実写版『美少女戦士セーラームーン』ファンブログ


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【第619回】意外とがんばる安座間美優の巻

 

 

AbemaTVの番組で「十代の男女がマジで整形していると思う有名芸能人ランキング」という企画があったらしくて、ネットにその時の順位が出回っている。番組そのものを観ていないのでどういうデータかはよく分からないんだけど、前田さんとか指原さんとか石原さんとか、なぜこの人が、と思いませんか?
 芸能人はみんなに見られることが仕事だ。身体も心も変化し続ける多感な十代を、無数の視線に囲まれて過ごせば、そりゃどんどんキレイにもなるだろう。でも世間一般の十代はそこまで変化しないから、整形した、ということになるのかな。ストレスなどで急激に崩れたり太った場合は、整形とは言わず「劣化した」と言う。
 いずれにせよ、こういうランキングであまり上位に行かれても困るが、名前が全く無くても、さほど有名人じゃないみたいで支持者としてはちょっと悔しい。だから10位というのはベストポジションだ。素直に喜ぼう。

 

 

 さて今週は(今週もか)あまり時間がなかったので、ネタは『人は見た目が100パーセント』第9話(2017年6月8日放送、脚本:相沢友子/撮影:五木田智/演出:品田俊介)の安座間美優出演情報だけだ。ごかんべんください。

 

 

 関係ないが『女囚セブン』は、ダラダラ引っ張らず6月9日放送の第8話で終了した。剛力さんもよかったし、梶芽衣子さまの見せ場もきっちりあったし、私としては満足だ。

 

 

 それと、これも全然関係ない話題だが、私立恵比寿中学の4thアルバム『エビクラシー』が、メジャーデビュー7年目にしてオリコンとビルボードで週間ランキング首位を獲った。おめでとうございます。

 

 

 2月にメンバーの松野莉奈が18歳で急逝した時は、七木奏音(ネルケ版初代セーラーマーズ)の親友ということもあって、当ブログもささやかながら追悼記事を書かせてもらった。当然、その後の動向も気になっていたのだけれど、今回ツアーとアルバム発売の同時進行で再スタートを切った。もともとエビ中は楽曲のクオリティが高いグループだったから、春ツアーにあわせ、全曲新曲のニューアルバムを出すことで仕切り直しをする、というやり方は理想的だったと思う。相前後して発売された『QuickJapan』vol.131(2017年4月24日刊)のメンバー全員インタビューがまた良かった。吉田豪のインタビュアーとしての実力を思い知らされました。

 

 

 アルバムに楽曲を依頼された作家も、それぞれに期するところあっただろう。結果的にはノンジャンルのごった煮みたいな彼女たちの音楽的魅力を、過去最高のレベルまで引き出した力作になった。今のところ(私にとって)2017年のJ-POPベストアルバムである。2曲目「制服“報連相”ファンク」なんて、もうikidomariさんに絶対聞いてもらいたい。読んでくれてますか? ikidomariさんは250円払ってこの曲だけでもダウンロードするように。

 

 

 でもいま特に取り上げたいのはアルバム9曲目「藍色のMonday」です。タイトルを見てお判りの方にはお判りのとおり、この歌はニュー・オーダーの「ブルー・マンデー」(1983年)が元ネタだ。グループの象徴的存在だったイアン・カーチスの早すぎる死、残されたメンバーがその数年後、戸惑いながら歌った、陰鬱でダンサブルな全英ヒット・ナンバーである。同じように大切なメンバーを失ったばかりの私立恵比寿中学に、彼女たち向けの「ブルー・マンデー」を提供するって凄くないですか? 作詞作曲はイアン・カーチスをリスペクトしてやまない、元電気グルーブのCMJK。1980年代テクノ歌謡ふうの装いで、8人組だったグループが突然7人になったことへの戸惑いが歌われている。

 


どうして一週間
7日間しかないの?
神様お願い
8日間にしてよ

淡い模様のラテアートのように
綺麗に見えて
思ったより苦い現実

(「藍色のMonday」詞・曲・編曲:CMJK)

 


 長々と書いて何が言いたいかというと、つまり今は優秀なアーチストがアイドルへの楽曲提供に本気になっている。
 日本の実写映画やドラマの映像制作が低調になったのは、今はゲームやアニメの方が活気に満ちていて、昔だったら映画界に来ていた才能がそっちに走ってしまうからだ、とよく言われていたけど、同じように、大衆音楽の突き抜けた才能も、今やアニソンやアイドルといったオタク文化に一極集中してきて、ロックやフォークやニューミュージック(なんてもう存在しないのかな)はいよいよ枯渇しはじめているのかもしれない。秋元康はそういう才能を集めてプロデュースする天才なのだろうけど、最後は全て自分で作詞して秋元カラーに染めてしまうので、AKBグループは(私には)いささか整いすぎて単調だ。このエビ中みたいに、それぞれの楽曲提供者の才能と、歌っているアイドルの個性が一曲一曲むき出しにぶつかりあって火花散る感じの方が、私は好きだなぁ。

 

 

