実写版『美少女戦士セーラームーン』ファンブログ


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【第850回】事務所総出でやってますの巻(沢井美優『痛快TV スカッとジャパン』)

フジテレビ『探偵の探偵』第3話(2015年7月)より。高岡早紀からワクチン接種を受ける北川景子、というのはもちろん嘘だが。



 昨年の8月と9月にモデルナのワクチンを打って、でも今年の2月に感染してしまった私。で、おととい、3回目のワクチン接種に行ってきました。今回もモデルナ。1回目と2回目は大丈夫な人でも、3回目は副反応が出ると言うウワサだったので、体調を崩しても大丈夫な連休狙いで接種したんだが、昨日はいきなり38度を越える熱が出たのでびっくりしたよ。今日は朝から普通、なんともない。みなさんはどうですか?

1. フジの英断

 


 さて本日はDVDレビューに戻ろうと思っていたのだが、前々回のコメント欄で『痛快TV スカッとジャパン』(フジテレビ)のことを教えていただいて、そのあとTVerの見逃し配信をチェックしておいたので、これを取り上げておきたい。なにしろ番組自体が終わっちゃうしな。



 春の改編テーマは「目、新しい。」で「フジテレビは、新しくなります」と決意も新ただ。
 中村百合子編成部長は「全日帯(移動、ミニ枠を除く)において新番組の数は13で7年ぶりの大改編。全ての時間帯に新番組が誕生する」と語った。(『産経新聞』2022年3月7日)


 このたびの改編で『スカッとジャパン』はレギュラー放送を終了。スペシャル番組として存続するという。人気番組ではあったようだが、考え方はなんとなく分かる。スタジオに司会の内村光良はじめ人気タレントたちがいて、視聴者からの投書に基づくショートドラマを観て、「スカッとした」とか感想を言う。このドラマ部分が、けっこうよい役者を使って手間かけて作ってある。そりゃコストパフォーマンスはあまり良くないだろう。
 以前に書いたけれど、私はこのショートドラマ部分があまり好みでなくて、普段は観ていない。でも実写版セーラームーンファンとしては、たいへんお世話になってます感が強いのだ。


沢井美優


泉里香


安座間美優


小池里奈


渋江譲二


 ほかにもいたと思う。ご存知の方はまたコメント欄でご教示いただければありがたいです。

2. ビンタでスカッとできるか?


 さて今回ご紹介するのは2022年2月28日放送された回から「ビンタスカッとファイナル」というコーナー。もう番組終了が発表されているので、人気シリーズの「ファイナル」をお送りするという趣向である。「ビンタスカッと」とはどういうシリーズかというと、秋元才加演じる「松本苑子」が、視聴者から寄せられた「最低男にビンタを食らわせてスカッとした」という投稿をドラマ仕立てで紹介するもののようだ。



 今回は2話あって、2話とも付き合っていた相手が最低男という話だったが、毎回カレシがテーマなのかどうかは知らない。ナレータは茂木淳一さんです。



ナレーション「ゲスい男を見つめ続けたスカッとジャパン」



ナレーション「彼女の仕事をバカにする男」



ナレーション「デリカシーゼロの最低男」



ナレーション「こいつらにはやっぱりこれしかない」



ナレーション「ビンタスカッと、ファイナル」



苑子のN(私は保育士をしているのですが)



苑子のN(これは、最低のカレシと付き合っていたときに、思わずビンタしてしまった時の話です)



苑子のN(そのサイテー彼氏とは……)


 最低男の和彦を演じるのが戸塚純貴(ボックスコーポレーション)。そうこの番組はボックスコーポレーションもだいぶ世話になっているんだよな。で、戸塚純貴、これがハマリ役(笑)。



和 彦「はぁい遅刻」
苑 子「なかなか仕事が終わんなくて」



和 彦「仕事? 保育士なんか子供と遊んでるだけだろ」



苑 子「……そう言えるかも知れないけど……」



和 彦「俺は苑子と違って毎日ちゃんと働いてんの。その俺を待たせるって、どういう神経してんの?」



苑 子「……ごめん、もう絶対遅刻しないから……」



和 彦「あたり前だろ!」



苑子のN(和彦は普段、一流企業に勤めるエリート営業マンなのですが)



