実写版『美少女戦士セーラームーン』ファンブログ


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【第729回】DVD第4巻:Act.15の巻(6)


  前回冒頭にご紹介した桜エビ〜ずのインディーズ2ndアルバム『octave』だけど、発売日の8月21日にオリコンのデイリーアルバムランキング17位に初登場、22日に16位、23日に14位まで昇り詰めた。その後はストンと落ちてしまったようだけど(笑)、でも凄くない? だってスターダスト・プロモーションの通販サイトからの予約販売(すでに終了)と、ライブ会場での直販を除けば、取り扱い店はヴィレッジヴァンガード、それも全国340店舗ほどあるうちの20店舗にやや満たない程度。そういうCDアルバムが、一日とはいえオリコン14位って、やっぱり凄くない? なお、アルバムとしてのダウンロード配信は9月11日よりスタートだそうです。



 さてこの土曜と日曜は出張で、現在は出張先の宿でこれを書いている。明日は早いので早く寝なくちゃ。実は来週も出張です。だからあんまり時間はないけれど、さっさと実写版DVDレビューを進めよう。舞原監督の演出がエモかったAct.13、Act.14を受け継いだ、鈴村展弘監督のAct.15。



 一方ではタキシード仮面に憧れながら、もう一方でどんどん衛に魅かれるうさぎ。そういううさぎのモヤモヤをサポートしてくれるのは、戦士ではなくて親友のなるちゃんだった。



 有名ジュエリーデザイナーの母をもつなるから「ワールドジュエリーオークション2004」というイベントに誘われたうさぎが、よろこんで会場に駆けつけると、いつもの香奈美や桃子がいない。それどころか、なるも帰ってしまうという。



うさぎ「さすが、宝石のオークション……」



な る「うさぎ! お待たせ」



うさぎ「ううん、まだ香奈美たちも来てないし」



な る「ああ、香奈美も桃子も来ないから。私も帰るし」



うさぎ「え?」



な る「大丈夫。代わりの人が来ます」



うさぎ「え……代わりってまさか……」





な る「何も言わなくてもいいから」



な る「はいこれ。地場君の携帯と住所と、誕生日、それから血液型」



うさぎ「なるちゃん!」



な る「頑張れ。じゃね」




うさぎ「もう、勘違いしてるよ~」



うさぎ「う~」





 衛 「おい、どういう事なんだ? 重要な話って」
うさぎ「え?」
 衛 「お前の友達がそう言ってた」



うさぎ「間違い。全部なるちゃんが勝手にやった事だから。ごめん、そういう事で」


 慌てて出て行こうとするうさぎだが、そのとき、エレベーターから降りてきた男たちとぶつかってしまう。とっさに謝るが、ケースから出てきたものを見てびっくり仰天。




うさぎ「ごめんなさい!」



上 島「気をつけろ!」








 それは先日テレビで見た愛野美奈子のイヤリングに間違いなかった。うさぎは先日、人気アイドル愛野美奈子の家に泥棒が入ったというニュースがあったことを思い出す。。



レポーター「えー、それで被害状況なんですが、支度から盗まれたのは宝石類で、金額にしてどの程度かは発表されていませんが、事務所の関係者によりますと、愛野美奈子さんがとても大切にしていた物のようです」



うさぎ「えー、美奈子ちゃん、可哀想……」



進 悟「アイドルなのに警備薄いよな」


 男たちがうさぎたちからひったくるように奪い返して持ち去ったのは、間違いなく愛野美奈子から盗んだものだ。美奈子ファンで正義の戦士でもあるうさぎとしては黙っていられない。



上 島「気をつけろ!」



 衛 「おい、大丈夫か」



うさぎ「あれ……美奈子ちゃんのイヤリング」



 衛 「え?」



うさぎ「間違いないよ。テレビで見たことあるもん。なるちゃんが言っていたけど、オークションで売るつもりなんだよ」



 衛 「待てよ。どうするつもりだ」



うさぎ「だから宝石取り返して、美奈子ちゃんに――」



 衛 「バカか」



うさぎ「何でよ!」



 衛 「こういうのは警察の仕事だ」



うさぎ「あ……」




うさぎ「おまわりさーん!」


 衛のアドバイスで、ちょうど外を通りかかった警察官を捕まえ、事情を話すうさぎ。


 


警 官「愛野美奈子の宝石?」



うさぎ「そうなんです、オークションに出るんです! 早く捕まえてください!」



警 官「あのね。アクセサリーは良く似たようなのがあるんだよ。探偵ごっこはやめて、お母さんとこ、戻りなさい」



うさぎ「ちょっとぉ」



うさぎ「そんなぁ! ひどい! 絶対そうなのに!」
 衛 「無理だな」
うさぎ「やっぱり自分で取り返す!」
 衛 「どうやって?」



うさぎ「そりゃあセーラームーンに変身――」






 衛 「あ、鳥」
うさぎ「あ、草」


 最後の「あ、鳥」「あ、草」も小林靖子の台本通り。鈴村演出は台本に忠実である(ただ鈴村監督回は、編集で大事な伏線をカットしてしまうことがあるけどね)。
 ともかく、大好きな美奈子にかかわる話なので、後に引けないうさぎと、うさぎを放っておけない衛。こうして二人の、恋の泥棒退治が始まるのでありました。今回はこのへんで。