実写版『美少女戦士セーラームーン』ファンブログ


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【第538回】小松彩夏主演『ネオン蝶 第四幕』レビューの巻(その2)



 『馬子先輩の言うとおり』というドラマは、名古屋ではやっていないですよね。まあ最近は、地上波で放送されていなくても、ネットで配信とかしれくれるし、この番組に関してはM14さんのレポもある。なのでこの番組はうちはスルーしますね。
 でも「馬子」と「並子」って、合わせて「馬並」という、これ下ネタじゃないですか。いいんですか。深夜だからいいのか。


1. ドラマスペシャル『緊急取調室 〜女友だち〜』



 さてちょこっと古い話になってしまったが、2015年9月27日にテレビ朝日で放送されたドラマスペシャル『緊急取調室 〜女友だち〜』(脚本:井上由美子/照明:高橋幸司/撮影:増井初明/演出:常廣丈太)。2014年1月シーズンの天海祐希主演のシリーズが、単発のスペシャルドラマとして復活した。



 殺人罪で懲役6年の判決を受け、女子刑務所から仮釈放されたばかりの松下由樹が、出所後わずか3時間後に「人を殺した」と警察に自首してくる。自白どおり男の死体が見つかるが、検視の結果、死亡推定時刻は1週間前と判明した。つまり松下由樹はまだ服役中で殺せるはずがない。はたしてこれは一見不可能な遠隔殺人なのか、それとも松下由樹の自白には何らかの意図があるのか?



 という話だけど、まあ詳しいことはおいておくね。捜査一課の菱本刑事(でんでん)と小石川刑事(小日向文世)は、松下由樹が出所してからの足取りを追う。すると、出所した直後の彼女を乗せ、中町田公園まで行ったというタクシー運転手の証言を得ることができた。



 松下由樹はこの公園で、警察に自首するまでのわずかな時間の大半を過ごしたという。いったい何のために?
 中町田公園に到着した小石川と菱田は、とりあえず、出会った人に片っ端から松下由樹の写真を見せて聞き込みを始める。



小石川「ありがとうございます」
菱 本「どうも」



小石川「え〜とぉ、この公園に着いたのは11時40分、で桜田門に自首したのが午後2時5分。3時間のうちの大半をここで過ごしたことになるなぁ」
菱 本「コンビニでおにぎりとお茶を買ってそれを食って、そんなんじゃとうてい時間は埋まらない。いったい何してたんだ?」



小石川「ちょっと、ちょっともう待ってちょっと、こんなに足使ったの久しぶりで……」
菱 本「なんだいダラシないなあ、歳だなもうハルさん」
小石川「え〜っ。なんでそんな元気なんですか?」



菱 本「日頃の鍛錬だよ鍛錬……おっ!」


 刑事たちの目にとまったのは、近所の保育園の子どもたち。ここに来て遊ぶのが日課らしい。さっきまでへばっていたのが、いきなり走り出す小石川。



あやか「はーいみんな、帰るわよ」
小石川「すいませーん」



小石川「すいませんあの、お散歩中、失礼しますけど」
菱 本「こちらにはよくお出でになるんですよね」



あやか「……はい、毎日……」



小石川「ではこの人を見かけませんでしたか?」



 先生(沢井美優)の胸には「こうご(?)あやかせんせい」というひらがなの名札が見える。「あやか」って「彩夏」と書くのかなやっぱり。彩夏であってほしい。彩花でもいいか。『エンジェル・ハート』っていうドラマはまだ観ていないけど、三吉彩花は頑張ってるかな(関係ない)。
 ということはともかく、ここでドラマの冒頭シーンに戻る。出所した松下由樹は、タクシーでこの公園に直行して、遊んでいる園児たちの一人に接触しているのだ。








 二人の刑事はさっそくその園児への面会を申し込む。



あやか「お待たせしました。でも子供ですから憶えてないと思いますよ」



小石川「いいんです、ちょっと話したいだけで」



菱 本「こんにちは」



少 女「……」




あやか「怖がらせないであげてくださいね」



小石川「もちろんです。こんにちは」



少 女「こんにちは!」



小石川「公園でおばちゃんにリボン結んでもらったんだって?」
少 女「うん」
小石川「どんなおばちゃんだった?」



少 女「優しいおばちゃんだったよ、ねえ先生」



あやか「ええ。子供たち、みんな喜んでました。とても優しそうな方で」
少 女「ママにも言ったら、よかったねって喜んでた」



小石川「ふーん、ママのお名前、聞いていいかな?」



少 女「……」



あやか「あの……すみません」



あやか「警察の方々にはお話ししますが、お母さんは少し前まで刑務所に入っていたんです。子供なりにお母さんのこと喋らないほうが良いと思っているみたいで……」
小石川「刑務所……」



あやか「これ以上、聞かないであげてもらえますか?」



あやか「さあ、おやつよ、さ」



あやか「じゃ、すみません」
小石川「バイバーイ」



 そこへやってきたのが殺人捜査第1係の「モツナベ」こと堅物刑事(鈴木浩介)と渡辺刑事(速水もこみち)のコンビ。彼らは、まさにこの子の母親が、松下由樹と同じ刑務所に収監されていたことを知って、ここまでたどり着いたのだった。




堅 物「……ちょ、おっさんおっさんおっさん、なんで?」



菱 本「あ?そりゃこっちのセリフだよ」


 松下由樹は出所してすぐに、かつて同じ刑務所に収容されていた仲間の娘に接触し、その直後に警察に自首しているのだ。いったいここにはどのようなカラクリがあるのか。
 ということなんだけど、このブログの役目はここまで。お話に興味のある方はオンデマンドで見逃し配信を視聴してください。あとは囚人服姿の多岐川華子さんのお姿をご紹介して、本題に入りましょう。


