実写版『美少女戦士セーラームーン』ファンブログ


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【第24回】名作はいつ観ても良いね(でも来週からは辛いね)の巻(Act.16)

1.「毎度おなじみ流浪の番組」と化しつつあります


 以下はとりあえずデータとして書いておく。実写版セーラームーン再放送は今年2006年4月5日にスタートした。その時点でのCBC深夜の番組スケジュールは次のとおり。

4月5日(水)
1:45 <新番組>『ウィッチブレイド』(小林靖子脚本のアニメ)
2:15 <新番組>『RAY THE ANIMATION』(アニメ)
2:45 <再放送>『美少女戦士セーラームーン』(Act.1)

 以降、第1クール(Act.1〜Act.13)はこのままの状態で続く。『RAY THE ANIMATION』が全13話を終了したのが6月26日、翌週からセーラームーンは昇格人事で、その時間帯へくり上がった。

7月5日(水)〜7月12日(水)
1:45 『ウィッチブレイド』(第14話、第15話)
2:15 『美少女戦士セーラームーン』(Act.14、Act.15)

 しかしこの時間帯での放映はわずか2週。今週は夜12時台に特別番組が入ったせいで、以降の深夜放送がずれこみ、実写版はほとんど以前と変わらない放送開始時間となる。安土桃山時代から縄文時代へ逆戻りだ。

7月19日(水)
2:10 『ウィッチブレイド』(第16話)
2:40 『美少女戦士セーラームーン』(Act.16)

 ちなみに今週のCMは「名鉄レジャック」「ステーキハウスのブロンコビリー」「竜泉寺ウォーターパーク」といったローカル色の強いものが中心で、かろうじてメジャー組と言えるのは「バンテリンコーワ」「高須クリニック」くらい、後はTBSドラマ『タイヨウのうた』の番宣、「JARO」「AC」「地デジ」といったところ。何週ぶりかで「金ちゃんヌードル」が還ってきてくれたのは個人的に嬉しい話題だが、全体としてはやはり暗い。やれやれ。
 そして来週からは新番組が開始となり、さらに放送時間が後退する。旧石器時代だ。

7月26日(水)
1:45 『ウィッチブレイド』(第17話)
2:15 『アキハバラ@DEEP』(第1話)
3:10 『美少女戦士セーラームーン』(Act.17)

 うーん。あと10週ほどすると『ウィッチブレイド』(全26話予定)が終了する。その後、つまり3クール目の放送時間編成が気になるが、まあとりあえず、今回は事実だけ書いておいた。
 本編行きます。名作Act.16だ。今さら書くことあるのかという気もするが、改めて観るとまた書きたくなるポイントが出てくる。ま、それが名作たるゆえんでありましょう。

