NegiccoのNao☆が第1子の妊娠を発表した。
Nao☆は自身のTwitterアカウントで「念願でありました新しい命を授かりました。現在、体調の変化もありつつ安定期に入りましたので皆様にご報告させていただきます」と妊娠を報告。出産予定時期は2022年5月とのことで、「33歳でありますが、子供が子供を産むのかと自分自身今からドキドキしています」と喜びを明かしている。
Nao☆は2019年4月に空想委員会の岡田典之と結婚した。
(「音楽ナタリー」2021年12月10日)
昨年12月にKaedeが結婚して、Negiccoはメンバー3人全員が既婚者という珍しい女子アイドルグループとなった。ただその後、Naoが体調を崩して、今年はグループとしての活動があまり目立たなかった。それが当のNaoからこういう報告で、まあ、めでたい。お身体にお気をつけください。そろそろ新曲を聴きたいな、という気分はあったが、昨年あたりからKaedeが、けっこう力のこもったソロアルバムとか出してくれているので、そういうのを聴いています。このあたりの補完しあうタイミングのよさも、本当に奇跡のグループではないかと思う。今年も12月に入って、テレビをつけたらサトウの鏡餅のCMが流れるようになった。嬉しいです。
話は代わって、昨年末のNHKで3夜連続放送された実写ドラマ『岸辺露伴は動かない』(2020年12月28日~30日)の続編が、今年も年末に3夜連続で放送されるそうだ。もちろん脚本は小林靖子。なので高橋一生(岸辺露伴)に加え、今回も飯豊まりえ(泉京香)が全話レギュラー出演する。
12月27日放送予定の第4話「ザ・ラン」は、スポーツジムで走り込みに取り憑かれる若いモデル(若松将)の話、12月28日の第5話「背中の正面」は、背中を壁につけたまま絶対に見せようとしないリゾート会社営業マン(市川猿之助)の話。
12月29日の第6話「六壁坂」は古い村のお屋敷に住む娘(内田理央)と、村に伝わる妖怪伝説をめぐる話。以上、NHK総合テレビ、22時~22時50分という枠で放送とのことです。
あわせてこの夏に再放送された昨年の第1話「富豪村」第2話「くしゃがら」第3話「D.N.A」も一挙再々放送される(12月24日深夜0時20分から2時55分まで)。これらの中では第2話の「くしゃがら」が、原作コミックではなく、原作にインスパイアされた北國バラッドの短編小説のドラマ化ということで話題を呼んでいたけど、今回の新作も、第2話「背中の正面」がジョジョ本編のドラマ化ということで注目を集めている。
さあそして本題だ。いよいよ大団円。ラストスパートをかけるぞ。『高嶺のハナさん』第12話、最終回です(2021年6月26日、BSテレ東、原作:ムラタコウジ/脚本:岡庭ななみ・内藤亮瑛/照明:丸山和志/撮影:神田創/監督:内藤亮瑛/プロデューサー:瀧川治水・清家優輝)。
チャラ田の陰謀で、自信を失った弱木(小越勇輝)から別れを告げられてしまった華(泉里香)は、失意のあまり退職届を書き始めるまでに思い詰める。が、そこへやってきたのがお母さん(大沼百合子)。
母 「仕事、辞めるの?」
華 「お母さん! 急に来ないでよ」
母 「なんでなの?」
華 「疲れちゃって」
母 「嘘ね。何があったの?」
華 「仕事ができる女って、モテないから」
母 「………はぁ?」
華 「ちょっと!」
母 「そんなくだらない理由で辞めるの?」
華 「くだらなくないよ」
母 「自分より仕事ができる女にビビる男なんて、相手にする必要ない」
華が弱木の企画書をすぐちぎってばらまくのは、親の遺伝による習性であった。それはともかく、別に弱木は、仕事ができる高嶺さんにビビっているわけではない。むしろ憧れている。でも、自分も同等に仕事ができなければ、高嶺さんと付き合う資格はない、と思い込んでいる。弱木にそれは無理だ。だから別れを告げられた。そうすると、やっぱり華が仕事できすぎるのが原因、ってことになるのかな。
ともかく、弱木から別れを告げられ、仕事と違って恋愛に全く自信のない華は、自分から「別れないで」とは言えない。でも言わなければ、せっかくライン交換までしたのに、もう連絡を取りあって会社の外で会うことも出来ないのである。どうする?