苑子のN(他人の仕事をバカにする最低な男だったのです)


 もうこのあたりで結末まで読めてしまう。で、ビンタまでを期待ワクワクで見られるか、他のことに気がいってしまうかで、視聴者はふたとおりに分かれる。私はもちろん後者だ。


3. さらに期待の若手を投入


 ここでオーダーを取りに来る可愛らしいウエイトレス。これはボックスコーポレーションが誇るアイドルグループ「マジカル・パンチライン」のオリジナル・メンバーだった小山リーナ。2020年にグループを卒業して、知らないうちに今は芸名が「小山璃奈」になっていた。小学生のころから活動しているので、5年のアイドル歴をもちながらまだ20歳前だ。



店 員「ハンバーグセットとシーフードドリアでよろしかったでしょうか」
苑 子「はい」



店 員「かしこまりました。少々お待ちください」

 
 もう一度、注文を受けている小山リーナの背後にいる母子連れにも注目して欲しい。お母さんを演じているのが、我らがボックスコーポレーションのプリンセス。



 この画面の中に三人のボックス所属の俳優がそろっている。それをワイプで見守るスタジオのDAIGO。脚本はアミューズの森ハヤシ(これはあまり関係ないか)。



和 彦「ねぇ、あれさあ、レストランの店員とかよくやると思わない?」



苑 子「そういうこと言わないでよ」



和 彦「レストランで働くヤツの気が知れないよね」



和 彦「うわほら、あんな他人の食うメシ運んでいるだけで何が楽しいわけ?」



苑 子「楽しいっていうか、仕事だから」



和 彦「あとさぁ、何で女ってみんなCAに憧れるわけ?」



苑 子「そりゃ憧れるでしょ」



和 彦「いやいやいやいや、あれこそ空飛んでるだけで完全なサービス業だからね。他人の言うことだけ聞いている小間使いに何であこがれんの?あとあと、空港で言うと、あの荷物検査の人もぜんぜん意味わかんないねアレ」



苑子のN(その日も執拗に他人の仕事をバカにする彼氏に辟易していたのですが……)



苑子のN(ついに私も、堪忍袋の緒をぶった切ってしまうことが起きたのです)


 いやすまない。どうも引っ張りすぎた。ここからがようやく姫の出番なんだが、そんなに長くないので、北川景子みたいに瞬きせずに見守りたい。

4. ちびうさVS北斗の拳


 役名は分らない。母親とその娘。娘を演じている子役は夢香。さすがにボックスじゃないね。夢香さんの所属は名古屋に本拠地をもつ子役事務所セブンプロモーション。



母 親「じゃあ帰ろっか」



少 女「やぁだ。アイス食べたい」



母 親「今日は我慢って言ったでしょ」



少 女「やだアイス食べたい」



少 女「アイス食べたい、アイス」



和 彦「うっせえなぁ」



少 女「アイス、アイス」



苑 子「ねえねえ、お姉ちゃん凄いことできるんだよ。やってみてもいい?」



少 女「うん」



苑 子(ケンシロウの声で)「アタタタタタタタタタタタタ、アタタタタタタ」



苑 子「アタタタタタタタタタ、アチョー」



苑 子「あの私、保育士なんです。北斗百烈拳は子どもに効くので、ぜひやってみてください」



母 親「すみません。ありがとうございます」



母 親「ほら、帰るよ。お姉ちゃんにバイバイって」



少 女「バイバーイ」



苑 子「バイバイ」
母 親「ありがとうございました」


 以上で沢井の出番、終わり。でもまあ、いちおうこのエピソードだけは最後まで行こう。

5. 戸塚純貴の北斗神拳


 みなさん、なぜ私がこの番組をあまり観ないか、共感していただけましたか? (1)視聴者から寄せられた元ネタがどの程度のものか分らないが、いかにも嘘っぽい。(2)普通にドラマとして観賞するには話にヒネリがない。(3)キャストが面白過ぎて、たとえば今回だと戸塚純貴の北斗真拳が見どころになっている(それが森ハヤシの狙いか?)。以上が、私が「スカッと」しない理由だ。そのわりに詳しく紹介しているけどな。じゃ、ラストパートだ。



