実写版『美少女戦士セーラームーン』ファンブログ


最新記事〕 〔過去記事〕 〔サイト説明〕 〔管理人

【第423回】DVD第3巻:Act.11の巻(4)


新ミュージカル、ジュピター役の高橋ユウさんのお姉さん(高橋メアリージュンさん)と、実写版ジュピターの安座間美優さん


その安座間美優さんが『ヌメロン』に出演
ルールがよく分からないが、相手の数を当てたら勝ちか?
雰囲気からすると、たぶん安座間さんの勝ちだ。良かった。


先週は少々取り乱したが、セーラームーンミュージカルについては、思うところがあり過ぎて整理がつかない。東京まで観に行くかどうかも分からない。まあともかく、ひとまず気持ちを落ち着けて仕切り直します。
なお、もうすぐ神戸みゆきさんの祥月命日(2008年6月18日ご逝去、享年24)なので、次回ブログ冒頭ではいつもの追悼をしようと思います。みなさまも来週のこのブログには念珠をお持ちのうえご参加ください。

1. ダブルス


あっ、それとテレビ朝日の木曜ドラマ枠で放送された『ダブルス 〜二人の刑事』第8話(2013年6月6日)。冒頭いきなり新宿のクラブのホステスが、ストッキングを首に巻きつけた他殺体で発見される。



この被害者がなんと中丸シオン。黒木マリナ時代のセーラームーンミュージカルでブラック・レディ(ダーク化して成人化したちびうさ)を演じられた方だ。ちょっと不気味だったなアレ。



ちなみにこのときのセーラーマーキュリーは可愛かった。



キュートさではマーキュリー史上最高だったような気もする。昔は森野文子さんの信者が怖くてそんなこと言えなかったんだけど。今でもちょっとドキドキである。



いや話がそれてすみません。とにかく、中丸シオンの死体が(という言い方は失礼か)発見されて、ただちに捜査会議が開かれるが、片隅に見慣れない美人がいる。モデルさんが婦警のコスプレをしているみたいで、気になって会議に身が入らない刑事たち。



笠 井「あ、あの……こちらは?」
益 本「広報課の益本と申します。刑事課特殊係の活躍の様子を広報紙に載せるために取材させていただいております」
課 長「大田副所長副署長の発案なんだ。協力してやってくれ」


タイトルに『ダブルス』とある通り、このドラマ、坂口憲二と伊藤英明の二人の刑事が主人公で、広報課の安座間さんは、この二人に取材しようとくっついてまわる。



益 本「どちらへ?取材お願いします」


まとわりつく安座間美優のことがうっとうしくて仕方ない二人は、じゃあ来い、ということで、シャワー室に入っちゃう。ここで取材を受けようというのだ。



山 下「遠慮なく取材したら?」
田 代「中、入っていいよ」



益 本「いえ、そんな」


近年ではこういう行為もセクハラ認定なのではないか、なんて思ったりしたが、そんな印象以上に、このドラマ「男同士」というか新宿二丁目というか、そういうテイストが濃厚ですね。でも昔の刑事ドラマ……昔ってどのくらいかというと、だいたい松田優作が生きていたころの刑事ドラマって、どれもそんな感じだったんで、私なんかには懐かしい味わいだ。
演技をする安座間美優を観たのは、かなり久しぶりだが、気持ちいいくらいセリフ回しが昔と変わっていなかった。安座間さんをCanCamモデルとしてしか認識していない視聴者の方々は「役者じゃないからやっぱりセリフが◆▲読みだよな」と思ったに違いない。そう思ったアナタ。それは浅はかな感想だ。実は安座間さんはただの広報課の婦警さん役ではないのだよ。
この後、事件の捜査がだんだんうまくいかなくなり、伊藤英明と坂口憲二が確信をもってガサ入れしても空振りで、先方から不当な嫌疑をかけられたと訴えられ、とうとう停職を余儀なくされる。どうも捜査情報をリークしている奴がいるらしい。怪しいのは取材と称してあちこちを嗅ぎ回っている安座間美優だ。
と思った夏菜と内田有紀は、安座間の居るところでわざとニセの情報を流す。そしたらさっそく安座間は、その情報を上司に密告しているではないか。



日 下「例の事件さあ、やっぱり安田が犯人っていうことで決着するみたいね



╳    ╳    ╳



益 本副所長。副署長。例の事件、安田が犯人ということで決着するということです。あの、今日は早めに帰らせていただいてよろしいでしょうか?」


夏菜(渡辺夏菜)と安座間さんのツーショットは2006年の『ガチバカ!』以来。クラスメートではあったが、さほどの接点はなかった。はたしてお互いそのことを憶えているかどうか。



それはともかく、彼女には副所長副署長の密偵という裏の顔があった。その設定を汲んでの演出である。つまり「スパイ=内心を悟られてはいけない=外からは感情の読めないしゃべり方」という綿密な演技プランのもと、ジュピター時代のハードボイルドなセリフ回しをあえて再び採用したのである。いやホント。私を信じなさいって。