2. 「バカ」は恋への一里塚


 というわけで、話はどこまで行ったかな。『ネオン蝶』第4幕
 突然、銀座に返り咲き、格安な料金設定や他店のホステス引き抜きなどのアコギな手段で、ライバル店を次々に潰しているクラブ「トレゾール」。その背後にいたのは香港マフィアだった。



 最初は潤沢な資金に物を言わせて銀座を乗っ取ろうと考えていたようだが、古き良き銀座を愛する老舗や常連客たちの拒絶に会い、怒りをむき出しに暴力的な手段に訴えてきた。最初の犠牲者は買収に応じない「トレゾール」のビルのオーナー野上(吉澤健)。ある夜ビルのトイレでメッタ刺しにされて命果てた。



 そして次のターゲットになったのが桜子(小松彩夏)だ。老舗トップのクラブ「手毬」、そのナンバーワンである桜子がどうにかなってしまえば、抵抗勢力の威勢も一気に弱まり、計画はぐっとスムースに行く。そう考えた香港マフィアの手先が、桜子をつけ狙うようになった。いつ何時、襲われるか分からない。桜子の身を案じた「手毬」の常連客で大物政治家の川口(奥野匡)は、自分の息子でボディガードの蓮司(本宮泰風)に、しばらく桜子の護衛をするように命じる。



 蓮司は確かに頼りになるボディーガードだ。実際、店を終えて帰宅途中、襲われそうになったところを救ってくれたりもした。だが、いかんせん態度が粗野で乱暴で、優しさも洒落っ気もない。ふだん店で桜子が付き合っているような紳士たち、それこそ川口なんかとは正反対のタイプで、毎日お店まで車で送り迎えしてくれるのは安全でありがたいけど、どうにも会話が弾まない。


桜 子「あの……」
蓮 司「なんだよ」



桜 子「いえ、ありがとうございます」
蓮 司「バーカ、おれがこの仕事であの男からいくら貰っているか知ったら、お前そんなこと言えなくなるぞ」
桜 子「あなた本当に先生の息子さんなんですか?」
蓮 司「何でだよ。似てねえか。伯父さんだよ。本当は」



桜 子「え?」
蓮 司「おれの親父の兄貴。子供の時に親が死んであいつのところに引き取られた」
桜 子「すいません」
蓮 司「なに謝ってんだよ。バカかお前」



桜 子「そんな、いちいちバカって言うの止めてもらえます?」



 思わずムッとする桜子。出たよ「バカ」「バカって言うの止めてもらえます?」この会話だ。これが出たら恋愛フラグが立ったようなもんだね。こういうやり取りがエスカレートすると最終的にどうなるか、みなさんよくご存知でしょうが、久しぶりなので振り返ってみましょう。


Act. 4



 衞 「人混みでバカみたいにはしゃぐなよな」



うさぎ「バカみたいって何よ!」


Act. 15



 衞 「バカか!」



うさぎ「なんでよ」



 衞 「こういうのは警察の仕事だ!」


Act. 24



 衞 「バカ、赤だろ!」



うさぎ「バカって何よ!」



Act. 24



タキシード仮面「バカか!」



セーラームーン「バカって何よ!(はっ)」


Act. 43



エンディミオン「お前はベリルや、前世を引きずった人間たちのようになるな」



エンディミオン「どんなときでも笑ってればいいんだ。バカみたいにな。得意だろ」



セーラームーン「バカみたいはよけいだよ」


Act. 48



 衞 「うさぎ……ヴィーナスのこと、聞いた」




 衞 「おまえ……バカ、泣け。オレが一緒にいるときは我慢しなくていい」


Special Act



うさぎ「衛がその程度だったんなら、私もお断り!」



 衞 「おいバカなことするなよ」



うさぎ「バカって何よ!」



 最後のスペシャル・アクトはまあパロディみたいなものとして、お分りいただけたろうか。「バカ」は単なる恋愛フラグではない。どちらかといえば悲しい結末に至る恋物語の指標なのである。ただでさえ薄幸な役の多い小松彩夏が「バカって言うの止めてもらえます?」と言っただけでなんとなく物哀しくなるのは(なりませんか?)そういう理由による。
 まあしかし、調べなくても、自宅のパソコンで「実写版 バカ一覧」と過去記事のデータベースに検索をかければ、こういうリストがサラッと出来上がってしまう私がいちばんバカだという気もするが。



 さて話を戻すと、蓮司に送ってもらって帰宅し、ビジネス誌かなんか見て勉強している桜子。 



 こういうユルい私服姿の小松彩夏もいいよね。メガネってわりと珍しい気がするし、下手なビキニより胸の大きさも強調されていないですか。本人のプライベートもこんな格好なのだろうか。



 ふと思い立った桜子はベランダに出る。ひょっとして蓮司さんはまだ私のこと見守ってくれているんだろうか。






 
 いた。でも蓮司は、姿を見せた桜子に「チッ」と舌打ちして、すばやく携帯を操作する。さっそく桜子のところへメールが届く。





「早く寝ろ、バカ」



それを見て今度は桜子が返信する番だ。




「お勉強しないと本物のバカになってしまうので」



蓮 司「あのヤロー……」


 いやぁベタですね。でも私はこういう展開、嫌いじゃないです。
 というわけで、たった2シーン、話がぜんぜん進まなかったけど今回はここまで。わたくし今日も、ちょっとこれからありまして、済まぬ万丈、KNU(笑)。名古屋まつり楽しんでってください。