2. まこと、欠席の理由


 前回Act.15の最後の方で、まことは大きなくしゃみをする。ちょっと風邪気味だ。そして妖魔のつくったすり鉢状の穴に吸い込まれそうになったところで今回へと場面は引き継がれ、変身した亜美とレイに助けられる。その後もクラウンでくしゃみをする。レイから「風邪?」とたずねられて「らしい。妖魔にあんな穴に引きずり込まれたせいだ」。
 しかしまあこれは妖魔のせいというより、体調不良のところでバタバタしたために体力を消耗し、風邪を悪化させたという程度に解釈しておきたい。運動神経も良さそうで、病弱そうにも見えないまことに風邪を引かせるための、かなり強引な展開だ。
 これはどういうことか、説明は不要だろう。今回は、エナジーファームでのかなり長いシークエンスがクライマックスとなる。駆けつけたセーラームーン、マーキュリー、そしてマーズは、同時攻撃で妖魔の張った結界(バリア)を破ろうとするが、力不足でできない、そこでセーラームーンがジュピターを呼びに行く。その間、二人っきりになったマーズとマーキュリーの会話が、今回の最大の見せ場である。何度見ても涙を誘われてしまう名場面なわけだが、そのためには、ジュピターは最初からその場にいてはまずい。というわけで風邪だ。
 まことは風邪気味なので、気をつかったルナは呼び出さなかった。でも三人ではバリアを破れないので、まあ風邪ぐらいだったら、悪いけど力を借りようか、ということでセーラームーンはいったん退場する。そういう口実でマーズとマーキュリーを二人にしたわけだ。本当は、セーラームーンはどうしてテレティアを使ってその場でまことを呼び出さなかったのか、という疑問もここにはあるのだが、それはまあ問うまい。きっとエナジーファームの近くでは妖魔の張った結界のせいで電波障害が起こるのだ。そうに違いありません。
 しかしまことのキャラクターを考えると、なかなか面白いですねこれは。原作漫画のまことは園芸部に入っているが、実写版では転校してから部活を始めた様子はない。うさぎのように、戦士たち以外にも学校に親しい友だちがいるわけでもないだろう。亜美のように塾へ通っているわけでも、レイのように神社の仕事があるわけでも、美奈子のように芸能活動をしているわけでもない。そして両親もなく、ひとり暮らしだ。要するにこの人は、戦士たちのなかでいちばんヒマ、いやいや、いつでも身体が空いている。しかも性格は直情的。何か事件が起こったら、考える前にとりあえず駆けつけるタイプだ。だから今回みたいに、まことを出さない必要がある場合に、物語のなかで「出てこない」理由をいちばん説明しづらいキャラクターなのだ。
 Act.12でヴィーナスがプリンセスの名乗りをあげた場面にも、ジュピターはいなかった。あの時は翌週のAct.13の最初に「私も見たかったなあ」と、欠席理由があったんだかなかったんだか分からないようなセリフを言わせてごまかした。あいだを1週間あければその程度でもごまかせるが(ごまかせたのか?)、今回のように、同じ回のなかで遅刻してくる場合はもう少しちゃんとした弁解が必要だ。だいたい今回、まことは穴にひきずりこまれそうになった当事者である。しかもルナがエナジーファームの所在を捜していることも知っている。だから何か連絡があったら、性格からして本当は真っ先に駆けつけてしかるべきなのだ。でもそれは困る。というわけで風邪か。スタッフも色々たいへんですね。
 Act.33でも似たような話があった。ルナが深夜に、妖魔の出現を察知する。うさぎを起こそうとするが、寝ぼけて使いものにならない。残る三人に連絡したものの、結局駆けつけたのはマーキュリーとマーズの二人だけ。翌朝うさぎが亜美に説明したところでは、まことももちろん連絡を受けてすぐに家を飛び出したのだが、マンションの駐輪場の自転車でドミノ倒しをしてしまい、あたふたして間に合わなかったという。これまたムリヤリな話だ。そしてこの回も、妖魔を倒した亜美とレイが元の姿に戻ったところで、夜間巡回の警官に見つかり、親に連絡されてしまう。そして亜美とママの物語、レイとパパの物語が始まるのである。つまりですね、亜美とレイのファンのみなさん、二人の感動的な物語の裏には、いつもそれを成り立たせるために、身体が空いているのにアホな理由でその場に出てくることができないまことの貢献があるということを、決して忘れないでくださいね、ということです。

3. 亜美の負い目


 さてAct.16は、Act.5およびAct.8と共に、戦士たちの友情と成長を描いた、前半屈指の名作として特に評判が高い。そしてAct.5のドラマが「亜美ちゃんまだ月野さんって言ってる。なんか友達じゃないみたい」といううさぎの言葉に動揺する亜美から始まり、Act.8が、うさぎの宿題を手伝うか手伝わないかでまこととレイが仲違いするところから始まるように、どちらも主題歌が終わった後のAパートの冒頭、クラウンでのうさぎの言動が話の端緒となる。そこで戦士たちの感情のすれ違いや対立のポイントがはっきりと示され、後はそれがどう収束するかという興味で視聴者を引っぱっていく。Act.16もほぼ同じ構成だ。
 さっきの、まことが妖魔の穴に引きずり込まれそうになる話までがアヴァン・タイトル。そして主題歌が終わると場面はクラウン。レイが「行方不明になった人があの妖魔にさらわれたのは間違いないわ」と言い、ルナが「たぶん、エナジーを集めるためよ。どこに集められているのか、捜してみるわ」と続ける。「うん」とうなづく戦士たち。そして次のような会話になる。