2. 少しは冴えているネフライト


さて、本編DVDレビューがどこまで行ったかというと、Act.11のAパート、ダーク・キングダムの場面でした。前回のラスト、派手な襲撃シーンで幕を引いたわりに、愛野美奈子が負ったのはほんのかすり傷(笑)。それを知ったゾイサイトが「まあいい、まだ面白い手はある」と、いつものようにショパンを弾きはじめる。これ、たんなる負け惜しみにしか見えないんだが、ベリルは「ゾイサイトがまた動くか」なんて買いかぶって、けっこうゾイサイトのことを高く評価しているんだね。そういうところが、ネフライトはますます気に入らない。「プリンセスをしとめ損ねたらしく」とか、けっこう陰険にチクる。そして自分のプランを進言する。



ベリル「ゾイサイトがまた動くか」



ネフライト「セーラーV、プリンセスをしとめ損ねたらしく……。ベリル様、私もプリンセスを追うつもりです」
ベリル「お前も?」
ネフライト「これだけ探しても幻の銀水晶が発見できないのは、プリンセスが持っているせいではないかと」
ベリル「しかし、そうであれば、すぐにもわれらを封じにかかるはずではないか?」
ネフライト「はい。ただプリンセスもまだ使えぬ状態であるとしたら……」



ベリル「なるほど。よかろう、思うままやってみろ」



ネフライト「は!」



ベリル「ゾイサイト、腕はたつが、わらわの愛を得ようとせぬのは気になる」


それにしてもネフライトってバカだよね。「これだけ探しても幻の銀水晶が発見できないのは、プリンセスが持っているせいではないか」「プリンセスもまだ使えぬ状態である」なんて、なかなかの卓見である。なのに、銀水晶さがしなんて地味な仕事はやりたくない、もっとでっかい金星を挙げてベリル様に誉められたい、なんてことしか考えていないので、そういう自分の能力すら活かせない。とにかくバカでわがまま。最後の方でちらっと回心らしき様子を見せる以外は、一貫してバカでわがまま。シリーズ中もっともブレの少ないキャラクターではある。

3. マスターまたまた捜査中


一方、マスターは相変わらずの夢に苦しめられている。



プリンセス「幻の銀水晶を、幻の銀水晶をお願い……」



 衛 「またか……」



 衛 「おれは……誰なんだ?」


もちろん地場衛は以前からこの夢を繰り返し見ていて、タキシード仮面となって宝石泥棒を始めたのもそのせいなんだが、ドラマの中でプリンセスの夢を見るシーンが描かれるのは、たぶんAct.9に続いてこれが二度目じゃないかと思う。



でもそのときはそれほど苦しんでいなかったのに、今度はひどい頭痛みたいである。
これはどういうことかというと、彼の無意識が記憶をむりやり封印しているせいではないかと思う。地場衛はAct.7でうさぎがセーラームーンだということも知ってしまって、彼女に心を惹かれている。だから本当はもう、謎のプリンセスが誰かも、ほとんど分かりかけている。ところが彼自身の無意識が、前世の悲劇が繰り返されることを恐れて、戻りそうな記憶を必死で押し戻しているのだ。その摩擦で頭痛がするんだろうね。



Act.7とAct.9とに共通して登場するアイテムがうさぎのハンカチである。Act.7では、鏡の迷路でうさぎと衛はハンカチ越しに手をつなぎ、ラスト、戦士たちをかばって負傷したタキシード仮面の手の傷口に、セーラームーンがそのハンカチを巻く。Act.9では、夕暮れ時っぽいシチュエーションでまどろんでいた衛の夢にプリンセスが現れる。めざめてシルクハットを取ろうとすると、うさぎのハンカチが落ちる。そのハンカチの持ち主が誰かは知っているのに、向こうはタキシード仮面の正体を知らないから返せない。返せないまま、Act.11のこの場面でも、衛のベッドサイドにはきちんとたたまれたハンカチが、画面の手前にしっかり映り込んでいる。



このハンカチ、たぶん台本のト書きで指定されているんじゃないだろうかと思う。もしそうじゃないとしたら、高丸監督もなかなかやってくれるじゃないか、ってことになるんだけどね。
そういえば昨日もマスターがドラマにご出演された。レギュラーをもっているわけでもないのに、最近よく出ているなぁ。テレビ朝日、土曜ワイド劇場「おとり捜査官・北見志穂」シリーズの最新作『右手を挙げた美女連続殺人』(2013年6月9日)。これは松下由樹主演の人気シリーズだが、山田正紀の原作は、長編5作の連作形式になっていて、最終作でシリーズ全体を伏線に使った仕掛けがあって、完結しているはずだ。初めて山田正紀を「ミステリ作家」として認識した作品だからよく憶えている。でもこのドラマはこれでもうシリーズ17作目だというから、原作とは関係なくどんどん続いているんだろうね。渋江君は安達って刑事の役。



安 達「犯人は、殺害現場に長くとどまるリスクを冒してまで、どうしてそのようなポーズをとらせたんでしょうか?」



前回のブログのyamabosiさんのコメント以来、渋江君の額の生え際が気になってしまうわけだが、それはともかく渋江譲二はひょっとすると今後「サスペンス劇場の捜査シーンに、気がつけばいつもいる人」として定着していくのかもしれない。それもまたよし。そういうキャリアを重ねていくと、四十代あたりでシリーズ主役が来るかもよ。『タキシード捜査官』とか。



今回はここまで。実写版本編の紹介がとても少なくなってしまったが、レギュラーメンバーの現在の活躍を紹介できるのは嬉しい限りだ。