和 彦「……やっぱりお前のやっている仕事は遊びだな」



苑 子「え何で?」



和 彦「いや、だって今の何?」



和 彦「アタタタタ……って。社会人がやることじゃねえだろう」



苑 子「そんなこと……」



和 彦「毎日毎日子ども相手にそんなことばっかやってんだろ。人さし指で」



和 彦「アタタタタ……って、子ども突くだけでお金もらえんだもんな。お気楽でうらやましいわ」



和 彦「そんなんで金稼げんだったら、アタタタタっていくらでも突くっつうの」



和 彦「あの、苑子さんさあ、ちょっと、ひとつ、あの、ひとつお伺いしたいんですけど、そのアタタタタっていうのは、いくらぐらいお金が動いているんですか?」



和 彦「俺なんかはさぁ、数億円の案件を動かしているわけ。そりゃあもう毎日毎日責任感、達成感、ハンパじゃないわけだよ」



和 彦「そんなさぁ、子どもとバカみたいなことしてないでさぁ、もっと誇りの持てる仕事したら」







苑 子「保育士の仕事なめんじゃねえよ。他人の子ども預かるっていうのはなぁ、命を預かるってことなんだよ」



苑 子「お前みたいなクズ野郎からバカにされる筋合いは1ミリもねえわ。私の前に二度と顔見せんな。さようなら」



苑子のN(あんなにスムーズにビンタできたのは、あれが初めてです)



苑 子「……お前はもう死んでいる……」


 以上。最初に出てきたように「ビンタスカッとファイナル」のコーナーは、もうひとつショートドラマがあるがあ、主人公の名前が「松本苑子」(秋元才加)であるというお約束のほかには、設定も話も、特に上のエピソードと通じる所がないので省略。……と思ったけどあらすじだけ。

6. こんな方々も出演していました



 二番目のエピソードは、苑子(秋元才加)がバイト先のレストランの先輩(忍成修吾)のことを好きになってしまい、淡い片想いのつもりでいたらデートに誘われ、手をつないで、翌週のデートでファーストキスという急展開。



 でもしばらくしたら「彼女ができたから別れてくれ」とあっさり苑子を捨て、しかもその、新しくできた彼女をバイトのヘルプとして店に入れ、さらには苑子に教育係を頼む。



 本当に最低のヤツだな。という、これまた他愛のない話なんだが、忍成修吾の新しい彼女を飯田來麗が演じているわけ。飯田來麗はさくら学院発足時からのメンバーだが、ミニパティ結成はその前年の2009年で、芸能活動はもう干支をひと廻りしている。でもまだ23歳って、みんなすごいよな。小松彩夏より1年早い2019年、20歳を機にアミューズを退社して、これも知らなかったが、昨年2021年、芸名をひらがな表記の「飯田らうら」に改めたそうである。



 まあとにかく可愛い。そんな飯田らうらが2022年、森ハヤシ脚本のショートドラマに出ているというのだから、さくら学院の父兄のみなさんも感慨ひとしおではないかと思う。
 以上……と言いたいところだが、さらにあともうちょっとだけ続ける。この次のコーナーが「マウント女」というタイトルで、その最初のエピソードが、「独身は仕事が出来ない」という偏見で、結婚していない後輩に圧をかけてくる、おかしな先輩の話。



 そういうイヤな女を、四月からモッチに代わって『ズムサタ』に入る鷲見玲奈が演じて、そういう御局様の鷲見玲奈をぎゃふんと言わせて周囲をスカッとさせるのが、新人として入ってきた独身の竹内由恵(笑)である。



 あからさまに狙ったキャスティングであるが、やたらと滑舌のよい美女二人のトークバトルが見せ場になっている。で、このバトルの顛末を番組に情報を投稿した、いわば主人公にあたるキャスト輪島智子を演じているのが、なんと恒吉梨絵である。