しかし最終回も終盤ということで、わりと一気に片が付く。
「お借りしたスウェットを返却します。16時に公園に来て下さい」「わかりました」
╳ ╳ ╳
華 「ありがとう」
弱 木「いえ」
華 (……行かないで……)
弱 木「じゃあ」
華 (行かないで……行かないで)
華 (行かないで、行かないで)
華 「行かないで!」
弱 木「何ですか?」
華 「弱木!」
弱 木「はい!」
華 「私とつきあえ」
弱 木「えっ?で、でも、僕なんか……」
華 「弱木はそのままでいいの」
華 「そのままの弱木が、私にふさわしいの」
華 「私の隣はいや?」
弱 木「高嶺さんの隣にいたいです」
ナレーター「小学5年生レベルの2人の恋愛は、ようやく進級できたようである」
ナレーター「めでたしめでたし」
ナレーターは主人公2人の恋愛レベルにあわせて小学5年生の新津ちせ。第4話では、お化け屋敷を怖がる少女時代の華を演じていた。前にも書いたけど(ここ)、お父さんが『君の名は』の新海誠監督であるとか、「パプリカ」のFoorinのメンバーだったので、10代になる前にレコード大賞も「紅白歌合戦」も経験済みとか、泉里香との共演も『海月姫』第9話で経験済みとか、そして何よりも、ネルケ版セラミュでちびちびを演じてセーラームーンも経験済みという、信じられないくらい情報量の多い11歳。
というわけで、あっさりとめでたしめでたし。話はこれでおしまい。あとはエピローグ。相変わらずクズなアイディアばかり出す弱木と、容赦なく切り捨てる高嶺さんはとても楽しそう。指をくわえてうらやましそうなチャラ田(猪塚健太)を、イチゴちゃん(香音)が慰めていると、商品企画部長の雪山(小林博)が、2人のプレゼンの結果を報告にやって来た。
華 「弱木!なんだこの企画書は」
弱 木「チップス・ハットです」
弱 木「日ざしを防ぎ、お腹が空いたら食べられます」
華 「頭が塩だらけになるでしょ」
弱 木「確かに」
華 「それに食べ続けたら日ざしを防げなくなるでしょ」
弱 木「確かに」
華 「完成イメージを自分で確かめてから提案しなさい!」
弱 木「確かめます!」
華 「脳みそ捨てたの?」
華 「……どうしたの?」弱 木「いや 脳みそって、燃えるゴミか燃えないゴミか、ちょっと気になっちゃって」
華 「ただの喩え!」
弱 木「あっ、ですよね」
弱 木「気になりますよ、脳みそって燃えるのか…」
華 「燃やしてあげるわよ!」
弱 木「あ、あぁ、はい、ありがとうございます」
莓 (笑顔で頷く)
雪 山「天井さん」
莓 「はい」雪 山「君のマルチチップスが採用されたよ」
莓 「本当ですか!」
雪 山「おめでとう」
莓 「ありがとうございます!」
雪 山「商品化の準備を進めよう」莓 「はい!」
雪 山「あ、それから更田くん」更 田「はい」雪 山「君の骨育スナックに盗作疑惑が発覚したよ」
更 田「えっ?」雪 山「事実関係を確認するから、今すぐ内部監査室に来てくれ」
更 田「あ……」雪 山「それだよそれ。そのガイコツ、変だと思ったんだよ」
更 田「あっ、えっ、えっ、あっ……」
莓 「元気出してください。いいガイコツ見つかりますよ。ねっ?」
莓 「泣かないでください。ガイコツなんてそこらへんにいるんだから」更 田「どこにいんだよ!」
というわけで、イチゴは天国、チャラ田は地獄へ。一方、ハナさんにとっては、毎日ゴミのような弱木の企画に目を通す地獄の日々こそが、天国なのでありました。今度こそおしまい。
弱 木「マシュマロ・ネックレス」
華 「首が痒くなりそう」
弱 木「チョコ・ブレスレット」
華 「溶けて腕がベチョベチョになるでしょ」
弱 木「キャンディ・サングラス」
華 「前が見えない。いっぺんアクセサリーから離れなさい」
華 「物理的に離れろって言ってるんじゃないの。もっと近づきなさい」
華 「もっと」
華 「もっと」
華 「近づきなさい。ふざけないで」
弱 木「はい。ごめんなさい」華 「ほかには?」
弱 木「あっ、健康をテーマにしたものも考えてきました。グルテンフリーのおならチップス。おならもグルテンフリー」
華 「嗅ぎたくない」
弱 木「小麦粉不使用のカボチャのボロボロボーロ」
華 「ボロボロになったらつまめないでしょ。小麦粉使いなさい」
弱 木「鉄分たっぷり ほぼ鉄のウエハース。でも前歯崩壊」華 「粉砕すんな」
弱 木「白い粉」
華 「犯罪!」
弱 木「謎の生物のこのへんの肉」
華 「怖くて食べられない!なんで肉なの?ここ、お菓子の会社でしょう?」
華 「もう発想がゴミすぎて、逆にかわいい」
華 「毎回毎回弱木の仕事がもう地獄すぎて気分は天国!」
以上でドラマは本当の本当におしまいなんですが、レビューを終わる前に、ムラタコウジ先生の原作コミックでは、このあたりどうなっているかってところを、ざっと紹介したい。前にもちょっと書いたが、人事異動があって、イチゴちゃんが企画部に来ると同時に、海外から「不動さん」という「商品企画部の伝説的大エース」と呼ばれたレジェンドが戻ってくる。
この人は、見た目が超ハードボイルドだが、実は高嶺華にゾッコンである。海外に出向していたのも、華のことが可愛すぎて、近くにいるとドキドキしてどうしょうもないから、自ら希望して出て行ったのだ。でも好きすぎて、逆に表面上は冷たい態度をとってしまう。ハナさんの弱木に対する態度と同じである。
しばらく海外にいたから、少しは耐性がついたかと思って戻ってきたが、華と再会した途端、心臓を撃ち抜かれてしまう。でも態度はますますクールになる。そんなことと知らない華は、昔の自分を想い出す。華にとって不動さんは、入社した時以来の、永遠の目標だったのである。華をスーパーレディにしたモチベーションこそ、この不動さんだったのだ。
憧れであり、目標だった人に久しぶりに再会したことで、華の仕事へのストイックな情熱に火がつく。今のように弱木にデレデレしているようでは、この人には追いつけない。そう思い詰めた華は、別れを決意する。
突然、別れを告げられて、茫然自失の弱木。そんな弱木を励まそうと居酒屋に誘うのが、もちろんイチゴちゃん。
さあどうなるどうなる。この続きはムラタコウジ『高嶺のハナさん』第5巻(ニチブンコミックス 日本文芸社)で。そしてテレ東には「不動さん役を斎藤工で続編希望」のメールを送ろう。といったあたりで、長らく続けて来た実写版『高嶺のハナさん』レビューもめでたく終了。年内に終わってよかったぁ。お付き合いありがとうございました。