まこと「で、そんなことになってんのに、うさぎはどこ行ってたんだ」
うさぎ「えっ(うわあ、地場衛と二人だったなんて、言えないよ)」
まこと「ん?」
うさぎ「あー、そのー、なるちゃんたちと一緒でさ。でも、こっちにも妖魔が出てきちゃってさ、なんとか倒したけど」
まこと「ほんとに!そっちも大変だったんだ。くしゅん!」
 レイ「風邪?」
まこと「らしい。妖魔にあんな穴に引きずり込まれたせいだ」
 亜美「大阪さんたちは妖魔に襲われなかったの?」
うさぎ「あ、なるちゃん、あ、うん。大丈夫だった」
 亜美「そう……良かった」
うさぎ「亜美ちゃん、なるちゃんたちのことまで心配してくれているんだね。なんか嬉しいな」

 この会話がすごいのは、うさぎをめぐる亜美となるの関係が逆転するところだと思う。
 Act.14で、うさぎに会うために部屋に入ろうとするなるを押しとどめた亜美は「嘘だと思うなら思ってくれていい、私の意地悪だと思ってくれてもいいから、だから、お願い」と言ってなるを閉め出す。昏睡状態で、しかも妖魔になりかかっているうさぎを見せられないのは当然だが、そこで「私の意地悪だと思ってくれてもいいから」という自虐的な言葉が出るのは、亜美に、なるへの引け目があるからだ。
 Act.14の亜美は、うさぎちゃんを助けるための、いまが大事な時だから大阪さんにかまっていられない。自分が非難を浴びてもいい、という自己犠牲のつもりでこの言葉を言っている。でも本当はそうではない。親友のなるにも打ち明けられないうさぎの秘密を、クラスで自分だけが知っていることは、亜美にとってひそかな喜びや優越感であり、同時に、自分だけがそういう特別な立場を利用してうさぎと仲良くしている、という後ろめたさの原因でもある。だからなるに非難されても、嫌われても仕方ない。いやむしろ、嫌われれば、それで大阪さんに隠しごとをしている負い目も帳消しになる。そういう考え方が実はある。
 一方、なるにとってこの言葉は「あなたはのけ者だ」と言われているに等しい。説明も弁解もない。とにかく、どうしても守らなければならない二人の秘密があるのだから、どう思ってもいいから、その代わりあなたは絶対に入ってこないで、という完全な拒絶だ。かなりひどい言葉なのである。そう理解しないと、以降のなるは控えめで優しい亜美をいたぶり、追いつめるだけの、たんなる悪い奴になってしまう。なるも深く傷ついているのだ。けれども亜美は「私の意地悪だと思ってくれてもいいから」と言って自分が犠牲のふりをして、なるにどれほど冷たい仕打ちをしたかを分かっていない。それを思い知るのが今回だ。
 まことに「どこ行ってたんだ」と問いかけられたうさぎは「あー、そのー、なるちゃんたちと一緒でさ」と言いよどんでその場を取りつくろう。そんなうさぎの様子に、敏感な亜美が何も感じないわけがない。うさぎちゃん、何かあったんだ、大阪さんと。それを私たちには、私には言えないんだ。
 それは確かにうさぎとなるだけの秘密だ。なるだけが、うさぎが地場衛を好きなことに気づいて、カナミやモモコにも内緒でデートをセッティングしてあげたのだから。今までだってうさぎは、なるやカナミやモモコとカラオケに行ったり、色々やっている。でも今度はそういうのとは違う、もっと特別な隠しごとだ。亜美はそう直感している。
 こうして亜美は、初めてなるの立場に立たされる。大好きなうさぎが、自分の知らない秘密を、なると二人だけで分かち合っている。自分は打ち明けてもらえない。のけ者だ。それがどんなにつらく、妬ましい感情をかきたてるかを、初めて実感するのである。「私、自分がこんな嫌な人間だなんて知らなかった」
 だから亜美としては、うさぎとなるとの間に何があったのか、それが知りたくて、それを考えると嫉妬にかられてどうしようもないという心境だ。本当に妖魔が出たの?大阪さんと何があったの?どうして何か隠しているの?何でもいいから、もっと聞かせて!という、色々な思いが渦を巻いて、でもはっきりとは聞けなくて、でも黙っていられなくて、どうしようもなく口をついてでたことばが「大阪さんたちは妖魔に襲われなかったの?」。『M14の追憶』で見た台本には、確かこのセリフの前に「さりげなく」というト書きがあったと思う。もう胸の中では爆発しそうになりながら、そんな自分をさとられないように、亜美は「さりげなく」尋ねるのだ。痛々しい。
 それを受けたうさぎのセリフが「亜美ちゃん、なるちゃんたちのことまで心配してくれているんだね。なんか嬉しいな」である。ほんとうはなるへの嫉妬やうさぎへの恨みがましい思いがどろどろ渦巻くなかから絞り出された言葉なのに、うさぎはとびっきりの善意でそれを正反対に解釈してしまう。うさぎが亜美の複雑な内心に思い至らないで、結果的には亜美のコンプレックスの核心を直撃してしまうという展開は、ほぼAct.5の再現と言える。

