実写版『美少女戦士セーラームーン』ファンブログ


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【第882回】華さん決別す、の巻(泉里香『高嶺のハナさん』第5話)

1. 来月公開!予告編











2. スパンキングの夜はふけて



 なんか「ドラマ部分だけ膨らませたアダルトビデオ」みたいになっている『夫婦円満レシピ~交換しない?一晩だけ~』もそろそろ折り返し点、第5話「森尾裕子の場合(2)」である(2022年11月3日放送/脚本:浅野敦也/照明:土井立庭/撮影:柳澤光一・横堀光範/監督:トミー・チャン/プロデューサー :田辺勇人・浅野敦也/制作:テレビ東京・スパークル)。



 夫の愛情を取り戻すために、仁科志保(佐津川愛美) 浩介(千賀健永 from Kis-My-Ft2)との夫婦交換を決行した裕子(橋本マナミ)だが、結局その夜も、夫の真司(黄川田雅哉)は自分を抱いてくれなかった……ばかりか、またスワッピングをやってみたいと言い出す始末。



 戸惑う裕子(橋本マナミ)だが、なぜかマザコンだけは改善して、母(三谷侑美)に対して毅然とした態度で嫁をかばうようになったから、それなりの効果はあったかも。



 というわけで、真司の懇願を受け入れて、今度は「鍵遊び」というプレイを試みる。夫が互いの鍵を交換して、仕事が終わると、まるで自分の家のように相手の家に帰る。




 そもそもママ友同士なので、どちらの夫婦にも幼い子供がひとりいるはずだが、預けているのか、早めに寝かしつけちゃったのか、どうなっているかはセリフを聞きそびれた。ともかく夫たちは、それぞれの家で、自宅のように風呂に入り、夕食をとり、ベッドに入る。



 今回は乗り気でなかった裕子だが、結果的には前回よりも激しく燃え尽きちゃう。浩介もなかなか満足げである。そりゃね、佐津川愛美を妻として愛しつつ、ときどき橋本マナミとスワッピングって、燃えるよね(誰に同意を求めているのか)。




 一方、黄川田雅哉の真司も興に乗って、気づけば佐津川愛美のお尻を叩いたりしている。マスターレッド……。



 佐津川愛美の志保は一瞬驚くが「裕子さんのためなら」と受けいれてしまう。ますます興奮する真司。こうしてスパンキングの夜は更ける。だがしかし翌日。



裕 子(実は、昨日は危険日だった。後から調べたら、爪がひっかかってゴムの先端が破れてしまっていた)



裕 子(それなのに、浩介さんと続けてしまった)



裕 子(高校からの友人の女医が、薬を処方してくれた)



裕 子(いま飲めば大丈夫)


 日ごろ姑から「男の子を生んで欲しい」とプレッシャーをかけられていたせいか、裕子は結局アフターピルを服用しない。おいおい、まだ夫とのレスが続いている状況で妊娠しちゃ、まずいんじゃないのか。このドラマどうなって行くんだ?



 ということで、次回もこの二組の夫婦を軸に話が進んでいくようで、黄川田くんは大活躍である。はたして沢井美優が再び出演する機会はあるのだろうか?

3. 華の別れ


 さて、完全に周回遅れとなった『高嶺のハナさん2』レビューだが、まあ、話の筋を追いかけることに意味のあるドラマではないので気が楽だ。今回も原作との比較を中心にレビューしてみよう。第5話「破局!?ハナ、弱木にさよならを!?」(2022年10月29日、BSテレ東・ファインエンターテイメント、原作:ムラタコウジ/脚本:岡庭ななみ/照明:丸山和志/撮影:高橋慶太/監督:塚田芽来/プロデューサー:瀧川治水・清家優輝)。いや、前回あまり触れることの出来なかった第4話「ウチ来る? ハナが弱木を! 大プレゼンの可否は?」(2022年10月22日、脚本:宮本勇人/監督:高杉考宏)からまとめて行くか。




 第4話、ドラマではHOP(ヘルシーお菓子プロジェクト)という企画会議で、ハナ(泉里香)は「アボカドチップス」のプレゼンを完璧にこなす。



 原作漫画では、「ヘルシーなお菓子」という縛りは特にない。華の考案した新作は「パッキー」という「細長いビスケットにチョコをコーティングした」どこかで見たことあるようなお菓子だ。