 その一方でアイドルグループの淘汰も急速に進んでいる。先日は、たった二人になっても踏ん張っていたドロシー・リトル・ハッピーがついに解散を発表した。九州のLinQ、四国のひめキュン、北陸のNegiccoと並ぶ東北ローカル・アイドルの雄だっただけにすごく残念だ。ちなみに(何が「ちなみに」かはわからないが)名古屋のアイドル・グループOSUから飛び出して上京した森咲智美は「愛人にしたいグラドル」としてオヤジ雑誌向けエロ路線を驀進中、ポスト橋本マナミのポジション獲りに名乗りをあげている。頑張れよ。

 

 

 すみませんどんどん話がずれていった。『人は見た目が100パーセント』に戻す。前回ラストでいきなり成田凌にキスされて交際することになったけど、そもそも男の人と付き合うということがどういうことがわからない純(桐谷美玲)、二人にレクチャーする満子(水川あさみ)と聖良(ブルゾンちえみ)。

 

 

 というメインの話は措いて、yamabosiさんに教えていただいた安座間美優出演シーンに飛びます。
 八王子製紙から引き抜かれたセルロースナノファイバー専門の3人が、新製品開発部に、恐る恐るデータを持っていくと、その場の空気はピリピリ。ファンデーションの試作品を作っているらしいのだが、なんどやってもダマができてしまうので、主任の矢部(関めぐみ)が研究員の河合景子(安座間美優)を叱り飛ばしている。

 


 純 「失礼します。計量解析の結果、持ってきました」


研究員「あ、すいません、そこに置いといてください」


 純 「はい」


矢 部「なんでまだダマができてるの? さっきよりひどい」


景 子「はい、もう一度確認します」


聖 良「何かトラブルですかね」
満 子「どういう状態なんだろう」
聖 良「さあ、あんまり口出しはしない方が」

 


 矢部(関めぐみ)は、なんか純たち3人組を目の敵にしているところがあって、だからこれまでは純たちも、触らぬ神に祟りなしというふうに矢部を避けてきた。ところが、色々あって成長してきた純は、ここで思い切って協力を申し出るんですね。でもそれは、この研究メンバーの中では一番おっとりしていて優しくしてくれる(そして一番スタイルの良い)安座間美優が困っていたからこそ言い出せたんだろうと、私は勝手に思います。

 


 純 「あの……」


 純 「私に手伝わせてくれませんか?」


 純 「被覆処理がうまくいっていないのかもしれません」


 純 「被覆処理では、ほんのわずかな誤差が生じただけで、大きなダマができてしまうものです。成分の分量は正確だったとしても、調合の速度やタイミングも微調整しないといけないんです」


景 子「ええ、何度もやってみたんですけども、それが難しくて」



 純 「よかったら、一度やらせてもらえませんか?」





研究員「どうぞ」



 純 「失礼します」











 純 「よし」

 


ダマのない試作品の制作に成功する純。でも怖い主任の矢部に対して、差し出がましいことをしちゃったかなという想いがあって、ちょっとおどおどしている。ところが矢部の態度は想像していたのとちょっと違ったんである。

 


 純 「あと2、3回作業を行なって、調整方法をデータにしますので」


矢 部「さすがに手際がいいわね」


 純 「八王子製紙で、入社してからずっとやってきたことなので、誰でもできます」


矢 部「イラつくなあ、そういうの」


 純 「あ、すいません」


矢 部「(ため息)そうじゃなくて」


矢 部「確かに何年もそればっかりやってればできるようになるんでしょうけど、いま現在私たちにできないことが、あなたにはできる。それって十分すごいことじゃないの?」


矢 部「経験を積んできたからこそ身についた技術でしょ。もっとプライド持ちなさいよ」




 純 「そう……ですね」




 純 「ありがとうございます」


矢 部「お礼を言われることじゃないわ」


満 子「じゃあここは私たちが」


景 子「安座間 じゃあ、お願いします」



 


 最終的にはけっこういいヤツだった関めぐみさん。こんなふうに、三人はようやく、クルエラのメンバーと打ち解けるようになったとさ。いやあやっぱりこのドラマ、分類すればファンタジーですよね。私は好きです。
 それでもう、ここから後は八王子製紙組とクルエラ生え抜き組のコミュニケーションもスムーズになる。ブルゾンちえみも、前は安座間美優のようなスタイル抜群の美人を前にコンプレックスだらけだったけど、今は自分の仕事能力に自信を持っている。

 


景 子「これ明日までにお願いできますか」


聖 良「任せてください」

 


 安座間美優はなぜか、ブルゾンちえみに優しいんだよな。
 こうして全ては順調に進みそう……と思っていたら、実は成田凌がやっぱり(やっぱりって何だ)ゲス野郎で、純とは別の女とも普通にキスをしていて、平然とフタマタかけるような男だったようなのだけれど、まだそこまで観ていない。ドラマの行く末はともかく、正直なところ、2、3回出演したらいなくなっちゃうのかなと思っていたから、安座間さんが毎回ほぼワンシーンづつとはいえ、こんなに出演するとは意外であった。『ガチバカ!』(2006年、TBS)のウッシー、『サラリーマン金太郎』(2008年、テレビ朝日)のOL以来の、久々のレギュラーである。このまま最終回にもしっかり顔を見せてください。ということで今日はここまで。お粗末!

 

 そういや来週は神戸みゆきの命日だ。みなさんお線香を用意してお待ちください。