4. うさぎだって力になってる


 でも、仲間の戦士たちとの信頼関係が、Act.5のころとはずいぶん違っている。とりわけレイの存在がいかに亜美の支えとなるか、これはもう言うまでもないだろう。
 Act.5では、うさぎと亜美の気持ちのすれ違いを、一歩引いた立場から見守っていたレイだったが、今回は、亜美がさらに複雑な人間関係と感情のもつれに絡め取られて苦しんでいることをいちはやく察して、以前とは較べものにならないほど積極的に亜美を気づかっている。このAct.16で最も印象的なのは、繰り返し画面に映される、亜美を見つめるレイの表情だ。レイもだいぶ変わった。仲間の戦士たちとのつき合いから、一番たくさんのことを吸収して、新しい人間関係の作り方を学んでいるのはレイだ。それがちょうど、新人俳優として様々なことを学習しながら、少しずつ上を目指している努力家、北川景子その人と重なって見えるところが良いんですね。
 ただレイのことについては、まあそのくらいでいいや。みんなよく知っているし、今回の再放送に関しても、クライマックスのエナジーファームでのレイと亜美の名場面なんか、たぶん『40歳からのヲタク道』の親方さんが、魂で書いてくれるだろう。だから私としては、レイもそうだけど、うさぎだってけっこう変化しているよ、ということだけを言っておきたい。
 ルナの知らせで、エナジーファームに駆けつけるうさぎと亜美とレイ。目に見えないバリヤーの向こうに、エナジーを吸い取られ、魂を抜かれたようにふらふらと歩くなるたちが見える。三人は力を合わせて結界を破ろうとするが、なかなか強固だ。でも亜美は「大阪さんが」とムキになってひとりで何度でも挑戦する。そんな亜美を見たうさぎは「亜美ちゃんて、すごいね。あんなケンカした後なのに、こんなに一生懸命でさ。私なら、どうかな」と言う。
 このセリフがさらに亜美を追い詰めるのだから、やっぱりうさぎはAct.5のころと変わっちゃいない、と思う人がいるかも知れない。でもね、このうさぎぎのセリフに、私は圧倒的にポジティブなパワーを感じる。
 Act.5の時のうさぎは、私は前からなるちゃんたちの親友だし、亜美ちゃんとも新しく仲良くなれた、だからなるちゃんたちと亜美ちゃんが仲良くなれればもっといいのに、というふうに、あくまで自分を中心に考えていた。でも今回の「あんなケンカした後なのに、こんなに一生懸命でさ」という言い方には、自分は入っていない。亜美が懸命になるを救い出そうとしている事実、何よりもそのことに感銘を受けている。
 倒れても倒れても「大阪さん、助けなきゃ」と言って立ち上がる亜美の背中を見つめて「亜美ちゃん」とつぶやくうさぎは、亜美がこれほどムキになるのには、それなりの理由があるのだろうとは感じている。でもそれが何かはどうでもいい。なるちゃんを必死で救おうとしている今の亜美ちゃんがすべてだ。私はそういうふうに行動している亜美ちゃんをすごいと思う。そんなうさぎの「肯定する力」に後押しされてこそ、レイの「でも、大阪さんを助けられなかったのは、そのせいじゃない。亜美ちゃんなら絶対にない。私が保証する」という力強い断言もありえたのだと、私は思いますね。圧倒的な性善説でネガティブな感情から人を救うことができるのがうさぎの力であり、それを象徴するかのように、セーラームーンのヒーリングの力は少しずつ強くなっている。うさぎだって成長しているんだよ。