 チームの後輩たちも「さっすが高嶺さん」……ところが不動(小柳友)の出したアンサーは「BAD」




 実はこれはDAI語で「ベスト・アンサー・デス」という意味だったのだが、そんなの理解できるのは北川景子か淀屋橋うめ(中村里帆)ぐらいである。




 というところまではだいたい漫画とドラマ、両者とも同じ流れだが、原作では、この「BAD」騒動には続きがある。うまく行かない仕事と恋の板挟みに悩む華は、汗を流してモヤモヤをすっきりさせようとスポーツ・ジムに行く。するとそこでウエイトリフティング中の不動に出会ってしまう。華は思い切って不動に近づき「私の何がダメでしたか?」と問いかける。





 予想もしないハナとの遭遇に、実は心臓バクバクの不動は、今日のところは帰ってもらおうと思い「ゴーホーム」と言おうとするが、緊張のあまり、真逆の単語(本音)を口にしてしまう。



 自分の下心を見抜かれたとあせりまくる不動だが、もちろん華にそんな疑いの気持ちは微塵もない。華の答えは決まっている。




 そんなわけで自宅に華を入れてしまった不動だが、つい頭の中で華をバックハグする自分を妄想したり、我に返って自己批判したり、もうショート寸前。



 そんな不動の混乱など知る由もない華は、彼の失言にヒントを得て、完璧な企画をさらに上方修正してしまう。











 以上が原作の展開だが、ドラマ版第4話は、このエピソードをプレゼン前に持ってきて、「華が不動の自宅を訪問」ではなく「華が弱木を自宅に招待」に置き換えている。(11月6日補記:これは私の早とちりで、以上の原作エピソードも、ドラマ第6話でしっかりアレンジのうえ採用されていました。)





 内容はオリジナルだが、弱木(小越勇輝)を自宅に入れることになって頭の中がお花畑になっているハナと、マジメに仕事のアドバイスをもらいに来た弱木、という二人の関係性は、さっきの原作漫画の不動とハナの関係を踏襲している。漫画以上にコミカルな方向に振り切ったドラマ版の華のキャラクター設定を考えれば、不動の家に行ってマジメに仕事に取り組むより、こっちの方がふさわしい。




 とはいえ、あまり華を能天気にしすぎると、次に「仕事に専念するために弱木との恋をあきらめる華」というシリアスなくだりが説得力を欠いてしまう。なのでところどころ不動さんの幻影がインサートされて、弱木きゅんと愉しく過ごす一時の間にも、不動さんのことはどうしても気になっている、という心理もきちんと(笑)表現する。








 さらに続く第5話では、華が会社の屋上で弱木に別れを告げるシーンを大きく膨らませる。華はなぜ、そこまで不動にあこがれ、不動に認められるために、最愛の弱木をあきらめようとするのか。







 原作では見開き2頁に過ぎないこのくだりを、ドラマ版ではおよそ8分、第5話の前半を占める回想シーンに膨らませている。入社前、就職活動をしていたころまで時を戻して、マジメにがんばるも面接に落ち続けて心折れる華の姿、そしてそれを救ってくれた不動(の開発したグミ)と「ミツバチ製菓」との出会いを描くのだ。














 ハナがどうして不動に認められたくて、会社の力になりたくてずっとがんばっているか、そういうバックグラウンドがスパッと分かるこのエピソードは、すべて原作にはない、ドラマのオリジナルだ。こういうアレンジの仕方って、原作者にとっても気持ち良いのではないだろうか。



面接官「志望動機を 聞かせてください」



 華 「はい」



 華 「実は御社で32社目です。就職活動がうまくいかず大泣きしました。カラッカラに枯れるくらい泣きました」



 華 「しかし、御社の社員の方からいただいたこの塩グッドグミのおかげで、涙によって失われた塩分はグミによって補給され、とても元気が出ました」



 華 「私は この人のように、誰かの心を動かすことのできるお菓子を作りたいと思いました」



 華 「これが落ちたら、きっとまた大泣きです。そしたらまたこの塩グッドグミを食べて補給したいです」



 華 「なので 不採用通知を送る場合は、この塩グッドグミも一緒に送ってください」



 華 「よろしくお願いします」



 社長(しゅはまはるみ)もニッコリ。いい話。それ以来、今でもまだ、不動さんに認めてもらえいない(と思い込んでいる)華は、そんな自分が恋愛なんかしていて良いはずがない、だから恋をあきらめる、と弱木に別れを告げる。その様子を、イチゴ(香音)とチャラ田(猪塚健太)がこっそり盗み見て、もらい泣きするという趣向も原作にはない。






で、ここからいよいよイチゴが行動にでるようなのだが、どうなるのだろう。以下次回。



 苺 「弱木先輩、 待ってください!」



弱 木「天井さん、どうかした?」



 苺 「あの……」





 やっぱイチゴちゃんを応援したくなってしまうよね。てことで今回はおひらき。お疲れ様でした。