 恒吉梨絵さんっていっても、申し訳ない言い方になってしまうが、私個人としては「ボックスコーポレーションの序列で沢井さんの次くらいの人」という印象しかないんだ。実は。そういう方が主要キャストを演じる。どうもこの『スカッとテレビ』という番組は、ボックスが事務所総出で取り組んでいる、というか世話になっている番組のような気がしてきましたね。この回の翌週、2022年3月14日の放送では、今度はスタジオの方に売り出し中のボックス希望の星、井桁弘恵がいて、かつてドラマ編の方に出演していた思い出話をしていた。



 最初の共演者は蛭子能収だったそうだ。
 で、まもなく放送される「レギュラー最終回SP!実はこんな方が出てました!福山雅治&天海祐希&菅野美穂&篠原涼子…超豪華俳優映像65連発!」(2022年3月21日放送予定)は、タイトルから察するに、ドラマは新撮はなく、過去の作品の総集編っぽいのだが、そのなかに2017年に放送された相武紗季主演の一本も含まれているらしい。レギュラー最終回の「超豪華俳優映像」にはエース相武紗季。これはもう「事務所総出でやります」だね。



7. まとまらないままエピローグ


 さて、今回こうやって、文句も言いながらじっくりチェックしたわけだが、私はやっぱり、中村百合子編成部長にやや与する気分である。だって、「けっこうなキャストを使ってショートドラマを制作」「スタジオではそれとは別にタレントがスタンバイしていて感想を言いあう」「MCは内村光良」って、ちょっと浪費し過ぎではないか。もうちょっとコストカットが必要である。
 そうだね私が編成部長なら、と聞かれもしないのに答えるが、まずレギュラー放送を廃して、年に数回のスペシャル番組にする(これは実際そうなる)。そしてスタジオのタレントのトークは要らないので、ここは全面カット。そのかわりドラマの方は一話一話の尺を長くして、脚本もしっかり練ってもらう。MCのウッチャンは続投。



 って、そうすると結局『世にも奇妙な物語』になっちゃうわけだが、良いではないか。フジの番組改編期は、タモリの『世にも奇妙な物語』とウッチャンの『スカッと!TV』という対照的なオムニバス・ドラマを交互に放送する。どうですかフジテレビ? 沢井美優にメディア露出の機会を増やしてあげたい、私の下心がミエミエですか?



 まあ、いろいろ文句は言ったが、私もコメント欄でいただいた感想と同じく、まだスマホで観る縦長画面のTikTokドラマにはイマイチ馴染めなくて、こういう16:9のヴィスタ画面にはホッとする。そのせいか(そのせいではない)ついつい長々とレビューしてしまった。このへんにしておきます。



 あと2012年のお正月映画『ウルトラマンサーガ』でAKB48時代の秋元才加とダブル主演したスタジオのDAIGOさんは、沢井さんに気づかれたでしょうか。スタジオでは夫婦げんかを収めるコツとか語って締めていらっしゃいましたが。




 以上。今度こそ終わりです。
 今回のフジの番組改編にあたって、ドラマ部門で強調されているのが、新たに設けられる水曜10時枠だそうで、フジもテレ東にならって、徐々に夜遅い時間のドラマにウェイトを置いていくのかな。それが良いと私は思う。演劇・ドラマ関係者もまだまだ仕事が少ない状態だろうし、東映アニメスはサイバー攻撃を受けたシステム障害の普及がまだ続いているらしく、今週の『プリキュア』は15周年記念映画『映画HUGっと!プリキュア』(2018年)の編集版で一か月ほどしのぐ方向だ。あっちこっち大変だが、とりあえずみんな生きていけますように。



 ええと今回は小松彩夏だけ全然出てこなかったので、最後にひとつ。3月16日放送のIBC岩手放送『わが町バンザイ 2時間SP 春の沿岸を行く!』のスペシャルゲストとして小松彩夏が登場して、自分が生まれた病院のある街でロケしたそうである。



 生まれた時の写真ってあるよね。小松彩夏の少女時代の写真は以前ブログで拝見して、幼いころから変わらない美少女ぶりにびっくりしたが、生まれた時からそうなのか、ぜひ確認したい。こまっちゃんいつか頼む。ではまた。