5. カツラとリボンと衣装とビーム


 さて話は変わりますが、Act.12で初めてセーラーVの仮面を取ったヴィーナスが、ゾイサイトを一撃に倒した「手からビームを出す」という技、この技について『周回遅れの記録』cap5lpさんの日記に、「しばらくセーラー戦士をやっていれば自然にできる技だ」という指摘があって、とても面白く読ませていただいたことは以前書いた。ところが今回気づいたのだが、このAct.16で、エナジーファームのバリアを破るために、四人は力を合わせて手からビームを出しているのである!なーんだもうやっていたのか。
 ところで、それで思ったのがビームの色だ。

          髪の毛 胸と腰のリボン 襟とスカート  靴    ビーム
セーラームーン       濃いピンク       濃いピンク 濃いピンク
セーラーマーズ    黒    濃い紫     赤     赤     赤
セーラーマーキュリー 青     青      青     青     青
セーラージュピター     淡いピンク    緑     緑     緑
セーラーヴィーナス            オレンジ  オレンジ  オレンジ

 以上が実写版における戦士たちのカラーコーディネイトと、今回のビームの色の一覧である。ちなみにコスチュームは、原作漫画、アニメ、ミュージカルとも、多少の色合いの違いはあっても基本的には同じです。いちばん統一されているのがマーキュリー。髪の毛からなにから、ぜんぶブルー。次がマーズ。黒髪も、アニメ版では紫がかっていたし、だいたいにおいて赤もしくは紫。その次がジュピターとヴィーナスか。ジュピターのリボンが淡いピンク色なのは、緑との組み合わせで草花を連想させるからなんだと思う。ヴィーナスもほぼ金髪とオレンジ。オレンジと言っても金色みたいなものだ。ただリボンだけが濃い紺色なのは、ぜんぶ金だとちょっと単調だからアクセントということだろう。
 というように、実は私もそんなに真剣に考えたことはなかったが、けっこうみなさん色とりどりである。ではどれが基本となるイメージカラーなのか。視聴者にいちばん印象が残るのは、やっぱりセーラー服の襟とスカートだろう。実際、ビームもその色に合わせてある。セーラームーン以外は。
 セーラームーンのコスチュームの配色は、原作ではプロトタイプとなった『コードネームはセーラーV』の主人公、つまりヴィーナスになる前のセーラーVのものをそのまま流用している。実写版のヴィーナスも、セーラーVだったころは、紺の襟とスカート、リボンは濃いピンク、ただし靴はセーラームーンのようなピンクのブーツではなくて紺のヒールで、あとマスクとか縁取りとか、随所に赤が入っていた。
 で、それがどうしたと聞かれると、実は別にどうということもないのだが(おいっ)、ただセーラームーンの基本のカラーって何だろうってことが、いままで分かったようで分からなかったのだ。やっぱりあの金髪のカツラが印象的だし、金か。ムーンヒーリングエスカレーションもムーンティアラブーメランも金色に光るしね。でもやっぱりおっきなリボンとブーツがビンクだしなあ。襟とスカートは紺か。これはちょっと地味だな、なんてね。でも今回、バリアに向かって四人が揃ってビームを放つ、きれいなシーンを見ていたら、このビームの色がそれぞれの戦士の基本となるイメージカラーなんだろうかと思えてきた。そうするとセーラームーンはピンクということになるのか。ま、この問題については、おいおい考えてみたいと思う。
 結局だいぶ色々書いてしまいましたので、今回はそんなところで。それからコメント欄で、各話におけるCGルナの登場頻度というのが話題になっていた。後から見返すのも大変なので、メモ代わりに書いておきますが、今回はエナジーファームで駆けつける2シーンがCGルナだった。これも全体を通して見終わったあと、統計をとって考えたい問題だ。なんか色々やることが増えてきたなあ。大丈夫だろうか。
 あ、それからM14さん、すみませんが質問です。この「結界に向かってビームを放つ」っていうのは、台本のト書きに「光線」とか「ビーム」とか書いてあるんでしょうか。ワザの名前とか書いてありませんか?よろしくお願いします。
しかしなあ、次回から3時10分かぁ。


(放送データ「Act.16」2004年1月24日初放送 脚本:小林靖子/監督:鈴村展弘/撮影:上赤寿一)