄介が演じた爆発物の専門家、両国には、おかしな点がある。原作の両国は、小柄で口ひげを生やして、丸メガネをかけている。実写版の方にも、それと同じルックスのメンバー(花巻五郎)がいるのだが、それは両国ではなく「チャーシュー」ということになっている。で、小池雄介の演じている「両国」は、原作のチャーシューのように、黒めがねをかけているわけでもなくて、原作に対応するキャラクターがいない。誰だかよく分からないのだ。
説明が悪いかもしれないのでセーラームーンに喩えると、つまりセーラー戦士の中に、黒髪の巫女さん姿の美少女がいるのだが、彼女はなぜか「水野亜美」を名乗っていて、代わりに、原作では見たこともないような子が「火野レイ」役で出ている、みたいなものである。だから原作を読んでいた我々は、一体どういうことなのだろうと、首をかしげたのだ。
これは一説によると、花巻五郎に両国役が予定されていたところに、突然なにかの事情で小池雄介さんが両国役に決まって生じた混乱なのだと聞く。それにしても、別に小池雄介を入れるなら入れるで、チャーシューみたいに黒めがねをかけさせて、チャーシューということにすればいいんじゃないか?とも思うのだが、とにかくわけが分からない。
とにかく最初から何かごたごたがあった末のキャスティングだったようだ。そのせいもあったのだろう、小池雄介の両国は、第1クール最後の第13話で、殉職してしまうのだ。それも『太陽にほえろ!』のような、たっぷり見せ場を作っての殉死ではない。冒頭いきなり、悪党にあっさり射殺されてしまうのである。そして新メンバーの「モヒカン」が登場するエピソードとなる。つまり第13話を撮影する段階では、小池さんは降板していたのだ。この回はエグさもシリーズ中随一である。しかも実写版セーラームーンと同様、秋から始まった番組なので、この第13話「両国死す」は、なんと1973年1月1日の放送であった。元日から「両国死す」である。のどかな時代であった。
そんなわけで正月早々ぶっ殺されて、ワイルド7からいなくなってしまった両国こと『眠れる森の美女』の王様こと小池雄介さんは、もう63歳におなりのはずだが、かっこ良かったなあ。出口付近で「今日も良かったです」と声をかけていたバイク乗りの万丈さんとのツーショットなんて、まるで万丈さんがワイルド7の新メンバーみたいに見えたぞ(かなり誇張あり)。

3. みんな矢嶋美紗希が好き


さて実写版『ワイルド7』と言えば(しつこいね)ヒロインの真理アンヌが、その美しさの絶頂にあったころに、数少ないテレビレギュラーを務めた作品としても貴重である。ワイルド7を率いる草波隊長(川津祐介)の秘書、英子の役で、最終回には敵の銃弾に倒れてしまう。まあ私がDVDボックスを買おうか買うまいかと悩んでいる理由の三分の一くらいはこの人にある。
しかし真理アンヌさんって最近は何をやっているのか、と思い立ち、調べてみたところ、この方も最近、劇団東少の三越ファミリーミュージカルに出ていたので驚いた。2004年版の『シンデレラ』の、シンデレラの継母役である。ちなみにシンデレラ役は『仮面ライダー響鬼』で滝澤みどり役をやっていた梅宮万紗子で、王子役は『仮面ライダー龍騎』で 凶暴な悪ライダーの王蛇(浅倉)役をやっていた萩野崇。特撮系の人を王子に配するというのは、わりと伝統なのだろうか。萩野崇はこれ以外にも、同じ年に上演された三越ファミリーミュージカル『赤い靴』でも、王子をやっている。
で、おもしろかったのは萩野崇のファンの方々のブログ。『シンデレラ』と『赤い靴』という二つの東少ミュージカルを追いかけているうち、だんだん劇団東少ミュージカル自体のファンみたいな感じになっていたりするあたりが、昨年から去年にかけての沢井党mixi支部と、非常によく似たノリだと思うのだ。脇役の方々の毎回のアドリブの違いなんかをチェックするあたりも同じ。
それと矢嶋美紗希。この日記の第31回に書いたとおり、私は昨年、沢井美優を目当てに初めて『眠れる森の美女』を観に行って、この人のバレエに魅了されてしまったのだが、これはもう、だいだいそういうことになっているらしい。萩野崇くんを目当てに『シンデレラ』や『赤い靴』を観に行った方々のブログでも「今回は踊りの精、特にカーレンやってた矢嶋美紗希ちゃんをよく観てました(笑)いや、やっぱりカワイイねぇ〜。シンデレラでもイイんじゃないの?」とか「 カーレン役の矢嶋美紗希さんはとても可愛らしく、バレエも素晴らしかった」とか、そういう評価を得ている。
で、話を『ワイルド7』に戻して(戻さなくても良い)、真理アンヌさんが出ていた2004年版の『シンデレラ』に、小池雄介さんも出演していれば、面白いのになあと思ったわけだ。両国と英子のワイルドのメンバーが、30年の歳月を経て東少の舞台で共演していた、ということですからね。
でも、萩野崇、梅宮万紗子、真理アンヌ以外の出演者って、私がネットで調べた範囲では出てこなかった。これは他の東少の公演データとだいたい同じである。だから小池さんが真理アンヌさんと同じ舞台を踏んでいたかどうかは、今のところ不明である。困ったね。困っているのは私くらいだが。
が、しかし、そうやっていろいろ調べている間に、私は驚愕の事実に至ったのである!最後はそのネタでしめる。しかし読んでいる方の中で、これに驚愕する方はいないだろうな。

4. ルナとアルテミスの故郷星は?


武内直子『美少女戦士セーラームーン』の第五部、アニメで言えば『セーラースターズ』に、セーラーアニマメイツという敵のチームが登場することは、原作やアニメのファンならご存じであろう。セーラーギャラクシアの配下で、原作とアニメでは設定も人数も違っているが、ともかくその中に「セーラーティンにゃんこ」というのがいますね。ルナとアルテミスと同じマウ星人である。正規のセーラー戦士ではない。いやセーラーマウになるんだったかな。間違っていたらすみません。アニメ版の声は大谷育江がやっている。ピカチュウだ。
で、話はミュージカルの方だ。伝説の初代セーラームーン、大山アンザ時代の末期、1997年冬のセーラームーンミュージカル『セーラースターズ(改訂版)』と1997年夏の『永遠伝説』 の二回の公演で、このセーラーティンにゃんこを演じたのが細川桃仁(ほそかわ とに)さんという方である。そしてこの人、劇団東少ファミリーミュージカルにも、やたらと出ている。特に『シンデレラ』は1999年版から今年、2007年版まで、毎年、何らかの役で出ていらっしゃるようである。それもすごい話だが、まあいい。
モンダイはこの人、2001年版の『眠れる森の美女』で「料理番の娘」役で出演されているのだ。この日記の第12回で、2001年版の『眠れる森の美女』の王女役が細川ふみえで、白の妖精が岡崎友紀であることまでは書いたが、料理番の娘が誰であるかは分からなかった。それが今回判明したのである。そしてこの事実が物語るのは、いいですか、1997年にセーラームーンミュージカルに出ていた女優が、2001年に『眠れる森の美女』の料理番の娘役をやっている。その料理番の娘役を、2006年版と2007年版では、実写版のセーラームーンがやっている、ということである。証拠写真もある。ここのページの真ん中へんをご覧ください。 セーラームーン的にはすごい話だ。繰り返すが、すごいと驚いているのは、たぶん世界中で私だけだ。みなさんはがっかりしましたか。というわけで、次は週末に。